なお、環境定義ファイルの記述規約は、TRM環境定義と同様です。TRM環境定義の記述規約については、"C.1 定義記述規約"を参照してください。
取得したジャーナルを一時的に格納するジャーナル取得ファイル容量の見積りを行います。ジャーナル取得ファイルは、Oracleデータベースとして作成されます。
ジャーナル取得ファイル容量の見積り式を、"表12.18 ジャーナル取得ファイル容量の見積り"に示します。
なお、運用中にジャーナル取得ファイル容量が不足した場合は、ジャーナルを取得するアプリケーションで発行したSQL文がSQLSTATE=72000で異常終了します。そのため、十分な容量を確保してください。
格納ジャーナル量(注) × 2 + 8[MB] |
注) 格納ジャーナル量は、1日分以上のジャーナルが格納できる値を設定してください。ジャーナル取得ファイルの容量不足にならないように見積りを実施してください。
詳細な見積りについては、"B.3.2 ジャーナル取得ファイルの容量(Oracle連携)"を参照してください。
TJNL環境定義ファイルの記述形式を、"表12.19 TJNL環境定義の記述形式"に示します。
[TJNLDefinition] [OSInformation] [DBInformation] |
[TJNLDefinition] [DBInformation] |
連携するRDBMSに関する情報を記述します。本セクションを省略した場合にはSymfoware/RDB連携用のTJNL環境定義として扱われるため、Oracleと連携するTJNL環境を作成する場合は本セクションを必ず指定しなければなりません。本セクションで指定するRDBMSの情報は、環境を作成した後は変更できません。記述内容を"表12.20 [DBMSInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
不可 | 以下のいずれかの値を指定します。 ORACLE10G:Oracle10gデータベースの更新ジャーナルを取得する ORACLE11G:Oracle11gデータベースの更新ジャーナルを取得する
なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLがジャーナル取得を行うRDBMSの種類を指定します。 使用できるORACLEシステムのバージョンとOSの対応についてはインストールガイドを参照してください。 | |
不可 | 8文字以内の英数字で指定します。先頭文字は英文字で指定します。 | TJNLがジャーナル取得を行うOracleデータベースのシステム識別子を指定します。 |
TJNLに関する情報を記述します。本セクションで指定した内容は、環境を作成した後に変更することができます。詳細は、"12.9 保守"を参照してください。記述内容を"表12.21 [TJNLDefinition]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 ALL:基本機能、ジャーナル取得機能、ジャーナル配付機能を起動する(省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLを起動する際に連動して起動する機能を指定します。 本キーワードで連動起動を指定していない機能は、TJNLが起動した後にtjnlstrコマンドを使用して起動する必要があります。tjnlstrコマンドの詳細は、"12.10.3.12 tjnlstr(TJNLの一部の機能を起動する)"を参照してください。 | |
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 DIVIDE:DELETEとINSERTの情報に分割して取得する(省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | UPDATE文に対するジャーナルの取得方法を指定します。 | |
可 | 以下のいずれかの形式で指定します。 "0":リトライを行わない(省略値) なお、リトライ回数は1~3600の数値で、リトライ間隔は1~60の数値で指定します。 | 利用ジャーナルを配付するメッセージキューの空き容量が不足した場合など、配付処理のエラー発生時のリトライ方法を指定します。 | |
可 | -20000~-20999の数値で指定します。 省略値は-20000です。 | ジャーナル取得処理における異常によるSQLエラーが発生した場合に、Oracleからデータベース更新アプリケーションに通知される例外コードの値を指定します。 | |
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 "(NONE)":すべてのプロセスからジャーナルを取得する(省略値)
| データベースを更新するプロセスの中で、ジャーナル取得対象外のプロセス名を指定します。本キーワードは、最大32個指定できます。 (NONE)を指定した場合は、他のプロセス名を指定できません。 (TRO_PROCESS)を指定した場合は、逐次差分反映からのジャーナルを取得しません。 |
OSに関する情報を記述します。記述内容を"表12.22 表:[OSInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 EUC:OSの文字コードがEUCの場合に指定します(Solaris 10以前のサーバの省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLが導入されているSolaris/LinuxシステムのOSの文字コードを指定します。 |
ジャーナル取得ファイルに関する情報を記述します。ジャーナル取得ファイルはOracleデータベースの表として、本セクションで指定したファイル、表領域名で作成します。環境を作成した後に、ジャーナル取得ファイルの表領域にファイルを追加することができます。詳細は、"12.9 保守"を参照してください。記述内容を"表12.23 [DBInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 絶対パスでローデバイスを指定します。 | ジャーナル取得ファイルの表領域を作成するローデバイス名を指定します。 複数のローデバイスを指定する場合は、本キーワードを複数記述してください。 ローデバイスの所有者がOracleデータベースを起動するユーザであることを確認してください。 ジャーナル取得ファイル容量の見積りは、"12.4.4.1 ジャーナル取得ファイル容量の見積り"を参照してください。 | |
| 以下の形式で指定します。 "ファイル名:サイズ" ファイルは絶対パスで指定します。 | ジャーナル取得ファイルの表領域を作成するファイルシステム上のUNIX系ファイルのファイル名とサイズを指定します。 複数のファイルを指定する場合は、本キーワードを複数記述してください。 ファイルを作成するディレクトリの所有者がOracleデータベースを起動するユーザであることを確認してください。 ジャーナル取得ファイル容量の見積りは、"12.4.4.1 ジャーナル取得ファイル容量の見積り"を参照してください。 | |
| 以下の形式で指定します。 "ファイル名:サイズ" ファイルは絶対パスで指定します。(注2) | ジャーナル取得ファイルの表領域を作成するNTFSのファイルのファイル名とサイズを指定します。 複数のファイルを指定する場合は、本キーワードを複数記述してください。 ジャーナル取得ファイル容量の見積りは、"12.4.4.1 ジャーナル取得ファイル容量の見積り"を参照してください。 | |
可 | 英字で始まる30文字以内の英数字とアンダースコアで指定します。 | ジャーナル取得ファイルの表領域名を指定します。 |
注1) RawDeviceとRegularFileを両方とも省略することはできません。
注2) ショートファイル名(8.3形式)は指定しないでください。
TJNL環境定義の記述例を"表12.24 TJNL環境定義の記述例"に示します。
[DBMSInformation] RDBMS = ORACLE11G # ジャーナル取得対象のRDBMSの種類 ORACLE_SID = CUSTUMDB # Oracleシステム識別子 [TJNLDefinition] StartType = ALL # すべての機能を連動起動 UpdateLogType = DIVIDE # DELETEとINSERTの情報として取得 Retry = 60:1 # 1分おきに60回リトライを行う EXCode = -20001 # 例外コードは-20001 NoJnlProc = process # processからジャーナルを取得しない [OSInformation] Code = EUC # EUCのシステムで動作 [DBInformation] RawDevice = /dev/rdsk/c1t2d0s4 # ジャーナル取得ファイルのローデバイス名 |
[DBMSInformation] RDBMS = ORACLE11G # ジャーナル取得対象のRDBMSの種類 ORACLE_SID = CUSTUMDB # Oracleシステム識別子 [TJNLDefinition] StartType = ALL # すべての機能を連動起動 UpdateLogType = DIVIDE # DELETEとINSERTの情報として取得 Retry = 60:1 # 1分おきに60回リトライを行う EXCode = -20001 # 例外コードは-20001 NoJnlProc = process.exe # process.exeからジャーナルを取得しない [DBInformation] RegularFile = c:\tjnl\systemfile\tjnl.db:1024 # サイズ1024MB |