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Interstage List Works V10.3.0 帳票仕分け手引書
FUJITSU Software

3.4.4 富士通ホスト帳票の場合

(1) セクション名


GSセクション

以下のようにセクション名を記述します。同じセクション名を複数指定した場合は、最初に記述したセクションが有効になります。

[GS]

GSセクションには、以下の定義文を指定します。

  • select文

  • dump文

  • dumpname文

  • fcb文

  • chars文

  • default文

  • server文

  • receive文

  • testpath文


devtypeセクション

分散印刷運用(TCP/IP通信形態)で、F6672形式(連続紙)の帳票データを使用する場合に、以下のようにセクション名を記述します。指定を省略した場合は、F6671形式(カット紙)を指定したものとみなされます。

[devtype]

devtypeセクションには、以下の定義文を指定します。

  • F6672ライタ名文

devtypeセクションを指定する場合は、GSセクション内で、「select=writer」が指定されている必要があります。


(2) 定義文

select文

select文とは、どのような時に、どの仕分け定義ファイルを使用するかを決定するための選択基準を記述する定義文です。必ず指定します。select文はGSセクションの直後に以下の形式で記述します。

select=仕分け定義ファイルの選択基準

各セクション内にselect文を複数記述した場合は最初に記述したselect文が有効になります。

仕分け定義ファイルの選択基準には、以下の項目を指定できます。

指定可能な選択基準

説明

common

1つの仕分け定義ファイルをシステムで共通に使用する場合に指定します。

lu

帳票がどのLUに出力されたかによって、仕分け定義ファイルを使い分ける場合に指定します。LUは、ホスト連携プレミアムの定義です。「lu」を指定すると、帳票が出力されたLUと同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。

FNA通信形態の場合のみ、指定可能です。

pattern

帳票がどの帳票パターン名に合致するかによって、仕分け定義ファイルを使い分ける場合に指定します。帳票パターン名とは、ホスト連携プレミアムの環境定義項目の1つです。「pattern」を指定すると、出力された帳票に合致する帳票パターン名と同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。

FNA通信形態の場合のみ、指定可能です。

writer

帳票がどのAPSライタから配信されたかによって、仕分け定義ファイルを使い分ける場合に指定します。「writer」を指定すると、配信元のAPSライタと同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。

jobname

帳票がどのジョブから出力されたかによって、仕分け定義ファイルを使い分ける場合に指定します。「jobname」を指定すると、出力元のジョブと同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。

overlay

帳票に適用されているオーバレイによって、仕分け定義ファイルを使い分ける場合に指定します。「overlay」を指定すると、帳票に適用されているオーバレイと同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。


注意

1ページ目に使用しているオーバレイと同じ名前の仕分け定義ファイルが選択されます。1ページ目にオーバレイを使用していない場合は、エラーとなります。

overlayを指定した場合、オーバレイのない帳票を仕分けるとエラーとなります。default文で1または2を指定していても、無効となりますので、ご注意ください。


dump文

dump文とは、ダンプ出力機能の出力結果を格納するフォルダを記述する定義文です。dump文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

dump=任意のフォルダ名

フォルダ名はフルパスで指定します。なお、存在しないフォルダ名を指定した場合は、エラーとなります。

省略時は、以下のとおりです。

  Windows版:Windows版のインストールフォルダ\PrintASSORT
  Solaris版:/var/tmpディレクトリ

ダンプファイル以外に、管理ファイルとして以下のファイルが生成されます。これらのファイルは削除したり更新したりしないようにしてください。

  • dumpname文で0を指定またはdumpname文を省略した場合

    ファイル転送運用または分散印刷運用(TCP/IP通信形態)の場合:fdumpno

    分散印刷運用(FNA通信形態)の場合:fdump66no

  • dumpname文で1を指定した場合

    fdumpno2

    ダンプ出力機能については、“2.5 帳票内文字列の位置確認(ダンプ出力機能) ”を参照してください。

dumpname文

dumpname文とは、ダンプ出力機能で出力されるファイルの命名方法を指定する定義文です。

dumpname=処理コード

処理コード

説明

0

ダンプファイル名を、「Dump_xxxx.csv」の形式で出力します。(xxxxは0000~9999までの通し番号)
省略時または1以外が指定された場合は、0が指定されたと見なします。

1

ダンプファイル名を、「仕分け定義ファイル名(.astを除く)_yyyymmdd_hhmmss_xxxx.csv」の形式で出力します。

  yyyymmdd_hhmmss:ダンプファイルを出力した年月日、時分秒
  xxxx:同じ仕分け定義ファイルに対して、同じ時刻(年月日、時分秒)にダンプ出力機能を実行した場合に付与される、0000~9999までの通し番号

fcb文

fcb文とは、扱う印刷データがOSIV MSPから配信されたデータか、OSIV XSPから配信されたデータかを記述することにより、使用するFCBを決定するための定義文です。fcb文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

本指定は、Windows版で、仕分け元サーバにCharset Managerがインストールされていない場合のみ有効となります。富士通ホストのOSがXSPの場合は、必ず指定します。

fcb=msp|xsp

項目

説明

msp

SystemWalker/CharsetMGR-A SE 5.1以降がインストールされていない場合、“List Worksインストールフォルダ\PrintASSORT\Mng\Fcb\Msp配下”からFCBを参照します。
参照されるFCBは“0000”、“STD1”、“STD2”、“STD3”です。
省略時は、mspが指定されたと見なされます。

xsp

SystemWalker/CharsetMGR-A SE 5.1以降がインストールされていない場合、“List Worksインストールフォルダ\PrintASSORT\Mng\Fcb\Xsp配下”からFCBを参照します。
参照されるFCBは“0000”、“STD1”、“STD2”、“STD”です。


chars文

chars文とは、富士通ホストの印刷データを半角英小文字または半角カナのどちらの文字種として扱うかを記述する定義文です。chars文で定義された文字種は、以下の機能で有効になります。

  • KP/RSレコードによる文字列の抜き出し

  • 分散印刷運用(FNA通信形態)の場合のダンプ出力

    (TCP/IP通信形態の場合は、富士通ホストにて印刷データに指定した文字配列テーブルに従います。)

  • CCレコードの検索識別子(文字列指定)

chars文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

chars=AS10|SC0

項目

説明

AS10

富士通ホストの1バイト文字コードがEBCDIC(ASCII) の場合に指定します。(富士通ホストの印刷データに半角英小文字が使用されている時に指定します。)
省略時、AS10が指定されたと見なされます。

SC0

富士通ホストの1バイト文字コードがEBCDIC(カナ) の場合に指定します。
(富士通ホストの印刷データに半角カナが使用されている時に指定します。)
指定可能範囲外の値が指定された場合は、SC0が指定されたと見なされます。


default文

default文とは、使用する仕分け定義ファイルが存在しない帳票に対する処理を指定する定義文です。default文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

default=処理コード

処理コード

説明

0

使用する仕分け定義ファイルがない場合、エラーとします。省略時は、0が指定されたと見なします。

1

使用する仕分け定義ファイルがない場合、common.astを使用します。

2

使用する仕分け定義ファイルがない場合、serverおよびreceive文で指定された仕分け先にそのまま配信します。富士通ホストとの通信形態がTCP/IPの場合のみ有効となります。


server文(TCP/IP通信形態のみ)

server文とは、使用する仕分け定義ファイルが存在しない帳票に対して、配信先サーバのホスト名を記述する定義文です。default=2が指定されている場合にのみ指定が必要になります。自サーバを指定する場合、“localhost”は指定できません。自サーバのホスト名を指定してください。server文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

server=配信先サーバのホスト名

receive文(TCP/IP通信形態のみ)

receive文とは、使用する仕分け定義ファイルが存在しない帳票に対して、server文で定義したリスト管理サーバの受信フォルダ名を記述する定義文です。default=2が指定されている場合にのみ指定が必要になります。receive文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

receive=リスト管理サーバの受信フォルダ名

testpath文

testpath文とは、テストモード実行時の出力ファイルの格納場所を記述する定義文です。テストモード実行時のみ有効となります。

testpath文はGSセクション内に以下の形式で記述します。

testpath=出力ファイルを格納するフォルダ名

フォルダ名はフルパスで指定します。

指定したフォルダ配下に、フォルダ名「testmode」でフォルダが作成され、出力ファイルが格納されます。

省略した場合は、List Worksインストールフォルダ\PrintASSORT\define配下に、フォルダ名「testmode」でフォルダが作成され、出力ファイルが格納されます。


F6672ライタ名文(TCP/IP通信形態のみ)

F6672ライタ名文とは、F6672モードを使用するライタ名を記述する定義文です。富士通ホストのライタ定義でUNITオペランドにF6672を指定したライタ名を、すべて記述します。

F6672ライタ名文は、devtypeセクション内に以下の形式で記述します。

ライタ名=F6672
ライタ名=F6672

(3) 定義例

定義例1

帳票がどのAPSライタから配信されたかによって仕分け定義ファイルを使い分ける場合の定義例を以下に示します。

Windows版
[GS]
select=writer
dump=c:\temp
fcb=xsp
chars=AS10
default=0
Solaris版
[GS]
select=writer
dump=/tmp
chars=AS10
default=0

定義例2

分散印刷運用で、F6672形式のライタ(JSYSおよびKDPR)を経由して、帳票データをList Worksに登録する場合の定義例を以下に示します。

[GS]
select=writer
[devtype]
JSYS=F6672
KDPR=F6672