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Symfoware Active DB GuardV10.1.0 設計・セットアップガイド

A.4.2 RERUNログバッファの見積り

RERUNログバッファ枚数は、トランザクション処理におけるコミット時のRERUNログ書き込みに非同期書き込みモードを使用する場合に、見積りが必要です。
RERUNログバッファ枚数の見積りについて、以下に説明します。

RERUNログバッファと被災時のデータロスト時間の関係

アプリケーションの性能は、RERUNログバッファのメモリ量が大きいほど向上します。しかし、RERUNログバッファのメモリ量が大きくなるほど被災時のActive DB Guardのデータロスト時間は長くなります。Active DB Guardのデータロスト時間とは、RERUNログ取得でのデータロスト時間とストレージ製品のデータロスト時間の合計を示します。
このため、RERUNログバッファのメモリ量は被災時のデータロスト時間に影響がない程度に見積る必要があります。

RERUNログバッファの見積り方法

RERUNログバッファの見積り方法について説明します。

RERUNログバッファのメモリ量の見積り

ロググループごとのRERUNログバッファのメモリ量の見積り式を以下に示します。

ロググループごとのRERUNログバッファのメモリ量
=(RERUNログ取得でのデータロスト時間×ストレージ製品のシーケンシャルwrite性能)
   - ロググループごとのAIログバッファのメモリ量
RERUNログ取得でのデータロスト時間

被災時におけるRERUNログ取得での許容データロスト時間です。

ロググループごとのAIログバッファのメモリ量

ロググループごとのSymfoware ServerのAIログバッファのメモリ量です。

参照

AIログバッファのメモリ量の見積りは、“Symfoware Server セットアップガイド”を参照してください。

RERUNログバッファ枚数の見積り

RERUNログバッファのメモリ量から、RERUNログバッファ枚数の見積りを行います。
RERUNログバッファ枚数の見積り式を以下に示します。

ロググループごとのRERUNログバッファ枚数
=ロググループごとのRERUNログバッファのメモリ量÷(テンポラリログファイルのブロック長×4)

参考

RERUNログバッファ1枚のサイズは、Symfoware Serverのテンポラリログファイル作成時に指定するブロック長の4倍になります。

以下の条件の見積り例を示します。

RERUNログバッファのメモリ量

ロググループごとのRERUNログバッファのメモリ量の見積りを行います。

ロググループごとのRERUNログバッファのメモリ量
= (0.125 × 20 × 1024 × 1024 ) - (512 × 1024)
= 2097152 バイト
RERUNログバッファ枚数

ロググループごとのRERUNログバッファ枚数の見積りを行います。

ロググループごとのRERUNログバッファ枚数 = 2097152 ÷ (512 × 4)
                                        = 1024 枚

ポイント

  • RERUNログバッファの性能情報は、Symfoware Serverのrdbsarコマンドで確認することができます。詳細は、“コマンドリファレンス”の“rdbsar”を参照してください。

  • 見積ったRERUNログバッファ枚数は、BC構成パラメタファイルのRLC_BUFFパラメタに指定します。
    BC構成パラメタファイルの詳細は、“2.6 BC構成パラメタファイルの編集”を参照してください。

  • 同期書き込みモードを使用する場合は、特に見積りを行う必要はありません。
    通常、RERUNログバッファ枚数は、BC構成パラメタファイルのRLC_BUFFパラメタの省略値である128枚で運用を行います。