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Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)

D.5 共存サーバとその他の管理対象サーバのバックアップ資源の同期が取れていない場合の復旧

  マルチサーバ管理機能では、原則として共存サーバとその他の管理対象サーバのバックアップを同時に行なう必要があります。これは、バックアップ資源からサイト環境を復旧するためには、共存サーバの業務構成管理に登録されている情報と、その他の管理対象サーバの定義情報の同期が取れている必要があるためです。

  共存サーバとその他の管理対象サーバのいずれかのみのバックアップを取得した後、Interstageの定義情報を変更した場合は、通常の手順でサイト環境を復旧することはできません。
その場合は、その他の管理対象サーバの定義情報をもとに、以下の手順でサイト環境を復旧します。


  以下の手順のうち、共存サーバのバックアップ資源の分離以外は、通常の管理サーバと管理対象サーバのバックアップ資源の同期が取れていない場合の復旧と同じ手順です。本操作を行なう前に必ず“3.8.3 管理サーバと管理対象サーバのバックアップ資源の同期が取れていない場合の復旧”を参照してください。

  1. 共存サーバのバックアップ資源の取得

  2. 共存サーバの再インストール

  3. 管理対象サーバ資源のリストア

  4. 管理対象サーバをサイトから削除

  5. サイト環境の再構築

  6. IJServerの結合

  7. Webサーバコネクタの分離

  1. 共存サーバのバックアップ資源の取得
      共存サーバのバックアップ資源を取得してください。

  2. 共存サーバの再インストール
      共存サーバの業務構成管理の情報を初期化するため、一度Interstage Application Serverをアンインストールし、再度Interstage Application Serverをインストールして、共存サーバを再構築してください。手順については“D.1 構築方法”を参照してください。

    • 管理対象サーバ・共存サーバが多階層IJServerの配置先の場合は、それぞれの管理対象サーバがどの多階層IJServerの配置先であったかを記録しておいてください。

    • 共存サーバ・管理対象サーバがサーバグループに所属している場合は、それぞれの管理対象サーバのサーバグループ内通番を記録しておいてください。

  3. 管理対象サーバ資源のリストア
      復旧対象の管理対象サーバおよび共存サーバについて、バックアップ資源をリストアしてください。共存サーバについては、分離した管理対象サーバ用の資源をリストアしてください。手順の詳細は“D.4.1 共存サーバのバックアップ資源の分離”を参照してください。

  4. 管理対象サーバをサイトから削除
      isleavesiteコマンドを実行することにより、サイトからすべての管理対象サーバ・共存サーバを削除してください。手順の詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isleavesite”を参照してください。

  5. サイト環境の再構築
      管理対象サーバ・共存サーバをサイトに追加してください。また、サーバグループを作成し、管理対象サーバを追加してください。手順の詳細は、“3.4.1.2 サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築”を参照してください。

    • 移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、WebサーバとIJServerが同一のサーバで運用されていなかった場合は、サーバグループへのサーバ追加に失敗します。その場合はスタンドアロンサーバの状態で、Webサーバコネクタを操作してください。手順の詳細は“3.4.1.2 サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築” の“■ IJServerを使用する場合の注意事項”を参照してください。

    • 移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとEJBコンテナが同一のサーバで運用されていなかった場合は、EJBコンテナのサーバグループから先にサーバを追加してください。詳細は“サーバグループに所属する管理対象サーバについての前提条件と注意事項” の“■ Interstage”および“■ IJServer”を参照してください。

    • サーバグループ内のサーバグループ通番は、サーバグループにサーバが追加された順番で付与されます。しかし、サーバグループに複数の管理対象サーバを一度に追加すると、サーバグループ内通番は自動的に名前のアルファベット順に決定されます。
      移行前の環境でサーバグループ間のリレーションがラインだった場合、移行前と同じリレーションを復元するためには、復旧前と同じサーバグループ内通番とする必要があります。そのためには、サーバグループにサーバを1台ずつ追加し、復旧前と同じサーバグループ内通番にするようにしてください。

  6. IJServerの結合
      上記までの手順では、多階層IJServerの復元は行なえません。上記までの手順が完了した段階では、サイト内のIJServerはすべて単階層のIJServerとなっています。移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとEJBコンテナが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でIJServerの結合を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については“3.5.3 IJServerの結合”を参照してください。

  7. Webサーバコネクタの分離
      移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとWebサーバコネクタが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でWebサーバコネクタの移動を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については“3.5.4 Webサーバコネクタの移動”を参照してください。
      また、サイト環境の再構築時にWebサーバを削除した場合は、一括管理タブからWebサーバを再作成してください。手順の詳細については“3.5.7 Interstage HTTP Serverの環境構築”を参照してください。