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Systemwalker Centric Manager/Systemwalker Event Agent トラブルシューティングガイド 監視編

9.2.9 syslogに出力するメッセージが表示されない

対象バージョンレベル

対処1

確認ポイント

ADJUST、SystemWalker/CharsetMGRがインストールされていますか。

メッセージ送信先システムに定義しているサーバがWindows版で、メッセージ発生元の文字コードがEUCの場合は、メッセージ送信先システムに定義しているサーバ(Windows版)にコード変換機能を導入する必要があります。

ただし、送信先システムに定義されているサーバが、Systemwalker Centric Manager V11.0L10以降の場合は除きます。

対処方法

メッセージ送信先システムに定義しているサーバ(Windows版)に、以下のどれか1つをインストールしてください。

なお、インストール後、システムの環境変数のPathに、“f3ceicnv.dll”が格納されているフォルダまでのパスを設定する必要があります。

*:ユーザ環境変数ではありません。
*:環境変数設定後はコンピュータの再起動が必要です。

対処2

確認ポイント

ADJUST、SystemWalker/CharsetMGRがインストールされている場合、日本語のメッセージを出力し、運用管理サーバで正しく表示されますか。

文字化けした場合は、ADJUSTまたは、SystemWalker/CharsetMGRの設定をもう一度確認してください。

ただし、サーバが、Systemwalker Centric Manager V11.0L10以降の場合は除きます。

対処方法

対処3

確認ポイント

メッセージが通知されないホスト(被監視サーバ)側で、コマンド“uname -n”で獲得できるホスト名と、syslogに出力されたメッセージに付加されたホスト名が一致しているか、確認してください

原因

Systemwalker Centric Managerは、自システムのsyslogに通知されたメッセージを監視します。ほかのホストから、syslogdの機能によって通知されたメッセージは監視対象外です。

対処方法

注意

ホスト名の大文字小文字は区別されます。

例えば、“uname -n”で獲得されたホスト名が“hostname”、messagesファイルに出力されているメッセージのホスト名が“HOSTNAME”の場合、別ホストと認識されます。

対処4

原因

Systemwalker Centric Managerは、/etc/syslog.confに定義した条件(facility.level)のメッセージをsyslogdから直接受信しています。このため、syslogdがデフォルトで出力しているメッセージファイル(例:messages)に出力されるすべてのメッセージが監視できるものではありません。

※出力されたメッセージファイル(例:messages)を監視しているのではありません。

対処方法

メッセージが監視できるように、syslogdからSystemwalker Centric Manager へ通知される条件(/etc/syslog.confに定義した条件(facility.level))に設定してください。また、syslogdがデフォルトで出力しているメッセージファイルと同じメッセージを監視する場合は、この条件(facility.level)の部分をメッセージファイルと同一にしてください。

注意

条件(facility.level)を、syslogdがデフォルトで出力しているメッセージファイルと同一に変更すると、Systemwalker Centric Managerに通知されるメッセージが増加します。監視の必要がないメッセージは、イベント監視の条件定義を更新し、監視対象から外してください。

syslogdからSystemwalker Centric Managerへ通知される条件を変更するために、syslogdの環境定義ファイル/etc/syslog.confをSystemwalker Centric Managerのインストール時に自動的に設定します。

注意

  • Systemwalker Centric Managerに受け渡すメッセージを変更する場合には、メッセージの定義部分を任意に変更してください。

  • /etc/syslog.confに空白を記述すると、syslogdが正しくメッセージをSystemwalker Centric Managerに通知しません。パラメタの区切りは、タブを使用してください。

  • /etc/syslog.confを変更した場合は、syslogdに変更を通知するかsyslogdを再起動します。

    • 通知する場合

      syslogdに対してHUPシグナルを送ります。

      ps -ef | grep syslogd
      kill -HUP <上記で求めたプロセスID>

    • 再起動する場合

      syslogdを以下のように再起動します。

      • Solaris版の場合

        sh /etc/rc2.d/S74syslog stop
        sh /etc/rc2.d/S74syslog start

      • Linux版の場合

        sh /etc/rc.d/init.d/syslog restart

注意

再起動を行った場合、syslogdが停止している間に発生したメッセージは、syslogdで処理されない場合があります。

HP-UX版、AIX版の場合、再起動の実施ではなく、HUPシグナルの通知を実施してください。

  • 定義部分と、/var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの間は、必ずタブだけで区切ってください。

  • /var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの後ろは、必ず改行してください。空白文字などは入力できません。

  • この定義をコメントアウトしないでください。

ポイント

SystemWalker/CentricMGR 5.2/5.2.1/10.0で、「facility.level」が「kern.info」のメッセージを監視対象に追加する場合の例を以下に示します。

  1. /etc/syslog.confを以下のように変更します。

    • [変更前]

      *.warning /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg

    • [変更後]

      *.warning;kern.info /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg

  2. syslogdを再起動します。

    1. 以下のコマンドを実行し、syslogdを停止します。

      sh /etc/rc2.d/S74syslog stop

    2. 以下のコマンドを実行し、syslogdを起動します。

      sh /etc/rc2.d/S74syslog start

対処5

確認ポイント

監視できないシステムはOSがTurbo LinuxまたはRed Hat Linuxで、SystemWalker/CentricMGR SE 5.2または、V10.0L10 の環境ではありませんか。

対処方法

留意事項があります。(FNS-10631)

以下の条件の時、Systemwalker Centric Manager のメッセージ監視において、syslogd から通知されるメッセージが破棄され、監視できない場合があります。

  1. 発生条件

    1. OSがTurbo LinuxまたはRed Hat Linuxである。かつ、(OpenLinuxでは本現象は発生しません)

    2. システムの設定ファイル/etc/sysconfig/networkにおいて、 ホスト名が定義されていない。(HOSTNAMEの内容が以下3つのいずれかと合致する)

      HOSTNAME=localhost.localdomain

      HOSTNAME=localhost

      HOSTNAME=

  2. 原因

    Linuxの起動処理において、/etc/sysconfig/network にホスト名が定義されていない場合、Systemwalker Centric Manager起動後にホスト名が再設定されることが原因です。 メッセージ監視では、syslogdからメッセージを受信すると自システム(CentricMGR起動時に決定されるホスト名)での発生メッセージを監視対象とし、他システムでの発生メッセージは破棄する仕様です。

  3. 利用者の処置

    スーパーユーザで以下の1)2)の手順を実施してください。

    1. システムの設定ファイル/etc/sysconfig/networkをエディタで開き、HOSTNAMEにホスト名を定義します。

    2. システムを再起動(リブート)します。 または、以下のコマンドを実行します。

      # sh /opt/FJSVsagt/etc/init.d/opagt.syslog stop

      # sh /opt/FJSVsagt/etc/init.d/opagt.syslog start

      # /opt/FJSVsagt/usr/lib/hupsyslog

    システムの設定を変更できない場合は、「4.回避方法」に示す手順を実施してください。

  4. 回避方法

    Systemwalker Centric Manager(syslog連携部分)の起動順序を変更することで、回避可能です。

    スーパーユーザで以下の1)2)の手順を実施してください。

    1. 以下のコマンドを実行します。

      • SystemWalker/CentricMGR 5.2の場合

        # cd /etc/rc.d/rc2.d

        # mv S04opagt.syslog S11opagt.syslog

        # cd /etc/rc.d/rc3.d

        # mv S04opagt.syslog S11opagt.syslog

        # cd /etc/rc.d/rc5.d

        # mv S04opagt.syslog S11opagt.syslog

      • SystemWalker/CentricMGR 10.0の場合

        # cd /etc/rc.d/rc2.d

        # mv S00opagt.syslog S11opagt.syslog

        # cd /etc/rc.d/rc3.d

        # mv S00opagt.syslog S11opagt.syslog

        # cd /etc/rc.d/rc5.d

        # mv S00opagt.syslog S11opagt.syslog

    2. システムを再起動(リブート)します。または、以下のコマンドを実行します。

      # sh /opt/FJSVsagt/etc/init.d/opagt.syslog stop

      # sh /opt/FJSVsagt/etc/init.d/opagt.syslog start

      # /opt/FJSVsagt/usr/lib/hupsyslog

  5. 問題発生後のリカバリ方法

    なし。

  6. その他

    「4.回避方法」を実施した場合、Systemwalker Centric Managerをアンインストール後に一部のファイルが残ります。スーパーユーザで以下のコマンドを実行して削除してください。

    # rm -f /etc/rc.d/rc2.d/S11opagt.syslog

    # rm -f /etc/rc.d/rc3.d/S11opagt.syslog             

    # rm -f /etc/rc.d/rc5.d/S11opagt.syslog

対処6

確認ポイント

表示されないメッセージがSystemwalker Centric Managerの起動前に発生している場合、Systemwalker Centric Managerの起動後に以下のメッセージが出力されていませんか。

[V13.0.0以前]

opagtd: 警告: 205: 監視対象メッセージを破棄しました (データ数=XXXX)

[V13.1.0]

opagtd: 警告: 205: 監視対象メッセージを破棄しました (データ数=XXXX)。YYYYにおいてSystemwalker Centric Manager起動前の監視対象メッセージが500件を超えました。

XXXX:破棄されたデータ数

YYYY:破棄対象(以下の文字列)

対処方法

監視対象のメッセジが破棄される”を参照して、対処してください。

対処7

確認ポイント(Linux版のみ)

syslogに連続して出力された同一のメッセージの内、2つめ以降のメッセージが表示されない現象ですか。

原因

syslogdの仕様により、syslogに連続して同一のメッセージが出力された場合、2つ目以降のメッセージはすぐにはSystemwalker Centric Managerに通知されずに溜められます。そして溜められていたメッセージは、他の異なるメッセージが出力されたタイミングで通知されます。なお、ここでの「異なるメッセージ」とは、syslogdがSystemwalker Centric Managerへ通知する対象のメッセージであることが条件です。異なるメッセージが発生しても、それがSystemwalker Centric Managerへの通知対象でなければ、その後も溜められたままとなります。

syslogdがSystemwalker Centric Managerへ通知する対象のメッセージについては、4を参照してください。

対処方法

以下のOSの場合の回避する方法を説明します。

/etc/sysconfg/syslog に以下のオプションを指定することで、syslogdはある一定の間隔で溜められていたメッセージをSystemwalker Centric Managerに通知する様になります。

また、上記を記述後は設定を反映させるために syslog を再起動してください。

# service syslog restart

この -m オプションを指定することで、 syslogd は毎回N分毎にmessagesに「-- MARK --」という文字列を出力します。この文字列はpriorityがinfoであるため、infoを明示的に通知対象にしない限り、Systemwalker Centric Managerに通知されることはありません。

(Systemwalker Centric Managerへの通知対象のメッセージについては4を参照。)

ただし、「-- MARK --」がmessages に出力されたタイミングでsyslogdが溜め込んでいるメッセージを、すべて出力先のファイルに書き出すため、長時間Systemwalker Centric Managerに対してメッセージ通知が遅れることは無くなります。