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ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド

6.3.1 管理サーバの変更

ここでは、管理サーバの設定を変更する方法について説明します。


6.3.1.1 管理IPアドレスの変更

以下の手順で、管理サーバの管理IPアドレスを変更します。

  1. OSの管理者権限で管理サーバにログインします。

  2. マネージャを停止します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを停止してください。

  3. マネジメントブレードとLANスイッチブレードのSNMPトラップ送信先を変更します。

    SNMPトラップ送信先を変更後の管理サーバの管理IPアドレスに変更してください。

    注意

    使用するLANスイッチブレードによっては、SNMPトラップの送信先を設定することで、LANスイッチに対するSNMPアクセスが制限される場合があります。
    マネージャをクラスタで運用して、このようなLANスイッチブレードを管理対象にする場合、SNMPトラップの送信先としてプライマリノードとセカンダリノードの物理IPアドレスをそれぞれ設定してください。
    また、LANスイッチブレードに送信元IPアドレスによってアクセス制限を行う場合、SNMPトラップの送信先と同様にプライマリノードとセカンダリノードの物理IPアドレスをそれぞれ設定してください。
    詳細については、使用するLANスイッチブレードのマニュアルを参照してください。

  4. OSのIPアドレスを変更します。

    OSのマニュアルに従って、IPアドレスを変更してください。
    管理LANが冗長化されている場合は、以下のLAN冗長化ソフトウェアの設定手順に従って変更します。

    • PRIMECLUSTER GLS

    • BACS

    • Intel PROSet

    使用方法については、それぞれの製品のマニュアルを参照してください。

    マネージャをクラスタで運用している場合、クラスタのIPアドレスは[フェールオーバー クラスタ管理]画面で変更してください。

  5. マネージャのIPアドレスの設定を変更します。

    変更後のIPアドレスを指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

    >"インストールフォルダ\Manager\bin\rcxadm" mgrctl modify -ip IPアドレス <RETURN>

    マネージャをクラスタで運用している場合、「マネージャをクラスタで運用している場合の設定」を参照し、マネージャのIPアドレスの設定を変更してください。

  6. OSの管理者権限で管理対象サーバにログインします。

  7. 管理対象サーバのServerView Agentの設定を変更します。

    ServerView Agentのマニュアルを参照し、SNMP TRAPの送信先を変更してください。

  8. 管理対象サーバのエージェントを停止します。【Windows/Linux】【Hyper-V】

    5.2 エージェント」を参照し、エージェントを停止してください。

  9. エージェントの設定を変更します。【Windows/Linux】【Hyper-V】

    変更後のマネージャのIPアドレスを指定してrcxadm agtctl modifyコマンドを実行してください。

    >"インストールフォルダ\Agent\bin\rcxadm" agtctl modify -manager IPアドレス <RETURN>

  10. 管理対象サーバのエージェントを再起動します。【Windows/Linux】【Hyper-V】

    5.2 エージェント」を参照し、エージェントを起動してください。

    エージェントが動作しているすべての管理対象サーバについて、手順6.~11.を繰り返し行ってください。

  11. マネージャを再起動します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを起動してください。

  12. HBA address rename設定サービスを変更します。

    HBA address renameを利用している場合は、「6.2.2.1 HBA address rename設定サービスの設定」を参照し、HBA address rename設定サービスに設定している管理サーバのIPアドレスを変更してください。

  13. 管理対象サーバをバックアップします。

    管理対象サーバのシステムイメージを採取している場合は、設定変更を保存するために、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の「8.2 バックアップ」の手順に従って、バックアップを採取してください。

    管理サーバの管理IPアドレスを変更したあとは、変更する前に採取したシステムイメージを配付できなくなります。変更する前に採取したシステムイメージが不要になった場合は、削除してください。

  14. クローニングマスタを採取します。【Windows/Linux】

    管理対象サーバのクローニングマスタを採取している場合は、設定変更を反映するために、「8.2 採取」の手順に従ってクローニングマスタを採取してください。

    管理サーバの管理IPアドレスを変更したあとは、変更する前に採取したクローニングマスタを配付できなくなります。変更する前に採取したクローニングマスタが不要になった場合は、削除してください。


マネージャをクラスタで運用している場合の設定

マネージャをクラスタで運用している場合、以下の手順で変更します。

  1. レジストリのレプリケーション設定を削除します。

    プライマリノードで、マネージャの共有ディスクとIPアドレスをオンライン、その他のクラスタリソースはすべてオフラインにしてください。
    そのあと、クラスタリソースに登録されている"PXE Services"リソースのレジストリのレプリケーション設定から、以下のレジストリキーを削除してください。

    • x64の場合

      SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard\DHCP

    • x86の場合

      SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\DHCP

    以下の手順で削除を行います。

    1. [フェールオーバー クラスタ管理]画面の画面中央に表示される"RC-manager の概要"の"その他のリソース"の "PXE Services"リソースを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      [PXE Servicesのプロパティ]画面が表示されます。

    2. [レジストリのレプリケーション]タブで、上記のレジストリキーを選択し<削除(R)>ボタンをクリックします。

      [ルート レジストリ キー]一覧から削除されます。

    3. レジストリ キーの削除が終わったら、<適用(A)>ボタンをクリックします。

    4. 設定が適用されたら<OK>ボタンをクリックし、ダイアログを閉じます。

  2. プライマリノードで、マネージャのIPアドレスの設定を変更します。

    プライマリノードで、変更後のIPアドレスを指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

    >"インストールフォルダ\Manager\bin\rcxadm" mgrctl modify -ip IPアドレス <RETURN>

  3. レジストリのレプリケーション設定を行います。

    手順1.で削除した上記のレジストリキーを、"PXE Services"リソースのレジストリのレプリケーション設定に再度設定します。
    以下の手順で設定を行います。

    1. [フェールオーバー クラスタ管理]画面の画面中央に表示される"RC-manager の概要"の"その他のリソース"の "PXE Services"リソースを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      [PXE Servicesのプロパティ]画面が表示されます。

    2. [レジストリのレプリケーション]タブの<追加(D)>ボタンをクリックします。

      [レジストリ キー]画面が表示されます。

    3. "ルート レジストリ キー(R)"に上記のレジストリキーを設定し、<OK>ボタンをクリックします。

    4. レジストリ キーの設定が終わったら、<適用(A)>ボタンをクリックします。

    5. 設定が適用されたら<OK>ボタンをクリックし、ダイアログを閉じます。

  4. マネージャの共有ディスクとIPアドレスをセカンダリノードに割り当てます。

    フェールオーバー クラスタ管理ツリーの[サービスとアプリケーション]-[RC-manager]を右クリックし、表示されたメニューで[このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動(O)]-[1 - ノード ノード名 に移動]を選択します。
    ノード名には、セカンダリノードの名前が表示されます。

  5. セカンダリノードで、マネージャのIPアドレスの設定を変更します。

    セカンダリノードで、変更後のIPアドレスを指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行します。
    手順2.で指定したIPアドレスと同じIPアドレスを指定します。

  6. マネージャの共有ディスクとIPアドレスをプライマリノードに割り当てます。

    フェールオーバー クラスタ管理ツリーの[サービスとアプリケーション]-[RC-manager]を右クリックし、表示されたメニューで[このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動(O)]-[1 - ノード ノード名 に移動]を選択します。
    ノード名には、プライマリノードの名前が表示されます。

  7. プライマリノードで、マネージャの共有ディスクとIPアドレスをオフラインにします。


6.3.1.2 ポート番号の変更

本製品では、以下のサービスが起動されている必要があります。サービスの起動にあたり、他のアプリケーションや他サービスが使用するポート番号と競合しないように、ポート番号を変更してください。

使用するポート番号が、他のアプリケーションまたはサービスと競合する可能性がある場合、ポート番号を変更してください。
また、Windowsでephemeralポート番号の最大値(デフォルトは5000)を変更している場合、ephemeralポートと使用するポートが競合する可能性があります。この場合も、ポート番号を変更し、ephemeralポートの上限値よりも大きい値にしてください。

ここでは、マネージャ本体と、イメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御で利用するポート番号の変更方法について説明します。
ServerView Operations Managerのポート番号の変更方法については、ServerView Operations Managerのマニュアルを参照してください。SNMPとサーバ起動制御については、標準プロトコルで、ハードウェア側で固定されているため、変更できません。

本製品が使用するポートについては、「付録C ポート一覧」を参照してください。
OSのファイアウォール設定が有効になっているシステムや、ネットワーク上にファイアウォールを設置している環境では、変更したポートでの通信が問題なく行われるように、ファイアウォールの設定を変更してください。


マネージャ本体

以下の手順で、マネージャ本体で利用する管理サーバのポート番号を変更します。

  1. マネージャを停止します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを停止してください。

  2. ポート番号を変更します。

    変更するポート名と変更後のポート番号を指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

    >"インストールフォルダ\Manager\bin\rcxadm" mgrctl modify -port name=number <RETURN>

    マネージャをクラスタで運用している場合、マネージャの共有ディスクとIPアドレス以外のクラスタリソースはすべてオフラインにし、クラスタリソースをプライマリノードとセカンダリノードに切り替えてから、クラスタリソースを保持するそれぞれのノード上でrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

  3. マネージャを再起動します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを起動してください。

注意

  • "rcxweb"のポート番号を変更した場合は、以下のポート番号も同じ値に変更してください。

    • 管理クライアント

      Webブラウザに指定するURLのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更します。
      URLをWebブラウザの"お気に入り"などに保存している場合は、それらのURLについてもポート番号を変更します。

    • マネージャのRCコンソール起動用ショートカット

      1. 管理サーバ上で以下のフォルダを開きます。

        インストールフォルダ\Manager

      2. "RC Console"アイコンを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      3. [Webドキュメント]タブの"URL"の欄に表示される以下のURLのポート番号を変更してください。

        URL: https://localhost:23461/

      4. <OK>ボタンをクリックしてください。

    • HBA address rename設定サービス

      HBA address rename設定サービスを起動している場合は、「6.3.3 HBA address rename設定サービスの変更」を参照し、管理サーバと通信するためのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更してください。

  • "nfagent"のポート番号を変更した場合は、管理対象サーバでもポート番号を変更してください。

    6.3.2.6 ポート番号の変更」を参照し、同じポート番号に変更してください。
    変更前にバックアップされたシステムイメージ、および採取されたクローニングマスタは使用できません。削除してください。
    必要に応じて、再度、システムイメージのバックアップ、またはクローニングマスタの採取を行ってください。


イメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御

以下の手順で、イメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御で使用するポート番号を変更します。

  1. ポート番号を変更します。

    レジストリ エディタを使用してレジストリを開き、以下のサブキーを検索します。

    • 32ビットバージョンのWindowsの場合

      キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE

    • 64ビットバージョンのWindowsの場合

      キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE

    上記のサブキーに含まれるレジストリ エントリから、PortBaseを選択します。

    メニューから、[編集(E)]-[修正(M)]を選択し、表記の"10 進(D)"を選択したあと、<OK>ボタンをクリックします。
    イメージファイルの採取と配付で使用するポート番号の先頭値を設定します。

    ただし、イメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御で使用するポート番号は最大16個分必要なため、PortBaseからPortBase + 15までの連続したポート番号すべてが、他と競合しないよう注意してください。また、設定したポート番号の最大値であるPortBase + 15が、有効なポート番号の最大値65534を超えないように、PortBaseは65519以下の値にしてください。

    マネージャをクラスタで運用している場合、プライマリノードとセカンダリノードの両方を変更してください。

  2. ポート番号を変更したサーバを再起動します。

参考

イメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御を行うサービスは、バックアップ・リストアとクローニングを行う際に、管理対象サーバを管理サーバのモジュールでネットワークブートします。
ここで変更したポート番号は、この状態の通信で使われるため、管理サーバの設定だけを変更すれば、管理対象サーバの設定を変更する必要はありません。

6.3.1.3 システムイメージの保存世代数の変更

以下の手順で、システムイメージの保存世代数を変更します。

  1. システムイメージの保存世代数を変更します。

  2. システムイメージの保存世代数を確認します。

    システムイメージの保存世代数の変更と確認の方法については、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「5.4 rcxadm imagemgr」を参照してください。

注意

変更後の保存世代数よりも多い世代のシステムイメージがすでにある場合、古い世代のシステムイメージは自動的に消えません。また、この状態で同じサーバに対してバックアップを行った場合は、最も古い世代のシステムイメージが1つだけ削除されます。

古い世代のシステムイメージが不要な場合は削除してください。削除の手順については「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の「8.5 削除」を参照してください。

6.3.1.4 クローニングマスタの保存世代数の変更

以下の手順で、クローニングマスタの保存世代数を変更します。

  1. クローニングマスタの保存世代数を変更します。

  2. クローニングマスタの保存世代数を確認します。

    クローニングマスタの保存世代数の変更と確認の方法については、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「5.4 rcxadm imagemgr」を参照してください。

注意

変更後の保存世代数よりも多い世代のクローニングマスタがすでにある場合、古い世代のクローニングマスタは自動的に消えません。また、この状態で同じ名前のクローニングマスタの採取を行った場合は、削除するクローニングマスタを選択する必要があります。

古い世代のクローニングマスタが不要な場合は削除してください。削除の手順については、「8.5 削除」を参照してください。

6.3.1.5 イメージファイル格納フォルダパスの変更

以下の手順で、イメージファイル格納フォルダパスを変更します。

  1. RCコンソールの[イメージ一覧]タブに表示されているイメージを確認します。

  2. OSの管理者権限で管理サーバにログインします。

  3. マネージャを停止します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを停止してください。

  4. イメージファイル格納フォルダのパス変更を行います。

    「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「5.4 rcxadm imagemgr」を参照し、イメージファイル格納フォルダのパスを変更します。
    イメージファイルがコピーされるため、時間がかかる場合があります。

    マネージャをクラスタで運用している場合、「マネージャをクラスタで運用している場合の設定」を参照し、イメージファイル格納フォルダのパスを変更してください。

  5. マネージャを起動します。

    5.1 マネージャ」を参照し、マネージャを起動してください。

  6. RCコンソールの[イメージ一覧]タブに表示されているイメージが変更前と同じか確認します。


マネージャをクラスタで運用している場合の設定

  1. レジストリのレプリケーション設定を削除します。

    マネージャの共有ディスクをオンライン、共有ディスク以外のクラスタリソースはすべてオフラインにしてください。
    そのあと、クラスタリソースに登録されている"Deployment Service"リソースのレジストリのレプリケーション設定から、以下のレジストリキーを削除してください。

    • x64の場合

      SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard\ResourceDepot

    • x86の場合

      SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\ResourceDepot

    以下の手順で削除を行います。

    1. [フェールオーバー クラスタ管理]画面の画面中央に表示される"RC-manager の概要"の"その他のリソース"の "Deployment Service"リソースを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      [Deployment Serviceのプロパティ]画面が表示されます。

    2. [レジストリのレプリケーション]タブで、上記のレジストリキーを選択し<削除(R)>ボタンをクリックします。

      [ルート レジストリ キー]一覧から削除されます。

    3. レジストリ キーの削除が終わったら、<適用(A)>ボタンをクリックします。

    4. 設定が適用されたら<OK>ボタンをクリックし、ダイアログを閉じます。

  2. イメージファイル格納フォルダのパス変更を行います。

    「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「5.4 rcxadm imagemgr」を参照し、イメージファイル格納フォルダのパスを変更します。
    イメージファイルがコピーされるため、時間がかかる場合があります。

    クラスタリソースを保持するどちらか一方のノード上で、rcxadm imagemgrコマンドを実行してください。
    また、変更後のイメージファイル格納フォルダは、共有ディスク上のフォルダを指定してください。

  3. レジストリのレプリケーション設定を設定します。

    手順1.で削除した上記のレジストリキーを、"Deployment Service"リソースのレジストリのレプリケーション設定に再度設定します。
    以下の手順で設定を行います。

    1. [フェールオーバー クラスタ管理]画面の画面中央に表示される"RC-manager の概要"の"その他のリソース"の "Deployment Service"リソースを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      [Deployment Serviceのプロパティ]画面が表示されます。

    2. [レジストリのレプリケーション]タブの<追加(D)>ボタンをクリックします。

      [レジストリ キー]画面が表示されます。

    3. "ルート レジストリ キー(R)"に上記のレジストリキーを設定し、<OK>ボタンをクリックします。

    4. レジストリ キーの設定が終わったら、<適用(A)>ボタンをクリックします。

    5. 設定が適用されたら<OK>ボタンをクリックし、ダイアログを閉じます。