Interstage資源のバックアップ手順について説明します。
ポイント
ここでは、バックアップ資源格納用ディレクトリを以下のディレクトリとして説明しています。
X:\Backup
/backup
ここでは、管理対象サーバおよびスタンドアロンサーバの場合について説明しています。管理サーバのバックアップについては、「4.2.2 バックアップ手順(管理サーバの場合) 」を参照してください。
注意
バックアップは、以下を確認した上で操作を開始してください。
Interstageのすべてのサービス、サーバアプリケーションが停止していること。
バックアップ用ディレクトリに、バックアップ資源格納に必要な空きディスク容量があること。バックアップ資源の格納に必要なディスク量は、「4.1 バックアップ・リストア対象資源」に示すバックアップ対象資源の合計量となります。
管理サーバのバックアップと管理対象サーバのバックアップは必ず両方取得してください。管理サーバのバックアップと管理対象サーバのバックアップの定義情報が異なる場合は、サイト環境の復旧が困難になります。
操作手順
バックアップは以下の手順で行います。各コマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
1. サービスの停止
Interstage管理コンソールまたはisstopコマンドを使用し、Interstageを強制停止します。
なお、isstopコマンドでInterstageを停止する際には-fオプションを指定する必要があります。
注意
Interstage管理コンソールまたはisstopコマンドで停止しないサービスについては、別途、停止する必要があります。
以下のサービスがInterstageと独立して起動されている場合は、停止してください。
Windows(R)のサービス「Interstage Java EE DAS」を停止します。
ijdasstopコマンドでInterstage Java EE DASサービスを停止します。
imqcmdコマンドのshutdown bkrサブコマンドでメッセージブローカを停止します。
asadminコマンドのstop-databaseサブコマンドでJava DBを停止します。
Interstageとの連動が未設定である場合は、以下のどちらかの方法で停止してください。
Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:一覧]で、すべてのWebサーバを停止します。
ihsstopコマンドですべてのWebサーバを停止します。
ihsstop -all
Windows(R)のサービス「FJapache」および「Interstage HTTP Server(Webサーバ名)」を停止します。
Interstageとの連動が未設定である場合は、以下のどちらかの方法で停止してください。
Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:一覧]で、すべてのWebサーバを停止します。
ihsstopコマンドですべてのWebサーバを停止します。
/opt/FJSVihs/bin/ihsstop -all
Interstage HTTP Server、およびInterstage ディレクトリサービスを停止してください。
Interstage HTTP Serverを停止してください。
運用しているWebサーバを停止してください。
Windows(R)のサービス「Interstage Operation Tool」を停止します。
ismngconsolestopコマンドで停止します。
以下のどちらかの方法で停止してください。
Interstage管理コンソールの[サービス] > [リポジトリ] > [リポジトリ:状態]で停止します。
Windows(R)のサービス「Interstage Directory Service(%s1)」を停止します。
%s1はリポジトリ名です。
以下のどちらかの方法で停止してください。
Interstage管理コンソールの[サービス] > [リポジトリ] > [リポジトリ:状態]で停止します。
irepstopコマンドで停止します。-R オプションで停止するリポジトリ名を指定します。
例) /opt/FJSVirep/bin/irepstop -R rep001
2. バックアップ対象資源の確認
バックアップ対象とするサービス資源を確認します。
isprintbackuprscコマンドを実行し、表示されたサービス資源が、バックアップ対象の資源です。以降の操作では、ここで表示されたサービス資源に対して、バックアップおよびリストアを行ってください。
以下に、isprintbackuprscコマンドの表示と、バックアップ対象資源の関係を示します。
コマンド表示 | バックアップ対象サービス資源 |
---|---|
ISCOM | Interstageセットアップ資源 |
GUI | Interstage管理コンソール資源 |
JMX | Interstage JMXサービス資源 |
ISCM | 業務構成管理のリポジトリ資源 |
OD | CORBAサービス資源 |
ES | イベントサービス資源 |
PORB | Portable-ORB資源 |
TD | コンポーネントトランザクションサービス資源 |
| データベース連携サービス資源 |
SSOsv | Interstage シングル・サインオン資源(リポジトリサーバ) |
SSOac | Interstage シングル・サインオン資源(認証サーバ) |
SSOaz | Interstage シングル・サインオン資源(業務サーバ) |
IHS | Interstage HTTP Server資源 |
AHS | Interstage HTTP Server 2.2資源 |
WSC | Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)の資源 |
J2EE | J2EE共通資源 |
IJServer | IJServer資源 |
JMS | Interstage JMS資源 |
IREP | Interstage ディレクトリサービス資源 |
ISSCS | Interstage証明書環境資源 |
JavaEE | IJServerクラスタ資源 |
JavaEE6 | Java EE 6資源 |
例えば、以下のように表示された場合には、「Interstageセットアップ資源」、「CORBAサービス資源」、「コンポーネントトランザクションサービス資源」が、バックアップ対象資源です。
> isprintbackuprsc ISCOM OD TD
isprintbackuprscコマンドの詳細に関しては、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
注意
isprintbackuprscコマンドは、各機能のインストール状態およびセットアップ状態をもとに、バックアップ対象とするかを判断しています。
このため、インストールされていれば、使用していない機能でも表示される場合があります。
PORBについては、使用していない場合はバックアップ対象から外しても問題はありません。その他サービスについては表示されたサービスの資源をすべてバックアップしてください。
3. バックアップ資源格納用ディレクトリの作成
Interstageのバックアップ資源を格納するディレクトリを1つ作成します。このディレクトリ配下に、Interstageの各バックアップ資源を格納します。
mkdir X:\Backup
mkdir /backup
注意
バックアップ資源格納用ディレクトリを作成するディスクに、十分な空き容量があることを確認してください。バックアップ資源の格納に必要なディスク量は、「4.1 バックアップ・リストア対象資源」に示すバックアップ対象資源の合計量となります。
4. 各サービスの資源のバックアップ
各サービスの資源をバックアップします。詳細は、「4.4 バックアップ手順詳細」を参照してください。
5. Interstageのインストールディレクトリに設定されている8.3形式(ショートネーム)の確認
Interstageでは、バックアップ資源に8.3形式(ショートネーム)のファイル名を保持する場合があります。このバックアップ資源のリストア/移入を行う場合、リストア環境の8.3形式(ショートネーム)のインストールディレクトリを、バックアップ資源の8.3形式(ショートネーム)のインストールディレクトリと一致させる必要があります。
以下の手順で、Interstageのインストールディレクトリに設定されている8.3形式(ショートネーム)のディレクトリ名を採取してください。
例
本製品のインストールディレクトリが「C:\Interstage」の場合
Interstageのインストールディレクトリに移動します。
cd C:\Interstage cd ..
dirコマンドを使用して、8.3形式(ショートネーム)のディレクトリ名を確認します。
dir /x XXXX/XX/XX XX:XX <DIR> INTERS~1 Interstage
上記の例の場合、Interstageのインストールディレクトリに設定されている8.3形式(ショートネーム)のディレクトリ名は、dirコマンドの実行結果から「C:\INTERS~1」となります。
6. サービスの起動
処理前に停止したサービスを、Interstage管理コンソールまたはisstartコマンドで起動します。
注意
Interstage管理コンソールやisstartコマンドで起動しないサービスについては、別途、起動する必要があります。