1台のマシンでInterstage ディレクトリサービスのデータベースの情報を管理すると、大規模になるにつれてアクセス件数が増大するため、性能が劣化する可能性があります。
このような大規模構成における負荷分散を実現する機能として、データベース共用機能とレプリケーション機能があります。これらの機能により、1台のInterstage ディレクトリサービスのサーバや、データベースサーバへの負荷集中を分散することができます。
データベース共用機能は、複数のリポジトリの情報(エントリ)を、1つのデータベースに格納して管理する機能です。情報を1台のデータベースサーバで管理し、Interstage ディレクトリサービスのサーバを複数台配置して1サーバへの負荷を分散することができます。また、情報を1台のデータベースで管理するため、レプリケーションに比べて環境の構築・運用・管理を容易に行うことができます。
なお、本機能は、データベースにRDBを使用する場合にだけ使用できます。
データベース共用環境の構築方法については、“6.1 データベース共用”を参照してください。
レプリケーション機能は、Interstage ディレクトリサービスが使用するデータベースの複製を、別のサーバに作成する機能です。更新処理(エントリの追加、変更、削除など)が可能なInterstage ディレクトリサービス(マスタ)に対して行われたエントリの変更を、他のInterstage ディレクトリサービス(スレーブ)へ反映します。リポジトリの情報を複数のデータベースで管理するため、データベース共用機能に比べて、データベースサーバの負荷も分散することができます。
レプリケーション環境の構築方法については、“付録C 負荷分散環境(レプリケーション形態)の作成”を参照してください。