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Systemwalker Service Quality Coordinator Web 利用状況管理編
Systemwalker

11.1.2 利用状況DB参照エンジン

11.1.2.1 概要

利用状況DB参照エンジンは、分析画面と利用状況DBとの間に位置し、分析画面に対して、利用状況DBからデータを抽出するためのインターフェース(Webサーバアプリケーション経由のHTTP通信を使用)を提供します。

11.1.2.2 起動操作

分析画面で分析を実行するには、あらかじめ利用状況DB参照エンジンが起動されるように設定しておく必要があります。

ポイント

管理サーバ運用の場合、本操作を管理サーバのみ行い、被管理サーバでは行う必要はありません。

サービスの開始

Windows版】

利用状況DB参照エンジンは、インストールマシン上のコントロールパネルのサービスダイアログで操作できるサービス(名前:"Systemwalker SQC dbrefsv")で、利用状況DB参照ポートへの要求ごとに動作します。このサービスは、インストール時に登録されます。

分析を実行するには、以下の方法で、このサービスを開始しておく必要があります。

Administrator権限をもつアカウントでログインし、コントロールパネルのサービスダイアログでこのサービス(名前:"Systemwalker SQC dbrefsv")の「開始」を実行します。

【Solaris版】

利用状況DB参照エンジンは、インターネットサービスデーモン(inetd)から起動されるコマンド(dbrefコマンド)で、以下の設定を行った利用状況DB参照ポートへの要求ごとに動作します。

インターネットサービスデーモンの登録は、以下のサーバに設定を行います。

運用方法

対象サーバ

管理サーバ運用

マネージャ

被管理サーバ運用

エージェント

ポイント

利用状況DBが登録されているサーバに、インターネットサービスデーモンの登録を行います。

セキュリティを確保するためには、TCP wrapperなどを併用してください。

TCP wrapperなどで制御を行う内容は、自サーバのみdbrefコマンドにアクセスできるように設定を行ってください。


インターネットサービスデーモンへの登録はインストール時に行われませんので、以下の手順で登録してください。

注意

以下の手順は、アクセス制限を行わない場合の設定方法です。

アクセス制限を行うアプリケーションによって設定方法が異なりますので、各アプリケーションのマニュアルなどを参照してください。

  1. ログイン

    スーパーユーザーでログインします。


  2. /etc/servicesまたは/etc/inet/servicesファイルの編集

    エディタを使用して、/etc/servicesまたは/etc/inet/servicesファイルに利用状況DB参照ポートの定義を登録します。たとえば、2365の場合には、以下の定義を追加します。

    # FJSVssqc

    dbref 2365/tcp


    利用状況DB参照ポートの詳細については、「11.1.2.3 利用状況DB参照ポート番号」を参照してください。


  3. /etc/inetd.confまたは/etc/inet/inetd.confファイルの編集

    エディタを使用して、/etc/inetd.confまたは/etc/inet/inetd.confファイルを編集します。

    ネットワーク環境がインターネットの場合、以下の定義を追加します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /opt/FJSVssqc/bin/dbref dbref -a


    ネットワーク環境がイントラネットの場合、以下の定義を追加します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /opt/FJSVssqc/bin/dbref dbref


  4. 変更の反映

    • OSがSolaris 9以前の場合

      psコマンドとgrepコマンドを使用してinetdのプロセスIDを調べ、その後killコマンドを使用して変更をinetdへ反映します。操作例は、以下のとおりです。

      # ps -A | grep inetd

      プロセスID …

      # kill -HUP プロセスID


    • OSがSolaris 10以降の場合

      inetconv コマンドを使用して変更を反映します。操作例は、以下のとおりです。

      # inetconv


【Linux版】

利用状況DB参照エンジンは、インターネットサービスデーモン(xinetdまたはinetd)から起動されるコマンド(dbrefコマンド)で、インストール時に設定した利用状況DB参照ポートへの要求ごとに動作します。

インターネットサービスデーモンへの登録はインストール時に実施されますが、何らかの原因により登録されていない場合は、以下の手順で登録します。



11.1.2.3 利用状況DB参照ポート番号

利用状況DB参照エンジンがTCP/IP通信で使用するポート番号は、デフォルトでは、次のとおりです。

ポート番号

2365

このポート番号が他のアプリケーションで使用され変更を行った場合は、変更を行ったポート番号になります。

11.1.2.4 停止操作

利用状況DB参照エンジンを停止したい場合は、以下の操作を行います。

注意

利用状況DB参照エンジンを停止すると、利用状況DBの参照が行われなくなります。

サービスの停止

Windows版】

利用状況DB参照エンジンを停止させたい場合には、以下の操作を行います。

利用状況DB参照サービスを停止するには、Administrator権限をもつアカウントでログインし、コントロールパネルのサービスダイアログでこのサービス(名前:" Systemwalker SQC dbrefsv")の「停止」を実行します。

ポイント

サービスのスタートアップの種類が「自動」になっている場合、サービスの「停止」をしてもインストールマシンを再起動すると、自動的に「開始」されます。

インストールマシンの再起動後も「停止」しておきたい場合は、スタートアップの種類を「手動」にします。


【Solaris版】

利用状況DB参照エンジンは、利用状況分析を行う度に起動され、常駐していません。利用状況分析機能を使用しなくなり、利用状況DB参照エンジンを無効にする場合には、以下の操作を行います。

  1. ログイン
    スーパーユーザーでログインします。


  2. /etc/servicesまたは/etc/inet/servicesファイルの編集
    エディタを使用して、/etc/servicesまたは/etc/inet/servicesファイル中の利用状況DB参照ポートの定義を削除します。
    編集例です。以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    #dbref 2365/tcp


  3. /etc/inetd.conf または /etc/inet/inetd.conf ファイルの編集
    エディタを使用して、/etc/inetd.conf または /etc/inet/inetd.conf ファイル中の dbref の定義を削除します。
    編集例は、以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /opt/FJSVssqc/bin/dbref dbref -a

    または、以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /opt/FJSVssqc/bin/dbref dbref


  4. 変更の反映

    • OSがSolaris 9以前の場合
      psコマンドとgrepコマンドを使用してinetdのプロセスIDを調べ、その後killコマンドを使用して変更をinetdへ反映します。操作例は、以下のとおりです。

      # ps -A | grep inetd

      プロセスID …

      # kill -HUP プロセスID


    • OSがSolaris 10以降の場合

      1. inetd を停止します。

        # svcadm disable -t inetd

      2. dbrefサービスを削除します。

        # svccfg delete -f dbref/tcp

      3. /var/svc/manifest/network/dbref-tcp.xml を削除します。

        # rm /var/svc/manifest/network/dbref-tcp.xml

      4. inetd.conf を再起動します。

        # svcadm enable inetd


【Linux版】

利用状況DB参照エンジンは、利用状況分析を行う度に起動され、常駐していません。利用状況分析機能を使用しなくなり、利用状況DB参照エンジンを無効にする場合には、以下の操作を行います。

xinetdの場合

  1. ログイン
    スーパーユーザーでログインします。


  2. /etc/servicesファイルの編集
    エディタを使用して、/etc/servicesファイル中の利用状況DB参照ポートの定義を削除します。
    編集例です。以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    #dbref 2365/tcp


  3. /etc/xinetd.d/dbrefファイルの削除

    # rm /etc/xinetd.d/dbref


  4. 変更の反映
    killコマンドを使用して、変更をxinetdへ反映します。操作例は、以下のとおりです。

    # kill -USR2 `cat /var/run/xinetd.pid`

inetdの場合

  1. ログイン
    スーパーユーザーでログインします。


  2. /etc/servicesファイルの編集
    エディタを使用して、/etc/servicesファイル中の利用状況DB参照ポートの定義を削除します。
    編集例です。以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    #dbref 2365/tcp


  3. /etc/inetd.confファイルの編集
    エディタを使用して、サービス開始時に追加したdbrefの設定を削除します。
    編集例です。以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /usr/sbin/tcpd /opt/ FJSVssqc/bin/dbref


    または以下の部分を削除します。

    # FJSVssqc

    dbref stream tcp nowait nobody /opt/ FJSVssqc/bin/dbref dbref


  4. 変更の反映
    killコマンドを使用して、変更をxinetdへ反映します。操作例は、以下のとおりです。

    # kill -HUP `cat /var/run/inetd.pid`