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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.1 運用ガイド テープサーバオプション編
ETERNUS

5.6.1 必須設定

テープサーバ運用に必須の設定項目を示します。


5.6.1.1 アクセスボリューム定義ファイルの設定

5.3 アクセスボリュームのパーティションの作成」によって作成されたデバイス名を/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルに記述します。
手順は以下のとおりです。

  1. /etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.conf.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confとしてコピーします。

  2. /etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルを編集します。
    1つのパスを1行で記述します。パスの最後には、“s2”を追加してください。
    /etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルの編集例を以下に示します。

    • ETERNUSマルチパスドライバの場合

      # devpath.conf
      # Access Volume for E6000#1
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2053s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2054s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2055s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2056s2
      # Access Volume for E6000#2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2057s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2058s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2059s2
      /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2060s2
    • MPxIOの場合

      # devpath.conf
      # Access Volume for DX440 S2#1
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d0s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d1s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d2s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d3s2
      # Access Volume for DX8100 S2#1
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d0s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d1s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d2s2
      /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d3s2

    注意

    • ディスクアレイ装置1つにつき4つのデバイス名を記述してください。

    • GDSとして構成されたボリュームに使用しているパスを使用しないでください。

    • VxVMボリュームを構成している物理スライスのパスを使用しないでください。

    • 先頭が#で始まる行は、コメント行とみなします。

    • ETERNUS DX60/DX60 S2, DX80/DX80 S2, DX90/DX90 S2、ETERNUS DX400/DX400 S2 series、ETERNUS2000、またはETERNUS4000のディスクアレイ装置を使用する場合、アクセスボリュームは、ディスクアレイ装置の各CMが担当するマルチパスから2本ずつ選択してください。


5.6.1.2 TSM連携定義ファイルの設定

ETERNUS SF TSMのサーバおよびETERNUS SF TSMのクライアントに接続するための情報を、/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルに記述します。
手順は以下のとおりです。

  1. /etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.conf.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confとしてコピーします。

  2. /etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルのオーナーとファイルモードを変更します。
    スーパーユーザー以外からはアクセスできないように設定してください(オーナー:root、ファイルモード:0600)。
    オーナーとファイルモードの変更と確認を行うコマンド実行例を、以下に示します。

    # cd /etc/opt/FJSVswstm/conf
    # chown root tsm.conf
    # chmod 600 tsm.conf
    # ls -l tsm.conf
    -rw-------   1 root     other         66  5月 21日  17:17 tsm.conf
    #
  3. /etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルを編集します。
    編集例を以下に示します。

    SERVER_USERID="admin"
    SERVER_PASSWD="admin"
    CLIENT_PASSWD="admin"

    各項目の意味は以下のとおりです。

    表5.4 項目の意味

    項目

    意味

    SERVER_USERID

    TSMのサーバと接続するためのユーザーIDを「=」に続けて" "で括って定義します。本ユーザーIDは、TSMの管理クライアントの登録(register admin)で指定するのと同じ管理者IDを定義します。

    SERVER_PASSWD

    TSMのサーバと接続するためのユーザーIDに対するパスワードを「=」に続けて" "で括って定義します。本パスワードは、TSMの管理クライアントの登録(register admin)で指定するのと同じ管理者パスワードを定義します。

    CLIENT_PASSWD

    TSMのクライアントのシステムオプションファイル(dsm.sys)に記述されているサーバ名(SERVERname)に対するパスワードを「=」に続けて" "で括って定義します。本パスワードは、TSMのクライアントの登録(register node)で指定するのと同じパスワードを定義します。

    注意

    先頭が#で始まる行は、コメント行とみなします。


5.6.1.3 定義ファイルの検査

アクセスボリューム定義ファイル(devpath.conf)およびTSM連携定義ファイル(tsm.conf)の検査を行います。

tbochkconf(テープサーバ定義ファイルチェックコマンド)を実行してください。

# /opt/FJSVswstm/bin/tbochkconf
tbochkconf completed
#

注意

エラーが発生した場合、エラーの発生したファイル名とその行数を示すメッセージが出力されます。
エラー該当箇所を修正し、再度tbochkconfコマンドを実行してください。
テープサーバ定義ファイルチェックコマンドの詳細は、「19.4.1 tbochkconf(テープサーバ定義ファイルチェックコマンド)」を参照してください。


5.6.1.4 ネットワーク環境の設定

テープサーバとETERNUS ディスクアレイの通信を行うために、ETERNUS Web GUIまたはETERNUSmgrでネットワーク環境を設定します。

詳細は、ETERNUS Web GUIまたはETERNUSmgrのマニュアルを参照してください。

テープサーバとETERNUS ディスクアレイの間にファイアーウォールを設定する場合

テープサーバとETERNUS ディスクアレイとの間にファイアーウォールを設置する場合は、ファイアーウォールを通過できるように、以下のポート番号を設定してください。

ETERNUS ディスクアレイの機種によって、ポート番号は異なります。

運用環境のディスクアレイ

ポート番号/プロトコル

通信開始方向

ETERNUS DX60/DX60 S2
ETERNUS DX80/DX90
ETERNUS DX410/DX440
ETERNUS2000
ETERNUS4000

1999/tcp

テープサーバ → ETERNUS ディスクアレイ

ETERNUS DX80 S2/DX90 S2
ETERNUS DX410 S2/DX440 S2

1372/tcp


5.6.1.5 ディスクアレイの情報取得

テープサーバに接続されたRAID装置がETERNUS DX60/DX60 S2, DX80/DX80 S2, DX90/DX90 S2、ETERNUS DX400/DX400 S2 series、ETERNUS2000、またはETERNUS4000の場合、ディスクの構成情報を取得します。

注意

テープサーバに接続されたRAID装置がETERNUS8000の場合、本作業は不要です。

テープサーバに接続されたRAID装置に応じて、以下のどちらかのコマンドを実行します。

注意


5.6.1.6 バックアップ対象TSM環境ファイルの作成

テープ管理情報のバックアップを行うために必要なバックアップ対象TSM環境ファイルを作成します。
以下に手順を示します。

  1. /etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfile.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfileとしてコピーします。

  2. 必要に応じて/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfileを編集します。

    2.1.4.1 動的ディスク容量」で見積もった“ETERNUS SF TSM database directory”(ETERNUS SF TSMのデータベース格納ディレクトリ)が、TSMの標準ディレクトリと異なる場合は、tsmbkfileの内容を編集します(標準ディレクトリは/opt/tivoli/tsm/server/binです)。
    編集内容の詳細は、「16.1.1.4.1 テープ管理情報のバックアップ」を参照してください。

参照

テープ管理情報のバックアップの詳細は、「19.4.9 tboresback(テープ管理情報バックアップコマンド)」を参照してください。