ページの先頭行へ戻る
Symfoware Server V10.0.1 Connection Managerユーザーズガイド(9.x)

4.1.2 通信異常時の対処

異常時の対処について説明します。

運用中の通信異常時の対処

運用中に通信異常が発生した場合、メッセージ“apc00001e”が通知されます。

フェイルオーバ運用を行っている場合、データベースサーバのダウンが通信異常の原因である場合は、フェイルオーバコネクション自動切替え機能により運用系から待機系への切替えに成功した時点でメッセージ“apc00003i”が通知されます。長時間経過しても切替えに成功しない場合の対処については、“運用系から待機系へ切り替える際の通信異常時の対処”に従ってください。なお、切替えに成功した場合でも二重障害に備え、データベースサーバの切替え前の運用系の状態を確認して原因を取り除いてください。

apc00001e:An error has occurred on the communication line to RDB system 
          'rdbsys1,host1'.
apc00003i:Changed the communication endpoint of RDB system 'rdbsys1' to the host 
          'host2'.

注意

フェイルオーバ運用を行っていない場合、再度運用系と通信再開を試みます。このとき、即時に通信再開できない場合、メッセージ“apc00002e”が通知されます。また、通信再開に成功した時点でメッセージ“apc00003i”が通知されます。長時間経過しても通信再開に成功しない場合は、データベースサーバの状態またはネットワーク環境に問題がないか確認してください。

APCコマンド実行時の通信異常時の対処

apcstartコマンド実行時の通信回線の接続が失敗した場合、メッセージ“apc00004e”が通知されます。また、apcnetコマンドを使用して通信状態を表示した場合、Causeに“CON”と表示されます。これは通信回線接続の試行中であることを示します。通信回線の接続に成功すると、メッセージ“apc00005i”が通知されます。

apc00004e:Failed to connect the communication line with RDB system 'rdbsys1'.
apc00005i:Successfully connected the communication line with RDB system 'rdbsys1'.

注意

  • 通信回線の接続に失敗する原因としては、データベースサーバを起動していない、またはネットワーク環境に異常が発生していることが考えられます。長時間経過しても通信回線の接続に成功しない場合、データベースサーバの状態またはネットワーク環境を確認してください。

  • データベースサーバ上に監視プロセスを起動していない場合にも、通信回線の接続に失敗します。クラスタシステムを使用していない場合は、apcspvコマンドを使用して監視プロセスを起動してください。監視プロセスの起動については、“3.2.3 監視プロセスの起動と停止”を参照してください。

運用系から待機系へ切り替える際の通信異常時の対処

フェイルオーバ運用を行っている場合、運用系で通信異常が発生した後、即時に待機系と通信再開できない場合、メッセージ“apc00002e”が通知されます。また、apcnetコマンドを使用して通信状態を表示した場合、Causeに“RTY”と表示されます。これは通信再開の試行中であることを示します。通信再開に成功すると、メッセージ“apc00003i”が通知されます。

apc00001e:An error has occurred on the communication line to RDB system 
          'rdbsys1,host1'.
apc00002e:Failed to communicate with the alternate of RDB system 'rdbsys1'.
apc00003i:Changed the communication endpoint of RDB system 'rdbsys1' to the host 
          'host2'.

注意

通信再開に失敗する原因としては、データベースサーバの運用系から待機系への切替え失敗、またはネットワーク環境に異常が発生していることが考えられます。長時間経過しても通信再開に成功しない場合、データベースサーバの状態またはネットワーク環境を確認してください。

待機系での通信異常時の対処

データベースサーバの運用系とは通信可能な状態であるが、待機系とは通信不可能な状態の場合、メッセージ“apc00006e”が通知されます。これは、apcstartコマンド実行時に待機系との通信回線の接続に失敗した場合、または運用系から待機系へ切替え後の新たな待機系との通信回線の接続に失敗した場合など、待機系だけで通信異常が発生した場合に該当します。また、apcnetコマンドを使用して通信状態を表示した場合、待機系のCauseに“CON”と表示されます。これは運用系と通信可能な状態であり、かつ待機系と通信回線接続の試行中であることを示します。待機系との通信回線の接続に成功すると、メッセージ“apc00007i”が通知されます。

apc00006e:An error has occurred on the communication line to the standby instance 
          of RDB system 'rdbsys1'.
apc00007i:The communication line to the standby instance of RDB system 'rdbsys1' 
          has been restored.

注意

  • 待機系を事前起動するためには、フェイルオーバ運用でホットスタンバイ機能を利用する必要があります。利用していない場合、メッセージ“apc00006e”が通知されますが、異常ではありません。

  • 待機系との通信回線の接続に失敗する原因としては、待機系を起動していない、またはネットワーク環境に異常が発生していることが考えられます。長時間経過しても通信回線の接続に成功しない場合、データベースサーバの待機系の状態またはネットワーク環境を確認してください。

通信異常の原因について

通信異常の原因として、データベースサーバの停止、ダウン、またはネットワーク環境の物理的、論理的な異常が考えられます。たとえばネットワーク環境の論理的な異常には以下があります。通信異常が発生した場合は、アプリケーションサーバまたはデータベースサーバに出力されるメッセージを確認し、メッセージの利用者の対処に従ってください。