CORBAサービス資源の移入について説明します。
移入コマンド
CORBAサービス資源の移入では、以下のコマンドを使用します。
C:\Interstage\ODWIN\bin\odrestoresys.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\OD_or_adm.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\OD_set_env.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odchgservice.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odexportns.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odimportns.exe
C:\Interstage\ODWIN\bin\odlistns.exe
/opt/FSUNod/bin/odrestoresys
/opt/FSUNod/bin/OD_or_adm
/opt/FSUNod/bin/OD_set_env
/opt/FSUNod/bin/odchgservice
/opt/FSUNod/bin/odexportns
/opt/FSUNod/bin/odimportns
/opt/FSUNod/bin/odlistns
/opt/FJSVod/bin/odrestoresys
/opt/FJSVod/bin/OD_or_adm
/opt/FJSVod/bin/OD_set_env
/opt/FJSVod/bin/odchgservice
/opt/FJSVod/bin/odexportns
/opt/FJSVod/bin/odimportns
/opt/FJSVod/bin/odlistns
odrestoresysコマンドは、オプションを指定することによりCORBAサービス資源ファイル(config、inithost/initial_hosts、init_svc/initial_services、impl.db、CosNamingディレクトリ配下のファイル)に設定されているホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号を変更し、インタフェースリポジトリサービス資源のデータベースの格納先を変更して移入することが可能です。変更しない場合の手順については、同一マシン上でのリストア手順と同じです。「4.5.5 CORBAサービス資源のリストア」を参照してください。
移入方法(CORBAサービス資源)
CORBAサービス資源の移入方法の操作例について説明します。
なお、CORBAサービス資源の移入操作後、必要に応じて、以下の情報を変更してください。
バックアップ先パスがX:\Backup\ODの場合の操作例を以下に示します。
例
odrestoresysコマンドを実行して、CORBAサービス資源ファイルを移入します。
odrestoresys -irpath C:\Interstage\TD\var\IRDB2 X:\Backup
バックアップ先パスが/backup/FSUNodの場合の操作例を以下に示します。
例
odrestoresysコマンドを実行して、CORBAサービスの資源ファイルを移入します。
odrestoresys -irpath /opt/FSUNtd/var/IRDB2 /backup
バックアップ先パスが/backup/FJSVodの場合の操作例を以下に示します。
例
odrestoresysコマンドを実行して、CORBAサービスの資源ファイルを移入します。
odrestoresys -irpath /opt/FJSVtd/var/IRDB2 /backup
オブジェクトリファレンスに埋め込むホスト情報の変更
オブジェクトリファレンスに埋め込むホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号には、odrestoresysコマンドで指定した-hオプション・-pオプションの値が設定されます。他のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とコード情報を設定する場合は、OD_set_envコマンドで変更してください。
オブジェクトリファレンスに埋め込むホスト情報を設定する操作例を以下に示します。
例
OD_set_envコマンドでオブジェクトリファレンスに埋め込むホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とコード情報を設定します。
HostNameには、変更するホスト情報(IPアドレス/ホスト名)を指定します。Localeには、変更するコード情報の暗黙値を指定します。
OD_set_env -n HostName -L Locale
イニシャルサービスのホスト情報の変更
イニシャルサービスに移入元のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が残っている場合は、odchgserviceコマンドで移入先のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号に変更してください。
イニシャルサービスのホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号を設定する操作例を以下に示します。
例
OD_or_admコマンドでイニシャルサービスに登録したサービスの一覧を表示し、イニシャルサービス名を確認します。
ここで、移入元のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が残っている場合、移入先のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号に変更する必要があります。
OD_or_adm -l
odchgserviceコマンドでイニシャルサービスのホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号を設定します。
hostには、移入先のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)を指定します。portには、移入先のポート番号を指定します。serviceには、1.で確認したイニシャルサービス名を指定します。
odchgservice -h host -p port service
ネーミングサービスの登録情報の変更
ネーミングサービスの登録情報に以下が設定されている場合は、ネーミングサービスの登録情報
の変更を行ってください。
移入元のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が設定されている場合
自ホストの変更前のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が設定されている場合
ネーミングサービスの登録情報を変更する場合の操作例を以下に示します。
例
odlistnsコマンドでネーミングサービスに登録されているオブジェクトリファレンスの詳細情報を表示し、オブジェクトのホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号を確認します。
ここで、以下の場合に登録情報を変更する必要があります。
-移入元のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が設定されている場合
-自ホストの変更前のホスト情報(IPアドレス/ホスト名)とポート番号が設定されている場合
odlistns -l
odexportnsコマンドでネーミングサービスの登録情報を移出します。
odexportns -o filename
OD_or_admコマンドでネーミングサービスの登録情報をすべて削除します。
OD_or_adm -d -n オブジェクト
または
OD_or_adm -d -z コンテキスト
または
OD_or_adm -d -n オブジェクトグループ
odimportnsコマンドでネーミングサービスの登録情報を移入します。
Hostlistfileには、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号の変更内容を記述したファイルを指定します。
odimportns -i filename -h Hostlistfile
注意事項
odrestoresysコマンドは、CORBAサービスが停止している状態で実行する必要があります。
Interstage管理コンソールを使用してSSL環境を設定した場合は、バックアップしたInterstage証明書環境資源を移入する必要があります。「4.7.9 Interstage証明書環境資源の移入」を参照してInterstage証明書環境資源を移入してください。odsetSSLコマンドを使用してSSL環境を設定した場合は、移入先のSSL環境にしたがってodsetSSLコマンドを実行してください。
Interstage動作環境定義ファイルにパラメタ「Corba Host Name」が設定されている場合、資源の移入によりconfigのIIOP_hostnameパラメタにホスト名が設定されます。IIOP_hostnameを設定する必要がない場合は、IIOP_hostnameの定義を削除してください。IIOP_hostnameパラメタの詳細については、「チューニングガイド」の「config」を参照してください。
CORBAサービス資源の移入後、以下の条件の場合にod10200メッセージ、od10300メッセージが出力される場合があります。
NTFSでフォーマットされたドライブでEveryoneグループにフルコントロールのアクセス許可が設定されていないフォルダに、Interstageがインストールされている場合。
一般ユーザ(Usersグループのみに所属するユーザ)による操作を行う場合は、Interstageインストールフォルダのプロパティで[セキュリティ]タブを表示し、該当ユーザに対するアクセス許可をフルコントロールに設定してください。
なお、Microsoft(R) Windows(R) XPでフォルダのプロパティに[セキュリティ]タブが表示されない場合は、次の手順を実行することで表示されます。
[スタート]-[コントロールパネル]から「フォルダオプション」を起動します。
[表示]タブから「簡易ファイルの共有を使用にする(推奨)」のチェックを解除して「OK」をクリックします。
CORBAサービス資源の移入後、以下のサービスの「スタートアップの種類」が「自動」で登録される場合があります。
InterfaceRep_Cache Service
InterfaceRep_Cache_e Service
Naming Service
NS LoadBalancingOption
バックアップ環境においてInterstageの自動起動の設定をしていた場合など、必要に応じて、以下の手順で「スタートアップの種類」を変更してください。
Administrators権限でログインします。
[コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]を起動します。
各サービスのスタートアップの種類を確認します。
「スタートアップの種類」が「自動」で登録されている場合は、各サービスを選択後、[プロパティ]により「手動」に変更します。