認証機能には、以下3種類の特徴があります。
Live Help Connectが提供する認証機能は、ExpertとClient間の末端同士の接続を管理するものではありません。Live Help Connectから見て、ExpertとClientは共に、自分をサーバとしたクライアント・プログラムの位置付けです。このため、Live Help Connectの持つ認証機能は、ExpertおよびClientというクライアント・プログラムが、Live Help Connectへ接続する際に行う認証になります。Connectディスパッチャーには認証データベースがあり、そこに登録されている認証IDを、ExpertおよびClientにそれぞれ配布しておきます。そして、Connectディスパッチャーへ接続する際に、それぞれの認証IDをデータベースと照合して、接続の可否を判断します。
Live Helpがセッション接続する際に、ExpertおよびClientには大きく2つの役割があります。一つはClientが接続待ちの状態になる、セッションを「開く」と、もう一つはExpertが接続待ちClientに接続する、セッションに「参加する」です。Live Help Connectの認証機能では、ExpertおよびClientがそれぞれ持つ認証IDに応じて、これらの2つの役割に対する権限(セッション権)を付与することができます。セッション権としては、「開く」ための開催権と「参加する」ための参加権、またこれ以外に Live Help Connect独自の役割として「管理する」ための管理権があります。
“コンポーネントと利用できるセッション権”に、権限と利用できるコンポーネントの対応を示します。
コンポーネント | 参加権 | 開催権 | 管理権 |
---|---|---|---|
Expert | ○ | ○ | × |
Client | × | ○ | × |
Connect管理 | × | × | ○ |
認証ID毎に、有効期限を設定することができます。あるサポートデスクのサービス期間が終了した場合に、それ以降Live Helpのサービスが利用できないようにすることができます。また、認証IDの有効期限を区切り、定期的に新しい認証IDをExpertおよびClientに配布することで、サービスのセキュリティを高めることもできます。
以上の特徴を踏まえ、サポートセンターと認証の設計指針について説明します。