RERUNログ抽出作業域の見積り式について説明します。
RERUNログの抽出では、RERUNログを一旦トランザクション単位に整列します。このとき使用されるのがRERUNログ抽出作業域です。
RERUNログ抽出作業域は、作業域メモリと作業域ファイルで構成されています。
作業域メモリと作業域ファイルの関係について、以下の図に示します。
図A.2 作業域メモリと作業域ファイルの関係
RERUNログ抽出作業域全体の見積り式を以下に示します。
RERUNログ抽出作業域のサイズ = (BLOCK(Lr) × 複写元システムでの同時実行トランザクション数 × 2) × 1.5(安全率) Lr : トランザクションのRERUNログ量の最大値(バイト数) BLOCK : カッコ内の式を、64Kバイトバウンダリで切り上げます
複写元システムでの同時実行トランザクション数は、テンポラリログファイルのトランザクションエントリ数の利用を推奨します。
トランザクション単位のRERUNログ量は、以下の式で見積ります。
トランザクションのRERUNログ量 = AIログ量 × トランザクション内の更新件数
AIログ量は、“A.4.1 Symfoware ServerのAIログ量の見積り”を参照してください。
注意
RERUNログ抽出作業域は、複写元システムの同時実行トランザクション数と、各トランザクションが出力するRERUNログ量の最大値を観点にして見積ります。各トランザクションの収集するRERUNログ量がトランザクション間でばらつきが大きい場合は、本見積り式の誤差が大きくなるため、実際に動作させて必要に応じてRERUNログ抽出作業域を大きくしてください。
ポイント
RERUNログ抽出作業域は、作業域ファイルの拡張が発生しないように設計を行います。
このため、上の式で求めた作業域全体の見積り値は、すべて作業域メモリに割り当てます。また、作業域ファイルの1回の割り当て量は、目安としてRLCファイルの半分の容量を指定しておき、その後チューニングを行うことを推奨します。
RERUNログ抽出作業域のチューニングについては、“B.2 RERUNログ抽出作業域のチューニング”を参照してください。
作業域メモリの割り当て量は、RLP動作環境ファイルのEXT_WORK_MEMパラメタで指定します。また、作業域ファイルの1回の割り当て量は、RLP動作環境ファイルのEXT_WORK_SIZEパラメタに指定します。詳細は、“2.8 RLP動作環境ファイルの編集”を参照してください。