NETSTAGE/Ft説明書
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第5章 運用> 5.2 操作コマンド

5.2.3 表示コマンド

NETSTAGE/Ftが提供している表示コマンドについて説明します。

5.2.3.1 dspeonコマン

dspeonコマンドは、EONF通信ドライバの通信状態および定義情報を表示します。

表示方法には、“資源個別表示”および“資源名一覧表示”があります。

“資源個別表示”は、指定された資源の各種情報と関連資源の情報を表示します。

“資源名一覧表示”は、指定された資源種別に属する活性状態または活性状態以外の資源名を表示します。

■形式

■オプション

◆-a

活性状態の資源名一覧を表示します。

“資源名一覧表示”時にのみ指定可能なオプションです。

◆-d

活性状態以外の資源名一覧を表示します。

“資源名一覧表示”時にのみ指定可能なオプションです。

◆-l 資源種別

資源種別を指定するオプションであり、指定可能な資源種別名は、以下のものがあります。

資源種別名と表示される資源の関係を表 5.4に示します。

[表 5.4 資源種別ごとに表示される資源]

指定値

資源種別

shost

自ホストシステム

dhost

相手ホストシステム

enrsc

相手通信資源

vlu

自通信資源

procgr

プロセスグループ

■オペランド

◆資源名

指定できる資源と表示情報を表 5.5に示します。

[表 5.5 資源ごとの表示情報]

指定資源

表示情報

具体的な表示情報

自ホストシステム
(shost定義文)

自システム名

shost定義資源名

資源タイプ

shost

資源状態

活性/非活性/活性化中/非活性化中

IPアドレス

IPアドレス

EONFコネクション数

確立中/解放中コネクション数、
確立済コネクション数

相手ホストシステム名一覧

dhost定義資源名、接続先IPアドレス

相手ホストシステム
(dhost定義文)

相手ホストシステム名

dhost定義資源名

資源タイプ

dhost

資源状態

活性/非活性/非活性化中

IPアドレス

IPアドレス

EONFコネクション数

確立中/解放中コネクション数、
確立済コネクション数

相手システム内FNA通信主体一覧

dhostをリンクするenrscの一覧を表示する。(コネクション有りのenrscとコネクション無しのenrscとに分けて表示)

RFC1006レベルでのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

VCP APIのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

自側通信資源
(vlu定義文)

自側通信資源名

vlu定義資源名

資源タイプ

vlu

資源状態

活性/非活性/非活性化中

所属プロセスグループ

所属しているプロセスグループ(procgr)名を表示

所属自ホストシステム

所属している自ホストシステム(shost)名を表示

相手通信宛先名(接続時)
(enrsc文)

通信相手である相手システム内FNA通信主体(enrsc)名を表示

RFC1006レベルでのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

VCP APIのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

コミュニケーションサービスとの接続状態

open :通信経路開設状態
not-open:通信経路未開設状態

コネクション資源状態

コネクション状態を表示
not establish:未確立
establishing(TCP establishing):
確立中(TCP確立中)
establishing(TC establishing):
確立中(TC確立中)
establishing(LU-LU Session establishing):
確立中(LU-LUセション確立中)
established:確立状態
closing(LU-LU Session closing):
解放中(LU-LUセション解放中)
closing(TC/TCP closing):
解放中(TC/TCP解放中)

シーケンス番号

送受信データのシーケンス番号を表示
(通常データ−上り、
通常データ−下り、
優先データ−上り、
優先データ−下り)

接続保留数

vluに保留している着呼数

接続保留中の相手通信資源名

vluに保留している着呼の相手通信資源名

相手通信資源
(enrsc定義文)

相手通信資源名

enrsc定義資源名

資源タイプ

enrsc

資源状態

活性/非活性/非活性化中

グローバル名

gblnameオペランド値

所属する相手ホストシステム名

所属している相手ホストシステム(dhost)名を表示

相手通信あてさき名(一覧)
(接続時)(vlu文)

接続している通信相手の自通信資源(vlu)名を一覧で表示する。

相手通信あてさきとのEONFコネクション数

確立中/解放中コネクション数、
確立済コネクション数

RFC1006レベルでのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

VCP APIのトレース採取状態

on :開始状態
off:停止状態

プロセスグループ
(procgr定義文)

プロセスグループ名

procgr定義資源名

資源タイプ

procgr

資源状態

活性/活性化中

プロセスID

プロセスID

EONFコネクション数

確立中/解放中コネクション数、
確立済コネクション数

所属通信資源一覧

procgrをリンクするvluの一覧を表示する。(コネクションありのenrscとコネクションなしのenrscとに分けて表示)

■出力形式

■詳細

なし

■実行例

5.2.3.2 dspcmsvコマン

dspcmsvコマンドは、稼動中のコミュニケーションサービスにおける通信パスやLUの状態などを表示します。

dspcmsvコマンドが表示する情報には、"通信パス一覧"、"ホストLU情報"、"端末LU情報"、 "グループLU内LU情報"および"稼動中コミュニケーションサービス一覧"があります。

■形式

■オプション

◆-p プロセス名

情報を表示する対象のコミュニケーションサービスをプロセス名で指定します。ここで、プロセス名とは、コミュニケーションサービスの通信パス定義ファイルにおいて"processname"で定義された名前です。

本オプションおよび通信パス定義ファイル名が省略された場合には、現在稼動中のすべてのコミュニケーションサービスを表示の対象とします。

◆-l

通信パスの一覧を表示します。

◆-h [ホストLU名]

ホストLUの情報を表示します。

ホストLU名を指定すると、指定されたホストLU名の情報のみ表示します。

◆-w [端末LU名]

端末LUの情報を表示します。

端末LU名を指定すると、指定された端末LU名の情報のみ表示します。

◆-g

グループLUに含まれるLUの一覧を表示します。

“グループLU内LU情報表示”時にのみ指定可能なオプションです。

◆-c

現在稼働中のコミュニケーションサービスの一覧を表示します。

■オペランド

◆通信パス定義ファイル名

情報を表示する対象のコミュニケーションサービスを通信パス定義ファイル名で指定します。dspcmsvコマンドは、指定された通信パス定義ファイルから"processname"で定義されているプロセス名を取得し、そのプロセス名を持つコミュニケーションサービスの情報を表示します。なお、本オペランドおよび-pオプションのどちらも省略された場合には、現在稼動中のすべてのコミュニケーションサービスを表示の対象とします。

注意)通信パス定義ファイルを指定する場合、コミュニケーションサービス起動後、通信パス定義ファイル内のプロセス名を別の名前に変更した場合、dspcmsvコマンドがエラーとなったり、情報を表示する対象となるコミュニケーションサービスが、ユーザの意図したものと異なることがあります。

■出力形式

通信パス一覧表示の場合

ホストLU情報表示の場合

端末LU情報表示の場合

グループLU内LU情報表示の場合

稼動中コミュニケーションサービス一覧表示の場合

ホストLU情報表示、および端末LU情報表示において、状態として出力されるLUの状態一覧を表 5.6に示します。

[表 5.6 LUの状態一覧]

状態

詳細情報

意味

available

(なし)

LU使用可能状態(未接続)

connected(詳細情報)

waiting for LOGON or INIT-SELF resp

LU-LUセション確立要求コマンド応答待ち状態

waiting for LOGON, INIT-SELF or BIND

LU-LUセション確立要求コマンド待ち状態

waiting for BIND

LU-LUセション確立コマンド待ち状態

waiting for NOTIFY resp

NOTIFY応答待ち状態

BIND processing

LU-LUセション確立コマンド処理中

waiting for BIND resp

LU-LUセション確立コマンド応答待ち状態

(なし)

LU-LUセション確立状態

waiting for UNBIND resp

LU-LUセション解放コマンド応答待ち状態

waiting for UNBIND(BFC) resp

LU-LUセション解放コマンド(BFC)応答待ち状態

error recovering(詳細情報)

BIND processing

LU-LUセション確立コマンド処理中

waiting for UNBIND resp

LU-LUセション解放コマンド応答待ち状態

waiting for SSCP-LU data resp

SSCP-LUデータ応答待ち状態

waiting for UNBIND

LU-LUセション解放コマンド待ち状態

waiting for BIND

LU-LUセション確立コマンド待ち状態

unavailable

(なし)

LU使用不可能状態

■詳細

■実行例

5.2.3.3 dspvcphコマン

dspvcphコマンドは、ネットワーク構成要素の運用状態を表示します。

dspvcphコマンドが表示する情報には、"アプリケーション資源情報"、"通信パス情報"、"PU情報"および"LU情報"があります。

■形式

■オプション

◆-a [アプリケーション名 [アプリケーション名...]]

アプリケーション名で指定したアプリケーションが使用するLUの状態を表示します。

アプリケーション名を省略した場合は、すべてのアプリケーションの状態が表示されます。

◆-i [通信パス名 [通信パス名...]]

通信パス名で指定された通信パス資源の状態を表示します。

指定された通信パス配下のPUの状態も同時に表示されます。

通信パス名を省略した場合は、すべての通信パスの状態が表示されます。

◆-p [PU名 [PU名...]]

PU名で指定されたPU資源の状態を表示します。

指定されたPU配下のLUの状態も同時に表示されます。

PU名を省略した場合は、すべてのPUの状態が表示されます。

◆-l [LU名 [LU名...]]

LU名で指定されたLU資源の状態を表示します。

LU名を省略した場合は、すべてのLUの状態が表示されます。

◆-s

VCP/Hの状態を表示します。

■オペランド

なし

■出力形式

dspvcphの状態表示を表 5.7に示します。

[表 5.7 dspvcphの状態表示メッセージ]

状態

詳細情報

意味

アプリの状態表示

status=
(状態)

active.

起動済み

inactive.

未起動

exec=
(アプリの起動元)

USER

操作員が起動

VCPH

VCP1次局が起動

通信パスの状態表示

type=
(種別)

ticf

TICF(FNAonTCP/IP)

status=
(状態/TICF)

inactive.

非活性化状態

inactive.
(in process of auto recovery)

非活性化状態
(自動復旧処理中)

in process of activation.

活性化処理中

watching to be dialed.

着呼待ち状態

in process of connection.

接続処理中

connected.

接続済み

error.
waiting for request to disconnect.

エラー.切断待ち状態

in proces of change destination address.

相手アドレス切り替え中

in process of deactivation.

非活性化処理中

PUの状態表示

sscp-pu=
(sscp-puセションの状態)

inactive.

未確立

active.

確立済み

LUの状態表示

sscp-lu=
(sscp-luセションの状態)

inactive.

未確立

active.

確立済み

lu-lu=
(lu-luセションの状態)

inactive.

未確立

waiting for BIND data.
(application no opened)

BIND待ち

NORMAL status.

確立済み

in pricess of disconnect LU-LU session.

解放中
(UNBINDの応答待ち)

VCP1次局の状態表示

status=
(状態)

inactive.

未起動状態

starting.

起動処理中

active.

運用中(起動済み)

stoping.

停止処理中

■詳細

複数の資源を指定した場合は、指定した順に状態表示の対象となります。途中で該当資源が未定義であっても、中断せずに他の資源の状態表示を続行します。

■実行例


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