本章では、Java EE 6実行環境の定義項目について説明します。
定義項目
定義項目は以下のようにカテゴリごとに階層化されており、カテゴリとプロパティ名はピリオド(.)で区切られます。
server.category1.category3.property1 |
定義項目の設定/参照
Java EE 6実行環境の定義項目の多くは、asadminコマンドのset/get/listサブコマンドで操作できます。
これらのサブコマンドには、以下の特徴があります。
setサブコマンドを使用することで、定義項目の値を設定できます。
getサブコマンドを使用することで、定義項目の値を参照できます。
listサブコマンドを使用することで、カテゴリの一覧を参照できます。
getやlistサブコマンドで指定する定義項目名がわからない場合でも、ワイルドカード(*)により、複数の定義情報を一括で参照できます。ただし、ワイルドカード(*)により、未サポートの定義項目が表示される可能性があります。
注意
プロパティの値は、以下のように参照(getサブコマンド)/設定(setサブコマンド)します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get resources.jdbc-connection-pool.JNDI名.property.参照するプロパティ名 |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get resources.jdbc-connection-pool.JNDI名.property.参照するプロパティ名 |
プロパティ値が設定されていない場合、参照時にエラーとなります。
プロパティの参照/設定方法の詳細は、以下の説明を参照してください。
定義変更後の再起動について
Interstage Java EE 6 DASサービスまたはIJServerクラスタの動作環境またはリソースの定義項目を変更した場合は、Interstage Java EE 6 DASサービスまたはIJServerクラスタの再起動が必要となる場合があります。再起動が必要かどうかは、各定義項目の説明を参照してください。なお、定義が変更できないため、再起動が不要な項目には、“-”と記載しています。
再起動「必要」
定義変更時に、Interstage Java EE 6 DASサービスまたはIJServerクラスタの再起動が必要な項目です。
再起動要否「必要」の項目の定義変更をする場合は、定義変更前に必ずIJServerクラスタを停止し、定義変更後にIJServerクラスタを再起動してください。Interstage Java EE 6 DASサービスの場合は定義変更後に再起動してください。
再起動「不要」
定義変更後、Interstage Java EE 6 DASサービスまたはIJServerクラスタの再起動が不要な項目です。
Interstage Java EE 6 DASサービスまたはIJServerクラスタ運用中に再起動要否「不要」の項目を定義変更した場合、変更値が反映され、その後も運用が可能です。
指定可能な最大文字列長について
各定義項目のうち、ユーザーが任意の文字列を指定可能な定義項目の最大文字列長は、特に断りのない限り512文字となります。512文字以外の最大文字列長の制限がある定義項目に関しては、各定義項目の説明に文字列長の制限を記載しています。
なお、特定の値(true/falseなど)しか指定できない項目や、特定の範囲の数値(0~2147483647など)を指定する項目に関しては、文字列長の制限はありません。
システムプロパティ利用時の入力値チェックについて
定義項目の値にシステムプロパティを利用した場合、文字列長や指定可能文字などの入力値チェックは動作しません。
定義値にシステムプロパティを利用する場合、システムプロパティで指定する値の妥当性に注意してください。システムプロパティについては、「7.7.1 定義時に利用できるプロパティ」を参照してください。
DOSデバイス名の指定ついて
ファイル名やディレクトリ名として使用される設定項目には、DOSデバイス名を指定しないでください。
例
ファイル名やディレクトリ名として使用される設定項目
IJServerクラスタ名
サーバーインスタンス名
ログ出力ディレクトリ
各アプリケーションの名前
データベースの名前
メッセージブローカインスタンス名
他
定義項目の説明について
定義項目は、以下の形式で説明しています。
定義項目の日本語名
カテゴリの場合は、「■リソース参照」のように行頭に「■」を付けています。
カテゴリ、またはプロパティを「server.category1.category3.property1」の形式で記載しています。
また、IJServerクラスタ名やサーバーインスタンス名は、以下のような表記を用いています。
表記 | 意味 |
---|---|
${clusterName} | IJServerクラスタ名を指定できます。 |
${instanceName} | サーバーインスタンス名を指定できます。 |
${clusterName_instanceName} | IJServerクラスタ名またはサーバーインスタンス名を指定できます。 |
${clusterName_instanceName_configName} | IJServerクラスタ名、サーバーインスタンス名、または設定名を指定できます。 |
プロパティの説明です。カテゴリの場合は、説明はありません。
setサブコマンドが使用できるプロパティの場合に、設定可能な範囲を記載しています。
インストール時に設定される値です。また、asadmin setサブコマンドで値を省略(定義項目名と「=」だけを指定)した場合に有効となる値です。両者の値が異なる場合は、ただし書きで以下のように記載しています。
例
256
ただし、asadmin setサブコマンドで値を省略(定義項目名と「=」だけを指定)した場合、10が設定されているものとして動作します。