クラスタシステムが相互待機構成である場合の設定方法について説明します。
以下に設定手順を図に示します。
注意
Systemwalker for OracleおよびPRIMECLUSTERのコマンドを実行する際は、スーパーユーザで実行する必要があります。
相互待機型のクラスタシステムにて複数のクラスタサービスが存在し、かつ、その複数のクラスタサービスでOracleインスタンスの運用を管理するように定義されている環境において、Systemwalker for Oracleを使用して相互待機型のクラスタシステムで管理されているOracleインスタンスを監視する場合は、各々のクラスタサービスで動作するようにSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャを登録する必要があります。
以降の設定手順では、以下のように構成されているクラスタシステムに対して、クラスタ環境設定を実施する場合を例としています。
クラスタシステム上に2つのユーザアプリケーションが定義されており、各々のユーザアプリケーションではそれぞれ2つのOracleインスタンスが定義・管理されている
[図2:クラスタシステムリソース構成図(相互待機)]
環境設定手順で使用するOracleのリソース情報は、以下の情報を例としています。
[表2-1:ユーザアプリケーション1に登録されているリソース情報(Oracle)]
ユーザアプリケーション名 | USER_APP1 | |
Oracleリソース名 | Ora_USER_APP1 | |
OracleインスタンスのSID名 | Oracleインスタンス1 | Ora10_ins1 |
Oracleインスタンス2 | Ora10_ins2 |
[表2-2:ユーザアプリケーション2に登録されているリソース情報(Oracle)]
ユーザアプリケーション名 | USER_APP2 | |
Oracleリソース名 | Ora_USER_APP2 | |
OracleインスタンスのSID名 | Oracleインスタンス3 | Ora10_ins3 |
Oracleインスタンス4 | Ora10_ins4 |
クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報には以下の情報を設定してください。
[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]
状態遷移プロシジャ名 | FJSVmpor_multi_app1.proc |
状態遷移プロシジャリソースキー名 | FJSVmpor_app1 |
状態遷移プロシジャファイル | /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app1.proc |
アプリケーションリソース名 | ProApp_USER_APP1 |
[表3-2:ユーザアプリケーション2に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]
状態遷移プロシジャ名 | FJSVmpor_multi_app2.proc |
状態遷移プロシジャリソースキー名 | FJSVmpor_app2 |
状態遷移プロシジャファイル | /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app2.proc |
アプリケーションリソース名 | ProApp_USER_APP2 |
注意
ORACLEのクラスタリソースが登録されているユーザアプリケーションをRMS Configuration Wizard の turnkey wizard “WIZSTANDBY”を使用して設定している場合、アプリケーションリソース名にはProApp_USER_APP1等の一意な名前がSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース追加操作時にクラスタシステムによって設定されます。
Systemwalker for Oracleのクラスタ環境設定コマンドを実行します。
以下のコマンドを実行してください。
コマンドは全ノードで実行してください。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetclst -s primecluster -t multi_standby <ENTER> |
クラスタ環境設定コマンドの実行後、以下のコマンドを実行してクラスタ環境設定の設定状態を確認してください。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporsetclst -v <ENTER> mporsetclst : mporsetclst information Configured cluster system on primecluster. (The cluster configuration is ‘multi_standby’.) |
primecluster:クラスタシステムが「PRIMECLUSTER」で設定されていることを示しています。
multi_standby:運用モードが「相互待機モード」で設定されていることを示しています。
相互待機構成のクラスタシステムでSystemwalker for Oracleを使用する場合、各々のユーザアプリケーションで動作するSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャを作成する必要があります。
状態遷移プロシジャの作成は構成されているいずれか1ノードで行ってください。
状態遷移プロシジャは、以下のコマンドで複写して作成します。
# cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/PrimeCLUSTER_multi.proc \ |
上記の「FJSVmpor_multi_XX」のXXの箇所は、クラスタシステムに作成されているユーザアプリケーションの数に応じて、任意の文字列 (英数字) に置き換えて作成してください。
以下の例では1つ目のユーザアプリケーション用に「FJSVmpor_multi_app1.proc」のファイルを作成し、2つ目のユーザアプリケーション用に「FJSVmpor_multi_app2.proc」のファイルを作成しています。
# cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/PrimeCLUSTER_multi.proc \ |
注意
状態遷移プロシジャの作成を行う場合の注意事項
サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/PrimeCLUSTER_multi.proc)は、削除しないでください。
状態遷移プロシジャの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください。(必ず、-pオプションを使用して複写してください)
上記の例にある”\”は、行の継続を表します。
作成した状態遷移プロシジャは、各々のユーザアプリケーションで管理されているOracleインスタンスに合わせて修正する必要があります。作成した各々の状態遷移プロシジャで定義されている以下に示す変数を、監視対象とするOracleインスタンスに合わせて修正してください。
状態遷移プロシジャの修正は“3.1.2.2 状態遷移プロシジャの作成[いずれか1ノードでの操作]”を行ったノードで行ってください。
以下に修正を行う変数(パラメタ)を示します。
パラメタ | 内容 | 備考 |
TARGET_ORASID_X | 監視対象とするOracleインスタンスのORACLE_SID名を指定してください。監視対象とするOracleインスタンスは本状態遷移プロシジャを登録するユーザアプリケーションで制御されるようにクラスタシステムに登録されている必要があります。 | |
TARGET_CNT | 監視対象とするOracleインスタンス数を指定してください。 上記のTARGET_ORASID_Xのパラメタの数を指定する必要があります。 例 TARGET_ORASID_1からTARTGET_ORASID_2まで指定されている場合は「2」を指定します。 | |
MS_TIME | 本状態遷移プロシジャ内でSystemwalker for Oracleの監視デーモンの起動・停止の制御処理を実施するまでの待ち時間を指定してください。 MS_TIME値はユーザアプリケーションの数に応じて、2以上の値を指定してください。 | 参照 補足事項1 |
[補足事項1:MS_TIMEパラメタについて]
複数のユーザアプリケーションにSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソースを定義して運用する場合、クラスタシステムにより複数のユーザアプリケーションに対して、同時にクラスタリソースの状態遷移指示(起動・停止)が発行される場合があります。
同時に複数のユーザアプリケーションに対して状態遷移指示が発行された場合、まれにSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャで実行されるSystemwalker for Oracleの監視デーモンに対する制御処理が正常に完了しない場合があります。
Systemwalker for Oracleの監視デーモンに対する制御処理が確実に実行されるためには、制御処理の実行タイミングを調整する必要があります。制御処理の実行タイミングは、MS_TIMEパラメタで調整します。
MS_TIME値はクラスタサービスに登録する状態遷移プロシジャで一意な値を設定する必要があります。
例
3つのSystemwalker for Oracleのクラスタリソースをクラスタシステムに登録して運用する場合
1つ目のSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャでは MS_TIME=2 を設定する。
2つ目のSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャでは MS_TIME=3 を設定する。
3つ目のSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャでは MS_TIME=4 を設定する。
以下に状態遷移プロシジャの修正例を示します。
ユーザアプリケーション1に対する状態遷移プロシジャの修正例
(クラスタシステムに登録されているOracleのリソース情報が[表2-1:ユーザアプリケーション1に登録されているリソース情報(Oracle)]の内容である場合を例としています。)
#!/bin/sh : # = User customize block =================================================== # TARGET_ORASID_X : set ORACLE SID of monitoring oracle # TARGET_CNT : set ORACLE instance count # MS_TIME : for Oracle daemon control wait time (second) # ========================================================================== TARGET_ORASID_1=”ora10_ins1” # -- Don't modify block --------------------------------------------------- : |
ユーザアプリケーション2に対する状態遷移プロシジャの修正
(クラスタシステムに登録されているOracleのリソース情報が[表2-2:ユーザアプリケーション2に登録されているリソース情報(Oracle)]の内容である場合を例としています。)
#!/bin/sh : # = User customize block =================================================== # TARGET_ORASID_X : set ORACLE SID of monitoring oracle # TARGET_CNT : set ORACLE instance count # MS_TIME : for Oracle daemon control wait time (second) # ========================================================================== TARGET_ORASID_1=”ora10_ins3” : |
作成および修正した状態遷移プロシジャを、作成したクラスタノードと対となる他のクラスタノードにファイル転送等を使用して複写してください。
複写する際は、複写する状態遷移プロシジャのファイル名、格納ディレクトリおよびファイルのアクセス権限は、複写元のクラスタノードと同じになるように複写を行ってください。
例えば、複写元の状態遷移プロシジャファイルのパスが 「/opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app1.proc」の場合は、複写先でも「/opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app1.proc」となるように配置してください。
また、ファイルのアクセス権限およびオーナー情報は、UNIXのlsコマンドで確認後、変更が必要であればchmodコマンドおよびchownコマンドで変更を行ってください。
Systemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャをクラスタシステムに登録します。
状態遷移プロシジャの登録は全ノードで行ってください。
状態遷移プロシジャを登録する場合は、クラスタシステムのclsetprocコマンドを使用し、以下に示す設定内容で登録します。
リソースクラス | Application |
登録後の状態遷移プロシジャ名 | FJSVmpor_multi_XX.proc |
登録する状態遷移プロシジャファイルのパス | /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_XX.proc |
注意
状態遷移プロシジャの登録時の注意事項
状態遷移プロシジャには、“3.1.2.2 状態遷移プロシジャの作成[いずれか1ノードでの操作]”の操作で作成した状態遷移プロシジャのファイル名を指定してください。
例
状態遷移プロシジャの登録例
以下に状態遷移プロシジャの登録例を示します。
以下は、クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報が[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]および[表3-2:ユーザアプリケーション2に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]である場合の例を示しています。
/opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app1.proc
FJSVmpor_multi_app1.proc
/opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app2.proc
FJSVmpor_multi_app2.proc
以下のコマンドを実行してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetproc -c Application -m FJSVmpor_multi_app1.proc /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/FJSVmpor_multi_app1.proc <ENTER> |
監視対象とするOracleの構成(アラートログファイル格納先ディレクトリ、トレースファイル格納先ディレクトリ)によって、Systemwalker for Oracleの内部データを格納するために、共有ディスク上(ファイルシステム)に存在する領域(約500KB)が必要となります。共有ディスクを必要とするか否かについては、以下の項を参照してください。
Systemwalker for Oracleの内部データを格納するための共有ディスク上の領域は、すでに存在する共有ディスク上の領域を使用することも可能です。
また、Systemwalker for Oracle専用に共有ディスク上の領域を作成・使用する場合、事前に共有ディスクに対する論理ボリューム作成操作等が必要となります。共有ディスクに関する設定方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
注意
共有ディスクの論理ボリュームについて
Systemwalker for Oracleが内部データを格納するために使用する共有ディスクの論理ボリュームは、Oracleパッケージのフェールオーバ等のノード切り替え時に追従し、切り替え先ノードで使用可能となるように制御される必要がありますので注意してください。
Systemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソースをクラスタシステムに登録します。
状態遷移プロシジャリソースの登録は全ノードで行ってください。
状態遷移プロシジャリソースを登録する場合は、クラスタシステムのcladdprocrscコマンドを使用し、以下に示す設定内容で行います。
登録する状態遷移プロシジャのリソースキー名 | FJSVmpor_XX |
リソースクラス名 | Application |
登録する状態遷移プロシジャ名 | FJSVmpor_multi_XX.proc |
状態遷移指示タイミング(START RUN) | AFTER |
状態遷移指示タイミング(START WAIT) | AFTER |
状態遷移指示タイミング(STOP RUN) | BEFORE |
状態遷移指示タイミング(STOP WAIT) | BEFORE |
注意
状態遷移プロシジャリソースの登録時の注意事項
登録する状態遷移プロシジャ名には、“3.1.2.5 状態遷移プロシジャの登録[全ノードでの操作]”の操作で指定した状態遷移プロシジャ名を指定してください。
例
状態遷移プロシジャリソースの登録例
以下に状態遷移プロシジャリソースの登録例を示します。
以下は、クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報が[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]および[表3-2:ユーザアプリケーション2に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]である場合の例を示しています。
FJSVmpor_multi_app1.proc
FJSVmpor_app1
FJSVmpor_multi_app2.proc
FJSVmpor_app2
以下のコマンドを実行してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/claddprocrsc -k FJSVmpor_app1 -c Application -m FJSVmpor_multi_app1.proc -K AFTER -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE <ENTER> # /etc/opt/FJSVcluster/bin/claddprocrsc -k FJSVmpor_app2 -c Application -m FJSVmpor_multi_app2.proc -K AFTER -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE <ENTER> |
◆状態遷移プロシジャリソースの確認
Systemwalker for Oracle用に登録した状態遷移プロシジャリソースの情報を全ノードで確認します。
状態遷移プロシジャリソースの情報は、クラスタシステムのcldspprocコマンドで確認します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldspproc <ENTER> |
例
「状態遷移プロシジャリソースの確認」の実行例
以下に実行例を示します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldspproc <ENTER> |
上記の例からは、登録された状態遷移プロシジャリソースに関する以下の情報が確認できます。
[ユーザアプリケーション1]
リソースID : 69
リソースキー名 : FJSVmpor_app1
状態遷移プロシジャ名 : FJSVmpor_multi_app1.proc
[ユーザアプリケーション2]
リソースID : 71
リソースキー名 : FJSVmpor_app2
状態遷移プロシジャ名 : FJSVmpor_multi_app2.proc
注意
通知されるリソースIDについて
表示されるリソースIDは、各々のクラスタノードでリソース登録を行っているため、各ノードで異なるリソースIDが通知されます。
クラスタサービスの停止は「Web-Based Admin View」から行います。
[PRIMECLUSTER]カテゴリから[Global Cluster Services]メニューを選択し、さらに[Cluster Admin]メニューを選択し、[Cluster Admin]画面を表示します。
[rms]タブから[ツール]-[RMSの停止]を順番に選択します。
[利用可能な全てのノード]を選択し[確認]を選択します。
Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースをクラスタシステムに作成し、Oracleのユーザアプリケーションへ追加します。
以降の手順では、クラスタシステムに登録されているOracleのリソース情報が[表2-1:ユーザアプリケーション1に登録されているリソース情報(Oracle)]の内容である場合を例としています。
クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報は、[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容を設定してください。
注意
すべてのユーザアプリケーションに対して同様の手順で行ってください。
構成例では、ユーザアプリケーション1およびユーザアプリケーション2に対して行う必要があります。
PRIMECLUSTERの操作手順でSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソースをクラスタシステムに作成し、Oracleのユーザアプリケーションへ追加する場合について説明します。
以下の手順(「アプリケーションリソースの作成」-「ユーザアプリケーションへの追加」)を一連の作業とし、構成されているいずれかのノードで、すべてのユーザアプリケーションに対して行ってください。
注意
以下の手順では、「ユーザアプリケーション1(USER_APP1)」の場合の操作を示しています。「ユーザアプリケーション2(USER_APP2)」についても同様の手順で行ってください。
アプリケーションリソースの作成
以下の手順でアプリケーションリソースの作成を行います。
[userApplication Configuration Wizard]画面の表示
「Web-Based Admin View」でクラスタノードにLOGONし、[PRIMECLUSTER]カテゴリからメニュー[Global Cluster Services]-[userApplication Configuration Wizard]を選択し、[userApplication Configuration Wizard]画面を表示します。
Resourceの作成
[userApplication Configuration Wizard]画面で[Resourceの作成]を選択し、「次へ」を選択します。
Resourceタイプ/Resource名の設定
[Resourceの作成]画面で、Resourceタイプに「Procedure」を選択し、Resource名を入力したあと、「次へ」を選択します。
今回の環境設定手順では、Resource名には「FJSVmpor_rsc_app1」を入力します。
SysNodeの選択
[SysNodeの選択]画面で、Resourceを配置するSysNodeを選択し、「次へ」を選択します。
プロシジャクラスの選択
[プロシジャのクラス選択]画面で、プロシジャクラス「Application」を選択し、「次へ」を選択します。
プロシジャリソースの選択
[プロシジャリソースの選択]画面で、プロシジャリソース「FJSVmpor_app1」を選択し、「次へ」を選択します。
プロシジャリソースの「FJSVmpor_app1」は、“3.1.2.5 状態遷移プロシジャの登録[全ノードでの操作]”で登録した、 Systemwalker for Oracle のリソースキー名です。
登録情報の確認と登録
[登録情報の確認]画面で、設定内容(Resource名、プロシジャリソース等)を確認します。
設定内容の確認後、「登録」を選択します。
ユーザアプリケーションへの追加
以下の手順でユーザアプリケーションへの追加を行います。
注意
ユーザアプリケーションへの追加を行う際の注意事項
Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースは、Oracleのユーザアプリケーション追加する必要があります。
そのため、Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースにて監視対象とする、Oracleのユーザアプリケーションがすでに作成・運用されている場合、一旦、作成済みのOracleのユーザアプリケーション(ユーザアプリケーションのみ)を削除し、OracleリソースとSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソースの両方が選択されたユーザアプリケーションを再作成する必要があります。
ユーザアプリケーションの作成手順については、Oracleのユーザアプリケーションの作成手順に準拠します。そのため、ユーザアプリケーションの作成手順に関しては、“PRIMECLUSER Wizard for Oracle導入運用手引書”を参照してください。
userApplicationの削除
Oracleのユーザアプリケーションがすでに作成・運用されている場合、Oracleのユーザアプリケーションを削除します。
[userApplication Configuration Wizard]画面で[userApplicationやResourceの削除]を選択し、「次へ」を選択します。
[userApplicationとResourceの一覧]画面で削除対象のuserApplicationを選択し、「削除」を選択します。
今回の環境設定手順ではuserApplication「USER_APP1」を指定します。
「削除」を実行すると、「選択されているuserApplication(USER_APP1)だけを削除しますか?userApplication配下の全てのResourceを削除しますか?」の問い合わせがあります。ここでは、必ず「userApplicationのみ」を選択してください。
userApplicationの作成
[userApplication Configuration Wizard]画面で[userApplicationの作成]を選択し、「次へ」を選択します。
userApplication名と運用形態の指定
[userApplication名と運用形態の設定]画面でuserApplication名(USER_APP1)を入力し、運用形態に「Standby」を選択したあと、「次へ」を選択します。
SysNodeの設定
[SysNodeの設定]画面で業務を設定するSysNodeを選択し、「次へ」を選択します。
属性の設定
[属性の設定]画面でクラスタシステムの属性の設定を行い、「次へ」を選択します。
「属性の設定」では、クラスタシステムの運用形態に合わせて属性値を設定してください。また、本属性値は、Oracleの起動・停止を管理するためにPRIMECLUSTERに設定する、Oracle管理用のユーザアプリケーションの作成方法に準拠するので、“PRIMECLUSTER Wizard for Oracleの導入運用手引書”を参照してください。
Resourceの選択
[Resourceの選択]画面でuserApplicationに登録するResourceを選択し、「次へ」を選択します。
今回の環境設定手順ではResourceとしてOracleのリソース「ORACLE_APP1」とSystemwalker for Oracleのリソース「FJSVmpor_rsc_app1」を選択します。
登録情報の確認と登録
[登録情報の確認]画面で設定したuserApplication名、Resource名等の情報を確認後、「登録」を選択し、設定内容をシステムに登録します。
Systemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソースをOracleのユーザアプリケーションへ追加します。
ユーザアプリケーションへの追加操作は、構成されているいずれかのノードですべてのユーザアプリケーションに対して行います。構成されているすべてのユーザアプリケーションへの追加操作を実施したあと、構成データの配付操作を行ってください。
以降の手順では、クラスタシステムに登録されているOracleのリソース情報が[表2-1:ユーザアプリケーション1に登録されているリソース情報(Oracle)]の内容である場合を例としています。
クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報は、[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容を設定してください。
注意
すべてのユーザアプリケーションに対して同様の手順で行ってください。
構成例では、ユーザアプリケーション1およびユーザアプリケーション2に対して行う必要があります。
ユーザアプリケーションへの追加
“3.1.2.7 状態遷移プロシジャリソースの登録[全ノードでの操作]”で作成したSystemwalker for Oracleのリソースを、Oracleのユーザアプリケーションへ、アプリケーションリソースとして追加します。
注意
以下の手順では、「ユーザアプリケーション1(USER_APP1)」の場合の操作を示しています。「ユーザアプリケーション2(USER_APP2)」についても同様の手順で行ってください。
以下に示す手順で表示される情報は、クラスタシステムに登録されているユーザアプリケーションおよびアプリケーションリソースの設定によって異なります。
hvwコマンドの実行
以下のコマンドを実行します。
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvw -n configurationファイル名 <ENTER> |
ユーザアプリケーションの変更を選択する
「Application-Edit」を選択します。
mpor01: Main configuration menu, current configuration: config No RMS active in the cluster 1) HELP 10) Configuration-Remove 2) QUIT 11) Configuration-Freeze 3) Application-Create 12) Configuration-Thaw 4) Application-Edit 13) Configuration-Edit-Global-Settings 5) Application-Remove 14) Configuration-Consistency-Report 6) Application-Clone 15) Configuration-ScriptExecution 7) Configuration-Generate 16) RMS-CreateMachine 8) Configuration-Activate 17) RMS-RemoveMachine 9) Configuration-Copy Choose an action: 4 |
ユーザアプリケーションを変更する
OracleのユーザアプリケーションにSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソースを追加するため、Oracleのリソースが定義されているユーザアプリケーションを選択します。
以下の例では、ユーザアプリケーション「USER_APP1」にOracleのユーザアプリケーションが設定されている場合を示しています。
Edit: Application selection menu (restricted): 1) HELP 2) QUIT 3) RETURN 4) OPTIONS 5) USER_APP1 6) USER_APP2 Application Name: 5 |
Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースを追加する
Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースをサブアプリケーションとして追加します。「Procedure:Application」を選択します。
Settings of turnkey wizard "WIZSTANDBY" (USER_APP1:consistent) 1) HELP 9) Procedure:BasicApplication(-) 2) READONLY 10) Oracle(Ora_USER_APP1) 3) SAVE+EXIT 11) Symfoware(-) 4) - 12) Procedure:SystemState3(-) 5) ApplicationName=USER_APP1 13) Procedure:SystemState2(-) 6) Machines+Basics(user_app1) 14) Gls:Global-Link-Services(-) 7) CommandLines(-) 15) LocalFileSystems(-) 8) Procedure:Application(-) 16) Gds:Global-Disk-Services(-) Choose the setting to process: 8 |
追加するSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソースを選択する
リソースを追加するために「AdditionalProcedureResource」を選択します。
Application Procedure (ProApp_USER_APP1:not yet consistent) 1) HELP 3) REMOVE+EXIT |
追加するSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース「FJSVmpor_app1」を選択します(「FJSVmpor_app1」はクラスタシステムに登録したSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソースキー名です)。
1) HELP 2) RETURN 3) FJSVmpor_app1 4) FJSVmpor_app2 Choose an procedure resource name: 3 |
以下の設定となっていることを確認し、「SAVE+RETURN」を選択します。
TIMEOUT:T1800
PRIORITY:P65535
Set flags for Procedure resource : Currently set :TIMEOUT (T1800), PRIORITY (P65535) 1) HELP 2) - 3) SAVE+RETURN 4) TIMEOUT 5) PRIORITY Choose one fo the flags: 3 |
アプリケーションを格納する
アプリケーションを格納します。
以下の設定内容を確認したあと、「SAVE+EXIT」を選択します。
ProcedureResources[0]=FJSVmpor:T1800,P65535
Application Procedure (ProApp_USER_APP1:consistent) 1) HELP 2) - 3) SAVE+EXIT 4) REMOVE+EXIT 5) AdditionalProcedureResource 6) ProcedureResources[0]=FJSVmpor_app1:T1800,P65535 Choose the setting to process: 3 |
追加したアプリケーションリソースの確認および定義情報を格納する
Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースが追加されたことを確認したあとに、「SAVE+EXIT」を選択し、変更した定義内容を格納します。
以下の例では「Procedure:Application」にSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソースが追加されたこと(「Procedure:Application(ProApp_USER_APP1)」と表示されていること)が確認できます。
Settings of turnkey wizard "WIZSTANDBY" (USER_APP1:consistent) 1) HELP 9) Procedure:BasicApplication(-) 2) - 10) Oracle(Ora_USER_APP1) 3) SAVE+EXIT 11) Symfoware(-) 4) - 12) Procedure:SystemState3(-) 5) ApplicationName=USER_APP1 13) Procedure:SystemState2(-) 6) Machines+Basics(user_app1) 14) Gls:Global-Link-Services(-) 7) CommandLines(-) 15) LocalFileSystems(-) 8) Procedure:Application(ProApp_USER_APP1) 16) Gds:Global-Disk-Services(-) Choose the setting to process: 3 |
メイン操作メニューに戻る
「RETURN」を選択します。
Edit: Application selection menu (restricted): 1) HELP 2) QUIT 3) RETURN 4) OPTIONS 5) USER_APP1 6) USER_APP2 Application Name: 3 |
構成データの配付
構成データの配付操作は、すべてのユーザアプリケーションに対するユーザアプリケーションへの追加操作が完了したあとで行います。
以下の手順で構成データの配付を行います。
RMSの各種構成要素を生成する
変更された定義内容に従ってRMSの各種構成要素を生成する必要があります。
「Configuration-Generate」を選択します。
mpor01: Main configuration menu, current configuration: config No RMS active in the cluster 1) HELP 10) Configuration-Remove 2) QUIT 11) Configuration-Freeze 3) Application-Create 12) Configuration-Thaw 4) Application-Edit 13) Configuration-Edit-Global-Settings 5) Application-Remove 14) Configuration-Consistency-Report 6) Application-Clone 15) Configuration-ScriptExecution 7) Configuration-Generate 16) RMS-CreateMachine 8) Configuration-Activate 17) RMS-RemoveMachine 9) Configuration-Copy Choose an action: 7 |
「Configuration-Generate」を選択すると、以下のように処理が実行されます。
Arranging sub applications topologically ... done. Check for all applications being consistent ... done. Running overall consistency check ... done. Generating pseudo code [one dot per (sub) application]: ....... done. Generating RMS resources [one dot per resource]:....................................... done hvbuild using /usr/opt/reliant/build/wizard.d/config/config.us Hit CR to continue |
構成データを他のホストシステムに配付する
「Configuration-Generate」を実行して生成された構成データを、他のホストシステムにも配付する必要があります。
「Configuration-Activate」を選択します。
mpor01: Main configuration menu, current configuration: config No RMS active in the cluster 1) HELP 10) Configuration-Remove 2) QUIT 11) Configuration-Freeze 3) Application-Create 12) Configuration-Thaw 4) Application-Edit 13) Configuration-Edit-Global-Settings 5) Application-Remove 14) Configuration-Consistency-Report 6) Application-Clone 15) Configuration-ScriptExecution 7) Configuration-Generate 16) RMS-CreateMachine 8) Configuration-Activate 17) RMS-RemoveMachine 9) Configuration-Copy Choose an action: 8 |
「Configuration-Activate」を選択すると、以下のように処理が実行されます。
About to activate the configuration config ... Testing for RMS to be up somewhere in the cluster ... done. Arranging sub applications topologically ... done. Check for all applications being consistent ... done. Running overall consistency check ... done. Generating pseudo code [one dot per (sub) application]: ....... done. Generating RMS resources [one dot per resource]:....................................... done hvbuild using /usr/opt/reliant/build/wizard.d/config/config.us About to distribute the new configuration data to hosts: mpor01RMS,mpor02RMS The new configuration was distributed successfully. About to put the new configuration in effect ... done. The activation was finished successfully. Hit CR to continue |
hvwコマンドを終了する
「QUIT」を選択します。
mpor01: Main configuration menu, current configuration: config No RMS active in the cluster 1) HELP 10) Configuration-Remove 2) QUIT 11) Configuration-Freeze 3) Application-Create 12) Configuration-Thaw 4) Application-Edit 13) Configuration-Edit-Global-Settings 5) Application-Remove 14) Configuration-Consistency-Report 6) Application-Clone 15) Configuration-ScriptExecution 7) Configuration-Generate 16) RMS-CreateMachine 8) Configuration-Activate 17) RMS-RemoveMachine 9) Configuration-Copy Choose an action: 2 |
クラスタサービスの起動は、「Web-Based Admin View」から行います。
[PRIMECLUSTER]カテゴリから[Global Cluster Services]メニューを選択し、さらに[Cluster Admin]メニューを選択し、[Cluster Admin]画面を表示します。
[rms]タブから[ツール]-[RMSの起動]を順番に選択します。
[利用可能な全てのノード]を選択し[確認]を選択します。
注意
クラスタサービスを起動した際の注意事項
クラスタサービスを起動した場合、SystemwalkerコンソールにSystemwalker for OracleのOracle環境情報が作成されていないことを示す、「FOR-00416 Please set the Oracle environment information.」または「FOR-05000 Oracle environment information has not been configured.」のメッセージが通知される場合がありますが、無視してください。
以下の手順でクラスタリソース情報の設定を実行してください。
クラスタリソース情報の設定は、全ノードで行ってください。
クラスタシステムリソース情報の確認
PRIMECLUSTERのコマンドを使用して、クラスタシステムに登録されているリソースのリソース名の情報から、ユーザアプリケーションリソース名とSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を確認してください。リソース情報の確認は、クラスタシステムのhvdispコマンドを使用します。
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvdisp -a <ENTER> Local System: mpor02RMS Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/config.us Resource Type HostName State StateDetails ------------------------------------------------------------------------------------------------- mpor01RMS SysNode Online mpor02RMS SysNode Online user_app1 userApp Online Machine001_user_app1 andOp mpor01RMS Online Machine000_user_app1 andOp mpor02RMS FJSVmpor_app1.69 gRes Online ORACLE_Ora_USER_APP1_ora10_ins1 gRes Online ORACLE_Ora_USER_APP1_ora10_ins2 gRes Online user_app2 userApp Offline Machine001_user_app2 andOp mpor01RMS Offline Machine000_user_app2 andOp mpor02RMS FJSVmpor_app2.71 gRes Offline ORACLE_Ora_USER_APP2_ora10_ins3 gRes Offline ORACLE_Ora_USER_APP2_ora10_ins4 gRes Offline |
上記の例の場合、以下の情報が確認できます。
ユーザアプリケーション1に関する情報
ユーザアプリケーションリソース名:「user_app1」
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名:「FJSVmpor_app1.69」
ユーザアプリケーション2に関する情報
ユーザアプリケーションリソース名:「user_app2」
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名:「FJSVmpor_app2.71」
注意
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名について
ORACLEのクラスタリソースが登録されているユーザアプリケーションが RMS Configuration Wizard の turnkey wizard “WIZSTANDBY”を使用して設定している場合、hvdispコマンドの出力情報には「user_app1」、「user_app2」と小文字のユーザアプリケーション名が表示されます。なお、以降の「3. クラスタリソース定義ファイルの修正」操作で指定するユーザアプリケーション名は、hvdispコマンドで出力されるアプリケーション名を使用します。
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名は、“3.1.2.7 状態遷移プロシジャリソースの登録[全ノードでの操作]”で指定したリソースキー名にリソースIDが付加された形式で出力されます。上記の例で出力されている「FJSVmpor_app1.69」の場合、リソースキー名が「FJSVmpor_app1」で、「69」がリソースIDとなります。
クラスタリソース定義ファイルの作成
クラスタシステムに登録されたSystemwalker for Oracleのクラスタリソースの情報を定義する外部ファイルを「クラスタリソース定義ファイル」とよびます。
クラスタリソース定義ファイルは、業務サーバ上でサンプルファイルを複写して作成してください。
クラスタリソース定義ファイルは、以下のコマンドで複写して作成します。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/swfo-cl.env /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/swfo-cl.env <ENTER> |
注意
クラスタリソース定義ファイルを作成する際の注意事項
製品のインストールを行ってもクラスタリソース定義ファイルは存在しませんので、必ずサンプルファイルを複写してクラスタリソース定義ファイルを作成してください。
サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/swfo-cl.env)は、削除しないでください。
クラスタリソース定義ファイルの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください。(必ず、-pオプションを使用して複写してください)
クラスタリソース定義ファイルの修正
クラスタリソース定義ファイルには、Systemwalker for Oracleのクラスタリソースが登録されているユーザアプリケーション名、Systemwalker for Oracleのクラスタリソース名および、Systemwalker for Oracleが監視対象とするOracle SID名の情報を設定します。
注意
クラスタリソース定義ファイル修正時の注意事項
設定する各項目は必ずコロン(:)で区切って設定してください。
クラスタリソース定義ファイルの文字コードはASCIIコードで指定します。
行の最後には必ず改行を設定してください。
セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。
行の途中からコメントを記入することはできません。
空白行は挿入可能です。
各定義は以下の形式で設定します。
USER_APP_NAME:FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME:ORACLE_SID <改行> |
以下に設定項目の詳細を示します。
項目 | 説明 |
USER_APP_NAME | Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているユーザアプリケーション名を指定します。「1. クラスタシステムリソース情報の確認」 の操作で確認したユーザアプリケーション名(Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソースを登録したユーザアプリケーション名)を指定してください。 |
FOR_ORACLE_RESOUECE_NAME | 上記のユーザアプリケーションに登録したSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソース名を指定します。 「1.クラスタシステムリソース情報の確認」の操作で確認したSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を指定してください。 |
ORACLE_SID | Systemwalker for Oracleで監視するOracleインスタンスのORACLE_SIDを指定してください。 |
以下に、クラスタリソース情報ファイルの設定例を示します。
設定例では、クラスタシステムに登録されているOracleのリソース情報が[表2-1:ユーザアプリケーション1に登録されているリソース情報(Oracle)]および[表2-2:ユーザアプリケーション2に登録されているリソース情報(Oracle)]である場合を例としています。
また、クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報が[表3-1:ユーザアプリケーション1に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]および[表3-2:ユーザアプリケーション2に登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容である場合を例としています。
user_app1:FJSVmpor_app1.69:ora10_ins1<改行> |
クラスタリソース定義ファイルの確認
作成および修正を行ったクラスタリソース定義ファイルの内容を、以下のコマンドを実行して確認します。
なお、クラスタリソース定義ファイルの確認を実施する場合、両ノードでクラスタサービスが起動されている必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclst_check <ENTER> |
各々のノードで確認コマンドを実行した結果の例を以下に示します。
注意
クラスタリソース定義ファイル確認時の注意事項
以下に示す手順で表示される実行結果は、クラスタシステムのユーザアプリケーションの状態によって異なります。
本コマンドはリソース定義行内に指定されたOracle SIDが実際に存在するか否かの確認までは行いません。本コマンドの実行結果の[Oracle SID]のフィールドに表示された内容が正しいことを確認してください。
例
<例1>
以下は、ノードAでユーザアプリケーション(user_app1)がOnline状態であり、ユーザアプリケーション(user_app2)がOffline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclst_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : user_app1 ] ← ユーザアプリケーション名 |
例
<例2>
以下は、ノードBでユーザアプリケーション (user_app1) がOffline状態であり、ユーザアプリケーション (user_app2) がOnline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclst_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : user_app1 ] [ for Oracle resource name : FJSVmpor_app1.69 ] [ Oracle SID : ora10_ins1 ] Cluster system is currently Offline. (0) ------------------------------------------------------------ [ Cluster Service name : user_app1 ] [ for Oracle resource name : FJSVmpor_app1.69 ] [ Oracle SID : ora10_ins2 ] Cluster system is currently Offline. (0) ------------------------------------------------------------ [ Cluster Service name : user_app2 ] [ for Oracle resource name : FJSVmpor_app2.71 ] [ Oracle SID : ora10_ins3 ] Cluster system is currently Online. (1) ------------------------------------------------------------ [ Cluster Service name : user_app2 ] [ for Oracle resource name : FJSVmpor_app2.71 ] [ Oracle SID : ora10_ins4 ] Cluster system is currently Online. (1) ------------------------------------------------------------ |
注意
クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合
クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合、指定された情報に誤りがある旨のメッセージが通知されますので、通知されたメッセージを確認後、再度クラスタリソース定義ファイルを修正してください。
以下に例を示します。
ユーザアプリケーション名またはSystemwalker for Oracleのリソース名の指定に誤りがある場合
: |
クラスタリソース定義ファイルが存在しない、またはサイズがゼロである場合
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クラスタリソース定義ファイル内に有効な定義情報が存在しない場合
(リソース定義行が全てコメントアウトされている場合)
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注意
クラスタ環境設定コマンドの実行(設定)が未実施の場合
“3.1.2.1 クラスタ環境設定コマンドの実行(設定)[全ノードでの操作]”が未実施の場合、以下に示すメッセージが通知されます。“3.1.2.1 クラスタ環境設定コマンドの実行(設定)[全ノードでの操作]”を実施してください。その他の手順については再度実施する必要はありません。
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