ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server/Interstage Web Server Express チューニングガイド
FUJITSU Software

2.7 IPv6環境での運用について

本項では、IPv6環境での運用について説明します。

注意

  • IPv6/IPv4デュアルスタック環境での運用のみをサポートします。IPv4を無効にした場合の運用はサポートしません。

  • グローバルアドレスおよびユニークローカルアドレスを使用した運用が可能です。リンクローカルアドレスについては、機能ごとにサポート有無が異なります。詳細は、以降の各機能の説明を参照してください。

  • ホスト名指定によりIPv6運用を行う場合、そのホスト名をIPv6アドレスで名前解決できる必要があります。pingコマンドなどを使用して、対象ホスト名に対して正しくIPv6通信できることを事前に確認してください。

  • 一時アドレス対応(プライバシ拡張)を有効にした環境での動作はサポートしません。一時アドレス対応(プライバシ拡張)の詳細については、各OSのマニュアルを参照してください。

  • IPv6アドレスをログ・メッセージに出力する場合、設定ファイルなどに指定した値(入力値)の形式と異なる形式で出力される場合があります。

  • IPv6環境において運用可能な機能は、Interstage管理コンソールを使用してIPv6通信を設定することもできます。設定方法の詳細については、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

■運用可能な機能

IPv6環境において、以下の機能が使用できます。表内で使用している略称については、「製品名称の略称について」を参照してください。

機能名

WS

SJE

EE

JDK/JRE

Java EE 6

J2EE

EJB

JTS/JTA

マル言語サービス

CORBAサービス

イベントサービス

データベース連携サービス

コンポーネントトランザクションサービス

Interstage HTTP Server

MessageQueueDirector

Interstage シグル・サインオン

Interstage ディレクトリサービス

SMEEコマンドによる証明書/鍵管理

○:使用可 -:使用不可


JDK/JRE

JDK/JREを使用してIPv6通信を行うことが可能です。

注意


java.nioパッケージを使用する場合は、Windows Vista(R)/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008以降のOSを使用する必要があります。

Java EE 6

IPv6環境でJava EE 6を使用することが可能です。

注意


  • Windows Vista(R)/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008以降のOSを使用する必要があります。

  • リンクローカルアドレスは使用できません。

J2EE

以下の機能において、IPv6通信を行うことが可能です。ただし、SSL連携機能を使用した場合はIPv6通信を行えません。

ポイント

CORBAサービスの環境設定が必要です。
CORBAサービスの動作環境ファイル(config)において、“IP-version”に“v4-dual”または“v6”を設定し、Interstageを再起動してください。デフォルトは“v4-dual”です。詳細は、A.1 configを参照してください。

注意


  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

マルチ言語サービス

以下の機能において、IPv6通信を行うことが可能です。ただし、SSL連携機能を使用した場合はIPv6通信を行えません。

ポイント

  • CORBAサービスの環境設定が必要です。
    CORBAサービスの動作環境ファイル(config)において、“IP-version”に“v4-dual”または“v6”を設定し、Interstageを再起動してください。デフォルトは“v4-dual”です。詳細については、“A.1 config”を参照してください。


  • コンポーネントトランザクションサービスを使用する場合、コンポーネントトランザクションサービスの環境設定が必要です。
    コンポーネントトランザクションサービス環境定義ファイルにおいて、“IP version”に“v6”を設定し、Interstageを再起動してください。デフォルトは“v4”です。詳細については、“付録B コンポーネントトランザクションサービスの環境定義”を参照してください。

注意


  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

Interstage HTTP Server

IPv6環境でのHTTP/HTTPS通信を行うことが可能です。

注意


  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

MessageQueueDirector

SMTP連携サービスにおいて、IPv6通信を行うことが可能です。

ポイント

サービス環境定義(MXHost)にIPv6形式のIPアドレス(またはホスト名)を記述する必要があります。
詳細は“MessageQueueDirector 説明書”を参照してください。

注意

入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

Interstage シングル・サインオン

IPv6環境でInterstage シングル・サインオンを使用することが可能です。

注意

  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

  • IPv6アドレスを直接指定することはできません。ホスト名、またはFQDNを指定してください。

Interstage ディレクトリサービス

IPv6環境でInterstage ディレクトリサービスを使用することが可能です。

注意

  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。

  • IPv6アドレスを直接指定することはできません。ホスト名を指定してください。

SMEEコマンドによる証明書/鍵管理環境

cmgetcrlコマンド(CRLの取得)において、IPv6通信を行うことが可能です。

注意

  • リンクローカルアドレスは使用できません。

  • 入力値としてIPv4射影アドレスを使用することはできません。