get/set/listサブコマンドを使用することで、コマンドラインから定義値の参照や更新を行うことができます。
定義項目の詳細は、「第7章 定義項目一覧」を参照してください。
定義項目名に指定可能な文字
定義項目名には、以下の文字を指定できます。
英小文字 abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
英大文字 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
数字 0123456789
記号 (){}[];<>@$#-_/.
注意
ハイフン(-)とアンダースコア(_)は区別されません。
boolean型の定義に指定可能な値
boolean型の定義項目には、「true」、「false」が指定可能です。
ワイルドカードやエスケープ文字について
get/listサブコマンドは、以下のようにカテゴリや定義項目名の末尾にピリオドとアスタリスクを指定できます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list server.* |
この場合、アスタリスクがワイルドカードの働きをします。
指定したカテゴリの配下の要素を表示したい場合は、末尾に「.*」を指定します。
例えば、以下の例ではserver配下のカテゴリがすべて表示されます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list server.* |
サブカテゴリも含めてすべてを表示したい場合は、末尾に「.*」を指定します。
例えば、以下の例ではserver配下のプロパティがすべて表示されます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server.* |
以下のようにget/listサブコマンドの引数にアスタリスクだけを指定した場合、カレントディレクトリのファイル一覧がコマンドの引数となり、オペランドが不正となるためエラーとなります。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list * |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list * |
また、名前にピリオド(.)を含んだカテゴリやプロパティを指定する場合は、エスケープ文字として'\'を指定します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.http-service.property.dot\.sample=value |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.http-service.property.dot\\.sample=value |
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
Interstage Java EE 6 DASサービス/設定名の指定方法について
Interstage Java EE 6 DASサービス/設定名の配下の項目を参照/更新する場合、以下のように指定します。
操作対象が「Interstage Java EE 6 DASサービス」の場合
Interstage Java EE 6 DASサービス名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server.java-config.debug-enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server.java-config.debug-enabled
操作対象が「設定名」の場合
設定名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server-config.java-config.debug-enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server-config.java-config.debug-enabled
サーバーインスタンス/IJServerクラスタ/設定名の指定方法について
サーバーインスタンス/IJServerクラスタ/設定名の配下の項目を参照/更新する場合、以下のように指定します。
操作対象が「サーバーインスタンス」の場合
サーバーインスタンス名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get Server001.java-config.debug-enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get Server001.java-config.debug-enabled
操作対象が「IJServerクラスタ」の場合
IJServerクラスタ名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get IJServer001.java-config.debug-enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get IJServer001.java-config.debug-enabled
操作対象が「設定名」の場合
設定名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get IJServer001-config.java-config.debug-enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get IJServer001-config.java-config.debug-enabled
形式
get [--monitor] property_name
機能説明
指定した定義項目の値またはトランザクションの情報を表示します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
--monitorオプションを指定してトランザクションの情報を表示した場合の出力詳細を下表に示します。
項番 | 項目名 | 意味 | 説明 |
---|---|---|---|
(1) | Transaction Id | トランザクションのID | トランザクションのトランザクションIDが表示されます。 |
(2) | Status | トランザクションの状態 | 表示されるトランザクションの状態は、以下のとおりです。
|
(3) | ElapsedTime(ms) | 経過時間 (ミリ秒) | トランザクションが開始されてからの経過時間がミリ秒で表示されます。 |
(4) | ComponentName | コンポーネント名 | トランザクションを開始したコンポーネントのタイプによって、クラス名がフルパッケージ名で表示されます。
注意 EJB3.0の場合、トランザクションを開始したアプリケーションがStateful Session Beanでjava.io.Serializableを実装していない場合、コンポーネント名は「パッケージ名._クラス名_Serializable」の形式で出力されます。 |
(5) | ResourceNames | リソース名 | トランザクションに参加しているリソース名が表示されます。 |
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--monitor | なし | 実行中のトランザクションの情報を一覧表示する場合に指定します。 ${clusterName_instanceName}.transaction-service.activeids-current |
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
property_name | 不可 | 値を表示したい定義項目を指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
propterty_nameで「*」が指定された場合、未サポートの定義項目が出力されるかもしれません。
--monitorオプションでトランザクションの情報を表示する場合、トランザクションの監視機能を有効に設定する必要があります。asadminコマンドの「set」サブコマンドを使用して${clusterName_instanceName_configName}.monitoring-service.module-monitoring-levels.transaction-serviceをHIGHに指定します。
使用例
定義項目debug-enabledの値を表示するには以下のように実行します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server-config.java-config.debug-enabled |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server-config.java-config.debug-enabled |
以下のように定義項目名の一部にアスタリスクを使用することもできます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get servers.server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get servers.server.* |
--monitorオプションを指定してトランザクションの情報を表示する場合、実行した結果の例は下記のとおりです。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get --monitor instance1.transaction-service.activeids-current instance1: instance1.transaction-service.activeids-current = Transaction Id Status ElapsedTime(ms) ComponentName ResourceNames 0000000000000008_00 Active 19156 com.fujitsu.jccc.cbm.EmployeeCBMImpl jdbc/EmpRS Command get executed successfully. |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get --monitor instance1.transaction-service.activeids-current instance1: instance1.transaction-service.activeids-current = Transaction Id Status ElapsedTime(ms) ComponentName ResourceNames 0000000000000008_00 Active 16025 com.fujitsu.jccc.cbm.EmployeeCBMImpl jdbc/EmpRS Command get executed successfully. |
結果リストがエンプティーの場合、実行した結果の例は下記のとおりです。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get --monitor instance1.transaction-service.activeids-current instance1: instance1.transaction-service.activeids-current = Command get executed successfully. |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get --monitor instance1.transaction-service.activeids-current instance1: instance1.transaction-service.activeids-current = Command get executed successfully. |
形式
set property_name=value[ property_name=value]...
機能説明
指定した定義項目の値を設定します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
property_name=value | 不可 | 定義項目名と値を「=」で区切って指定します。 (注) |
注) 値を省略して定義項目名と「=」だけを指定した場合、定義項目によって以下のような動作となります。
定義項目の種類 | 動作 |
---|---|
値が省略できない定義項目の場合 | エラーとなります。 |
値が省略可能な定義項目の場合 | 省略値が設定されます。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
追加プロパティの値を設定する場合、指定された値の範囲に対するチェックは実施されません。任意のプロパティ名・値を指定可能です。有効ではないプロパティが設定された場合、そのプロパティは無視されます。
コマンド実行時に以下のメッセージが出力された場合、"定義項目名"で示された項目はIJServerクラスタごとの設定はできません。IJServerクラスタから参照されているリソースやアプリケーションを直接指定して値を変更する必要があります。
The attribute "定義項目名" can only be modified at the domain level (注). |
「IJServerクラスタ名.XXX.YYY」ではなく、以下のように「XXX.YYY」で設定してください。
> asadmin set XXX.YYY |
注) domain levelは、すべてのIJServerクラスタで有効な定義です。以下に例を示します。
applications.web-module.admingui.object-type |
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
本サブコマンドを実行すると、以下の同期化対象に対して、定義項目の更新(同期化)処理が行われます。
「target」(または「オペランド」)に指定したサーバーインスタンスまたは指定したIJServerクラスタに属するすべてのサーバーインスタンス
このため、サーバーインスタンスまたはIJServerクラスタに属するすべてのサーバーインスタンスに対する実行結果が出力されます。実行結果の詳細は「asadminコマンドの注意事項」を参照してください。
使用例
定義項目debug-enabledの値を設定するには以下のように実行します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.java-config.debug-enabled=true |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.java-config.debug-enabled=true |
省略可能な項目については、以下のように値を省略して定義項目名と「=」だけを指定することで省略値を設定できます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.ejb-container.max-pool-size= |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.ejb-container.max-pool-size= |
定義項目を複数指定する場合は以下のように定義項目を指定します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set resources.jdbc-connection-pool.DerbyPool.allow-non-component-callers=false resources.jdbc-resource.jdbc/__default.enabled=true |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set resources.jdbc-connection-pool.DerbyPool.allow-non-component-callers=false resources.jdbc-resource.jdbc/__default.enabled=true |
形式
list category_name
機能説明
カテゴリの一覧を表示します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
category_name | 不可 | 表示したいカテゴリの親カテゴリを指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
使用例
resources.jdbc-resource配下の定義項目一覧を表示するには以下のように入力します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list resources.jdbc-resource |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list resources.jdbc-resource |