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Systemwalker Service Quality Coordinator Web 利用状況管理編
Systemwalker

11.1.1 利用状況DB登録エンジン

11.1.1.1 概要

利用状況DB登録エンジンは、インストールマシン上のシステムで動作するWebサーバとProxyサーバに関する各種ログを、利用状況DBに登録します。

利用状況DB登録エンジンは、定期的に各種ログを参照してデータの差分を取り出し、利用状況DBへ格納します。

11.1.1.2 起動操作

分析画面で分析を実行するには、Webサービスに関する各種ログのデータがあらかじめ利用状況DBに登録されている必要があります。

また、各種ログの追加分に対応するには、利用状況DB登録エンジンを定期的に起動し、各種ログの追加分が利用状況DBに順次登録されるように設定しておく必要があります。

この設定は、インストール時に行われていないため、利用状況分析機能を使用するためには、開始操作を行う必要があります。ここでは、その方法を説明します。

サービスの開始

Windows版】

利用状況DB登録エンジンは、インストールマシン上のコントロールパネルのサービスダイアログで操作できるサービス(名前:"Systemwalker SQC dbregsv")で、デフォルトでは毎時15分に動作します。このサービスは、インストール時に登録されます。

分析を実行するには、以下の方法で、このサービスを開始しておく必要があります。

Administrator権限をもつアカウントでログインし、コントロールパネルのサービスダイアログでこのサービス(名前:"Systemwalker SQC dbregsv")の「開始」を実行します。

UNIX版】

利用状況DB登録エンジンは、クロックデーモン(crond)から起動されるコマンド(dbregmngコマンド)で、デフォルトでは毎時15分に動作します。

クロックデーモンへの登録は、以下の手順で登録します。

  1. ログイン

    スーパーユーザーでログインします。

  2. crontabファイルの編集および反映

    crontabコマンドを使用して、crontabファイルに利用状況DB参照エンジンの起動定義を登録します。

    crontabコマンドの使用例は、以下のとおりです。

    # crontab -e

    上記コマンドを実行するとエディタが起動され、crontabファイルの編集が可能となります。たとえば、毎時15分に起動する場合には、以下の起動定義を追加します。

    # FJSVssqc

    15 * * * * /opt/FJSVssqc/bin/dbregmng

    編集内容を保存してエディタを終了します。変更は、クロックデーモンへ自動的に反映されます。

11.1.1.3 停止操作

利用状況DB登録エンジンを停止したい場合は以下の操作を行います。

注意

利用状況DB登録エンジンを停止すると、利用状況DBへのデータ登録が行われなくなります。

サービスの停止

Windows版】

利用状況DB登録エンジンを停止させ、一時的にWebサービスの分析を停止させたい場合には、以下の方法で利用状況DB登録エンジンを停止させます。

利用状況DB登録サービスを停止するには、Administrator権限をもつアカウントでログインし、コントロールパネルのサービスダイアログでこのサービス(名前:"Systemwalker SQC dbregsv")の「停止」を実行します。

ポイント

サービスのスタートアップの種類が「自動」になっている場合、サービスの「停止」をしてもインストールマシンを再起動すると、自動的に「開始」されます。

インストールマシンの再起動後も「停止」しておきたい場合は、スタートアップの種類を「手動」にします。

UNIX版】

利用状況DB登録エンジンを停止させ、一時的にWWWサービスの分析を停止させたい場合には、以下の方法で実施します。

  1. ログイン

    スーパーユーザーでログインします。

  2. crontabファイルの編集および反映

    crontabコマンドを使用して、crontabファイル中の利用状況DB登録エンジンの起動定義を無効に(コメントアウト)します。

    編集例は、以下のとおりです。

    # crontab -e

    上記コマンドを実行するとエディタが起動され、crontabファイルの編集が可能となります。たとえば、以下のようにコメントアウトします。

    # FJSVssqc

    #15 * * * * /opt/FJSVssqc/bin/dbregmng

    編集内容を保存してエディタを終了します。変更は、クロックデーモンへ自動的に反映されます。

11.1.1.4 起動時刻

利用状況DB登録エンジンの起動時刻は、デフォルトでは毎時15分です。

起動時刻および起動間隔を変更する場合は、以下の操作を行ってください。

Windows版】

  1. メモ帳などのテキストエディタを使用して、定義ファイルを開きます。ファイルのパスは、以下のとおりです。

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\control\Config

  2. [DatabaseRegisterEngine]セクション内を編集します。
    たとえば、1日に1回、12時00分に起動させたい場合は、以下のように定義します。

    [DatabaseRegisterEngine]

    start = day(12:00)

    startには、利用状況DB登録エンジンの起動時刻を定義します。選択肢の意味は、以下のとおりです。

    <選択肢>

    <意味>

    hour(MM)

    毎時

    day(HH:MM)

    毎日

    括弧内のトークンHHとMMには起動時刻を、それぞれ以下の値で指定します。

    <トークン>

    <値>

    HH

    00~23の整数(時)

    MM

    00~59の整数(分)

  3. 編集内容を保存してエディタを終了します。

  4. 利用状況DB登録エンジンのサービスを再起動します。

    再起動の方法については、「11.1.1.3 停止操作」および「11.1.1.2 起動操作」を参照してください。

UNIX版】

  1. ログイン

    スーパーユーザーでログインします。

  2. crontabファイルの編集および反映

    crontabコマンドを使用して、crontabファイルに利用状況DB登録エンジンの起動定義を登録します。

    crontabコマンドの使用例は、以下のとおりです。

    # crontab -e

    上記コマンドを実行するとエディタが起動され、crontabファイルの編集が可能となります。たとえば、1日に1回、12時00分に起動する場合には、以下のように定義します。

    # FJSVssqc

    00 12 * * * /opt/FJSVssqc/bin/dbregmng

    編集内容を保存してエディタを終了します。変更は、クロックデーモンへ自動的に反映されます。

11.1.1.5 分析対象URL

利用状況DB登録エンジンで、分析有効となる拡張子は、利用状況DB環境定義ファイルの「15.2.1.4 ファイル内部の書式(分析対象サーバ定義ブロック)」のRequestURLSuffixに指定した拡張子です。利用状況DB登録エンジンは、何も指定されていない場合、以下のデフォルト値を採用して分析します。

11.1.1.6 利用状況DB内のスペース見積り

利用状況DBは、情報ディレクトリや管理ファイルなどとともにサーバディレクトリに作成されます。

ポイント

サーバディレクトリは利用状況DB環境定義ファイルの分析対象サーバ定義ブロックのSymbolで指定した名前で作成されます。

1個のサーバディレクトリでのスペース見積りは次のようになります。

分析対象ログファイル容量の60%程度の大きさ

注意

利用状況DB容量は、以下の条件によって変化します。

  • URLの長さ

  • コンテンツ数

  • ユーザー数

  • リクエスト数

  • 分析内容(DNS検索、リンク元、エージェント分析など)

これらの条件の内容によっては、利用状況DB容量が上記の1.5倍程度になる場合があります。このため、データベースのスペース見積りを定期的に見直すことをお勧めします。

なお、利用状況分析機能を継続的に運用するためには、定期的に不要な利用状況DBをバックアップまたは削除することをお勧めします。

参照

利用状況DBのバックアップ、削除については、「11.1.3 利用状況DBのバックアップ/リストア」を参照してください。

11.1.1.7 利用状況DBの切り替え

利用状況DB登録エンジンは、利用状況DBのバックアップなどのために、一定期間ごとに新しい利用状況DB(dbyyyymmdd_nn、exyyyymmdd_nn)を作成し、データの登録先を新しい利用状況DBの方へ変更します。これを「利用状況DBの切り替え」と呼びます。

利用状況DBの切り替えは、利用状況DB環境定義ファイル「DatabaseConfig」の設定内容に従って行われます。利用状況DB環境定義ファイルの設定の詳細は、「15.2.1 利用状況DB環境定義ファイル」を参照してください。

11.1.1.8 注意事項

分析対象サーバを停止する場合

利用状況DB登録エンジンを停止してください。利用状況DB登録エンジンの停止については、「11.1.1.3 停止操作」を参照してください。


分析対象サーバでログ採取を停止する場合

利用状況DB登録エンジンを停止してください。利用状況DB登録エンジンの停止については、「11.1.1.3 停止操作」を参照してください。


分析対象サーバでログ形式を変更する場合

利用状況DB登録エンジンは、利用状況DB環境定義ファイルで定義されたログ形式に従ってログを処理するので、異なる形式のログが混在すると処理できない可能性があります。

ログ形式を変更する場合は、ログファイルを分け、利用状況DB環境定義ファイルを再設定するようにしてください。


ログの文字コードについて

利用状況DB登録エンジンは、分析対象ログファイルの処理で、ログが動作OSに応じた文字コードや改行コードで格納されているものとして扱います。その組合せは、次のとおりです。


Windows版】

文字コード

改行コード

シフトJIS

CR + LF

UNIX版】

文字コード

改行コード

日本語EUC

LF


異なる組合せとなる場合は、正しく処理できないので、注意してください。特に、リモートホスト上のネットワークファイルの場合は、注意が必要です。


改行コードを含まないログの扱いについて

利用状況DB登録エンジンは、改行コードを含まないログは不完全な状態として扱い、処理の対象外とします。