機能説明
Webサービスの稼働監視では、Webサービスを構成するSOAPサーバが停止していないか、または、WebサービスへSOAPメッセージを送信して応答があるかどうかを監視し、停止していた場合、運用管理サーバへイベントを通知します。なお、SOAPサーバが停止していないかどうか(SOAPサーバの稼働監視)は、“サービス稼働監視”のHTTPサービスの監視でSOAPサーバへのURLを指定することで行うことができます。
サンプルスクリプトファイル
OS種別 | 格納場所とファイル名 |
---|---|
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpsc\sample\snmwschk.swt |
Solaris | /etc/opt/FJSVssc/sample/snmwschk.swt |
Linux | /etc/opt/FJSVssc/sample/snmwschk.swt |
HP-UX | 提供なし |
AIX | 提供なし |
実行に必要な権限
Windowsの場合、Administrator権限が必要です。
UNIXの場合、root権限が必要です。
編集可能な項目
編集可能な項目を以下に示します。各項目の詳細については、格納されているサンプルスクリプトを参照してください。
監視間隔
監視元ホスト
監視時間帯
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
二重監視
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
被監視サーバ情報
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
項目は以下の通りです。
被監視ホスト
被監視ホストのポート番号
リクエストファイル
レスポンス時間
リトライ回数
イベント対処フラグ
二重化
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
注意事項
本スクリプトによる監視は、運用管理サーバ、部門管理サーバ、および、業務サーバにて可能であり、バージョンレベルはV10.0L20または10.1以降で動作します。V10.0L10または10.0以前で動作させた場合、以下のエラーメッセージが表示されます。
MpNmsWS: ERROR: 2005: コマンドが見つかりません。 コマンド名:%1 監視元:%2 |
監視元ホストから被監視ホスト間のネットワーク経路異常の場合(ルーティングが通らない場合も含む)やWebサービスアクセス時に利用するWebサーバが停止していた場合、被監視サーバ上で動作するWebサービスがダウンしていない場合でも、異常と判断します。
Interstage V5.0L10/5.0上のWebサービスに対するSOAPメッセージのリクエストファイルは、WebサービスをWSDLに変換後、mpnmwcrtコマンドで作成することができます。WebサービスをWSDLに変換する場合、Interstage Apworks V5.0L10/5.0が必要となります。また、mpnmwcrt(SOAPリクエストファイル作成コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。
運用管理サーバ以外から監視を行う場合、リクエストファイルを事前に監視元ホスト上の指定ディレクトリへ格納してください。
監視対象ホストに上位サーバを指定することはできません。
クラスタ運用をしている場合
監視元ホストがクラスタの場合、運用系で監視を行う場合は二重監視の設定をOFFにしてください。
運用管理サーバ二重化の場合
監視元ホストの設定で主系サーバ、従系サーバのホスト名を空白で区切って指定してください。
パーソナルファイアウォール導入ノードの監視について
パーソナルファイアウォールを導入している被監視ノードでは、指定したポートが許可されていない場合、監視が正常に行えません。監視するポートを許可するように設定してください。
連携型二重化の場合
二重化の設定がONの場合とOFFの場合で、出力されるメッセージが異なります。詳細は“Systemwalker Centric Manager メッセージ説明書”の“MpNmsWsで始まるメッセージ”を参照してください。
使用例
業務サーバ(host1)から監視対象のホスト(host2)で動作するWebサービス(service1)に対し、稼働状態をチェックし、異常発生時には、運用管理サーバへイベント通知を行います。被監視サーバ情報のリクエストファイルの内容は監視するWebサービスで異なります。“リクエストファイル例”に示すような内容のリクエストファイルを事前に用意します。リクエストファイルは、mpnmwcrtコマンドを使用して作成できます。mpnmwcrt(SOAPリクエストファイル作成コマンド)の詳細は、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
編集内容
[監視間隔(分) ]
set g(Interval) {60}
[監視元ホスト]
set g(PollingHost) {host1}
[監視時間帯]
set g(TimeRange) {00:00-23:59}
二重監視
set g(Dual) ON
[被監視サーバ情報]
lappend pr(1) host2 80 "c:\\httpreq.txt" 3 30 ON
二重化
set g(DuplicateAutoAction) OFF
リクエストファイル例
POST /soap/servlet/rpcrouter HTTP/1.0 Content-Type: text/xml Content-Length: 423 SOAPAction: "" <SOAP-ENV:Envelope xmlns:SOAP-ENV="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:xsi="http://www.w3.org/1999/XMLSchema-instance" xmlns:xsd="http://www.w3.org/1999/XMLSchema"> <SOAP-ENV:Body> <ns1:add xmlns:ns1="urn:testservice" SOAP-ENV:encodingStyle="http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/"> <num1 xsi:type="xsd:int">13</num1> <num2 xsi:type="xsd:int">4</num2> </ns1:add> </SOAP-ENV:Body> </SOAP-ENV:Envelope>