以下の手順で、クローニングイメージを採取します。
インフラ管理者用物理L-Serverの作成
「インフラ管理者用L-Serverの作成」を参照してください。
OSの手動インストール
手順1.で作成したインフラ管理者用物理L-ServerにOSをインストールします。
「手動OSインストール」を参照してください。
マルチパスドライバのインストール(SANとのパスをマルチパスにする場合)
L-Serverにマルチパスドライバをインストールします。
マルチパスドライバのインストールについては、マルチパスドライバのマニュアルを参照してください。
L-Serverの停止
L-Serverの停止方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.1.2 停止」を参照してください。
L-ServerのSANのパス状態変更
以下の手順で、L-ServerのSANのパスの状態を変更します。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューから[設定変更]-[仕様]を選択します。[L-Serverの仕様変更]ダイアログが表示されます。
FCパスの"シングルパスモード"チェックボックスのチェックを外します。
<OK>ボタンをクリックします。
エージェントのインストール
インフラ管理者用物理L-Serverに本製品のエージェントをインストールします。
エージェントのインストールについては、「インストールガイド CE」の「2.2 エージェントのインストール」を参照してください。
エージェントの登録
事前にOSをインストールし、L-Serverとして使用しているサーバをエージェント登録する必要があります。
以下の手順で、エージェント登録します。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューから[登録]-[エージェント]を選択します。
[エージェントの登録]ダイアログが表示されます。
<OK>ボタンをクリックします。
L-Serverの起動
L-Serverの起動方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.1.1 起動」を参照してください。
L-Serverの停止
L-Serverの停止方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.1.2 停止」を参照してください。
OSインストール後のL-Serverからクローニングイメージを採取
「OSインストール後のL-Serverからクローニングイメージを採取」を参照してください。
注意
管理LAN上でServerView Deployment Managerを使用する場合、この機能は使用できません。ServerView Deployment Managerのクローニング機能を使用してください。詳細は、「付録L ServerView Deployment Managerとの共存」を参照してください。
クローニングでは、管理対象サーバのBIOSで認識された1台目のディスク(起動ディスク)の内容だけが、採取の対象になります。
2台目以降のディスク(データディスク)の内容はクローニングできません。ほかのバックアップソフトウェアや、ストレージ装置のコピー機能を利用して、データを採取・配付してください。
なお、1台目のディスクに複数の領域(Windowsのドライブ、Linuxのパーティション)を設定している場合、すべてのパーティションがクローニングの対象になります。
ディスク | Windowsのドライブ名 | クローニング対象 |
---|---|---|
1台目 | C: | ○ |
E: | ○ | |
2台目 | D: | × |
F: | × |
クローニングイメージの採取では、管理対象サーバを再起動するため、業務を停止する必要があります。
先頭のパーティションは、基本パーティションである必要があります。
以下のファイルシステムの場合にクローニングイメージを採取できます。なお、LVM(Logical Volume Manager)を使用しているファイルシステムは使用できません。
NTFS
EXT3
EXT4
LinuxSwap
クローニングイメージを採取する管理対象サーバと配付する管理対象サーバで、以下の条件を満たしている必要があります。
モデル名が同じである
オプションカードおよび拡張ボードとその搭載位置など、ハードウェア構成が同じである
「4.1.2 サーバ環境の設定」の「管理対象サーバのBIOS設定」に従って同じBIOS設定がされている
LAN、SANの接続が同じ冗長化方式、冗長パス数で、同一のネットワーク装置やストレージ装置にアクセスできる
なお、カスケード接続されたLANスイッチやファイバーチャネルスイッチは、1台の装置とみなします。
クローニングと連携して、アプリケーションの設定は自動で行えません。
必要に応じてクローニング操作の前後に、手動でアプリケーションの設定を行ってください。
システムイメージのバックアップ、リストア、クローニングイメージの採取は同時に4つの処理まで実行できます。5つ以上の処理が要求された場合、実行中の処理が完了するまで待機状態になります。
なお、バックアップ・リストア方式によるサーバ切替え・切戻し中に実行されるリストア処理も待機状態になります。バックアップ・リストア方式の自動リカバリ、および手動切替えを利用する場合、同時に実行するシステムイメージのバックアップ・リストア、およびクローニングイメージの採取・配付の処理数は3つまでにしてください。
クローニングイメージの採取または配付のあと、OS起動時に外部サーバなどへ接続処理が必要なソフトウェアが正しく起動しない場合があります。
その場合、採取したあとOSを再起動してください。
管理対象サーバのWatchdog(一定時間OSが応答しない状態をハングと検出して、自動的にリセットまたは電源OFFする機能)が有効になっていると、クローニング中に自動的にリセットまたは電源OFFになることがあります。
クローニングを行う前に、設定を無効にしてください。
詳細は、管理対象サーバのマニュアルを参照してください。
Windows Server 2008でアクティベーションの方式にMAKライセンス認証を使用している場合、Sysprepの実行回数は3回までです。
Sysprepはクローニングイメージ配付時に実行されるため、クローニングイメージの採取と配付を4回以上行えません。
そのためクローニングイメージを配付した管理対象サーバから採取せず、専用のマスタサーバから採取することをお勧めします。
ソフトウェア・イニシエータを利用してiSCSI接続している場合、データが破損する危険性があるため、クローニングイメージの採取・配付は行わないでください。
データディスクを使用する場合、ハードウェア・イニシエータを使用してください。
インフラ管理者用L-Serverの作成
インフラ管理者用L-Serverとは、システム全体で共通に利用できるクローニングイメージを採取するためのL-Serverです。
「8.5 L-Serverテンプレートの作成」で作成したL-Serverテンプレートを利用してインフラ管理者用L-Serverを作成します。
この場合、以下のように設定してください。
イメージは"指定なし"を選択してください。
FCパスの"シングルパスモード"チェックボックスにチェックを入れてください。
L-Serverテンプレートを利用したインフラ管理者用L-Server作成については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「10.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照してください。
手動OSインストール
導入時に必要なOS、アプリケーションをインストールします。
手動でのOSのインストールは、MB(マネジメントブレード)やiRMC(リモートマネジメントコントローラー)の画面を起動し、リモートコンソールでのインストールをお勧めします。
必要に応じて、設定変更やパッチの適用を行ってください。
終了したあと、管理対象サーバが正しく動作するか確認してください。
クローニングイメージを採取する管理対象サーバでDHCPクライアントが有効になっているか確認してください。
同じ名前のクローニングイメージは、クローニングイメージの保存世代数まで保持できます。
すでに保存世代数以上に採取されている状態で、新たにクローニングイメージの採取を行う場合、削除するクローニングイメージを選択してください。
クローニングイメージの保存世代数はデフォルトで3世代です。
クローニングイメージの保存世代数の変更方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「3.1.4 クローニングイメージの保存世代数の変更(物理サーバ)」を参照してください。
操作対象のサーバがPRIMEQUESTのサーバの場合、対象サーバに設定されているブートオプションとBIOSに設定されているブートオプションの設定がLegacy bootになっていることを確認してください。
どちらかの設定がUEFIである場合、Legacy bootに変更してから処理を行ってください。
ブートオプションの変更方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「3.2.10 ブートオプションの変更」を参照してください。
【Windows】
NetBIOS over TCP/IPを有効にしてください。
ボリュームライセンスが必要です。また、本製品のエージェントをインストールする際に、ボリュームライセンスの情報を入力しておく必要があります。
詳細は、「インストールガイド CE」の「2.2.1.2 必要な情報の収集と確認」と「2.2.2 インストール【Windows/Hyper-V】」を参照してください。
エージェントをインストールする際にボリュームライセンスの情報を入力しなかった場合や、インストールしたあとに修正する場合は、利用するWindowsの種類に応じて、管理対象サーバ上で以下のライセンス情報定義ファイルを編集してください。
Windows Server 2003の場合
インストールフォルダー\Agent\scw\SeparateSetting\sysprep\sysprep.inf
以下の1行を編集し、プロダクトキーを修正してください。
ProductID=Windowsのプロダクトキー (*1) |
*1: 5桁の値をハイフン("-")で5つつないだもの
例
ProductID=11111-22222-33333-44444-55555 |
注意
プロダクトキーの値や形式に誤りがあった場合、採取したクローニングイメージの配付がエラーになります。定義ファイルを編集した際は、値に誤りがないことを十分に確認してください。
Windows Server 2008の場合
インストールフォルダー\Agent\scw\SeparateSetting\ipadj\activation.dat
定義ファイルの[ActivationInfo]セクションに1行ごとに"パラメーター = 値"という形式で記述してください。
パラメーターについては、以下の表を参照してください。
方式 | パラメーター | 値 |
---|---|---|
KMS | .cmd.remotescript.1.params.kmscheck (必須) | KMSホストの検索方法です。 以下のどちらかの値を選択します。
|
.cmd.remotescript.1.params.kmsname | KMSホストのホスト名(FQDN)、コンピュータ名、またはIP アドレスです。 | |
.cmd.remotescript.1.params.kmsport | KMSホストのポート番号です。省略時は"1688"になります。 | |
MAK | .cmd.remotescript.1.params.makkey (必須) | MAKキーです。 |
共通 | .cmd.remotescript.1.params.ieproxy | プロキシサーバのホスト名(FQDN)とポート番号をコロン(":")でつないだものです。 |
.cmd.remotescript.1.params.password | Administratorのパスワードです。 以前設定していた場合、暗号化された文字列が記載されています。 | |
encrypted | Administratorのパスワードの暗号化状態です。 |
例
KMS(自動探索)の場合
[ActivationInfo] |
KMS(手動設定)の場合
[ActivationInfo] |
MAKの場合
[ActivationInfo] |
Administratorのパスワードを変更した場合、以下のコマンドを実行してください。定義ファイルの.cmd.remotescript.1.params.passwordパラメーターに記述されているパスワードが暗号化された文字列に変更され、暗号化したことを示す"encrypted=yes"の行が追加されます。
詳細は、「コマンドリファレンス」の「5.4 rcxadm deployctl」を参照してください。
>"インストールフォルダー\Agent\bin\rcxadm" deployctl passwd -encrypt <RETURN> |
MAKの場合(暗号文)
[ActivationInfo] |
【Windows】
物理L-Serverの場合、「4.2.1.1 管理LANのネットワークの設計」と「4.2.1.3 業務LANとiSCSI LANの物理ネットワークの設計」で決定したラックマウント型サーバまたはタワー型サーバの場合のNIC番号を添字として指定します。
例
ラックマウント型サーバの背面の一番左側のNIC番号を"1"と決定した場合、ここでは"ローカルエリア接続1"を指定してください。
【Linux】
物理L-Serverの場合、「4.2.1.1 管理LANのネットワークの設計」と「4.2.1.3 業務LANとiSCSI LANの物理ネットワークの設計」で決定したラックマウント型サーバまたはタワー型サーバの場合のNIC番号から1を引いた値を添字として指定します。
例
ラックマウント型サーバの背面の一番左側のNIC番号を"1"と決定した場合、ここでは"eth0"を指定してください。
参考
ネットワークインターフェース名の添え字と、ラックサーバの背面のNICの番号をそろえる方法の例を示します。
詳細はOSのマニュアルを参照してください。
RedHat Enterprise Linux
ラックサーバの背面のNICのMACアドレスを/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX
ファイルのHWADDRに設定します。
SLES
udevを使用します。
OSインストール後のL-Serverからクローニングイメージを採取
OSインストール後のL-Serverからクローニングイメージを採取します。
RORコンソールの[リソース]タブのオーケストレーションツリーで、「1. インフラ管理者用物理L-Serverの作成」で作成したL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで、[クローニング]-[採取]を選択します。
[クローニングイメージの採取]ダイアログが表示されます。
必要な項目を設定します。
クローニングイメージは、指定したイメージプールに格納されます。
クローニングイメージの採取の詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「11.5.1 採取・登録」を参照してください。