本書の目的
本書は、MessageQueueDirector(以降、MQDと略します)が提供するメッセージ交換機能の説明書です。
MQDは、アプリケーション間の非同期通信を実現するソフトウェアです。
本書の目的は、MQDの機能および使用方法を解説し、インターネットやイントラネットを介して接続された、業務システムの構築方法に関する情報を提供します。
読者は、本書からMQDについての以下の情報を得ることができます。
導入の事前評価のための基礎知識を得る。
特長を知る。
機能を知る。
設計・構築のための知識を得る。
運用のための知識を得る。
本書の読者
本書は、MQDを使用した業務を検討、構築および運用される方を対象に記述されています。
前提
本書を読むにあたって、以下の知識が必要です。
使用するOSに関する基本的な知識
COBOL言語またはC言語の基本的な知識
本書の構成
本書は、以下の4部構成になっています。
MQDの基本機能について説明しています。
MQDの機能概要と適用効果、利用形態や関連するソフトウェアなど、MQDの全般的なことについて説明しています。
MQDが提供する機能について説明しています。
MQDで必要となるシステム環境の作成方法について説明しています。
MQDを運用するための操作方法について説明しています。
MQDを適用した業務の変更や拡張方法について説明しています。
MQDを使用するアプリケーションの作成方法について説明しています。
MQDのコマンド文法について説明しています。
アプリケーションのプログラムインタフェースについて説明しています。
各種の付加機能(サービス)について説明しています。
同報配信サービスについて説明しています。
富士通のACM機能(ACMプロトコル)を利用したシステム間の連携サービスについて説明しています。
Interstageの非同期メッセージ基盤を利用したシステム間の連携サービスについて、サービス環境の作成と運用について説明しています。
インターネットの電子メール機能を利用したシステム間の連携サービスについて説明しています。
クラスタシステムについて説明しています。
Windowsサーバにおけるクラスタシステム環境(SafeCLUSTER)でMQDを使用する方法について説明しています。
Solarisサーバにおけるクラスタシステム環境(SafeCLUSTER)でMQDを使用する方法について説明しています。
Windowsサーバにおけるクラスタシステム環境(MSCS)でMQDを使用する方法について説明しています。
Solarisサーバにおけるクラスタシステム環境(PRIMECLUSTER)でMQDを使用する方法について説明しています。
MQDの各種定義の記述規約について説明しています。
MQDを使用するアプリケーションプログラムの記述例を記載しています。
MQDの各種定義項目の名称規約を一覧しています。
MQDの各種制限数を一覧しています。
MQDで使用するSQL記述ファイルの内容を記載しています。
証明書/鍵管理環境の作成および設定方法について説明しています。
Interstageで提供する非同期通信機能の利用方法(棲み分け)を説明しています。
MQDに関するセキュリティ侵害の脅威と対策について説明しています。
MQDの専門用語を説明しています。和文の用語は“アイウエオ”順に、英文の用語は“ABC”順に並べてあります。
なお、関連他製品の専門用語については、各製品のマニュアルを参照してください。
本書の位置づけ
MQDのマニュアルは、説明書(本書)とメッセージ集の2冊から構成されています。
本書は、MQDについての情報提供を目的としています。そのため、本書の利用にあたっては、必要に応じてInterstage Application Server以外の以下のマニュアルをお読みください。
“MessageQueueDirector MQゲートウェイ 説明書”
“Symfoware Server 概説書”
“Symfoware Server スタートガイド サーバ編”
“Symfoware Server RDB管理者ガイド”
“Symfoware Server RDBユーザーズガイド データベース定義編”
“Symfoware Server RDBユーザーズガイド 応用プログラム開発編”
“Symfoware Server SQLリファレンスガイド”
“Microsoft® Cluster Server 管理者ガイド”
“SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド”
“Web-Based Admin View 操作手引書”
“IDCM 使用手引書”
“Systemwalker/PkiMGR 10.0 説明書 CA編- Solaris(TM) Operating Environment -”
“Systemwalker/PkiMGR 10.0 説明書 RA編- Solaris(TM) Operating Environment -”
“Systemwalker/PkiMGR 10.0 ガイド- Solaris(TM) Operating Environment -”
“SafeCLUSTER 説明書”
“SafeCLUSTER 導入運用手引書”
“PRIMECLUSTER 導入運用手引書”
“OS IV VTAM-G解説書”
“OS IV VTAM-G導入手引書”
“OS IV VTAM-G運用手引書”
“OS IV VTAM-G TISP説明書”
“OS IV IDCM使用手引書”
“OS IV IDCM/TISP説明書”
“OS IV AIM解説書”
“OS IV AIM ACM使用手引書”
“OS IV AIMプログラミング手引書”
“OS IV AIMプログラムインタフェース説明書”
“OS IV/MSP AIM操作手引書”
“OS IV/XSP AIM操作手引書”
“OS IV INTERSTAGE解説書 (AIM連携)”
“OS IV INTERSTAGEシステム開発手引書 (AIM連携)”
“OS IV INTERSTAGE運用手引書 (AIM連携)”
“OS IV INTERSTAGEリファレンスガイド (AIM連携)”
“OS IV INTERSTAGEメッセージ説明書”
本書の注意事項
本書で記述されている機能は、Interstage Application Server Enterprise Editionでだけ使用できます。他のエディションでは利用できませんのでご注意ください。
本書では、グローバルサーバについてはグローバルサーバの用語を使用しています。
本書で記述されている例は、読者の理解を深めることが目的であり、読者の理解に寄与する範囲だけに限定していることがあります。したがって、本書の例が完全にそのまま実運用で使用できるわけではありませんのでご注意ください。
“IDCM使用手引書”および“IDCMヘルプ”を“IDCM使用手引書”と呼びます。
輸出許可
本ドキュメントを非居住者に提供する場合には、経済産業大臣の許可が必要となる場合がありますので、ご注意ください。
著作権
Copyright 2010 FUJITSU LIMITED
2010年8月 初版 |