L-Serverのサーバ間の移動(マイグレーション)について説明します。
物理L-Serverの場合、サーバ間の移動(マイグレーション)は利用できません。
以下の手順で、サーバ間の移動を行います。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[サーバ間の移動]を選択します。
[サーバ間の移動]ダイアログが表示されます。
移動先のVMホスト一覧から、移動先のVMホストを選択し、<OK>ボタンをクリックします。移動先のVMホスト一覧には、マイグレーション可能なVMホストの一覧が表示されます。
コマンドでは、rcxadm lserver migrateを実行します。
rcxadm lserver migrateコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.1 rcxadm lserver」を参照してください。
注意
移動先のVMホストは、CPUとメモリの空き容量が存在するものを選択してください。空き容量が不足している場合、サーバ間の移動や、L-Serverの起動に失敗する場合があります。
サーバ間の移動で"自動選択"を指定した場合、L-Server作成時に指定した"使用するVMホスト"の"使用するリソース種別"の値に応じて、動作が異なります。オーバーコミットを設定しているL-Serverの場合も同様です。
"使用するリソース種別"に"自動選択"を設定した場合
アクセス可能なVMプールから移動先のVMホストが選択され、サーバ間の移動が行われます。
なお、オーバーコミットを使用している環境の場合、L-Serverに対するオーバーコミットの設定に応じて、以下のようになります。
オーバーコミットを設定しているL-Server
オーバーコミットが設定されたアクセス可能なリソースプールから移動先のVMホストが選択され、サーバ間の移動が行われます。
オーバーコミットを設定していないL-Server
オーバーコミットが設定されていないアクセス可能なリソースプールから移動先のVMホストが選択され、サーバ間の移動が行われます。
"使用するリソース種別"に"VMプール"を設定した場合
VMプールの中から移動先のVMホストが選択され、サーバ間の移動が行われます。
なお、オーバーコミットを使用している環境では、L-Serverに対するオーバーコミットの設定と、VMプールに対するオーバーコミットの設定が一致している必要があります。
"使用するリソース種別"に"VMホスト"を設定した場合
移動先が存在しないためサーバ間の移動が失敗します。なお、オーバーコミットを使用している環境では、L-Serverに対するオーバーコミットの設定と、VMホストが属するVMプールに対するオーバーコミットの設定が一致している必要があります。
以下のどれかを行ってください。
移動先のVMホスト一覧からVMホストを選択して再実行する。
[L-Serverの仕様変更]ダイアログで"使用するVMホスト"を"自動選択"に変更したあと、サーバ間の移動を再実行する。
[L-Serverの仕様変更]ダイアログで"使用するVMホスト"を"プール"に変更したあと、割り当てられたリソースを確認し、必要に応じてサーバ間の移動を再実行する。
[L-Serverの仕様変更]ダイアログで"使用するVMホスト"を"VMホスト"に変更したあと、割り当てられたリソースを確認し、必要に応じてサーバ間の移動を再実行する。
移動先VMホストに、VMホストを指定した場合、オーバーコミットの設定に依存せずに、サーバ間の移動が実行されます。
なお、使用するVMホストに設定された情報は、以下の方法で確認できます。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを選択し、"リソース一覧"タブ内の"使用リソース"を確認する
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを選択し、"リソース詳細"タブの"使用するリソース"を確認する
【VMware】
サーバ間の移動(マイグレーション)を行う場合、「G.1.2 セットアップのための事前準備」を参照してください。
参考
仮想L-Serverの場合、サーバ間の移動は、RCVEのVMホームポジションを利用できます。
詳細は、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の「7.3 VMホームポジション」を参照してください。