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ServerView Resource Orchestrator V2.3.0 ユーザーズガイド

1.2.8 ロールによるアクセス制御とユーザーグループ

本製品では、ユーザーごとに利用できる操作や、操作可能なリソースを制限できます。利用できる操作の集合をロール、操作可能なリソースをアクセス範囲と呼びます。
ユーザーごとにロールとアクセス範囲を設定することで、権限を制限できます。

ユーザーグループは、複数のユーザーを一括して管理する機能です。ユーザーと同様にロールとアクセス範囲を設定することで、そのユーザーグループに属するすべてのユーザーの権限をまとめて設定できます。

ユーザーグループは、初期状態では"supervisor"ユーザーグループだけ定義されています。ユーザー作成時にユーザーグループを指定しない場合、"supervisor"ユーザーグループになります。

"supervisor"ユーザーグループには、"all=supervisor"のアクセス範囲とロールが設定されています。

ユーザーにアクセス範囲とロールが設定されていない場合、ユーザーグループのアクセス範囲とロールが有効になります。

ユーザーにアクセス範囲とロールが設定されている場合、ユーザーのアクセス範囲とロールだけ有効になります。

ユーザーのアクセス範囲に指定されたリソースフォルダーおよびリソースを削除すると、ユーザーのアクセス範囲からも削除されます。

ユーザーのアクセス範囲に指定されたリソースフォルダーおよびリソースをすべて削除すると、そのユーザーのアクセス範囲はユーザーグループに設定されたアクセス範囲となります。

また、ユーザーグループのアクセス範囲に指定されたリソースフォルダーおよびリソースをすべて削除した場合、そのユーザーグループに属するユーザーは、すべてのリソースにアクセスできなくなります。

このため、同一部門内で利用する場合、ユーザーグループの存在を意識する必要はありません。

ロールとユーザーグループの詳細については、「付録C ロール・ユーザーグループ」を参照してください。

ユーザーとロールの管理にディレクトリサービスを利用できます。導入方法、運用方法の詳細は、「C.4 ディレクトリサービスによるユーザー管理」を参照してください。

ロールには以下の名前が付けられています。各ロールの詳細な操作権限は、「C.1 ロール」の「表C.1 ロール別操作可能範囲」を参照してください。

表1.10 ロール種別

ロール種別

ロールの名前

基本ロール

supervisor(特権管理者)
administrator(管理者)
operator(オペレーター)
monitor(監視者)

業務管理ロール

service_admin(業務管理者)
lserver_operator(L-Serverオペレーター)
lserver_monitor(L-Server監視者)

インフラ管理ロール

infra_admin(インフラ管理者)
infra_operator(インフラオペレーター)

リソースの管理者とL-Serverの利用者が共通の環境では、基本ロールだけで運用できます。
基本ロールは、以下の操作権限をもっているロールです。

表1.11 基本ロール

ロールの名前

リソースの操作

ユーザーの操作

supervisor(特権管理者)

すべて

すべてのユーザー

administrator(管理者)

すべて

ユーザーグループ内

operator(オペレーター)

監視、電源操作、スナップショットだけ

自分の情報の変更だけ

monitor(監視者)

監視だけ

自分の情報の変更だけ

業務管理ロールは、操作できるリソースの種類がL-Serverだけです。L-Serverを貸し出すクラウド型の運用など、L-Serverの管理を別の管理者にまかせる場合に利用してください。

service_admin(業務管理者)は、以下の操作と、対応するコマンドの操作だけができます。

lserver_operator(L-Serverオペレーター)とlserver_monitor(L-Server監視者)は、基本ロールのoperator(オペレーター)とmonitor(監視者)が利用できるリソースの操作のうち、L-Serverに対してだけ操作できます。

インフラ管理ロールは、L-Serverに対する運用時の操作を禁止したロールです。
誤操作でL-Serverの運用を阻害しないように、インフラを管理するユーザーの権限を制限したい場合に利用してください。

infra_admin(インフラ管理者)は、L-Serverに対しては、監視と「6.8 サーバ間の移動(マイグレーション)」の操作しかできませんが、その他のリソースに対してはすべての操作ができます。

infra_operator(インフラオペレーター)は、L-Serverに対しては監視しかできません。その他のリソースに対しては、電源操作だけできます。