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ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 13.4 運用手引書

11.1.9 クラスタ運用でのレプリケーション運用の注意事項

SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTER

クラスタシステムにおけるレプリケーション運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。

PRIMECLUSTER

PRIMECLUSTER 4.1A20以前

複製元ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の注意事項があります。

PRIMECLUSTER 4.1A30以降

複製元ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の注意事項があります。

スナップショット型レプリケーションの実行は、以下の手順で行います。

  1. userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。

    # hvutil -m on userApplication
    #
  2. レプリケーションを実行します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake From-Volume-Name To-Volume-Name
    FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpmake completed
    #
  3. userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。(*1)

    # hvutil -m off userApplication
    #

    (*1)userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止する前に、hvassertコマンドで複製元ボリュームのクラスタリソースがオンライン(Online)であることを確認してください。

    リソースがオンライン(Online)であることを確認するコマンドは以下になります。

    # hvassert -s <複製元ボリュームのクラスタリソース名> Online

    上記コマンドの復帰値が0になるまで待ってから、userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止してください。

同期型レプリケーションの実行は、以下の手順で行います。

  1. 同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync From-Volume-Name To-Volume-Name
    FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpstartsync completed
    #
  2. 等価性維持状態を確認します。

  3. userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。

    # hvutil -m on userApplication
    #
  4. レプリケーションを実行します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake From-Volume-Name To-Volume-Name
    FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpmake completed
    #
  5. userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。(*1)

    # hvutil -m off userApplication
    #

    (*1)userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止する前に、hvassertコマンドで複製元ボリュームのクラスタリソースがオンライン(Online)であることを確認してください。

    リソースがオンライン(Online)であることを確認するコマンドは以下になります。

    # hvassert -s <複製元ボリュームのクラスタリソース名> Online

    上記コマンドの復帰値が0になるまで待ってから、userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止してください。

VERITAS Cluster Server

クラスタシステムにおけるレプリケーション運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。

11.1.9.1 クラスタサービス停止時のレプリケーション

SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTER

AdvancedCopy Managerが属するクラスタサービス(userApplication)が稼動している場合、稼動ノードでのみレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用を行うことはできません。同様に、クラスタサービス(userApplication)が停止している場合も、環境が整っていないためにレプリケーション運用を行うことはできません。

ただしクラスタサービス(userApplication)が停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、レプリケーション運用を行うことができます。

注意

  • スケーラブル運用の業務との複合運用を行っている場合は、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)のみを停止し、Storage(管理)サーバ業務のクラスタサービス(userApplication)は停止しないでください。
    レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)を有効にすることで、通常時と同じレプリケーション運用を行うことができます。
    レプリケーション運用ディスクを有効にできない場合、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)を停止してのレプリケーション運用はできません。

  • 以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、レプリケーション運用を行うことはできません。

    • AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク

    • レプリケーション運用ディスク (運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)

  • レプリケーション運用での以下の操作はできません。

    • Storage管理サーバからのレプリケーション運用の操作(-h オプション指定によるホストの指示)

    • 複製元/複製先ボリュームの追加削除

    • -mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション

  • Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてレプリケーション管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。レプリケーション管理の表示系コマンドについては、「10.4 レプリケーション管理のコマンド」を参照してください。

以下の手順にて、クラスタサービス(userApplication)停止中のレプリケーション運用を行います。

  1. 両ノードでクラスタサービス(userApplication)が停止していることを確認します。
    クラスタサービス(userApplication)を停止する方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。

  2. レプリケーション運用したいノードにtelnet等でログインします。
    論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。

  3. 共有ディスクを有効にします。
    共有ディスクを起動(オンライン)します。
    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
    複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。

    注意

    共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。

  4. レプリケーション運用を実施します。
    クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用を行うことができます。
    複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることもできます。

  5. 手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
    マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
    共有ディスクを停止(オフライン)します。

  6. クラスタサービス(userApplication)を起動(オンライン)します。
    必要に応じて、クラスタサービス(userApplication)を起動します。
    クラスタサービス(userApplication)の起動方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。

VERITAS Cluster Server

AdvancedCopy Managerが属するサービスグループが稼動している場合、稼動ノードでのみレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用を行うことはできません。同様に、サービスグループが停止している場合も、環境が整っていないためにレプリケーション運用を行うことはできません。

ただしサービスグループが停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、レプリケーション運用を行うことができます。

注意

  • 以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、レプリケーション運用を行うことはできません。

    • AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク

    • レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)

  • レプリケーション運用での以下の操作はできません。

    • Storage管理サーバからのレプリケーション運用の操作(-hオプション指定によるホストの指示)

    • 複製元/複製先ボリュームの追加削除

    • -mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション

  • Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてレプリケーション管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。レプリケーション管理の表示系コマンドについては、「10.4 レプリケーション管理のコマンド」を参照してください。

以下の手順にて、サービスグループ停止中のレプリケーション運用を行います。

  1. 両ノードでサービスグループが停止していることを確認します。
    サービスグループを停止する方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。

  2. レプリケーション運用したいノードにtelnet等でログインします。
    論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。

  3. 共有ディスクを有効にします。
    共有ディスクを起動(オンライン)します。
    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
    複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。

    注意

    共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。

  4. レプリケーション運用を実施します。
    クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用を行うことができます。
    複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることもできます。

  5. 手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
    マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
    共有ディスクを停止(オフライン)します。

  6. サービスグループを起動(オンライン)します。
    必要に応じて、サービスグループを起動します。
    サービスグループの起動方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。