更新差分データの反映単位の設計について説明します。
概要
逐次差分反映では、抽出側システムのトランザクションの単位で格納側システムのデータベースの整合をとります。
抽出側システムのダウンや回線異常により、更新差分データのメッセージが、トランザクションの途中で格納側システムに届かなくなることがあります。この場合、トランザクションの途中の更新差分データのメッセージがメッセージキューに滞留します。メッセージキューにメッセージが滞留した状態では、メッセージキューの容量を変更できないなど、運用に影響を与えてしまいます。
この問題を回避するため、抽出側システムのトランザクションの途中で、TRMのメッセージごとに格納側システムのデータベースのトランザクションをコミットできます。この単位を、環境変数LXRTMCOMMITにより指定できます。通常、環境変数LXRTMCOMMITは指定しません。
設計方法
更新差分データの反映単位は抽出側システムのトランザクションの単位に対応します。
環境変数LXRTMCOMMITを省略した状態でメッセージキューにメッセージが滞留し、そのメッセージを反映する必要がある場合、環境変数LXRTMCOMMIT(推奨値は"1")を指定します。また、必要に応じてメッセージキューの容量を見直します。
複数メッセージから構成されるトランザクションを分割する場合、環境変数LXRTMCOMMITを指定することもできます。環境変数LXRTMCOMMITの値は、トランザクションの長さとメッセージキューの容量を考慮して決めます。
環境変数LXRTMCOMMITについては、"4.3.1 環境変数の設定"を参照してください。
環境変数の変更については、"6.1.1 環境変数の変更"を参照してください。
メッセージキューの容量変更については、"6.1.2 メッセージキューの容量変更"を参照してください。
TRMのメッセージキューの設計については"3.3 TRM環境の設計"を参照してください。