名前
swstlurestore - リストアの実行
形式
/opt/FJSVswsts/bin/swstlurestore [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name
/opt/FJSVswsts/bin/swstlurestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint][-l ArchiveLogFileList-FileName] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Device-Name
/opt/FJSVswsts/bin/swstlurestore -bundle [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] DeviceListFile
/opt/FJSVswsts/bin/swstlurestore -n [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Log-Group-Name[/RDB-Name]
機能説明
バックアップ履歴情報に存在するデータをLogical Unit(ディスク)単位でリストアします。指定したLogical Unit(ディスク)上のディスクパーティションは、すべて同時にリストアされます。
本コマンドでは、業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアできません。
データベーススペースのリカバリー時は、リカバリー対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareのrdbexspcコマンドを用います。
オプション
リストアするデータの相対世代番号を指定します。相対世代番号は、swstluhistory dispコマンドで確認してください。-gオプション、-vオプション両方を省略した場合は、最新世代のデータをリストアします。
リストアするデータの絶対世代番号を指定します。絶対世代番号は、swstluhistory dispコマンドで確認してください。-gオプション、-vオプション両方を省略した場合は、最新世代のデータをリストアします。
リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリーすることを指定します。
-eオプションと同時に指定できません。Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。
リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリーすることを指定します。リカバリ終了点は、Symfoware Serverのマニュアルを参照してください。
-aオプションと同時に指定できません。-nologオプションと同時に指定できません。Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。
Symfowareのリカバリーに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パスで指定します。
アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在する管理対象サーバに格納されている必要があります。
-nologオプションと同時に指定できません。Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。
Symfowareのリカバリー時にアーカイブログの適用を行いません。
ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。
このオプションを指定してリカバリーした場合、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用できません。
複数のデータベーススペースを一括してリカバリーします。
オペランドには、一括してリカバリーするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。
ロググループに対して設定することを指定します。
オペランドには、ロググループ名とRDBシステム名を指定します。RDBシステム名がない時は、省略できます。
オペランド
Logical Unit(ディスク)名を指定します。ディスクパーティションのデバイス名は指定できません。
ロググループ名を指定します。
RDBシステム名を、ロググループ名のあとに“/”を区切り文字として指定します。
RDBシステム名がない時は、省略できます。
一括してリカバリーするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。運用管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリーを行う業務ボリュームが存在する管理対象サーバに格納されている必要があります。
デバイスリストファイルの記述例は以下のとおりです。
# コメント行は「#」ではじめます。 # LOG02/GRP1 /dev/mapper/mpathb # この部分にもコメントを記述できます。 /dev/mapper/mpathc /dev/mapper/mpathae /dev/mapper/mpathaf : :
デバイスリストファイルの記述規則は以下のとおりです。
1行に業務ボリューム名を1つ記述します。
業務ボリューム名はLogical Unit(ディスク)単位でなければなりません。
行頭から業務ボリューム名の間、および、業務ボリューム名のうしろから行末(改行記号)の間には1個以上の「半角空白またはタブ文字」が含まれていても構いません。
空白行(「半角空白またはタブ文字」)がファイルに含まれていても構いません。
記号「#」から行末までは、コメントとみなされます。
終了ステータス
=0 : 正常終了
>0 : 異常終了
使用例
相対世代番号=2のデータをリストアします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstlurestore -g 2 /dev/mapper/mpathb /dev/mapper/mpathb swstlurestore completed #
注意事項
本コマンドは、運用管理サーバで実行できません。
Logical Unit間のコピーを行うため、ディスクパーティション単位、ファイル単位ではリストアできません。
特定のファイルをリストアする場合は、ファイルシステムを構築している管理対象サーバで、以下の手順を行います。
復元したいデータを含むバックアップ先ボリュームを管理対象サーバに割り当てます。
バックアップ先ボリュームは、swstluhistory dispコマンドで確認してください。
ボリュームの割当て方法の詳細は、ストレージ装置のマニュアルを参照してください。
バックアップ先ボリュームのデバイスをマウントします。
バックアップ先ボリュームから必要なファイルを取り出し、運用ボリュームにコピーします。
バックアップ先ボリュームのデバイスをアンマウントします。
バックアップ先ボリュームの管理対象サーバへの割当てを解除します。
ボリュームの割当て解除方法の詳細は、ストレージ装置のマニュアルを参照してください。
業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任で、マウントされているすべてのサーバ上で業務ボリュームをアンマウント状態にしてから本コマンドを実行してください。
処理対象のボリュームがマウントされているマウントポイントにほかのボリュームがマウントされている状態で、本コマンドを実行しないでください。処理対象以外のボリュームをアンマウントしてから、本コマンドを実行してください。
Symfowareのデータベーススペースを配置するパーティションが、リカバリー対象の業務ボリュームに存在しない場合は、パーティションを作成した後にリカバリーを実施してください。
以下のような場合は、リストア/リカバリーできません。出力されるメッセージの[システム管理者の処置]に従って対処してください。
相対世代番号と絶対世代番号の両方を指定したとき。
リストアを行う業務ボリュームの筐体情報(筐体識別子、ボリューム名)のどれかが変更されていたとき。
ロググループを指定する場合、または複数の業務ボリュームを一括でリカバリーする場合に、リカバリーするデータのバックアップ方法(通常ダンプまたは参照ダンプ)がロググループ内に混在していたとき。
Symfoware以外の業務ボリュームを設定した場合に、-a、-e、-l、-bundle、-nologオプションを指定したとき。
-l、-bundle、-nologオプションに各国語文字を含むディレクトリ名を指定したとき。
Symfowareのデータベーススペースをリストアする場合に、Symfoware/RDBが停止しているとき。
Symfowareのリカバリー時に異常を検出したとき。
アーカイブログ退避ファイル名を列挙したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルが記述されていたとき。
処理対象となる業務ボリュームに対して他のコマンドが実行されているとき。
次のコマンドが動作中のときは、本コマンドを実行できません。
データベーススペースのリカバリー時に、アーカイブログファイルがほかのデバイスに保管されている場合、リカバリー時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリーを行う業務ボリュームが存在する管理対象サーバに事前に準備する必要があります。
「アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル」に指定したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリーできません。MTに退避されたアーカイブログを使用してリカバリーする場合は、以下のどちらかの方法で行ってください。
MTに退避されたアーカイブログをすべて作業ディレクトリに展開します。
-nologオプションを指定してログを適用しないリカバリーを実施したあと、アーカイブログを適用します。ログを適用しないリカバリーを実施したあと、アーカイブログの適用は、Symfowareのrdbmrrcvコマンドで行います。
データベーススペースのリカバリー時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”または“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリーの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。