運用中に正センタマスタノードにおいて、BCログ管理ファイルに異常が発生した場合の運用手順を説明します。
正センタマスタノードにて、Symfoware Server起動時に、BCログ管理ファイルに入出力障害が発生した場合は、Symfoware Serverの起動は完了しますが、バックアップセンタ運用、およびデータベース二重化は停止します。
この場合、Symfoware Serverを停止した後に、BCログ管理ファイルのリカバリを行います。
以下に、Symfoware Serverの起動時のBCログ管理ファイルの障害からの操作のリカバリ手順を示します。
操作の手順
注1) 利用者業務を継続し、あとでリカバリを行う事が可能です。
注2) 両方とも正センタマスタノードで実施する手順です。手順5の障害原因によって実施する操作が変わります。
注3) 4ノードで同期しながら操作を実施します。
注4) BCログ管理ファイルの異常が発生した後に、正センタマスタノードで利用者業務を実施した場合、または、Symfoware Server起動時にダウンリカバリが発生した場合に実施します。
正センタマスタノードの操作
RDBREPORTで指定したメッセージログファイルから、BCログ管理ファイルの異常を通知する以下のいずれかのメッセージを確認します。
rdb: ERROR: qdg20163u:BCログ管理ファイルが存在しません
rdb: ERROR: qdg20165u:BCログ管理ファイルの入出力障害を検出しました システムコール名='システムコール名' errno=エラー番号
rdb: ERROR: qdg20166u:BCログ管理ファイルに異常があります
システムログからディスク障害などを通知するメッセージを確認します。
Symfoware Server起動時にBCログ管理ファイルで異常が発生している場合、すべてのRLPを認識できません。
rdbbclogコマンドのVオプションを実行し、BCログ管理ファイルが異常であることを確認します。
BCログ管理ファイルが異常である事の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.3.1 Vオプション”を参照してください。
Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行し、Symfoware Serverを停止します。
dxstopコマンドを実行して、モニタデーモンを停止します。
$ dxstop
BCログ管理ファイルを配置する共有ディスクのGDSリソースの非活性が原因の場合は、(6)を実施します。
それ以外は、(7)(8)(9)(10)を実施します。
BCログ管理ファイルを配置する共有ディスクのGDSリソースを起動します。
障害ボリュームを交換します。
rdbbclogコマンドを実行して、BCログ管理ファイルを再作成します。
$ rdbbclog -M -r
rdbbcrlpコマンドのAオプション、Sオプション、およびpオプションを実行して、BCログ管理ファイルにActive DB GuardのRLPを再登録します。
$ rdbbcrlp -A -p 'Active DB GuardのRLP名' -S 'Active DB GuardのRLPの自側送信用RLMのローデバイス名'
rdbbcrlpコマンドのAオプション、Sオプション、およびpオプションを実行して、BC ログ管理ファイルにデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLP を再登録します。
$ rdbbcrlp -A -p 'データベース二重化/Mirroring Controllerの複写元RLP名' -S 'データベース二重化/Mirroring Controllerの複写元RLPの送信用RLMのファイル名'
$ rdbbcrlp -A -p 'データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLP名' -S 'データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPの送信用RLMのファイル名'
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Dオプション、およびeオプションを実行してRLPの一覧情報を表示し、Active DB GuardのRLPとデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLPがすべて正常に登録されたことを確認します。
Active DB GuardのRLPおよび“データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPの特定については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.1 Vオプション、Dオプション、およびeオプション”を参照してください。
データベースサーバの起動を行います。手順については、“5.2.1 データベースサーバの起動”を参照してください。
通常運用の起動を行います。手順については、“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
BCログ管理ファイルの異常が発生した後に、正センタマスタノードで利用者業務を実施した場合、または、Symfoware Server起動時にダウンリカバリが発生した場合には、Active DB GuardのRLPの復旧とDCUの再構築を行います。
【参照】
Active DB GuardのRLPの復旧とDCUの再構築については“7.5.4 Active DB GuardのRLPの復旧と正センタのDCUの再構築”を参照してください。
【補足】
スケーラブルログ運用の場合、バックアップセンタ運用しているロググループでActive DB GuardのRLPの復旧、および全ロググループでDCUの再構築が必要です。
正センタミラーノードの操作
データベースサーバの起動を行います。手順については、“5.2.1 データベースサーバの起動”を参照してください。
通常運用の起動を行います。手順については、“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
BCログ管理ファイルの異常が発生した後に、正センタマスタノードで利用者業務を実施した場合、または、Symfoware Server起動時にダウンリカバリが発生した場合には、DCUの再構築を行います。
【参照】
DCUの再構築については“7.5.4 Active DB GuardのRLPの復旧と正センタのDCUの再構築”を参照してください。
【補足】
スケーラブルログ運用の場合、全ロググループでDCUの再構築が必要です。
副センタマスタノードの操作
データベースサーバの起動を行います。手順については、“5.2.1 データベースサーバの起動”を参照してください。
通常運用の起動を行います。手順については、“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
BCログ管理ファイルの異常が発生した後に、正センタマスタノードで利用者業務を実施した場合、または、Symfoware Server起動時にダウンリカバリが発生した場合には、Active DB GuardのRLPの復旧と、全件複写によるデータベース二重化/Mirroring Controller間のデータの移行を行います。
【参照】
DCUの再構築については“7.5.4 Active DB GuardのRLPの復旧と正センタのDCUの再構築”を参照してください。
【補足】
スケーラブルログ運用の場合、バックアップセンタ運用しているロググループでActive DB GuardのRLPの復旧が必要です。
副センタミラーノードの操作
データベースサーバの起動を行います。手順については、“5.2.1 データベースサーバの起動”を参照してください。
通常運用の起動を行います。手順については、“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
BCログ管理ファイルの異常が発生した後に、正センタマスタノードで利用者業務を実施した場合、または、Symfoware Server起動時にダウンリカバリが発生した場合には、全件複写によるデータベース二重化/Mirroring Controller間のデータの移行(退避データの反映)を行います。
【参照】
全件複写によるデータベース二重化/Mirroring Controller間のデータの移行(退避データの反映)については“7.5.4 Active DB GuardのRLPの復旧と正センタのDCUの再構築”を参照してください。
【補足】
スケーラブルログ運用の場合、全ロググループで全件複写によるデータベース二重化/Mirroring Controller間のデータの移行が必要です。