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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express Java EE運用ガイド
FUJITSU Software

4.17.3 JMSのメッセージを送受信する準備

JMSクライアントアプリケーションが物理格納先にメッセージを送受信するための準備について説明します。

JMS接続ファクトリ

JMS接続ファクトリ(Connection Factory)とは、JMSクライアントアプリケーションとメッセージブローカとのコネクションを確立するために必要なオブジェクトです。JMS規約で規定された以下のインタフェースのいずれかを実装したオブジェクトを作成してJNDIに登録します。

登録したJMS接続ファクトリは、JNDIを経由してJMSクライアントアプリケーションで利用可能です。JMSクライアントアプリケーションは、獲得したJMS接続ファクトリに対して、JMS規約で規定されたAPIを発行し、メッセージブローカとのコネクションを確立します。

JMS接続ファクトリの登録/変更/削除は、Interstage Java EE管理コンソール/asadminコマンドを使用して行います。asadminコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Java EE運用コマンド」-「asadmin」を参照してください。
また、JMS接続ファクトリの登録/変更時に必要となる定義項目の詳細については、「6.6.3 JMS接続ファクトリの定義項目」を参照してください。

注意

  • 同一のJMS接続ファクトリを使用してメッセージブローカに接続する場合、接続は同一トランザクション範囲内で共有されません。deployment descriptorのres-sharing-scope要素に「Shareable」を指定した場合、「Unshareable」として定義されます。

  • IJServerクラスタ上で、Publish/Subscribeメッセージングモデルを使用したJMSクライアントアプリケーションの運用を行う場合は、JMS接続ファクトリの追加プロパティとして、必ずClientIdを設定してください。


JMS送信先リソース

JMS送信先リソース(Destination)とは、JMSクライアントアプリケーションと物理格納先との接続方法を指定します。JMS規約で規定された以下のインタフェースのいずれかを実装したオブジェクトを作成してJNDIに登録します。

登録したJMS送信先リソースは、JNDIを経由してアプリケーションで利用可能となります。JMSクライアントアプリケーションは、獲得した送信先リソースに対して、JMS規約で規定されたAPIを発行し、メッセージブローカとのコネクションを確立します。


JMS送信先リソースの登録/変更/削除は、Interstage Java EE管理コンソール/asadminコマンドを使用して行います。asadminコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Java EE運用コマンド」-「asadmin」を参照してください。
また、JMS送信先リソースの登録/変更時に必要となる定義項目の詳細については、「6.6.4 JMS送信先リソースの定義項目」を参照してください。


JMSホストの設定

JMSを運用するために必要な情報(メッセージブローカが動作しているホスト名やメッセージブローカのポート番号など)を、JMSホストとしてIJServerクラスタに設定します。
JMSホストの設定は、Interstage Java EE管理コンソール/asadminコマンドを使用して行います。asadminコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Java EE運用コマンド」-「asadminコマンドで操作できる定義項目」-「configs.config.jms-serviceの定義項目」を参照してください。
また、設定時に必要となる定義項目の詳細については、「6.8.10 JMSサービスの定義項目」を参照してください。

ポイント

メッセージブローカのadminユーザのパスワード変更した場合は、必ずJMSホストの管理パスワードも変更してください。


JMSリソースとJMSホストの関係

JMSクライアントアプリケーションがアクセスするIJServerクラスタのJMSホストの設定で、メッセージを送受信するメッセージブローカが決まります。

JMSクライアントアプリケーションは、JMS接続ファクトリおよびJMS送信先リソースの参照時に、JMSホストを取得してメッセージブローカに接続します。

JMSクライアントアプリケーションの使用例を以下に示します。