運用サイトとバックアップサイトの構成を決定します。
RORコンソール利用者にサイト切替えを意識させないための設定
RORコンソールから管理サーバへの接続について、RORコンソールの利用者からサイト切替えを意識させない運用とする場合、RORコンソールから接続する際、使用する管理サーバのホスト名(FQDN名)は、以下のどちらかの運用を実施してください。
運用サイトとバックアップサイトの管理サーバに同じIPアドレスを設定し、管理サーバのホスト名(FQDN名)を合わせる
IPアドレス重複を回避するため、運用サイトの管理サーバとバックアップサイトの管理サーバは、同時に同じネットワークに接続しないでください。
運用サイトとバックアップサイトの管理サーバに異なるIPアドレスを設定し、管理サーバのホスト名(FQDN名)を合わせる
DNSサーバのFQDNの接続先IPアドレスに、運用サイトの管理サーバのIPアドレスを設定します。切替え時に、DNSサーバの設定を変更し、このIPアドレスをバックアップサイトの管理サーバのIPアドレスに切り替えてください。
本運用はサイト切替えだけを実施する場合に運用できます。
テナント切替えを実施する場合、各サイトの管理サーバのFQDN名を指定して接続する運用としてください。
運用サイトとバックアップサイトで一致させる項目
以下の項目について、運用サイトとバックアップサイトで内容を一致させてください。
切替え方式 | 項目 | 説明 |
---|---|---|
共通 | ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionのマネージャーのバージョンレベル | |
ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionのマネージャーのインストールフォルダー | ||
管理対象サーバのサーバ構成 | 各サイトでサーバツリーが同じ表示内容になるようにしてください。 サーバツリー上のサーバ名についてはサイト間で変更できます。 仮想L-Server切替え(VMゲスト)の場合、VMプール定義ファイルによりVMホストのサーバ数を削減できます。 | |
管理対象サーバに接続されたネットワークデバイス | 各サイトでネットワークツリーが同じ表示内容になるようにしてください。 ネットワーク構成情報の設定内容については、「設計ガイド CE」の「9.4.8 ネットワーク機器をリソースとして管理する場合」を参照してください。 ネットワークデバイスの事前設定内容については、「設計ガイド CE」の「9.2.3 管理対象のネットワーク機器への設定情報」を参照してください。 | |
ネットワーク機器(ブレード構成:CB、ラックマウント構成:L2スイッチ)の構成 | 機種、結線、ファーム、アカウント設定を同じ内容にしてください。 | |
外部ネットワークの設定(VLAN設定、CBアップリンクポート) | 事前にネットワークの手動設定(L2,L3)を行う場合、同じ設定にしてください。 | |
SANスイッチの設定(ゾーニング) | 切替え方式が物理L-Server切替え(物理OS)または物理/仮想L-Server切替え(VMホスト/VMゲスト)であり、かつ、ETERNUSを使用している場合、同じにする必要はありません。 | |
ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionのインストール時に作成する兼任管理者のユーザー名 | ||
管理サーバの管理LANのIPアドレス | 仮想L-Server切替え(VMゲスト)の場合、かつ、管理LANのネットワークリソースが存在しない場合、同じにする必要はありません。 | |
仮想L-Server切替え(VMゲスト) | ポートグループ(名前、VLAN設定) | 事前にネットワークの手動設定を行う場合、同じ設定にしてください。ネットワークの手動設定については、「導入ガイド CE」の「C.2.5 ネットワークの手動設定」を参照してください。 |
ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition上のVM管理製品名 | マッピング定義を用意することにより、異なる名前をつけることができます。 マッピング定義については「3.6 切替え時に使用するファイルの作成」を参照してください。 | |
VM管理製品の構成(クラスタのL-Server配備ポリシー) | VMプール定義ファイルに記載したVMホストが所属するクラスタは、切替え元のクラスタと同じL-Server配備ポリシー(VMware HA有効など)の設定としてください。 VMプール定義ファイルについては「3.6 切替え時に使用するファイルの作成」を参照してください。 L-Server配備ポリシーの設定については「設計ガイド CE」の「E.1.2 サーバの事前準備」を参照してください。 注意 VMware vCenter ServerのvCenterインスタンスIDはサイト間で重複しないように設定してください。 |
運用サイトとバックアップサイトで重複しない値を設定する項目
以下の項目について、運用サイトとバックアップサイトで重複しない値を設定してください。
項目 | 切替え方式 | 項目 | 説明 |
---|---|---|---|
サイト間で重複しない値を設定する項目 | 共通 | 管理サーバのコンピュータ名 | 管理サーバのコンピュータ名について、運用サイトとバックアップサイトで異なる名前を設定してください。 また、被災により管理サーバを再インストールする場合、運用サイトまたはバックアップサイトで過去に使用したことがあるコンピュータ名を再使用できません。 |
管理サーバに登録するストレージ装置のIPアドレス | レプリケーションを行うために必要です。 | ||
物理L-Server切替え(物理OS)、物理/仮想L-Server切替え(VMホスト/VMゲスト) | サーバツリーに登録するサーバに設定するIPアドレス | サーバツリーに登録するサーバに設定するIPアドレスについて、サイト間で同じIPアドレスを使用しないでください。 なお、物理L-Serverを作成する際に指定するIPアドレスについて、サーバツリーに登録する際にサーバに設定したIPアドレスは使用しないでください。 |
仮想ストレージリソース名とディスクリソース名
以下のどちらかの場合、ユーザーが任意に仮想ストレージリソース名およびディスクリソース名を設定できます。
ストレージ装置がNetAppストレージの場合
ストレージ装置がETERNUSストレージで、かつ、仮想ストレージリソース名、ディスクリソース名の形式を、それぞれESCで管理されているRAIDグループ名、LUNのエイリアス名にしている場合
上記に該当する場合で、物理L-Server切替え(物理OS)または物理/仮想L-Server切替え(VMホスト/VMゲスト)の場合、以下のどちらかを満たすように仮想ストレージリソース名、およびディスクリソース名を設定してください。
レプリケーション関係にあるすべての仮想ストレージリソース、ディスリソースについて、サイト間で同一名とする
サイト間で同じリソース名を使用しない
仮想ストレージリソース名に番号が付加されないようにしてください。番号が付加された仮想ストレージリソース名が存在する場合、インポートに失敗することがあります。
参考
仮想ストレージリソース名への番号の付加
ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionの仮想ストレージリソース名には、データストア名、Cluster Shared Volume名、またはRAIDグループ名が使用されます。名前が重複した場合、リソース名の末尾に番号が付加され、重複を回避します。このため、仮想ストレージ名に番号が付加されないようにするため、サイト内、およびサイト間で仮想ストレージリソース名が重複しないように、データストア名、Cluster Shared Volume名、およびRAIDグループ名を設定してください。
運用サイトとバックアップサイトで内容を一致させる設定ファイル
運用サイトで以下のファイルの変更を実施した場合、バックアップサイトでも同じ変更を実施してください。
表中の*は、フォルダー配下の任意のファイルを表します。
フォルダー | ファイル名 |
---|---|
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\ | trapop.bat |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\l_server\ | disable_check_num_of_cpu |
enable_control | |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\ | auto_replace.rcxprop |
cli_notlist_oc.rcxprop | |
folder.rcxprop | |
gui_config.rcxprop | |
image_admin_hyperv.rcxprop | |
image_admin_hyperv_ユーザーグループ名.rcxprop | |
kb978336_scvmm.rcxprop | |
l_server.rcxprop | |
ldap_attr.rcxprop | |
library_share_deny.conf | |
library_share_ユーザグループ名_deny.conf | |
logctl_env.rcxprop | |
manager_backup.rcxprop | |
mwgui_config.rcxprop | |
network_device_model.xml | |
pool.rcxprop | |
product_report.rcxprop | |
rcx_base.rcxprop | |
scvmm_mac_pool.rcxprop | |
scvmm_mac_pool_テナント名.rcxprop | |
server_control.rcxprop | |
server_spec.rcxprop | |
spare_server_config.rcxprop | |
storage.rcxprop | |
tenant_config.xml | |
tenant_move.rcxprop | |
tenant_owner_admin.rcxprop | |
unm_mon.rcxprop | |
unm_provisioning.rcxprop | |
use_image_data_disk | |
vm.rcxprop | |
vm_console.rcxprop | |
vnetwork_excluded_vmware.rcxprop | |
vnetwork_hyperv.rcxprop | |
vnetwork_oraclevm.rcxprop | |
vnetwork_rhelkvm.rcxprop | |
vnetwork_rhelxen.rcxprop | |
vnetwork_vmware.rcxprop | |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\alive_monitoring\ | Physical.rcxprop |
vm_Hyper-V.rcxprop | |
vm_VMware.rcxprop | |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\home_tab\ | home_infra_mes.txt |
home_tenant_mes.txt | |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\l_server\net\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\net\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\nicdefctl\host\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\nicdefctl\model\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\sysprep_guirunonce\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\event_handler\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\Exec_Script\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\network_resource\ | Unm_network_setting.xml |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\network_resource\ルールセット名\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\ベンダー名\装置名またはモデル名\common\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\ベンダー名\装置名またはモデル名\operations\ルールセット名\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\ベンダー名\装置名またはモデル名\rulesets\ルールセット名\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\user_scripts\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\vm\ | register_ipmiless |
require_image_location | |
snapshot_skip_reconfig | |
vds_vc | |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\config\rcx\ | vm_guest_params.rb |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\CloudEdition\ | home.html |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\CloudEdition\css\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\CloudEdition\img\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\VirtualEdition\ | home.html |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\VirtualEdition\css\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\en\VirtualEdition\img\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\CloudEdition\ | home.html |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\CloudEdition\css\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\CloudEdition\img\ | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\VirtualEdition\ | home.html |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\VirtualEdition\css | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\rails\public\man\ja\VirtualEdition\img | * |
インストールフォルダー\SVROR\Manager\sys\usm\etc\ | emcpath.conf |
fspath.conf | |
インストールフォルダー\SVROR\ScwPro\tftp\rcbootimg\ | awwn*.cfg |
運用サイトで実施したカスタマイズ設定
運用サイトで「導入ガイド CE」の「第18章 導入後の環境設定」に従って実施した以下のカスタマイズ設定は、切替え前にバックアップサイトに反映する必要があります。環境構築時に合わせて設定を行うか、切替え時に反映してください。
「18.1 メールの設定」
「18.2.3 申請プロセスの設定の変更方法」
「18.2.4 使用する申請プロセスの変更方法」
「18.3 ダッシュボードのカスタマイズ」
「18.4 仮想サーバのホスト名設定」
「18.5 リソース名の設定方式の設定」
「18.6 オーバーコミット機能の設定」
「18.7 L-Platform APIの環境設定の変更」
「18.9 物理L-Serverのシステムディスク設定」
「18.12 許諾の編集」
「18.13 利用者登録時の規約の編集」
編集した以下のファイルは退避しておいてください。
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\command_config.xml
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\mail_config.xml
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\accounting.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\application_process.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\custom_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\create\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\reconfigure\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\return\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\SecurityManagement\conf\portal.properties
インストールフォルダー\IAPS\F3FMihs\servers\FJapache\htdocs\sopdocs\pub\html\ja\cRegApply_agreement.forUse_ja.html