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Symfoware Active DB GuardV10.1.0 設計・セットアップガイド

2.6 BC構成パラメタファイルの編集

Active DB Guard全般の動作環境は、BC構成パラメタファイルで定義します。

BC構成パラメタファイルの編集は両システムで実施します。
複写元システムで作成したBC構成パラメタファイルを複写先システムへ転送して、複写先システムにおいても同一のファイルを使用することで、両システムの各定義内容を一致させてください。

参考

BC構成パラメタファイルは、/opt/FJSVsymbc/demo/bccfg.envを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を、RDB構成パラメタファイルのRDBBCパラメタで指定してください。

参照

BC構成パラメタファイルの記述形式は、“付録D 各種パラメタファイルの記述形式”を参照してください。

BC構成パラメタファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。

表2.3 BC構成パラメタファイルの定義種別

定義種別

定義内容

記述の省略

複写元システム

複写先システム

RLP_FILE_PATH

RLP動作環境ファイルの格納先ディレクトリの絶対パス名

省略不可

省略不可

TRAN_ASYNC

RERUNログ書き込みにおける、非同期書き込みモードの使用有無

省略可

-

RLC_BUFF

RERUNログバッファ枚数の指定

省略可

-

RLC_FULL

すべてのRLCファイルが満杯状態になった場合の動作

省略可

-

BCMNDB

BC管理DBの定義情報

省略不可

省略不可

BCLOGMANAGE

BCログ管理ファイルの絶対パス名

省略不可

省略不可

BC_TABLE_CHECK

未サポート資源チェック機能の使用有無

省略可

-

-:無効

注意

センタ切り替えを行う運用の場合、相手側システムでのみ有効なパラメタも定義しておく必要があります。

ポイント

RLC_BUFFパラメタは、性能チューニングを行う場合に変更します。パラメタ変更を行う場合は、BC構成パラメタファイルを編集後にSymfoware Serverを再起動してください。
なお、RLC_BUFF以外のパラメタは、一度設定を行えば通常は変更する必要ありません。
業務要件の変更に伴ってパラメタ変更を行う場合、利用者業務やActive DB Guardの運用がすべて停止していることを確認してからBC構成パラメタファイルを編集し、Symfoware Serverを再起動してください。

RLP_FILE_PATH

RLPの動作環境を定義したRLP動作環境ファイルの格納先ディレクトリの絶対パス名を256バイト以内で指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

RLP_FILE_PATH = RLP動作環境ファイルの格納先ディレクトリの絶対パス名

本パラメタは省略できません。

TRAN_ASYNC

トランザクション処理におけるコミット時のRERUNログ書き込みについて、非同期書き込みモードの使用有無を指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

TRAN_ASYNC = YES | NO

YES:トランザクション処理におけるコミット時のRERUNログ書き込みを非同期で行います。また等価性コピーの転送モードをConsistencyモード(非同期転送)で行います。
NO :トランザクション処理におけるコミット時のRERUNログ書き込みを同期で行います。また等価性コピーの転送モードを同期Writeモードで行います。

本パラメタは省略可能です。省略時はYESが指定されたものとみなします。

RLC_BUFF

ロググループ1つあたりのRERUNログバッファ枚数を32~260000の範囲で指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

RLC_BUFF = RERUNログバッファ枚数

本パラメタは省略可能です。省略時は128が指定されたものとみなします。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“A.4.2 RERUNログバッファの見積り”を参照してください。

RLC_FULL

RLCが満杯状態になったときの、システムの動作を指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

RLC_FULL = INHIBIT | WAIT

INHIBIT:RLPを閉塞して処理を継続します。
WAIT:空きのRLCファイルができるまで待ちます。

本パラメタは省略可能です。省略した場合は、INHIBITが指定されたものとみなします。

注意

  • “INHIBIT”を指定してRLPが閉塞になった場合、再びバックアップセンタ運用を行うためには、RLP再作成が必要です。
    運用中にRLCが満杯状態とならないよう、RLCの容量は十分な見積りを実施してください。

  • “WAIT”を指定した場合、RLCファイルに空きができるまで利用者アプリケーションは無応答状態になります。

  • 複数のロググループにRLPを作成し、本パラメタに“WAIT”を指定した場合、あるRLPが、RLCの満杯により、循環使用できなくなると、関連するRLPに属するロググループを使用している利用者アプリケーションが無応答状態になります。そのため、RLCが満杯にならないように注意をしてください。

ポイント

RLCが満杯状態とならないように、複写元システムで空きRLCファイルの減少の警告メッセージを監視することを推奨します。警告メッセージの出力契機は、RLP動作環境ファイルのRLC_NOEMP_WARNパラメタで指定します。詳細は、“2.8 RLP動作環境ファイルの編集”を参照してください。

BCMNDB

BC管理スキーマの定義で使用するデータベース名を、“RDBシステム名_データベース名”の形式で任意に指定します。データベース名は、RDBシステム内で一意にしてください。
デフォルトのRDBシステムにBC管理DBを作成する場合は、“RDBII_データベース名”の形式としてください。

記述形式は、以下のとおりです。

BCMNDB = RDBシステム名_データベース名
BCMNDBの指定(RDBシステム名_データベース名)

DB管理スキーマの定義で使用するデータベース名を、英数字5文字以上36文字以内で指定します。
指定方法はRDBシステム名を含めて指定します。

本パラメタは省略できません。

BCLOGMANAGE

BCログ管理ファイルを配置するローデバイスの絶対パス名またはBCログ管理ファイルの絶対パス名を1023バイト以内で指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

BCLOGMANAGE = BCログ管理ファイルを配置するローデバイスの絶対パス名 |
              BCログ管理ファイルの絶対パス名

本パラメタは省略できません。

BC_TABLE_CHECK

未サポート資源チェックの使用有無を指定します。

記述形式は、以下のとおりです。

BC_TABLE_CHECK = 1 | 2

1:未サポート資源チェックを有効にします。
2:未サポート資源チェックを無効にします。

本パラメタは省略可能です。省略した場合は、1が指定されたものとみなします。

ポイント

本パラメタに、2を指定している場合、同一ロググループ内に未サポート資源を定義して使用することができます。
ただし、定義した未サポート資源はユーザ自身で管理する必要があります。
なお、同一ロググループ内に未サポ-ト資源を含む場合は、反映対象外を指定してrdbbcmapコマンドを実行する必要があります。

参照

Active DB Guardの未サポート資源については、“F.1 サポート対象資源”を参照してください。

BC構成パラメタファイルの記述例

BC構成パラメタファイルの記述例を、以下に示します。

SolarisSolarisの場

RLP_FILE_PATH = /opt/FJSVsymbc/etc
TRAN_ASYNC = YES
RLC_BUFF = 1024
RLC_FULL = WAIT
BCMNDB = RDBSYS1_ManageDB
BCLOGMANAGE = /dev/rdsk/c3t1d1s3

LinuxLinuxの場

RLP_FILE_PATH = /opt/FJSVsymbc/etc
TRAN_ASYNC = YES
RLC_BUFF = 1024
RLC_FULL = WAIT
BCMNDB = RDBSYS1_ManageDB
BCLOGMANAGE = /dev/raw/raw6