ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Centric Manager/Systemwalker Event Agent トラブルシューティングガイド 監視編

9.2.10 クラスタシステムのメッセージが監視できない(メッセージ発生元がSafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERの場合)

対象バージョンレベル

対処1

確認ポイント

SafeCLUSTER、またはPRIMECLUSTERの運用管理ビューのIPアドレスが運用管理サーバから見えていますか。

V11.0L10/11.0  以降の場合

下記メッセージが出力されていないか、確認してください。

opagtd: 警告: 154: %1 への接続処理に失敗しました。再接続処理を行います(通信用IPアドレス:%2)

%1: 接続に失敗したメッセージ送信先ホスト名またはIPアドレス

%2: クラスタシステムの運用管理ビューが使用するIPアドレス、または、通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したメッセージ送信先システムとの通信時に使用するIPアドレス

対処方法

クラスタシステム上で、以下の手順で得られたIPアドレスに対して、運用管理サーバからpingが通るか確認します。

V11.0L10/11.0以降の場合で、“opagtd: 警告: 154:…”のメッセージが出力されているのであれば、“通信用IPアドレス:%2”に対して、運用管理サーバからpingが通るか確認します。

  1. 以下のコマンドを実行します。

    /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam acsif

  2. 以下のコマンドを実行し、IPアドレスを獲得します。

    /usr/sbin/ifconfig インタフェース名

    インタフェース名:1.で表示された名前

    ※IPアドレスは、コマンド結果の“inet XXX.XXX.XXX.XXX”の“XXX.XXX.XXX.XXX”です。

    【例】

    運用管理サーバ上で、“ping 123.123.123.1”を実行し、運用管理サーバから通信可能か確認する例を示します。

    1. クラスタシステム上で、以下の操作を行います。

      # /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam acsif
      sys:acsif hme2
      # /usr/sbin/ifconfig hme2
      hme2: flags=1000863<UP,BROADCAST,NOTRAILERS,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 2 inet 123.123.123.1 netmask ffffff00 broadcast 123.123.123.255 ether 1:1:1:1:1:1

    2. 運用管理サーバ上で、pingを実行します。

      ping 123.123.123.1

運用管理サーバから見えないIPアドレスとなっている場合、以下のように対処してください。

-n nodename:

メッセージ送信先に指定した送信先のホスト名、またはIPアドレスを定義します。

大文字小文字も含め、メッセージ送信先システムに定義した文字列と同じ文字列にします。

-i IpAddr:

イベント送信元になる業務サーバの物理IPアドレスを設定します。物理IPアドレスを指定します。IpAddrに指定されたIPアドレスが登録されます。

※指定したIPアドレスが不当であった場合は下記メッセージが出力されます。その際は正しいIPアドレスで再設定してください。

opagtd: エラー: 290: 通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したIPアドレスが不当です。(IPアドレス:%1)

%1: opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレス

【例】

  • 条件

    クラスタを構成するノードがNodeA、NodeBとします。

    それぞれの条件を以下の表に示します。物理IPアドレスと論理IPアドレスは、運用管理サーバと通信ができるものとします。

    NodeA

    NodeB

    物理IPアドレス

    128.10.10.1

    128.10.10.2

    論理IPアドレス

    128.10.10.5

    128.10.10.5

    運用管理ビューが使用する
    IPアドレス

    10.10.10.1

    10.10.10.2

    メッセージ送信先システム名

    unyoukanri

    unyoukanri

  • 定義

    • SystemWalker/CentricMGR 5.2/5.2.1の場合

      NodeA:

      ファイル名:/var/opt/FJSVsagt/tmp2/unyoukanri.snd
      設定値(ファイルの内容):128.10.10.1

      NodeB:

      ファイル名:/var/opt/FJSVsagt/tmp2/unyoukanri.snd
      設定値(ファイルの内容):128.10.10.2

    • Systemwalker Centric Manager 10.0以降の場合

      NodeA:

      /opt/systemwalker/bin/opasetip -n unyoukanri -i 128.10.10.1

      NodeB:

      /opt/systemwalker/bin/opasetip -n unyoukanri -i 128.10.10.2

備考

ポイント

opagtd: ERROR: 290: IP address specified in the command (opasetip) is invalid. (IP address:%1)

opagtd: エラー: 290: 通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したIPアドレスが不当です。(IPアドレス:%1)

【メッセージの意味】

opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレスが不当です。

【パラメタの意味】

%1: opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレス

【対処方法】

正しい、物理IPアドレスにてopasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) を実施してください。コマンドで定義を実施した場合は、以下の操作を実施してください。

  • メッセージ送信先と常時接続で接続している場合

    Systemwalker Centric Managerの再起動

  • メッセージ送信先と必要時接続で接続している場合

    Systemwalker Centric Managerの再起動

    下記コマンドの実行

    /opt/systemwalker/bin/opaconstat -a

対処2

確認ポイント

ノード名引継ぎ機能を使用していますか。

対処方法

クラスタシステムを構成する両ノードで、以下のコマンドを実行してください。

uname -n

ノード名引継ぎ機能を使用している場合、コマンド結果で同一のホスト名が表示されます。この場合は、物理ノードを識別できるノード名で通知するため、ノード名引継機能使用時の環境設定を業務サーバの通信環境を定義します。

以下の手順を運用系、待機系で、実施してください。

  1. 運用管理クライアントで、スタートメニューから[Systemwalker Centric Manager]-[環境設定]-[システム監視設定]を選択します。

    →[システム監視設定[接続先設定]]ダイアログボックスが表示されます。

  2. 対象の業務サーバを指定します。

    →[システム監視設定]ダイアログボックスが表示されます。

  3. [通信環境定義]ボタンをクリックします。

    →[通信環境定義]ダイアログボックスが表示されます。

  4. 自ホスト名を定義します。

    [自ホスト名]タブから、自ホストを選択し、物理ノードを識別できるノード名を設定します。

  5. 業務サーバのhostsファイルと、部門管理サーバ、運用管理サーバのhostsファイルに、物理ノードを識別できるノード名(4.で設定したホスト名)を追加します。

対処3

確認ポイント

SafeCLUSTERが出力するメッセージを監視できますか。

対処方法

SafeCLUSTERのメッセージは、以下のように出力されます。

以下の情報を参考にし、/etc/syslog.confの定義を見直してください。

/etc/syslog.confの設定方法については、“syslog.confの定義”を参照してください。

発生時期

カテゴリ
facility

エラー種別
level

メッセージテキスト

監視設定

発生元

リソース異常による状態遷移

daemon

err(*1)

2905:リソース(resource リソースID:rid)に異常が発生しました。

初期値で監視対象(*2)

運用系

ノード異常による状態遷移

daemon

err(*1)

2906:ノード(node)に異常が発生しました。

初期値で監視対象(*2)

待機系

*1):SafeCLUSTER1.1/1.0.3の場合は、“notice”

*2):SafeCLUSTER1.1/1.0.3の場合は、syslog.confの変更が必要

ポイント

syslog.confの定義

syslogからSystemwalker Centric Managerへ通知される条件を、変更するために、syslogdの環境定義ファイル/etc/syslog.confをSystemwalker Centric Managerのインストール時に自動的に設定します。

  • SystemWalker/CentricMGR 5.0/5.1:Solaris /HP-UX/AIX版の場合

    *.err;kern.debug;auth.notice  /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg

  • Systemwalker Centric Manager 5.2以降:Solaris /HP-UX/AIX版の場合

    *.warning  /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg

  • Systemwalker Centric Manager 5.2以降:Linux版の場合

    *.warning  |/var/opt/FJSVsagt/fifo/slg

注意

  • Systemwalker Centric Managerに受け渡すメッセージを変更する場合には、メッセージの定義部分を任意に変更してください。

  • /etc/syslog.confに空白を記述すると、syslogdが正しくメッセージをSystemwalker Centric Managerに通知しません。パラメタの区切りは、タブを使用してください。

  • /etc/syslog.confを変更した場合は、syslogdに変更を通知するかsyslogdを再起動します。

    なお、再起動方法は“9.2.9 syslogに出力するメッセージが表示されない”-“対処4”を参照してください。

  • 定義部分と、/var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの間は必ずタブだけで区切ってください。

  • /var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの後ろは必ずすぐに改行してください。空白文字などは入力できません。

  • この定義をコメントアウトしないでください。

対処4

確認ポイント

PRIMECLUSTERが出力するメッセージを監視できますか。

対処方法

PRIMECLUSTERのRMSのメッセージをsyslogに出力する設定を行ってください。設定方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。

発生時期

カテゴリ
facility

エラー種別
level

メッセージテキスト

監視設定

発生元

リソース異常による状態遷移

daemon

err

Resource リソース名 transitioned to a Faulted state due to a child fault.

初期値で監視対象

運用系