対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Solaris版:5.0以降
Linux版:V10.0L20以降
Systemwalker Event Agent
Solaris版:10.1以降
Linux版:V11.0L10以降
対処1
確認ポイント
SafeCLUSTER、またはPRIMECLUSTERの運用管理ビューのIPアドレスが運用管理サーバから見えていますか。
V11.0L10/11.0 以降の場合
下記メッセージが出力されていないか、確認してください。
opagtd: 警告: 154: %1 への接続処理に失敗しました。再接続処理を行います(通信用IPアドレス:%2) |
%1: 接続に失敗したメッセージ送信先ホスト名またはIPアドレス
%2: クラスタシステムの運用管理ビューが使用するIPアドレス、または、通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したメッセージ送信先システムとの通信時に使用するIPアドレス
対処方法
クラスタシステム上で、以下の手順で得られたIPアドレスに対して、運用管理サーバからpingが通るか確認します。
V11.0L10/11.0以降の場合で、“opagtd: 警告: 154:…”のメッセージが出力されているのであれば、“通信用IPアドレス:%2”に対して、運用管理サーバからpingが通るか確認します。
以下のコマンドを実行します。
/etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam acsif |
以下のコマンドを実行し、IPアドレスを獲得します。
/usr/sbin/ifconfig インタフェース名 |
インタフェース名:1.で表示された名前
※IPアドレスは、コマンド結果の“inet XXX.XXX.XXX.XXX”の“XXX.XXX.XXX.XXX”です。
【例】
運用管理サーバ上で、“ping 123.123.123.1”を実行し、運用管理サーバから通信可能か確認する例を示します。
クラスタシステム上で、以下の操作を行います。
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam acsif |
運用管理サーバ上で、pingを実行します。
ping 123.123.123.1 |
運用管理サーバから見えないIPアドレスとなっている場合、以下のように対処してください。
SystemWalker/CentricMGR 5.0/5.1の場合
運用管理ビューが使用するIPアドレスを、運用管理サーバと通信可能なIPアドレスに、定義を変更してください。
SystemWalker/CentricMGR 5.2/5.2.1の場合
運用管理ビューが使用するIPアドレスを、運用管理サーバと通信可能なIPアドレスに定義を変更するか、Systemwalker Centric Managerが使用するIPアドレスを変更してください。
Systemwalker Centric Managerが使用するIPアドレスの変更は、SafeCLUSTER上で以下の手順を実施してから、Systemwalker Centric Managerを再起動してください。
以下のファイルを作成します。“XXX”には、イベントの送信先となる運用管理サーバのIPアドレス、またはホスト名の文字列を設定します。なお、本設定ファイルはバックアップされないため、システム構築時に再度設定する必要があります。
/var/opt/FJSVsagt/tmp2/XXX.snd |
ポイント
ファイル名
XXX.snd |
※“XXX”には、イベントの送信先となる運用管理サーバのIPアドレス、または、ホスト名の文字列を設定します。大文字小文字も含め、メッセージ送信先に定義した文字列と同じ文字列にします。
使用用途
業務サーバが通信で使用する業務サーバ自身のIPアドレスを定義します。
SafeCLUSTERにSystemwalker Centric Managerがインストールされている場合、この定義が実施されないと、クラスタ管理画面用に定義されているIPアドレスを使用してメッセージ送信先と通信します。クラスタ管理画面用に定義されているIPアドレスを使用しての通信に支障がある場合は、本定義により使用するIPアドレスを変更してください。
格納場所
/var/opt/FJSVsagt/tmp2 |
ファイル形式
IPaddress |
パラメタ
IPaddress: 通信で使用する業務サーバ自身の物理IPアドレス
IPaddressは、半角英数字で指定します。
【例】
10.10.10.10 |
Systemwalker Centric Manager 10.0以降の場合
運用管理ビューが使用するIPアドレスを、運用管理サーバと通信可能なIPアドレスに、定義を変更するか、Systemwalker Centric Managerが使用するIPアドレスを変更してください。
Systemwalker Centric Managerが使用するIPアドレスの変更は、SafeCLUSTER、またはPRIMECLUSTER上で以下の手順を実施してから、Systemwalker Centric Managerを再起動してください。
以下のコマンドを使用し、Systemwalker Centric Managerがメッセージ送信先システムと通信時に使用するSafeCLUSTER、またはPRIMECLUSTER上の物理IPアドレスを定義します。なお、本設定は異なるIPアドレスの環境へ資源をリストアされる際、本設定はリストアされないため、システム構築時に再度設定する必要があります。
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n nodename -i IpAddr |
メッセージ送信先に指定した送信先のホスト名、またはIPアドレスを定義します。
大文字小文字も含め、メッセージ送信先システムに定義した文字列と同じ文字列にします。
イベント送信元になる業務サーバの物理IPアドレスを設定します。物理IPアドレスを指定します。IpAddrに指定されたIPアドレスが登録されます。
※指定したIPアドレスが不当であった場合は下記メッセージが出力されます。その際は正しいIPアドレスで再設定してください。
opagtd: エラー: 290: 通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したIPアドレスが不当です。(IPアドレス:%1) |
%1: opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレス
【例】
条件
クラスタを構成するノードがNodeA、NodeBとします。
それぞれの条件を以下の表に示します。物理IPアドレスと論理IPアドレスは、運用管理サーバと通信ができるものとします。
NodeA | NodeB | |
---|---|---|
物理IPアドレス | 128.10.10.1 | 128.10.10.2 |
論理IPアドレス | 128.10.10.5 | 128.10.10.5 |
運用管理ビューが使用する | 10.10.10.1 | 10.10.10.2 |
メッセージ送信先システム名 | unyoukanri | unyoukanri |
定義
SystemWalker/CentricMGR 5.2/5.2.1の場合
NodeA:
ファイル名:/var/opt/FJSVsagt/tmp2/unyoukanri.snd |
NodeB:
ファイル名:/var/opt/FJSVsagt/tmp2/unyoukanri.snd |
Systemwalker Centric Manager 10.0以降の場合
NodeA:
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n unyoukanri -i 128.10.10.1 |
NodeB:
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n unyoukanri -i 128.10.10.2 |
備考
ポイント
opagtd: ERROR: 290: IP address specified in the command (opasetip) is invalid. (IP address:%1) |
opagtd: エラー: 290: 通信用IPアドレス定義コマンド(opasetip)で定義したIPアドレスが不当です。(IPアドレス:%1) |
opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレスが不当です。
%1: opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) で設定したIPアドレス
正しい、物理IPアドレスにてopasetip(通信用IPアドレス定義コマンド) を実施してください。コマンドで定義を実施した場合は、以下の操作を実施してください。
メッセージ送信先と常時接続で接続している場合
Systemwalker Centric Managerの再起動
メッセージ送信先と必要時接続で接続している場合
Systemwalker Centric Managerの再起動
下記コマンドの実行
/opt/systemwalker/bin/opaconstat -a |
対処2
確認ポイント
ノード名引継ぎ機能を使用していますか。
対処方法
クラスタシステムを構成する両ノードで、以下のコマンドを実行してください。
uname -n |
ノード名引継ぎ機能を使用している場合、コマンド結果で同一のホスト名が表示されます。この場合は、物理ノードを識別できるノード名で通知するため、ノード名引継機能使用時の環境設定を業務サーバの通信環境を定義します。
以下の手順を運用系、待機系で、実施してください。
運用管理クライアントで、スタートメニューから[Systemwalker Centric Manager]-[環境設定]-[システム監視設定]を選択します。
→[システム監視設定[接続先設定]]ダイアログボックスが表示されます。
対象の業務サーバを指定します。
→[システム監視設定]ダイアログボックスが表示されます。
[通信環境定義]ボタンをクリックします。
→[通信環境定義]ダイアログボックスが表示されます。
自ホスト名を定義します。
[自ホスト名]タブから、自ホストを選択し、物理ノードを識別できるノード名を設定します。
業務サーバのhostsファイルと、部門管理サーバ、運用管理サーバのhostsファイルに、物理ノードを識別できるノード名(4.で設定したホスト名)を追加します。
対処3
確認ポイント
SafeCLUSTERが出力するメッセージを監視できますか。
対処方法
SafeCLUSTERのメッセージは、以下のように出力されます。
以下の情報を参考にし、/etc/syslog.confの定義を見直してください。
/etc/syslog.confの設定方法については、“syslog.confの定義”を参照してください。
発生時期 | カテゴリ | エラー種別 | メッセージテキスト | 監視設定 | 発生元 |
---|---|---|---|---|---|
リソース異常による状態遷移 | daemon | err(*1) | 2905:リソース(resource リソースID:rid)に異常が発生しました。 | 初期値で監視対象(*2) | 運用系 |
ノード異常による状態遷移 | daemon | err(*1) | 2906:ノード(node)に異常が発生しました。 | 初期値で監視対象(*2) | 待機系 |
*1):SafeCLUSTER1.1/1.0.3の場合は、“notice”
*2):SafeCLUSTER1.1/1.0.3の場合は、syslog.confの変更が必要
ポイント
syslogからSystemwalker Centric Managerへ通知される条件を、変更するために、syslogdの環境定義ファイル/etc/syslog.confをSystemwalker Centric Managerのインストール時に自動的に設定します。
SystemWalker/CentricMGR 5.0/5.1:Solaris /HP-UX/AIX版の場合
*.err;kern.debug;auth.notice /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg |
Systemwalker Centric Manager 5.2以降:Solaris /HP-UX/AIX版の場合
*.warning /var/opt/FJSVsagt/fifo/slg |
Systemwalker Centric Manager 5.2以降:Linux版の場合
*.warning |/var/opt/FJSVsagt/fifo/slg |
注意
Systemwalker Centric Managerに受け渡すメッセージを変更する場合には、メッセージの定義部分を任意に変更してください。
/etc/syslog.confに空白を記述すると、syslogdが正しくメッセージをSystemwalker Centric Managerに通知しません。パラメタの区切りは、タブを使用してください。
/etc/syslog.confを変更した場合は、syslogdに変更を通知するかsyslogdを再起動します。
なお、再起動方法は“9.2.9 syslogに出力するメッセージが表示されない”-“対処4”を参照してください。
定義部分と、/var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの間は必ずタブだけで区切ってください。
/var/opt/FJSVsagt/fifo/slgの後ろは必ずすぐに改行してください。空白文字などは入力できません。
この定義をコメントアウトしないでください。
対処4
確認ポイント
PRIMECLUSTERが出力するメッセージを監視できますか。
対処方法
PRIMECLUSTERのRMSのメッセージをsyslogに出力する設定を行ってください。設定方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
発生時期 | カテゴリ | エラー種別 | メッセージテキスト | 監視設定 | 発生元 |
---|---|---|---|---|---|
リソース異常による状態遷移 | daemon | err | Resource リソース名 transitioned to a Faulted state due to a child fault. | 初期値で監視対象 | 運用系 |