get/set/listサブコマンドを使用することで、コマンドラインから定義値の参照や更新を行うことができます。
これらのサブコマンドには、以下の特徴があります。
getサブコマンドを使用することで、定義項目の値を取得できます。
listサブコマンドを使用することで、カテゴリの一覧を確認できます。
getやlistサブコマンドで指定する定義項目名がわからない場合でも、ワイルドカード(*)により、複数の定義情報を一括で獲得できます。
注意
ワイルドカード(*)により、未サポートの定義項目が表示される可能性があります。操作可能な定義項目については「9.2 asadminコマンドで操作できる定義項目」を参照してください。
定義項目
定義項目は以下のようにカテゴリごとに階層化されており、カテゴリとプロパティ名はピリオド(.)で区切られます。
server.category1.category3.property1 |
定義項目名に指定可能な文字
定義項目名には、以下の文字を指定できます。
英小文字 abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
英大文字 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
数字 0123456789
記号 (){}[];<>@$#-_/.
注意
ハイフン(-)とアンダースコア(_)は区別されません。
boolean型の定義に指定可能な値
boolean型の定義項目には、true, falseが指定可能です。
ワイルドカードやエスケープ文字について
get/listサブコマンドは、以下のようにカテゴリや定義項目名の末尾にピリオドとアスタリスクを指定できます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list server.* |
この場合、アスタリスクがワイルドカードの働きをします。
指定したカテゴリの配下の要素を表示したい場合は、末尾に「.*」を指定します。
例えば、以下の例ではserver配下のカテゴリがすべて表示されます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list server.* |
サブカテゴリも含めてすべてを表示したい場合は、末尾に「.*」を指定します。
例えば、以下の例ではserver配下のプロパティがすべて表示されます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server.* |
以下のようにget/listサブコマンドの引数にアスタリスクだけを指定した場合、カレントディレクトリのファイル一覧がコマンドの引数となり、オペランドが不正となるためエラーとなります。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list * |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list * |
また、名前にピリオド(.)を含んだカテゴリやプロパティを指定する場合は、エスケープ文字として'\'を指定します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.http-service.property.dot\.sample=value |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.http-service.property.dot\\.sample=value |
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
Interstage Java EE 6 DASサービス/設定の指定方法について
Interstage Java EE 6 DASサービス/設定の配下の項目を参照/更新する場合、以下のように指定します。
操作対象が「Interstage Java EE 6 DASサービス」の場合
-(なし)
Interstage Java EE 6 DASサービス名を指定して参照/更新します。
例) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server.application-ref.TestApp.enabled
例) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server.application-ref.TestApp.enabled
操作対象が「設定」の場合
-(なし)
Interstage Java EE 6 DASサービス名、設定名のいずれかを指定して参照/更新します。
Interstage Java EE 6 DASサービス名を指定した場合、参照している設定を指定したのと同じ意味となります。
例1) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server.java-config.debug-enabled
例2) C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server-config.java-config.debug-enabled
例1) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server.java-config.debug-enabled
例2) /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server-config.java-config.debug-enabled
形式
get property_name
機能説明
指定した定義項目の値を表示します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
property_name | 不可 | 値を表示したい定義項目を指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
propterty_nameで「*」が指定された場合、未サポートの定義項目が出力されるかもしれません。
使用例
定義項目debug-enabledの値を表示するには以下のように実行します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get server-config.java-config.debug-enabled |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get server-config.java-config.debug-enabled |
以下のように定義項目名の一部にアスタリスクを使用することもできます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin get servers.server.* |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get servers.server.* |
形式
set property_name=value[ property_name=value]...
機能説明
指定した定義項目の値を設定します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
property_name=value | 不可 | 定義項目名と値を「=」で区切って指定します。 (注) |
注) 値を省略して定義項目名と「=」だけを指定した場合、定義項目によって以下のような動作となります。
定義項目の種類 | 動作 |
---|---|
値を省略できない定義項目の場合 | エラーとなります。 |
値を省略可能、かつデフォルト値のある定義項目の場合 | デフォルト値で初期化されます。 |
値を省略可能、かつデフォルト値のない定義項目の場合 | 指定した定義項目が削除されます。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
コマンドのオペランドに2バイト文字を指定することはできません。
getサブコマンドによる定義参照時、setサブコマンドで指定したエスケープ文字は表示されません。getサブコマンドで表示された定義内容を修正してsetサブコマンドで再設定する場合は、必要に応じてエスケープ文字を再度指定してください。エスケープ文字の指定方法の詳細は、「エスケープ文字の利用」を参照してください。
使用例
定義項目debug-enabledの値を設定するには以下のように実行します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.java-config.debug-enabled=true |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.java-config.debug-enabled=true |
省略可能な項目については、以下のように値を省略して定義項目名と「=」だけを指定することでデフォルト値を設定できます。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set server.ejb-container.max-pool-size= |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set server.ejb-container.max-pool-size= |
定義項目を複数指定する場合は以下のように定義項目を指定します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin set resources.jdbc-connection-pool.DerbyPool.allow-non-component-callers=false resources.jdbc-resource.jdbc/__default.enabled=true |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set resources.jdbc-connection-pool.DerbyPool.allow-non-component-callers=false resources.jdbc-resource.jdbc/__default.enabled=true |
形式
list category_name
機能説明
カテゴリの一覧を表示します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「9.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「9.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
category_name | 不可 | 表示したいカテゴリの親カテゴリを指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
使用例
resources.jdbc-resource配下の定義項目一覧を表示するには以下のように入力します。
C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin list resources.jdbc-resource |
/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin list resources.jdbc-resource |