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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.1 DRオプション 説明書
ServerView

4.1 通常運用

ここでは、Disaster Recoveryの切替えを行うために、運用中に実施する作業について説明します。

運用サイトでL-Platformの配備などリソース構成情報が更新される操作を行った場合、以降に説明するDisaster Recoveryの切替えを行うための情報採取を行ってください。この情報採取は定期的に実施するなどして最新の情報を採取するようにしてください。

  1. 運用サイトの各種情報のエクスポート

    1. 各種情報のエクスポート

      運用サイトに障害が発生した場合に備え、システム環境が構築できた場合、以下に説明する各種情報をエクスポートします。この情報は、自動的に採取する運用の場合、必要ありません。

      • L-Platformテンプレート

      • L-Platform構成情報

      • 各種リソース情報

      • サンプルスクリプトの実行情報

      • 課金情報

      • メータリングログ

      • 利用料金

      以下のどちらかの運用とすることをお勧めします。

      • 管理対象サーバの構成を変更したときにエクスポートし、最新のシステム情報を維持する

      • 定期的にエクスポートし、最新化する

      以下のコマンドを実行することで、採取できます。

      【Windowsマネージャー】

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxmgrexport <RETURN>

      rcxmgrexportコマンドについては、「A.1 rcxmgrexport」を参照してください。

    2. ネットワーク構成情報のエクスポート

      管理対象ネットワークデバイスの構成を変更したときにエクスポートし、最新のシステム情報を保管してください。

      以下のコマンドを実行することで、採取できます。

      【Windowsマネージャー】

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm netconfig export -file 切替え情報格納フォルダー\OtherBackupfiles\networkconfiginfo.xml <RETURN>

      -fileオプションの引数に指定する出力先のXMLファイルは、切替え情報格納フォルダー\OtherBackupFiles配下に配置されるよう指定してください。

      rcxadm netconfigコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。

    注意

    • 各種情報のエクスポートは、L-Platformの配備、解約、構成変更などの、各種情報が変更される操作と同時に実行した場合、再度実行して情報を取り直してください。

    • 利用料金計算を実施する設定で運用している場合、1日に1回切替え情報を採取する運用をお勧めします。

      これにより、運用サイトの最新の利用料金情報を採取できます。

    • サーバ仮想化ソフトウェアとしてVMwareを使用している場合、rcxmgrexportの実行に関して以下の注意事項があります。

      • 仮想マシンのファイルを移動させる操作(例: データストアの変更を伴うVMの移行、storage vMotion)の直後にrcxmgrexportを実行しないでください。定期更新によりRORに情報が反映されたあと、必ずrcxmgrexportを実行してください。

      • 仮想マシンがVMホストを移動する操作(例:vMotion)の実行中にrcxmgrexportを実行しないでください。実行完了後、rcxmgrexportを実行してください。


  2. 切替え範囲の確認

    本手順は、切替え範囲の限定を設定している場合に行ってください。

    rcxmgrexport実行後、以下のコマンドを実行して切替え対象範囲が適切であることを確認します。

    rcxmgrexport -drlist          : 切替え対象リソースの一覧を表示します。
    rcxmgrexport -drlist -error   : DR対象のストレージと、DR対象外のストレージを両方使用しているため、切替えが出来ないリソースの一覧を表示します。

    > rcxmgrexport -drlist
      TYPE        NAME
      ----        ----
      L-Server    /tenant_1/l-server_1
      Image       /image_1
      Image       /image_2
    
    > rcxmgrexport -drlist -error
      TYPE        NAME
      ----        ----
      L-Server    /tenant_1/l-server_1

    rcxmgrexportコマンドについては「A.1 rcxmgrexport」を参照してください。

    表示された切替え対象が適切でない場合、切替え範囲限定の設定が適切に実施されていることを確認してください。切替え範囲限定の設定については、「3.3 マネージャーのインストールおよび設定」を参照ください。

  3. 運用サイトの設定ファイルのバックアップ

    サイト間で同一の設定ファイルの内容となっていない場合に備えて、運用サイトの設定ファイルをバックアップサイトに複製します。「2.4 運用サイトとバックアップサイトの構成」の「運用サイトとバックアップサイトで内容を一致させる設定ファイル」に記載されたファイルを、切替え情報格納フォルダー内の"OtherBackupFiles"フォルダーにコピーしてください。

  4. ストレージのレプリケーション情報の取得

    ストレージ装置のレプリケーションで運用サイトとバックアップサイトで対応するLUNを確認します。

    3.7 切替え情報を自動採取する設定」を実施した場合、自動的に情報が採取されるため、本操作は不要です。

    LUNの対応関係を記載するレプリケーション定義ファイルを作成します。

    ETERNUSのダイナミックLUNミラーリングを使用する場合、L-Platformの配備/解約、ディスクの増設/削減でレプリケーションを行うLUNが変化するので、rcxrepdefコマンドでレプリケーション定義ファイルを作成します。

    また、事前に作成されたLUNを使用する場合、ストレージ管理製品によりレプリケ―ション定義を作成/変更/削除した際にrcxrepdefコマンドでレプリケーション定義ファイルを作成します。

    >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrepdef ccm -local 192.168.0.X -remote 192.168.0.Y -file file1 <RETURN>

    レプリケーション定義ファイルを作成後、このファイルを指定して、インポートの際にバックアップサイトの資源にLUNをマッピングするためのファイルを作成します。

    このファイルの作成には、rcxstorageコマンドの-recoveryオプションと-modeオプション、および-outfileオプションを指定して実行します。-modeオプションにはprepareを、-outfileオプションには、切替え情報格納フォルダー\storage_fileを指定してください。

    切替え情報格納フォルダーについては、「3.2 切替え情報格納フォルダーの作成」を参照してください。

    >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxstorage -recovery -mode prepare -file file1 -outfile D:\Export\storage_file <RETURN>

    レプリケーション定義ファイルについては、「運用ガイド CE」の「17.1.3 ストレージ筺体の高可用性」の「レプリケーション定義ファイル」を参照してください。

    rcxrepdefコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.22 rcxrepdef」を参照してください。

    rcxstorageコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.23 rcxstorage」を参照してください。

  5. ディレクトリサービス情報の退避

    ディレクトリサービスの情報を退避します。ユーザーの登録、変更および削除などの操作を実施した場合、最新の状態を退避してください。退避手順は、ディレクトリサービス製品のマニュアルを参照ください。

  6. VM管理製品情報の退避

    物理/仮想L-Server切替え(VMホスト/VMゲスト)方式でVM管理製品を物理L-Server上に構築しない場合、切替え時にVM管理製品の情報を復旧する必要があります。このため、VM管理製品の情報をバックアップしてください。VM管理製品の情報のバックアップ・リストア方法は、各VM管理製品のマニュアルを参照ください。なお、このVM管理製品の情報は、仮想L-Serverを搭載するL-Platformの作成、変更および削除などの契機で採取する必要があります。

  7. ファイアーウォールのコンフィグのバックアップ

    ネットワーク機器の自動設定機能を使用してファイアーウォールの自動設定をしている場合、ネットワーク機器のコンフィグバックアップコマンドや管理ソフトウェアのコンフィグバックアップ機能を利用し、以下のように運用することをお勧めします。

    • ファイアーウォールの自動設定を行ったあとにコンフィグをバックアップし、最新コンフィグを採取する。

    • 定期的にファイアーウォールのコンフィグをバックアップする。

    なお、定期的にファイアーウォールのコンフィグをバックアップする場合、rcxmgrexportによる各種情報のエクスポートを実施した直後に採取し、バックアップするタイミングを合わせてください。この操作は、NSアプライアンスに対しては必要ありません。

  8. 設定変更の反映および設定ファイルの退避

    Disaster Recovery環境の構築以降、運用サイトで「運用ガイド CE」の「第8章 設定変更」にしたがって設定変更を行っていた場合、以下の設定変更は、切替え前にバックアップサイトに反映する必要があります。

    • 「8.2 メール送信に関する設定」

    • 「8.4 ホームのお知らせの編集」

    • 「8.5.1 L-Platformテンプレートの変更許可の設定」

    • 「8.5.2 セグメント編集時のサブネット設定」

    • 「8.5.3 構成変更の簡易化機能の設定」

    • 「8.5.4 配分比の設定」

    • 「8.5.5 申請プロセスの設定」

    • 「8.5.7 許諾の編集」

    • 「8.5.9 送信メール内の初期パスワード設定」

    • 「8.5.10 L-Platformテンプレートの最大接続数の設定」

    • 「8.6.1 テナント管理・アカウント管理の設定」

    • 「8.6.2 利用者登録時の規約の編集」

    • 「8.7 課金の設定」

    • 「8.8 稼動状況のサーバ一覧の設定」

    • 「8.9 CMDBエージェントのイベントログ出力の設定」

    編集した以下のファイルは退避しておいてください。

    • インストールフォルダー\RCXCFMG\config\mail_config.xml

    • インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\accounting.properties

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\metering_log.properties

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\application_process.properties

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\custom_config.xml

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\SecurityManagement\conf\portal.properties

    • インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\axis2\WEB-INF\services\mdr_cfmg\cmdb.properties

    • インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\axis2\WEB-INF\services\mdr_ror\cmdb.properties

    • インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\CMDBConsole\WEB-INF\classes\viewlist_ja.xml

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\create\default

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\reconfigure\default

    • インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\return\default

    • インストールフォルダー\IAPS\F3FMihs\servers\FJapache\htdocs\sopdocs\pub\html\ja\cRegApply_agreement.forUse_ja.html