Interstage ディレクトリサービス資源のリストア手順について説明します。
リポジトリのデータベースとして、標準データベースを使用する場合と、RDBを使用する場合で、リストア方法が違います。
なお、クラスタ環境で、Interstage ディレクトリサービス資源のリストアを行う場合は、「4.3.2 リストア手順(クラスタ環境の場合)」を参照してください。
標準データベースを使用する場合は、以下の手順で、リストアコマンドを使用した「リポジトリのリストア方法」のみでリストアします。
リポジトリのリストア
RDBを使用する場合は、Interstage ディレクトリサービス資源のうち、リポジトリデータはRDBが管理しています。
以下の手順で、RDBのリカバリ、およびリストア機能を利用して、「リポジトリデータのリストア方法」でリポジトリデータをリストアしたあと、リストアコマンドを使用して、「リポジトリのリストア方法」でリポジトリをリストアします。
リポジトリデータのリストア
リポジトリのリストア
リポジトリデータのリストア方法
リストア方法の詳細については、Symfoware Server Lite Editionのマニュアルを参照してください。
Interstage ディレクトリサービス資源のリストアより先に、Symfoware/RDBが管理しているリポジトリデータのリストアを実施してください。
データベースの異常に備えてバックアップしておいた、以下の資源の復元(リストア)を行います。リストア方法の詳細については、Symfoware Serverのマニュアルを参照してください。
RDBディクショナリ
データベース
データベースの作成
Interstage ディレクトリサービスのテーブル作成コマンド(irepgendbコマンド、またはirepcrttblコマンド)を使用して、データベースを作成します。データベースの作成方法は、「ディレクトリサービス運用ガイド」の「データベースの構築」-「Symfoware/RDBを使用する場合」-「Symfoware/RDBセットアップ」-「データベースの作成」を参照してください。
RDBディクショナリのリストア
rdbrcvdicコマンドで、RDBディクショナリ、およびRDBディレクトリファイルをリストアします。
Symfoware Serverから、メッセージ「qdg13528e 内容が不完全であるため[DSI名]の復元に失敗しました。」が出力されることがありますが、そのまま続行しても問題ありません。
アクセス禁止の設定
データベースのリストアを行う前に、irepgendbコマンド、またはirepcrttblコマンドで作成したすべてのテーブルのDSIとインデックスのDSIに対してアクセス禁止設定を行ってください。
DSI名は、rdbinfコマンド、またはrdbprtコマンドを使用して調べることができます。rdbprtコマンドを使用してインデックスのDSIを取得する方法を以下に記載します。
#rdbprt -d DSDB(*1) -m DEF -f - TABLE(DSADMIN.IREP_TBL(*2)) Ctrl+Z(*3) : : Related index DSI information(*4) No. Index DSI name 1 IDXDSI_IREP_TBL_XX 2 IDXDSI_IREP_TBL_YYY : :
*1) irepgendbコマンド、またはirepcrttblコマンドで指定したデータベース名
*2) (irepgendbコマンド、またはirepcrttblコマンドで指定したスキーマ名).(テーブル名)
*3) Ctrl+Zは、Ctrlキーを押下しながら「Z」キーを押下します。EOF文字を意味します。この例では、Windows(R)の場合を示しています。Solaris、およびLinuxの場合には、EOF文字は、通常、Ctrl+Dに割り当てられています。
*4) DSI情報は一例です。
データベースのリストア
rdbrcvコマンドを使用します。
rdbXXXコマンド(Symfoware Serverのコマンド)の詳細は、Symfoware Serverのマニュアル「Symfoware Server コマンドリファレンス」を参照してください。
Interstage ディレクトリサービス資源のリストアより先に、Oracleデータベースが管理しているリポジトリデータのリストアを実施してください。
データベースの異常に備えてバックアップしておいた、資源の復元(リストア)を行います。資源の復元については、IMPORTコマンドなどを使用して行います。
リストア方法の詳細については、Oracleデータベースのマニュアルを参照してください。
リストアコマンド
Interstage ディレクトリサービス資源のリポジトリ、および標準データベースを使用する場合のリポジトリデータのリストアには、以下のコマンドを使用します。コマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「バックアップコマンド」-「ireprestsys」を参照してください。
C:\Interstage\bin\ireprestsys.exe
/opt/FJSVirep/bin/ireprestsys
リポジトリのリストア方法
バックアップ先パスがX:\Backup\irep\rep001_back、バックアップしたリポジトリがrep001の場合の操作例を以下に示します。
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バックアップ先パスが/backup/irep/rep001_back、バックアップしたリポジトリがrep001の場合の操作例を以下に示します。
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注意事項
本コマンドを実行する前に、必ずリポジトリを停止してください。
バックアップしたデータをリストアする際、リポジトリ名、データベース格納先、アクセスログ格納先は、バックアップしたときのパスと同じです。データベース格納先およびアクセスログ格納先パスがない場合は、パスを作成後、リストアしてください。
バックアップしたデータをリストアする際、リストアするリポジトリと同名のリポジトリがすでに存在する場合は、リストアすることができません。いったん、すでに存在するリポジトリを削除してから、リストアしてください。
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、バックアップしたInterstage証明書環境資源をリストアする必要があります。「4.5.14 Interstage証明書環境資源のリストア」を参照してInterstage証明書環境資源をリストアしてください。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、バックアップした以下の資源を、SSL環境定義ファイルの該当定義項目で指定されているパスにリストアしてください。なお、以下の資源についての情報はirepconfigコマンドで確認することができます。
スロット情報ディレクトリ(SSL環境定義ファイルのスロット情報ディレクトリ定義項目で指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSL環境定義ファイルの運用管理ディレクトリ定義項目で指定したディレクトリ)
バックアップ・リストアは、同一OS上で、同一のデータベースを使用する場合にだけ実行できます。異なるOS上、または異なるデータベースを使用する環境にリポジトリの資源をリストアすることはできません。
Interstage ディレクトリサービスのバージョンが、バックアップした環境よりも古い環境に対してリポジトリの資源をリストアすることはできません。
RDBとの依存関係の設定は、リストア後に、irepadminコマンドで設定する必要があります。
自動起動方法は、リストア後に、irepadminコマンドで設定する必要があります。