ここでは、給紙口切替運用時の環境変更により、設定した給紙方法が存在しなかったり、プリンタドライバの異常を検出した場合の動作や対処について説明します。
ドライバタイプの相違により設定された給紙方法が正しく動作できない状態を「給紙方法セレクトミス状態」と呼びます。「給紙方法セレクトミス状態」での印刷起動は、"SELECT MISS"エラーとなり給紙方法を誤って出力するトラブルを防止します。
プリンタの変更におけるプリンタエミュレータの検出タイミングと状態を下表に示します。
| コントロールパネルのプリンタ変更 | |||
同じ名で | 異なる名で | 同じ名で | 異なる名で | |
ドライバタイプの異なる対象プリンタに変更 ※1 | 対象外のプリンタ(ドライバ)に変更 ※1 | |||
プリンタエミュレータ起動時 | 給紙方法セレクトミス状態 | プリンタ未設定状態 ※3 | プリンタ未設定状態 ※3 | |
プリンタエミュレータ起動後プリンタ選択時 | 給紙方法セレクトミス状態 | プリンタ環境エラー状態(設定プリンタ変更) | 状態変化なし(未対応ドライバ検出により、選択プリンタには変更不可 ※4) | |
プリンタエミュレータ起動後にプリンタドライバを変更 ※5 | プリンタ環境エラー状態(設定ドライバ変更) | プリンタ環境エラー状態(設定プリンタがない) | プリンタ環境エラー状態(設定ドライバ変更) | プリンタ環境エラー状態(設定プリンタがない) |
※1:
給紙口切替機能の対象プリンタは、下記条件すべてに該当する必要があります。
プリンタドライバが、当機能のサポート対象のドライバ名(内部名)を持つこと
ドライバタイプで定義された給紙方法に対応する、プリンタドライバの給紙方法が、連帳用、単票用それぞれひとつ以上あること
"連帳/単票ボタン”に設定済みの給紙方法に対応する、プリンタドライバの給紙方法が存在していること
※2:
給紙口指定印刷時の設定(後述、「14.8.5 拡張印刷モードの設定」参照)において、ドライバタイプが変更されるようなプリンタ変更を行うと、対応する給紙方法がプリンタドライバにみつからない状況になる場合があり、その設定項目は「給紙方法セレクトミス状態」となります。
この場合は、印刷起動をしなくても前述の拡張印刷モードの設定画面で“給紙方法の無効状態表示”が判断できますので、給紙方法を正しく再設定してください。
※3:
プリンタエミュレータ起動時に、設定プリンタの変更や未対応ドライバを検出した場合、プロファイルに設定されていたプリンタは強制的に削除され、プリンタ未設定状態になります。
※4:
「サポートしていないドライバです~ソフトウェア説明書に記載されたドライバを使用してください」旨のメッセージを表示し、選択しているプリンタは設定できません。 (プリンタ未設定状態であれば未設定状態のままです。)
サポートしているプリンタ/版数のドライバ(プリンタ)を選択してください。
※5:
プリンタエミュレータ起動後のプリンタ環境変更は禁止操作です。
プリンタエミュレータを再起動し、プリンタの再選択から順にプリンタエミュレータの設定内容を確認してください。
各状態で印刷起動時を行った場合の動作と対処
状態 | 動作と対処 |
プリンタ未設定状態 | この状態では印刷できませんので、サポートしているプリンタ/版数のドライバ(プリンタ)を正しく設定してください。 |
給紙方法セレクトミス状態 | ホストに"SELECT MISS"エラーを通知し印刷を中断します。 プリンタを確認し給紙方法を正しく設定後に再印刷してください。 |
プリンタ環境エラー状態 | ホストに"STOP"エラーを通知し印刷を中断します。 この際、プリンタエミュレータは「STOP状態[設定プリンタ(ドライバ)変更]」などの補足情報を表示しますので、メッセージに従い、プリンタエミュレータを再起動しプリンタを再設定してください。 |
注意
給紙方法で指定した給紙機構が装備されていない場合
給紙口切替機能は、プリンタドライバから得られる情報で動作し、プリンタ装置の装備を認識できません。したがって、プリンタドライバの給紙方法能力情報と実際の給紙機構の装備が不一致の場合でも「給紙方法セレクトミス状態」にはなりません。
給紙方法が不一致の場合の動作は、プリンタの仕様に依存(エラー中断、代替の給紙方法で印刷等)します。必ず装着されている給紙口を確認して設定してください。