RLP動作環境ファイルの編集は、両システムでRLPごとに実施します。
RLP動作環境ファイルは、ファイル名を“RLP名.env”として、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定したディレクトリに配置します。
注意
センタ切り替えを行う運用の場合、相手側システムでのみ有効なパラメタも定義しておく必要があります。
ポイント
RLP動作環境ファイルは、複写元システムで作成したものを複写先システムへ転送して、複写先システムにおいても同一のファイルを使用することで、両システムの各定義内容を一致させることを推奨します。
参考
RLP動作環境ファイルは、/opt/FJSVsymbc/demo/rlp001.envを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を“RLP名.env”に変更し、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定したディレクトリに配置してください。
参照
RLP動作環境ファイルの記述形式は、“付録D 各種パラメタファイルの記述形式”を参照してください。
セキュリティ運用時にのみ有効なパラメタについては、“4.3.1 RLP動作環境ファイルのセキュリティパラメタ”を参照してください。
RLP動作環境ファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。
定義種別 | 定義内容 | 記述の省略 | |
---|---|---|---|
複写元システム | 複写先システム | ||
複写先システムの未抽出RLCファイルの増加の警告契機 | 省略可 | 省略可 | |
複写元システムで空きRLCファイルの減少の警告契機 | 省略可 | - | |
RERUNログ抽出ファイルの作成先のディレクトリ名 | - | 省略不可 | |
RERUNログ引継ぎファイルの配置先のローデバイス名またはディレクトリ名 | - | 省略不可 | |
RERUNログ抽出作業域の獲得先ディレクトリ名 | - | 省略可 | |
RERUNログ抽出作業域として獲得するファイルサイズの割り当て量 | - | 省略可 | |
RERUNログ抽出作業域として獲得するメモリの大きさ | - | 省略可 | |
反映常駐スレッド数 | - | 省略可 | |
RLP指定によるRERUNログ反映でのトランザクション結合数 | - | 省略可 | |
反映対象外資源に関する閉塞設定の有無 | - | 省略可 |
-:無効
複写先システムの未抽出RLCファイルの増加を通知する警告メッセージの出力契機を、未抽出のRLCファイル個数(1~63の範囲)で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_REUSE_WARN = 複写先システムの未抽出RLCファイル個数
本パラメタは省略可能です。省略時は、警告メッセージは出力されません。
ポイント
複写先システムでの未抽出RLCファイル個数が本パラメタに指定した値以上になると、警告メッセージが出力されます。
複写元システムの空きRLCファイルの減少を通知する警告メッセージの出力契機を、空きRLCファイルの個数(1~63の範囲)で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_NOEMP_WARN = 複写元システムの空きRLCファイル個数
本パラメタは省略可能です。省略時は、警告メッセージは出力されません。
ポイント
複写元システムの空きRLCファイル個数が本パラメタに指定した値以下になると、RLCファイルの交替時に警告メッセージが出力されます。
RERUNログ抽出ファイルの作成先の絶対パス名を511バイト以内で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
EXT_FILE_PATH = 絶対パス名
RERUNログ抽出ファイルの作成先ディレクトリを絶対パス名で記述します。
本パラメタは省略できません。
RERUNログ引継ぎファイルの作成先の絶対パス名を511バイト以内で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
CONT_FILE_PATH = 絶対パス名
RERUNログ引継ぎファイルの配置先のローデバイスまたはディレクトリを絶対パス名で記述します。
本パラメタは省略できません。
RERUNログを抽出するときに使用する、RERUNログ抽出作業域の獲得先ディレクトリを220バイト以内の絶対パス名で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
EXT_WORK_PATH = 絶対パス名
RERUNログ抽出作業域の獲得先ディレクトリを絶対パス名で記述します。
本パラメタは省略可能です。省略時は、絶対パス名として/tmpが指定されたものとみなします。
注意
マルチRDB運用で複数のActive DB Guardの運用環境を構築している場合は、重複しないパス名を指定してください。
RERUNログを抽出するときに使用するRERUNログ抽出作業域として、作業域ファイルを作成または拡張する場合の1回の割当て量を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
EXT_WORK_SIZE = サイズ
RERUNログ抽出作業域として作業域ファイルを作成または拡張する場合の割当て量を1メガバイト~100メガバイトの範囲で、メガバイト単位で指定します。
本パラメタは省略可能です。省略時は、サイズとして10(メガバイト)が指定されたものとみなします。
参照
本パラメタに指定する値の見積り方法は、“A.6.3 RERUNログ抽出作業域の容量見積り”を参照してください。
RERUNログを抽出するときに使用する、RERUNログ抽出作業域メモリの大きさを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
EXT_WORK_MEM = サイズ
RERUNログ抽出作業域メモリの大きさを1メガバイト~2047メガバイトの範囲で、メガバイト単位で指定します。
本パラメタは省略可能です。省略時は、サイズとして10(メガバイト)が指定されたものとみなします。
参照
本パラメタに指定する値の見積り方法は、“A.6.3 RERUNログ抽出作業域の容量見積り”を参照してください。
RERUNログを反映するときに利用する反映常駐スレッド数を2~65535の範囲で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
REF_EXEC_NUM = 反映常駐スレッド数
本パラメタは省略可能です。省略時は2が指定されます。
参照
本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.3 反映常駐スレッドの多重度数のチューニング”を参照してください。
当該RLPに含まれるDSIすべてに対してデフォルトのトランザクション結合数を1~65535の範囲で指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLP_COMB_NUM = トランザクション結合数
本パラメタは省略可能です。省略時は、1が指定されます。
参照
本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.4 トランザクション結合数のチューニング”を参照してください。
反映対象外の資源に関して、反映処理でRERUNログを破棄した場合の閉塞有無を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
REF_EXCLUSION_MODE = INH | NONE
INH:RERUNログを破棄した資源を閉塞します。
NONE:RERUNログを破棄した資源を閉塞しません。
本パラメタは省略可能です。省略時はINHが指定されたものとみなします。
例
RLP動作環境ファイルの記述例を以下に示します。
Solarisの場合
RLC_REUSE_WARN = 30 RLC_NOEMP_WARN = 30 EXT_FILE_PATH = /work/tmp/extfile CONT_FILE_PATH = /dev/rdsk/c3t1d1s4 EXT_WORK_PATH = /tmp/extwork EXT_WORK_SIZE = 100 EXT_WORK_MEM = 200 REF_EXEC_NUM = 15 RLP_COMB_NUM = 10
Linuxの場合
RLC_REUSE_WARN = 30 RLC_NOEMP_WARN = 30 EXT_FILE_PATH = /work/tmp/extfile CONT_FILE_PATH = /dev/raw/raw7 EXT_WORK_PATH = /tmp/extwork EXT_WORK_SIZE = 100 EXT_WORK_MEM = 200 REF_EXEC_NUM = 15 RLP_COMB_NUM = 10