名前
odrmubncns - アンバインドされたネーミングコンテキストの表示/削除
形式
odrmubncns -l | -d name [-M system]
機能説明
odrmubncnsコマンドは、アンバインド(バインディングを削除)されたネーミングコンテキストの表示/削除を行います。
アンバインドされたネーミングコンテキストを表示し、不要なネーミングコンテキストが存在した場合に、そのネーミングコンテキストを削除します。操作手順については、“使用例”を参照してください。
本コマンドで指定可能なオプションとパラメタを以下に示します。
アンバインドされたネーミングコンテキストのコンテキストID(ネーミングサービス内部で管理しているID)の一覧を表示します。
アンバインドされたネーミングコンテキストのコンテキストIDを削除します。nameには、実際に存在しているアンバインドされたネーミングコンテキストのコンテキストIDを指定してください。バインドされているネーミングコンテキストのコンテキストIDは、指定しないでください。
拡張システムを生成した場合に、運用の対象となるシステム名systemを指定します。本オプションを省略すると、デフォルトシステムでの運用が対象となります。
本オプションは、以下の製品で指定可能です。
Interstage Application Server Enterprise Edition
使用例
アンバインドされたネーミングコンテキストを削除する場合、以下のような手順で行います。
アンバインドされたネーミングコンテキストが存在していないかを確認します。
ホスト“hostA”上で、本コマンドを以下のように実行してアンバインドされたネーミングコンテキストのコンテキストIDを表示します。
odrmubncns -l [表示結果] ContextID context.1225331896.1 context.1225332200.2 |
上記の[表示結果]から、ホスト“hostA”には、コンテキストID“context.1225331896.1”および“context.1225332200.2”のネーミングコンテキストがアンバイントされていることが確認できます。
バインドされているネーミングコンテキストを確認します。
ホスト“hostA”上で、odlistnsコマンドを以下のように実行してルートコンテキスト配下に登録されているオブジェクトリファレンスの詳細情報を表示します。
odlistns -l -R [表示結果] Name(Type) Object information(detail) Default object information(detail) NC001(c) IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0, IDL:CosNaming/NamingContext:1.0, (hostA:8002:1.0:), context.1225331880.0 |
上記の[表示結果]から、ホスト“hostA”において、コンテキストID“context.1225331880.0”のネーミングコンテキスト“NC001”がバインドされていることが確認できます。
ホスト“hostA”に登録されているネーミングコンテキストが、他ホストのネーミングコンテキストとしてバインドされていないかを確認します。
ホスト“hostB”上で、odlistnsコマンドを以下のように実行してルートコンテキスト配下に登録されているオブジェクトリファレンスの詳細情報を表示します。
odlistns -l -R [表示結果] Name(Type) Object information(detail) Default object information(detail) NC00A(c) IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0, IDL:CosNaming/NamingContext:1.0, (hostA:8002:1.0:), context.1225331896.1 |
上記の[表示結果]から、ホスト“hostA”に登録されているコンテキストID“context.1225331896.1”のネーミングコンテキスト“NC00A”が、ホスト“hostB”のネーミングコンテキスト“NC00A”としてバインドされていることが確認できます。
1、2、および3から以下のように判断できます。
ネーミングコンテキスト | ホスト“hostA” | ホスト“hostB” | 結果 |
コンテキストID“context.1225331896.1”のネーミングコンテキスト | アンバインドされています。 | バインドされています。 | 削除不可 |
コンテキストID“context.1225332200.2”のネーミングコンテキスト | アンバインドされています。 | - | 削除可能 |
上記の結果から、コンテキストID“context.1225332200.2”のネーミングコンテキストは、不要なネーミングコンテキストであると判断できます。
本コマンドを以下のように実行してコンテキストID“context.1225332200.2”のネーミングコンテキストを削除します。
odrmubncns -d context.1225332200.2 |
注意事項
本コマンド実行時は、ネーミングサービスが起動されている必要があります。
OD_set_envコマンドなどを使用してオブジェクトリファレンスにホスト名を埋め込む際に、ローカルホスト名と異なるホスト名を設定した場合、本コマンドの-lオプションで表示する一覧に、ローカルのネーミングサービスにバインドされているネーミングコンテキストが表示されることがあります。
この場合、実際にアンバインドされたネーミングコンテキストであるかを確認してください。バインドされているネーミングコンテキストの確認方法については、“使用例”の手順2を参照してください。
メッセージ
実行時に表示されるメッセージと意味を以下に示します。
オプションXXXが二重に定義されました。
-dオプションのパラメタが指定されていません。
実行時に異常が発生した場合、エラーメッセージod30313を出力し、[可変情報]の詳細エラー情報%s1に以下に示すメッセージを出力します。
参照先として定義されたネーミングサービスでは、本コマンドは実行できません。本コマンドは、Interstage Application Server V9.2以降のネーミングサービスでサポートしています。
実行時に異常が発生した場合、エラーメッセージod30307を出力し、[可変情報]の詳細エラー情報%s4に以下に示すメッセージを出力します。
CORBAサービスが起動されていません。または、通信エラーが発生しました。
ネーミングサービスが起動されていません。
指定されたネーミングコンテキストは、登録されていません。
指定されたネーミングコンテキストは、アンバインドされたネーミングコンテキストではありません。
CORBAサービスが起動されていません。