以下に各JDBCドライバの環境設定方法を説明します。使用するJDBCドライバによって環境設定が必要な項目が異なります。各環境設定項目を以下のように設定してください。IJServerクラスタに対する設定以外に各種ユーティリティ機能(Ping機能やデータベーステーブル自動生成機能など)を使用する場合にはInterstage Java EE DASサービスの環境設定が必要です。また、Interstage Java EE DASサービスを開発環境として使用する場合も、Interstage Java EE DASサービスに環境設定を行ってください。
Type 2のJDBCドライバとは、一部ネイティブコードで実装されたJDBCドライバです。Type 4のJDBCドライバとは、すべてJavaで実装されたJDBCドライバです。
クラスパスの設定
JDBCドライバのJARファイル(ZIP形式で提供している場合はZIPファイル)をIJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスが参照可能なように設定するには、次のいずれかを実行します。
クラスローダの詳細については、「3.19 クラスローダ」を参照してください。
ツリービューから「設定」を選択し、設定名を選択します。
「JVM設定」を選択します。
「パス設定」タブをクリックします。
「クラスパスのサフィックス」フィールドで、ドライバのJARファイルの完全修飾パス名を入力します。
「保存」をクリックします。
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドでクラスパスのサフィックスに設定後、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動してください。詳細は、「9.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
ドライバのJARファイルを以下の共通ディレクトリにコピーしてください。
jar: [Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\lib
クラス: [Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\lib\classes
jar: [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/lib
クラス: [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/lib/classes
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
上記のように共通クラスローダに設定するにはJARファイルをディレクトリにコピーする必要があります。JARファイルのコピーが可能かどうかについては各JDBCドライバのマニュアルを参照してください。
パス/ライブラリパスの設定
Type2のJDBCドライバを使用する場合にネイティブライブラリをIJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスが参照可能なように設定するには以下を実行します。
ツリービューから「設定」を選択し、設定名を選択します。
「JVM設定」を選択します。
「パス設定」タブをクリックします。
「ネイティブライブラリパスのサフィックス」フィールドで、ネイティブライブラリパスに追加するエントリを指定します。
「保存」をクリックします。
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドでネイティブライブラリパスのサフィックスに設定後、IJServerクラスタを再起動してください。詳細は、「9.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
環境変数の設定
IJServerクラスタの設定
JDBCドライバが動作するために環境変数(PATH、LD_LIBRARY_PATH、CLASSPATH以外)の設定が必要な場合には以下を実行します。
IJServerクラスタを選択します。
「設定」タブをクリックします。
「プロセス制御」を選択します。
「環境変数」フィールドで、PARAM=VALUEの形式で値を入力します。
例) ORACLE_HOME=/opt/oracle
「保存」をクリックします。
IJServerクラスタを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドで環境変数に設定後、IJServerクラスタを再起動してください。詳細は、「9.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
Interstage Java EE DASサービスの設定
OSのシステム環境変数に環境変数を追加します。
システムを再起動してください。
OSのシステム環境変数に環境変数を追加します。
1.が有効になっているコンソール上でijdasstopコマンドとijdasstartコマンドを実行してInterstage Java EE DASサービスを再起動してください。
リソースタイプ
接続プールを作成する際に、リソースタイプを以下の3つから選択できます。
リソースタイプ | 説明 |
---|---|
javax.sql.DataSource | ローカルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
javax.sql.XADataSource | グローバルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | ローカルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
どのリソースタイプを選択してもInterstageが提供する接続プール機能を利用できます。しかし、javax.sql.DataSourceを選択する場合には以下の注意が必要です。
注意
リソースタイプにjavax.sql.DataSourceを選択した場合の注意事項
リソースタイプにjavax.sql.DataSourceを選択した場合、javax.sql.DataSource を実装するJDBCドライバが接続プール機能を提供している可能性があります。しかし、JDBCドライバの接続プールを有効にすると、Interstageの接続プールと冗長に動作します。このため、JDBCドライバの接続プールは無効になるように設定してください。例えばOracleが提供するoracle.jdbc.pool.OracleDataSourceを利用する場合には、追加プロパティにおいてConnectionCachingEnabledプロパティをfalse(デフォルト)に設定してください。
追加プロパティ
データベース名(URL)、ユーザ名、およびパスワードなど、使用するJDBCドライバにあわせて必要なプロパティを接続プールの定義へ追加できます。
指定可能なプロパティは、JDBCドライバごとに異なるため詳細は、各JDBCドライバのマニュアルを確認してください。
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照可能となっている場合、デフォルトで表示されるデータソースクラス名のクラスから、指定可能なプロパティの名前をロードして表示します。また、プロパティのデフォルト値も合わせてロードして表示します。デフォルトで表示されるデータソースクラス名については、各JDBCドライバの環境設定の説明を参照してください。
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照できない場合、以下をプロパティの名前としてデフォルトで表示します。必要によってプロパティを追加/削除してください。値を指定しない場合にはそのプロパティは無視されます。
databaseName
datasourceName
networkProtocol
password
portNumber
roleName
serverName
user
注意
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照可能となっていても、指定したクラス名により定義更新を行うとエラーが発生するプロパティ(Oracleの「connectionCachingEnabled」プロパティなど)が一部表示されません。指定が必要な場合にはプロパティを追加してください。
プロパティにパスワードを指定する場合には、パスワードエイリアスを定義することを推奨します。パスワードエイリアスについてはasadminコマンドの「11.1.18.8 create-password-aliasサブコマンド」を参照してください。
プロパティの名前の先頭文字は、大文字/小文字のどちらも使用可能です。
データソースクラス名のデフォルト表示について
データソースクラス名にはデフォルトで以下の情報が表示されます。
データベースベンダー | リソースタイプ | データソースクラス名 |
---|---|---|
Java DB | javax.sql.DataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientDataSource |
javax.sql.XADataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientXADataSource | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientConnectionPoolDataSource | |
Oracle | javax.sql.DataSource | oracle.jdbc.pool.OracleDataSource |
javax.sql.XADataSource | oracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSource | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | oracle.jdbc.pool.OracleConnectionPoolDataSource | |
Microsoft SQL Server | javax.sql.DataSource | com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDataSource |
javax.sql.XADataSource | - | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerXADataSource | |
Symfoware | javax.sql.DataSource | - |
javax.sql.XADataSource | - | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | com.fujitsu.symfoware.jdbc2.SYMConnectionPoolDataSource |