機能説明
監視対象ノードで動作するサービス(HTTP/SMTPなど)に対し、一定間隔で稼働状況の監視を行い、指定時間内に応答がない、またはエラーが発生した場合、運用管理サーバ、または部門管理サーバへイベントを通知します。
サービス稼働監視では、以下のサービスをサポートしています。
HTTP
HTTPS
DOMAIN
SMTP
FTP
NNTP
TELNET
ICMP
POP3
サンプルスクリプトファイル
OS種別 | 格納場所とファイル名 |
---|---|
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpsc\sample\snmsmt.swt |
Solaris | /etc/opt/FJSVssc/sample/snmsmt.swt |
Linux | /etc/opt/FJSVssc/sample/snmsmt.swt |
HP-UX | 提供なし |
AIX | 提供なし |
実行に必要な権限
Windowsの場合、Administrator権限が必要です。
UNIXの場合、root権限が必要です。
編集可能な項目
編集可能な項目を以下に示します。各項目の詳細については、格納されているサンプルスクリプトを参照してください。
監視間隔
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
二重監視
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
監視対象サービス
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
設定項目は以下の通りです。
監視対象ホスト名
監視対象サービス名
サービスのポート番号
レスポンス時間
リトライ回数
チューニングパラメタ
イベント対処フラグ
二重化
動作定義パート[単独定義型]の規約に従い編集します。
注意事項
本スクリプトによる監視は、運用管理サーバ、部門管理サーバ、および業務サーバにて可能であり、バージョンレベルはV10.0L10または10.0以降で動作します。V5.0L30または5.2/5.2.1で動作させた場合、以下のエラーメッセージが表示されます。
MpNsagtMain: ERROR: 2002: サービス稼動監視に必要なMpSmtcltoolコマンドが見つかりません。(監視元:%1) |
プロキシサーバを経由し、HTTP、またはHTTPS通信でサービス監視を行うことはできません。
HP-UX、AIXでは、HTTPSサービスの監視を行うことはできません。
サービス稼働監視で指定する監視対象ホスト名は、[監視マップ]上の被監視対象ホストの[ノードプロパティ]で記載されているホスト名と同じにしてください。異なる場合、新ノードフォルダにノードが追加されます。
HTTPSサービス監視を行う場合は、証明書環境のセットアップが必要です。証明書環境のセットアップについては、“Systemwalker Centric Manager全体監視適用ガイド”を参照してください。
監視対象ホストに上位サーバを指定することはできません。
本スクリプトを使用して監視を行うノードに対し、監視の抑止が行われた場合、監視を再開するときには、監視を行っているサーバでmpnmmonrst(ネットワーク管理スクリプトによる監視リセットコマンド)を起動する必要があります。mpnmmonrst(ネットワーク管理スクリプトによる監視リセットコマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
チューニングパラメタには“,”および“"”を使用することはできません。
リトライ回数について
リトライ回数は監視対象サービスへの接続に失敗した場合の、再接続試行回数を表します。
そのため、接続という概念のないサービスを監視する場合はこのパラメタは無視されます。
また、受信データの読み取りに失敗した場合の再試行(リードリトライ)は行いません。
リトライ回数が有効なプロトコル
HTTP
HTTPS
SMTP
FTP
NNTP
TELNET
POP3
DOMAIN (※)
リトライ回数が無効なプロトコル
ICMP
※) DOMAINサービスの稼働監視は、まずUDP/IPにて稼働監視を行い、次にTCP/IPにて稼働監視を行います。
UDP/IPには接続という概念はありませんのでUDP/IPでの稼働監視時にはリトライ 回数は無効となります。
TCP/IPでの稼働監視時にのみ、リトライ回数が有効となります。
クラスタ運用をしている場合
監視元ホストがクラスタの場合、運用系で監視を行う場合は二重監視の設定をOFFにしてください。
HTTP/HTTPSサービスの監視を行う場合
HTTP/HTTPSサービスの監視では、チューニングパラメタにより以下の処理を行います。
URL指定でない場合(0を指定):
ルートページに対してHTTP要求を行います
URL指定の場合:
指定されたURLのページに対しHTTP要求を行います。
この要求の結果として返されるHTTPステータスコードにより、下表の通り判定を行います。
ステータスコード | 判定 | |
---|---|---|
200~299 | 要求成功を意味する | 稼働 |
300~399 | 転送を意味する | |
100~199 | インフォメーション | 停止 |
400~499 | クライアントエラー | |
500~599 | サーバエラー |
パーソナルファイアウォール導入ノードの監視について
パーソナルファイアウォールを導入している被監視ノードでは、指定したポートが許可されていない場合、監視が正常に行えません。監視するポートを許可するように設定してください。
連携型二重化の場合
二重化の設定がONの場合とOFFの場合で、出力されるメッセージが異なります。詳細は“Systemwalker Centric Manager メッセージ説明書”の“MpNsagtMainで始まるメッセージ”を参照してください。
使用例
監視対象ホストに対し、ポート番号80で動作するHTTPサービスの稼働状態をチェックし、異常発生時、運用管理サーバへイベント通知を行います。
編集内容
[監視間隔(分)]
set ObservationInterval {60}
二重監視
set g(Dual) ON
[監視対象サービス]
lappend Parameters \ {hostname, HTTP, 80, 1, 1, http://hostname/test.htm, OFF}
二重化
set g(DuplicateAutoAction) OFF