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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express リファレンスマニュアル(コマンド編)
Interstage

8.7 odlistns

名前

odlistns  -  ネーミングサービスの登録内容の表示

形式

odlistns [-R] [-l] [name] [-M system]

機能説明

odlistnsコマンドは、ネーミングサービスに対し、OD_or_admコマンドで登録されたオブジェクトリファレンスの情報を表示します。表示項目については、“オブジェクトリファレンスの情報”を参照してください。

本コマンドで指定可能なオプションとパラメタを以下に示します。

-R

ルートネーミングコンテキスト、または指定されたネーミングコンテキスト配下を再帰的に表示します。一度、再帰的に表示したネーミングコンテキストには、“[R]”を付加して表示します。表示例については、“使用例”の“ネーミングサービスの登録内容の表示について”を参照してください。
なお、一度、表示したネーミングコンテキスト配下は、表示されません。

-l

登録されているオブジェクトリファレンスの詳細情報を表示します。表示項目については、“オブジェクトリファレンスの詳細情報”を参照してください。

name

表示したいネーミングコンテキストがルートネーミングコンテキスト以外の場合に、文字列表記のバインディング名の形式で指定します。文字列表記のバインディング名については、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”(Interstage Application Server Enterprise Editionで提供)の“文字列表記のバインディング名”を参照してください。

また、他ホスト上のネーミングサービスのネーミングコンテキストをURLスキーマの形式で指定することもできます。URLスキーマについては、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”(Interstage Application Server Enterprise Editionで提供)の“URLスキーマ”を参照してください。

-M system

拡張システムを生成した場合に、運用の対象となるシステム名systemを指定します。本オプションを省略すると、デフォルトシステムでの運用が対象となります。
本オプションは、以下の製品で指定可能です。

  • Interstage Application Server Enterprise Edition


オブジェクトリファレンスの情報

オプションなし、および-Rオプションで表示されるオブジェクトリファレンスの情報の表示内容、および各表示項目の意味を以下に示します。

Name(Type)      IntfID

表示項目

意味

Name

ネーミングサービスに登録した名前

(Type)

ネーミングサービスに登録した型
以下のように表示されます。

  • c:ネーミングコンテキスト

  • o:オブジェクト

  • l:ロードバランスオブジェクトグループ

IntfID

インタフェースリポジトリ名


オブジェクトリファレンスの詳細情報

-lオプションで表示されるオブジェクトリファレンスの詳細情報の表示内容、および各表示項目の意味を以下に示します。

Name(Type)       Object information(detail)
                 Default object information(detail)

表示項目

意味

Name

ネーミングサービスに登録した名前

(Type)

ネーミングサービスに登録した型
以下のように表示されます。

  • c:ネーミングコンテキスト

  • o:オブジェクト

  • l:ロードバランスオブジェクトグループ

Typeが“c”の場合

Object information(detail)

インタフェースリポジトリ名, インプリメンテーションリポジトリ名, (オブジェクトのホスト名:オブジェクトのポート番号:オブジェクトのバージョン:コード系), コンテキストID

Default object information(detail)

表示されません。

Typeが“o”の場合

Object information(detail)

インタフェースリポジトリ名, インプリメンテーションリポジトリ名, (オブジェクトのホスト名:オブジェクトのポート番号:オブジェクトのバージョン:コード系)

Default object information(detail)

表示されません。

Typeが“l”の場合

Object information(detail)

ロードバランスオブジェクトグループ名, ロードバランスオブジェクト名, (オブジェクトのホスト名:オブジェクトのポート番号:オブジェクトのバージョン:コード系)

Default object information(detail)

インタフェースリポジトリ名, インプリメンテーションリポジトリ名, (オブジェクトのホスト名:オブジェクトのポート番号:オブジェクトのバージョン:コード系)


注意事項

メッセージ

起動時に表示されるメッセージと意味を以下に示します。

SYSTEM Exception raised:IDL:CORBA/StExcep/COMM_FAILURE:1.0

CORBAサービスが起動されていません。または、通信エラーが発生しました。


SYSTEM Exception raised:IDL:CORBA/StExcep/NO_IMPLEMENT:1.0

ネーミングサービスが起動されていません。または、指定されたバインディング名がネーミングコンテキストとして登録されていません。


SYSTEM Exception raised:IDL:CORBA/StExcep/UNKNOWN:1.0

指定されたバインディング名に誤りがあります。


Exception raised:IDL:CosNaming/NamingContext/NotFound:1.0

指定されたネーミングコンテキストは、登録されていません。

使用例

本コマンドの使用例について、OD_or_admコマンドを使用してネーミングサービスにネーミングコンテキストおよびオブジェクトリファレンスを登録した内容に対応した表示内容で以下に示します。

ネーミングサービスの登録内容の表示について

  1. OD_or_admコマンドを以下のように実行してネーミングサービスにネーミングコンテキストおよびオブジェクトリファレンスを登録します。

    OD_or_adm -z NC001
    OD_or_adm -c IDL:cnauto/intf:1.0 -n NC001/ior001
    OD_or_adm -c IDL:cnauto/intf:1.0 -n cnauto::intf
    OD_or_adm -c IDL:cnauto/intf:1.0 -L NONE -g lb -n lbg001
  2. 本コマンドを以下のように実行して、1.で登録した内容を表示します。

    odlistns
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0
    lbg001(l)       IDL:ISOD/LBG:1.0
    odlistns NC001
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    ior001(o)       IDL:cnauto/intf:1.0
    odlistns -l
    [表示結果]
    Name(Type)      Object information(detail)
                    Default object information(detail)
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0, IDL:CosNaming/NamingContext:1.0, 
    (host1:8002:1.0:), context.918625395.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0, IDL:cnauto/intf:1.0, (host1:8002:1.0:)
    lbg001(l)       IDL:ISOD/LBG:1.0, FUJITSU-Interstage-NSLBO, (host1:8002:1.0:)
                    IDL:cnauto/intf:1.0, IDL:cnauto/intf:1.0, (host1:8002:1.1:NONE)
    odlistns -R
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0
    NC001/ior001(o) IDL:cnauto/intf:1.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0
    lbg001(l)       IDL:ISOD/LBG:1.0

  1. OD_or_admコマンドを以下のように実行してネーミングサービスにネーミングコンテキストおよびオブジェクトリファレンスを登録します。

    OD_or_adm -z NC001
    OD_or_adm -c IDL:cnauto/intf:1.0 -n NC001/ior001
    OD_or_adm -c IDL:cnauto/intf:1.0 -n cnauto::intf
  2. 本コマンドを以下のように実行して、1.で登録した内容を表示します。

    odlistns
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0
    odlistns NC001
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    ior001(o)       IDL:cnauto/intf:1.0
    odlistns -l
    [表示結果]
    Name(Type)      Object information(detail)
                    Default object information(detail)
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0, IDL:CosNaming/NamingContext:1.0, 
    (host1:8002:1.0:), context.918625395.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0, IDL:cnauto/intf:1.0, (host1:8002:1.0:)
    odlistns -R
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    NC001(c)        IDL:CosNaming/NamingContextExt:1.0
    NC001/ior001(o) IDL:cnauto/intf:1.0
    cnauto::intf(o) IDL:cnauto/intf:1.0

ネーミングサービスの登録内容の再帰表示について
  1. OD_or_admコマンドを以下のように実行してネーミングサービスにネーミングコンテキストおよびオブジェクトリファレンスを登録します。

    OD_or_adm -z NamingContextA
    OD_or_adm -z NamingContextA/NamingContextB
    OD_or_adm -c xxx -n NamingContextA/NamingContextB/ObjectB
    OD_or_adm -z NamingContextC -u NamingContextA/NamingContextB

    上記のように登録した場合、ネーミングコンテキストおよびオブジェクトリファレンスは、以下のような構造になります。

  2. 本コマンドを以下のように実行して、1.で登録した内容を表示します。

    odlistns -R
    [表示結果]
    Name(Type)      IntfID
    NamginContextA(c)        IDL:CosNaming/NamingContext:1.0
    NamingContextA/NamingContextB(c)        IDL:CosNaming/NamingContext:1.0
    NamingContextA/NamingContextB/ObjectB(o)        xxx
    NamingContextC(c)        IDL:CosNaming/NamingContext:1.0[R]