Systemwalker Centric Manager 解説書 - UNIX/Windows(R)共通 -
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第2章 機能の説明

2.4 監視

Systemwalker Centric Managerでは、ネットワークやシステム、業務などの状況を集中的に監視することができます。以下のようなさまざまな目的で使用できます。

Systemwalker Centric Managerでは、ネットワーク、システム、アプリケーションについて、次の観点から集中的に監視することができます。

さらに、ネットワーク、システム、アプリケーションについての監視を組み合わせ、業務の観点から監視することができます。

また、監視したい事象の発生をアクション定義の機能を使用し、管理者へ音声などで通知することができます。

■障害の監

Systemwalker Centric Managerでは、システム異常、ネットワーク異常などの発生をイベントとして集中的に監視できます。稼働状況や性能を監視している場合の異常もイベントとして監視することができます。

障害の監視は、個々のシステム、アプリケーションなどの単位のほか、業務単位で監視することが可能です。

イベントが発生すると、[Systemwalkerコンソール]画面に通知され、どこで、どのようなイベントが発生したかを確認することができます。

さらに、イベントの発をメールなどで自動的に管理者へ通知するなどのアクションを自動的に実行することができます。アクションの自動実については“自動アクション”を参照してください。

[Systemwalkerコンソール]から行う障害の対処

監視画から直接、ほかのアプリケーションを起動することができます。ネットワーク機器の管理ツールや、 [Systemwalker Operation Manager]ウィンドウを呼び出すことにより、監視イベントの詳細な調査や対処が可能になります。

◆監視対象

障害の監視対象を以下に示します。

監視する障害の種類

部門管理/業務サーバ

クライアント

ネットワーク機器

Windows

UNIX

ネットワーク
(トラップ監視/MIB監視)


(注1)


(注1)


(注1)


(注1)

システム
(イベント監視)


(注2)

アプリケーション/業務
(イベント監視)

○:監視可能
△:一部監視可能
−:対象外

注1)
Systemwalker Centric Managerが導入されていないノードも管理可能です。ただし、トラップ監視/MIB監視では、SNMPエージェントからのトラップ受信/MIB収集により監視を行うため、SNMPエージェントが動作していることが必要です。
注2)
イベント監視は、Windows(R) 2000、Windows(R) XP Professionalで可能です。

■稼働状況の監

Systemwalker Centric Managerでは、サーバやルータ、アプリケーションなどの稼働/停止状態を集中的に監視します。

[Systemwalkerコンソール]に、稼働/停止などの状態や、状態の変化を通知します。状態の変化とは、停止状態への遷移または起動状態への遷移を示します。

◆監視対象

稼働状況の監視対象を以下に示します。

監視する稼働状況の種類

部門管理/業務サーバ

クライアント

ネットワーク機器

Windows

UNIX

ネットワーク/システム(稼働状態の監視)

○(注)

○(注)

○(注)

○(注)

アプリケーション/業務

○:監視可能
−:対象外

注)
稼働状態の監視では、Systemwalker Centric ManagerやSNMPエージェントが導入されていないノードも管理可能です。稼働状態の表示では、インタフェース情報のMIBを収集し、監視を行うため、SNMPエージェントが動作していることが必要です。

■性能の監

Systemwalker Centric Managerでは、システム、ネットワーク、アプリケーション、業務などの性能を集中的に監視します。各種性能情報を収集し、グラフ表示により性能の傾向を知ることができます。また、あらかじめ設定されたしきい値超えを監視し、性能の異常をイベントとして管理者へ通知します。しきい値超えを監視することで、性能トラブルの未然防止が可能です。

ネットワークやシステムの性能は、以下のように監視します。

監視の目的に合わせて、上記機能を使い分けることができます。ネットワークやシステムの性能監視の詳細については、“ネットワーク/システムの性能を監視する”を参照してください。

ネットワーク上に分散された複数のサーバ上に存在するアプリケーションの性能は、アプリケーション管理で集中して監視します。

アプリケーション管理による性能監視では、監視システムごとに個別の基準を適用して、それぞれのシステムがその特性どおりに運用できているかを監視することができます。アプリケーション管理については、“アプリケーションの性能を監視する”を参照してください。

ネットワークやシステムの性能監視に必要なエージェン

ネットワークやシステムの性能を監視するには、それぞれ以下のエージェントの機能が動作している必要があります。

監視対象

SNMPエージェン

Systemwalker Centric Managerのシステム性能収集エージェン

ネットワークの性能

×

ネットワークの性能とシステムの性能
(基本情報だけ)

サーバ性能

○:必要
×: 不要

◆監視対象

性能の監視対象を以下に示します。

性能監視の種類

部門管理/業務サーバ

クライアント

ネットワーク機器

Windows

UNIX

ネットワークの性能の監視

○(注2)

○(注1,2)

○(注2)

○(注2)

システムの性能の監視

アプリケーションの性能の監視

×

○:監視可能×:監視不可
−:対象外

注1)
Linuxは制限があります。“OS別機能差一覧”を参照してください。
注2)
Systemwalker Centric Managerが導入されていないノードも管理可能です。

Systemwalker Centric Managerのエージェントを導入していないサーバ/クライアントの監

Systemwalker Centric Managerのエージェントを導入していないサーバ/クライアントを監視することができます。

◆エージェント/イベント監視エージェントを導入した場合との機能差

インストールレス型エージェントで監視する場合と、エージェント/イベント監視エージェントを導入したサーバ/クライアントを監視する場合の差異を以下に示します。

 

エージェント/イベント監視エージェントの場合

インストールレス型エージェントの場合

監視方法

リアルタイムで監視します。

一定時間間隔で情報を取得し、監視します。

ネットワーク負荷

業務サーバでイベントをフィルタリングできるため、監視サーバ−業務サーバ間の通信データ量を抑えることができます。

すべてのイベントを一旦監視サーバに集めるため、導入している場合に比べ、監視サーバ−Systemwalker Centric Managerを導入していないサーバ間の通信データ量が大きくなります。

構成

システムの構成にあわせ、2階層や3階層のシステム構成を、柔軟に組むことができます。

1台の監視サーバで監視できるサーバは60台までです。
60台以上の構成の場合や、監視サーバとSystemwalker Centric Managerを導入していないサーバのOSが異なる場合は、3階層構成にする必要があります。

シスログ/イベントログ監視

インストールレス型エージェントでサーバ/クライアントのシステムログ/イベントログを監視する場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。

 

エージェント/イベント監視エージェントの場合

インストールレス型エージェントの場合

監視間隔

リアルタイムで監視します。

シスログファイルに出力されているログをすべて監視します。【UNIX】

監視対象のシステムログを変更したい場合は、監視ポリシーで変更できます。監視対象のファイルは1システムにつき1ファイルです。

メッセージの監視【Windows】

インストールレス型エージェントのサーバの設定をした後に発生したメッセージが監視対象になります。

転送されたシスログ/イベントログ

シスログ/イベントログの転送で通知された他システムのメッセージは監視対象外です。

メッセージに付加されるホスト名

メッセージに付加されるホスト名は、[通信環境定義]ダイアログの[自ホスト名]タブの内容に従って付加されます。

メッセージに付加されるホスト名は、監視ポリシーで設定したホスト名になります。(注)

セキュリティイベントログ【Windows】

Windowsのセキュリティイベントログを監視対象からはずすことができます。

コード系【UNIX】

監視できるコード系は、Systemwalker Centric Managerでサポートしている範囲です。

  • Solaris:EUC,SJIS,UTF-8
  • Linux:UTF-8

注)監視ポリシーの設定については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”の“インストールレス型エージェント監視”を参照してください。

リモートコマンド

トラブルが発生した監視対象のサーバに対して、リモートからコマンドを投入し、復旧操作を行えます。リモートコマンドを発行できるノードは、監視ポリシーの配付先に設定したサーバです。

インストールレス型エージェントの場合でも、エージェント/イベント監視エージェントを導入した場合と同様の機能が使用できます。

ただし、業務サーバのインストール時に、[標準インストール]または、[イベント通知先の設定]画面で[通知先へは必要な時だけ接続する]を選択した場合に、運用管理サーバから被監視システムに対してリモートコマンドを投入できないことがあります。

また、以下の場合は、運用管理サーバと被監視システムの間の通信経路を確立する必要があります。

通信経路を確立するには、以下のコマンドを実行してください。

opaconstat -a

通信経路が確立されたことを確認するには、以下のコマンドを運用管理サーバから実行します。

業務サーバのホスト名が“systemC”である場合の例を以下に示します。

c:\>opaconstat -o
<--(  )―systemA
systemA <--(PART)―systemB
systemA <--(PART)-- systemC

opaconstat(接続構成登録/削除/表示コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

インベントリ情報の管理

インストールレス型エージェントでサーバ/クライアントのインベントリ情報を管理する場合、エージェント機能をインストールした場合と比べ、以下の差異があります。

機能

エージェント/イベント監視エージェントの場合

インストールレス型エージェントの場合(注1)

ハードウェア情報

○(注2)

ユーザ情報

×

ソフトウェア情報

○(注2)

レジストリ収集情報【Windows】

×

ミドルウェア修正情報【UNIX】

×

テキスト情報

×

ソフトウェア辞書情報収集【Windows】

×

インベントリ情報変更履歴【Windows】

×

ソフトウェア修正管理機能

×(注3)

○:使用できます。
×:使用できません。

注1)インベントリ収集は以下の方法で収集されます。

インストールレス型エージェントのサーバ/クライアントのインベントリ情報を収集するためには、運用管理サーバ・部門管理サーバで、以下のサービス/デーモンが動作している必要があります。

注2)ハードウェア情報/ソフトウェア情報の一部の情報は、収集不可、または収集内容がエージェント導入の場合と異なる場合があります。

注3)インストールレス型エージェントのサーバで収集したサーバ情報は、ソフトウェア修正管理機能の管理対象外となります。

■ホストの監【GEE】

Systemwalker Centric Manager GEEは、TCP/IPネットワーク上のUNIXシステムやWindowsシステムを監視する機能に加えて、グローバルサーバ、SURE SYSTEM、Millennium Global ServerおよびS390ファミリ、PRIMEQUEST(以降、これらをあわせてホストと呼びます)を監視することができます。

ホストの監視についての詳細は、“使用手引書 グローバルサーバ運用管理ガイド”の“グローバルサーバ監視について”を参照してください。


下へ2.4.1 ネットワーク/システムの監視
下へ2.4.2 アプリケーションの監視
下へ2.4.3 業務の監視
下へ2.4.4 管理者への通知
下へ2.4.5 Systemwalker自身の監視
下へ2.4.6 ノードの変更監視
下へ2.4.7 メッセージ返答要求・返答操作【Solaris版/Linux版】
下へ2.4.8 イベントから連携製品の状況確認

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