テープサーバ運用に必須の設定項目を示します。
「5.3 アクセスボリュームのパーティションの作成」によって作成されたデバイス名を/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルに記述します。
手順は以下のとおりです。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.conf.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confとしてコピーします。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルを編集します。
1つのパスを1行で記述します。パスの最後には、“s2”を追加してください。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/devpath.confファイルの編集例を以下に示します。
ETERNUSマルチパスドライバの場合
# devpath.conf # Access Volume for E6000#1 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2053s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2054s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2055s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2056s2 # Access Volume for E6000#2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2057s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2058s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2059s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2060s2 |
MPxIOの場合
# devpath.conf # Access Volume for DX440 S2#1 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d0s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d1s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d2s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E60000d3s2 # Access Volume for DX8100 S2#1 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d0s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d1s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d2s2 /dev/rdsk/c6t600000E00D1000000010010300E50000d3s2 |
注意
ディスクアレイ装置1つにつき4つのデバイス名を記述してください。
GDSとして構成されたボリュームに使用しているパスを使用しないでください。
VxVMボリュームを構成している物理スライスのパスを使用しないでください。
先頭が#で始まる行は、コメント行とみなします。
ETERNUS DX60/DX60 S2, DX80/DX80 S2, DX90/DX90 S2、ETERNUS DX400/DX400 S2 series、ETERNUS2000、またはETERNUS4000のディスクアレイ装置を使用する場合、アクセスボリュームは、ディスクアレイ装置の各CMが担当するマルチパスから2本ずつ選択してください。
ETERNUS SF TSMのサーバおよびETERNUS SF TSMのクライアントに接続するための情報を、/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルに記述します。
手順は以下のとおりです。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.conf.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confとしてコピーします。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルのオーナーとファイルモードを変更します。
スーパーユーザー以外からはアクセスできないように設定してください(オーナー:root、ファイルモード:0600)。
オーナーとファイルモードの変更と確認を行うコマンド実行例を、以下に示します。
# cd /etc/opt/FJSVswstm/conf # chown root tsm.conf # chmod 600 tsm.conf # ls -l tsm.conf -rw------- 1 root other 66 5月 21日 17:17 tsm.conf # |
/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsm.confファイルを編集します。
編集例を以下に示します。
SERVER_USERID="admin" SERVER_PASSWD="admin" CLIENT_PASSWD="admin" |
各項目の意味は以下のとおりです。
項目 | 意味 |
---|---|
SERVER_USERID | TSMのサーバと接続するためのユーザーIDを「=」に続けて" "で括って定義します。本ユーザーIDは、TSMの管理クライアントの登録(register admin)で指定するのと同じ管理者IDを定義します。 |
SERVER_PASSWD | TSMのサーバと接続するためのユーザーIDに対するパスワードを「=」に続けて" "で括って定義します。本パスワードは、TSMの管理クライアントの登録(register admin)で指定するのと同じ管理者パスワードを定義します。 |
CLIENT_PASSWD | TSMのクライアントのシステムオプションファイル(dsm.sys)に記述されているサーバ名(SERVERname)に対するパスワードを「=」に続けて" "で括って定義します。本パスワードは、TSMのクライアントの登録(register node)で指定するのと同じパスワードを定義します。 |
注意
先頭が#で始まる行は、コメント行とみなします。
アクセスボリューム定義ファイル(devpath.conf)およびTSM連携定義ファイル(tsm.conf)の検査を行います。
tbochkconf(テープサーバ定義ファイルチェックコマンド)を実行してください。
# /opt/FJSVswstm/bin/tbochkconf tbochkconf completed # |
注意
エラーが発生した場合、エラーの発生したファイル名とその行数を示すメッセージが出力されます。
エラー該当箇所を修正し、再度tbochkconfコマンドを実行してください。
テープサーバ定義ファイルチェックコマンドの詳細は、「19.4.1 tbochkconf(テープサーバ定義ファイルチェックコマンド)」を参照してください。
テープサーバとETERNUS ディスクアレイの通信を行うために、ETERNUS Web GUIまたはETERNUSmgrでネットワーク環境を設定します。
詳細は、ETERNUS Web GUIまたはETERNUSmgrのマニュアルを参照してください。
テープサーバとETERNUS ディスクアレイの間にファイアーウォールを設定する場合
テープサーバとETERNUS ディスクアレイとの間にファイアーウォールを設置する場合は、ファイアーウォールを通過できるように、以下のポート番号を設定してください。
ETERNUS ディスクアレイの機種によって、ポート番号は異なります。
運用環境のディスクアレイ | ポート番号/プロトコル | 通信開始方向 |
---|---|---|
ETERNUS DX60/DX60 S2 | 1999/tcp | テープサーバ → ETERNUS ディスクアレイ |
ETERNUS DX80 S2/DX90 S2 | 1372/tcp |
テープサーバに接続されたRAID装置がETERNUS DX60/DX60 S2, DX80/DX80 S2, DX90/DX90 S2、ETERNUS DX400/DX400 S2 series、ETERNUS2000、またはETERNUS4000の場合、ディスクの構成情報を取得します。
注意
テープサーバに接続されたRAID装置がETERNUS8000の場合、本作業は不要です。
テープサーバに接続されたRAID装置に応じて、以下のどちらかのコマンドを実行します。
ETERNUS DX60/DX60 S2/DX80/DX90、ETERNUS DX410/DX440、ETERNUS2000、ETERNUS4000の場合
[実行例]
# /opt/FJSVswstm/bin/tbogetoluinfo -l 10.124.6.10 10.124.6.10 completed. [total olu = 100] The configuration file of CM information was update. # |
ETERNUS DX80 S2/DX90 S2、ETERNUS DX410 S2/DX440 S2の場合
「19.4.14 tbogetoluinfossh(ETERNUS DX80 S2/DX90 S2、ETERNUS DX410 S2/DX440 S2の情報取得コマンド)」を実行します。
[実行例]
# /opt/FJSVswstm/bin/tbogetoluinfossh -l -u soft -p xxxx 10.124.6.10 10.124.6.10 completed. [total olu = 100] The configuration file of CM information was update. # |
注意
これらのコマンドは、RAID装置のマイグレーション処理中に実行しないでください。
これらのコマンドは、以下のコマンドの処理中に実行しないでください。
テープ管理情報のバックアップを行うために必要なバックアップ対象TSM環境ファイルを作成します。
以下に手順を示します。
/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfile.sampleファイルを/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfileとしてコピーします。
必要に応じて/etc/opt/FJSVswstm/conf/tsmbkfileを編集します。
「2.1.4.1 動的ディスク容量」で見積もった“ETERNUS SF TSM database directory”(ETERNUS SF TSMのデータベース格納ディレクトリ)が、TSMの標準ディレクトリと異なる場合は、tsmbkfileの内容を編集します(標準ディレクトリは/opt/tivoli/tsm/server/binです)。
編集内容の詳細は、「16.1.1.4.1 テープ管理情報のバックアップ」を参照してください。
参照
テープ管理情報のバックアップの詳細は、「19.4.9 tboresback(テープ管理情報バックアップコマンド)」を参照してください。