ページの先頭行へ戻る
Systemwalker for Oracle エージェントクラスタユーザーズガイド
FUJITSU Software

4.2.3 「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」について

「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」には、クラスタノード間で共有する必要があるSystemwalker for Oracleの内部情報の格納先について設定します。
「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」は、「アラートログ監視機能」の「Alertログファイルの扱い」および「トレースファイル監視機能」の「Traceファイル格納先の扱い」のいずれかに「使用する」を選択した場合に設定が必要となります。


「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」では以下を設定します。

注意

「ユーザアプリケーション」という表現は、クラスタによって異なります。


[Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」の設定画面を以下に示します。


Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

「Oracle環境情報定義ファイル」内に設定する位置については、“Systemwalker for Oracle 導入ガイド”-“Oracleの監視を行うための設定”を確認してください。

定 義

項 目

最大項目長

設定位置

設定する値

SHARED_MODE(*1)

監視情報格納先の扱い

  1

[AGENT_ENV]内

監視情報格納先の指定方法 (省略可能)
「S」 (監視対象となるOracleで共通の格納先を使用する)
「D」 (監視対象となるOracleごとに格納先を使用する)

SHARED_DIR(*2)

監視情報格納先

1023

[INSTANCE_ENV]内

クラスタノード間で共有する必要があるSystemwalker for Oracleの内部情報を格納するためのディレクトリパス名

(*1)省略された場合は、「S」(監視対象となるOracleで共通の格納先を使用する)が設定されます。SHARED_MODEに「S」を指定した場合またはSHARED_MODEの行を省略した場合、各[INSTANCE_ENV]内のSHARED_DIRには、同一の値を設定してください。
(*2)「監視情報格納先」を指定しない場合、行を省略してください。
ただし、他のOracleに対する「Oracle環境情報」に以下に示す内容が設定されている場合、「監視情報格納先」を削除することはできません。

設定例

<例1

[クラスタ構成] 運用待機(1:1)構成
[Alertログファイル] クラスタシステム内で同一のディレクトリを使用
[Traceファイル格納先] クラスタシステム内で同一のディレクトリを使用

この場合、監視対象のOracleの数にかかわらず、Oracleのリソースが定義されているユーザアプリケーションは1つです。このため、監視対象のOracleごとに「監視情報格納先」を用意する必要はありません。「監視情報格納先の扱い」では「監視対象となるOracleで共通の格納先を使用する」を選択します。
また、監視情報格納先には共有ディスク内のディレクトリを指定します。

以下は設定例です。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

以下はUNIX版に対する設定例で、監視情報格納先に「/swfo_share」を指定した場合の例を示しています。


  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。

以下はUNIX版に対する設定例で、監視情報格納先に「/swfo_share」を指定した場合の例を示しています。

;サーバ情報
[AGENT_ENV]


;監視情報格納先の扱い
SHARED_MODE=S

;Oracle環境情報
[INSTANCE_ENV]


;アラートログ監視機能
ALERT_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
ALERT_NAME=alert_ora10.log
ALERT_DISK=S

;トレースファイル監視機能
BTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
BTRC_DISK=S
UTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/udump
UTRC_DISK=S

;監視情報格納先
SHARED_DIR=/swfo_share


<例2

[クラスタ構成] 相互待機構成
[Alertログファイル] クラスタシステム内で同一のディレクトリを使用
[Traceファイル格納先] クラスタシステム内で同一のディレクトリを使用

この場合、Oracleごとにユーザアプリケーションが存在します。このため、監視対象のOracleごとに「監視情報格納先」を用意する必要があります。「監視情報格納先の扱い」には「監視対象となるOracleごとに格納先を使用する」を選択します。

また「監視情報格納先」には、それぞれのOracleに対するユーザアプリケーションのノード切り替え時に追従し、切り替え先ノードで使用可能となるようなディレクトリを指定します。「監視情報格納先」は監視対象のOracleごとに指定します。

以下は設定例です。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

    以下はUNIX版に対する設定例で、監視情報格納先に「/swfo_share」を指定した場合の例を示しています。

  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

    Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。

    以下はUNIX版に対する設定例で、監視情報格納先に「/swfo_share」を指定した場合の例を示しています。

    ;サーバ情報
    [AGENT_ENV]


    ;監視情報格納先の扱い
    SHARED_MODE=D

    ;Oracle環境情報
    [INSTANCE_ENV]


    ;アラートログ監視機能
    ALERT_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
    ALERT_NAME=alert_ora10.log
    ALERT_DISK=S

    ;トレースファイル監視機能
    BTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
    BTRC_DISK=S
    UTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/udump
    UTRC_DISK=S

    ;監視情報格納先
    SHARED_DIR=/swfo_share

参考

常に各ノードからアクセスできる共有ディスク内のディレクトリを「監視情報格納先」に指定する場合、それぞれのOracleに対するユーザアプリケーションのノード切り替えを意識する必要はありません。

この場合、「監視情報格納先の扱い」には「監視対象となるOracleごとに格納先を使用する」を指定し、「監視情報格納先」には共有ディスク内のディレクトリを1箇所指定します。


<例3

[クラスタ構成] スケーラブル構成
[Alertログファイル] クラスタシステム内で異なるディレクトリを使用
[Traceファイル格納先]クラスタシステム内で異なるディレクトリを使用


この場合、「Alertログファイルの扱い」および「Traceファイル格納先の扱い」は「使用しない」を指定します。また、「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」は設定する必要はありません。


以下は設定例です。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

以下はUNIX版に対する設定例です。


  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。

以下はUNIX版に対する設定例です。

;サーバ情報
[AGENT_ENV]


;Oracle環境情報
[INSTANCE_ENV]


;アラートログ監視機能
ALERT_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
ALERT_NAME=alert_ora10.log
ALERT_DISK=L

;トレースファイル監視機能
BTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/bdump
BTRC_DISK=L
UTRC_DIR=/oracle/ora10/admin/ora10/udump
UTRC_DISK=L