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Systemwalker for Oracle エージェントクラスタユーザーズガイド
FUJITSU Software

4.2.2 「Traceファイル格納先の扱い」について

「トレースファイル監視機能」で設定する「Traceファイル格納先の扱い」について説明します。
「Traceファイル格納先の扱い」には、Systemwalker for Oracleがクラスタノード間で同一のトレースファイルを使用するかを指定します。


Traceファイル格納先

Traceファイルの扱い
(クラスタシステムで同一のTraceファイル格納先を使用するか)

ローカルディスク

使用しない

共有ディスク

クラスタシステムで同一のディレクトリを使用する

使用する

クラスタシステムで異なるディレクトリを使用する
(同一ディレクトリを使用しない)

使用しない


注意

「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」の設定について

「Traceファイル格納先」および「Traceファイル格納先の扱い」の設定によって、「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」の設定が必要となります。


参照

「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」については“4.2.3 「Systemwalker for Oracle クラスタ運用オプション」について”を参照してください。


[Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

「Traceファイル格納先の扱い」は[Oracle環境情報設定]画面の「トレースファイル監視機能」で設定します。


Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

「Oracle環境情報定義ファイル」内に設定する位置については、“Systemwalker for Oracle 導入ガイド”-“Oracleの監視を行うための設定”を確認してください。

定 義

項 目

最大項目長(*1)

設定する値

BTRC_DIR(*2)

バックグラウンド・トレースファイル格納先

1023

バックグラウンド・トレースファイルの格納先ディレクトリ(省略可能)

BTRC_DISK

バックグラウンド・トレースファイル格納先の扱い

1

クラスタシステムで使用するバックグラウンド・トレースファイル格納先の扱いを指定します
「L」(同一のトレースファイル格納先を使用しない)
「S」(同一のトレースファイル格納先を使用する)

UTRC_DIR(*2)

ユーザ・トレースファイル格納先

1023

ユーザ・トレースファイルの格納先ディレクトリ(省略可能)

UTRC_DISK

ユーザ・トレースファイル格納先の扱い

1

クラスタシステムで使用するユーザ・トレースファイル格納先の扱いを指定します
「L」(同一のトレースファイル格納先を使用しない)
「S」(同一のトレースファイル格納先を使用する)

(*1) ASCII英数字文字換算です。

(*2) 格納先が同じである場合、どちらか一方のみ指定してください。


設定例

トレースファイル格納先の設定例を以下に示します。


<例1>

Oracleのトレースファイル格納先をクラスタシステムで構成されているそれぞれのノード内のローカルディスクに指定して運用する場合

以下に構成例を図で示します。

上図のような構成の場合、各ノードで以下を設定してください。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

    Traceファイル格納先の扱い:(同一のTraceファイル格納先を)使用しない

  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

    Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。


    ;トレースファイル監視機能
    BTRC_DIR=初期化パラメタBACKGROUND_DUMP_DEST”の値
    BTRC_DISK=L
    UTRC_DIR=初期化パラメタUSER_DUMP_DEST”の値
    UTRC_DISK=L


<例2>

Oracleのトレースファイル格納先をクラスタシステムの共有ディスク内に指定して運用する場合

[クラスタシステム内で同一のディレクトリを使用する場合]

以下に構成例を図で示します。

上図のような構成の場合、各ノードで以下を設定してください。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

    Traceファイルの扱い:(同一のTraceファイル格納先を)使用する

  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

    Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。


    ;トレースファイル監視機能
    BTRC_DIR=初期化パラメタBACKGROUND_DUMP_DEST”の値
    BTRC_DISK=S
    UTRC_DIR=初期化パラメタUSER_DUMP_DEST”の値
    UTRC_DISK=S


[クラスタシステム内で異なるディレクトリを使用する場合]

以下に構成例を図で示します。

上図のような構成の場合、各ノードで以下を設定してください。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

    Traceファイルの扱い:(同一のTraceファイル格納先を)使用しない

  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

    Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。


    ;トレースファイル監視機能
    BTRC_DIR=初期化パラメタBACKGROUND_DUMP_DEST”の値
    BTRC_DISK=L
    UTRC_DIR=初期化パラメタUSER_DUMP_DEST”の値
    UTRC_DISK=L


<例3>

Oracleのバックグラウンド・トレースファイル格納先をクラスタシステム内でどちらか一方がローカルディスク内に、もう一方が共有ディスク内に作成して運用する場合

以下に構成例を図で示します。

上図のような構成の場合、各ノードで以下を設定してください。

  • [Oracle環境情報設定]画面で設定する場合

    Traceファイル格納先の扱い:(同一のTraceファイル格納先を)使用しない

  • Oracle環境情報設定コマンドで設定する場合

    Oracle環境情報定義ファイルの設定内容は以下のようになります。


    ;トレースファイル監視機能
    BTRC_DIR=初期化パラメタBACKGROUND_DUMP_DEST”の値
    BTRC_DISK=L
    UTRC_DIR=初期化パラメタUSER_DUMP_DEST”の値
    UTRC_DISK=L