ETERNUS SF Recovery Manager for Oracle SE 13.0.0 説明書 - Windows - |
目次
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本章では、Recovery Manager for Oracleのリカバリーについて説明します。
リカバリー手順の概要を説明します。
データベース破損が発生した場合、以下の流れでリカバリーを行います。
データベース破損が発生した場合、どのファイルに破損が発生したのかを判断する必要があります。
データベース破損が発生した場合は、アラートログ(alert_ORACLE_SID.log)に情報が出力されます。まずはアラートログを参照し、破損発生ファイルの確認を行ってください。
リカバリーメインメニュー画面より、DBチェックを実行し、破損発生ファイルの確認を行ってください。
破損箇所の特定を行った後、リカバリー画面よりリカバリーを実行します。
Recovery Manager for Oracleでは、以下のリカバリー機能を提供しています。
リカバリー機能 |
説明 |
オートリカバリ |
データベースの破損状況に応じたリストア・リカバリーを自動判断し、実行します。 |
全体リカバリ |
制御ファイルおよびすべてのデータファイルをリストアし、リカバリーを実行します。 |
カスタムリカバリ |
上級者向けのデータベースリカバリー機能です。 |
Recovery Manager for Oracle では、データベースのリストア・リカバリーはディスクtoディスクのみサポートしております。テープからのリストア・リカバリーはサポート対象外となります。ディスク上のバックアップ領域が破損した場合は、Recovery Manager for Oracleのリカバリー画面を起動する前に、バックアップソフト等を使用して、テープよりリストアを行ってください。
リカバリーが正常終了した後、業務データの確認をしてください。
リカバリーメインメニュー画面について説明します。
バックアップ/リカバリー環境設定済みのデータベース一覧が表示されます。
「DBチェック」、「リカバリ」を行うデータベースを選択してください。
「データベース一覧」で選択されたデータベースが正常であるか、破損しているかを確認します。
「データベース一覧」で選択されたデータベースのリカバリーを実行します。
DBチェックについて説明します。
DBチェックでは、データベースの各ファイル(制御ファイル、オンラインREDOログファイル、全データファイル)の状態を確認します。
DBチェックの実行手順を以下に説明します。
「リカバリーメインメニュー画面の起動」の手順に従ってリカバリーメインメニュー画面を起動します。
ターゲットデータベース接続用のリスナーが起動されているかを確認します。
ターゲットデータベースのOracleインストールユーザーでログインし、lsnrctl statusコマンドにて、リスナーが起動されていることを確認してください。また、tnspingコマンドにて、接続文字列を指定してターゲットデータベースに接続可能であることを確認してください。
(例)リスナーの確認(リスナー名がlistener_orclの場合)
C:\>lsnrctl status listener_orcl |
上記のように、ターゲットデータベース用のリスナーサービスが起動されていることを確認します。
(例)tnspingの確認(ターゲットデータベースへの接続文字列がorclの場合)
c:\>tnsping orcl |
上記のように、tnspingにてターゲットデータベースに接続可能であることを確認します。
リカバリーメインメニュー画面のデータベース一覧より、DBチェックを行いたい「データベース名」および「DBチェック」を選択し、「処理開始」ボタンをクリックします。
DBチェックが完了するとデータベースが正常であるか、異常があるかの結果が表示されます。
DBチェックの結果が正常の場合、以下の実行結果画面が表示されます。
処理を終了してよい場合は、「終了」ボタンをクリックします。
DBチェックの結果が異常の場合、以下の実行結果画面が表示されます。
表領域チェック結果が「異常あり」の場合、「詳細表示」ボタンをクリックすると、破損した表領域を確認することができます。
即座にリカバリーする場合は、「リカバリ実行」ボタンを、処理を終了する場合は、「終了」ボタンをクリックします。
データベースの破損状況によっては、DBチェック実行により、インスタンスが停止してしまうことがあります。
リカバリーを実行する前に、必ず、「ターゲットデータベース接続用リスナーの起動確認」の確認を行ってください。もし、異常がある場合は、問題を解決した後に、リカバリーを実行してください。
「実行結果の確認」の実行結果画面で「終了」ボタンをクリックした場合、以下の画面が表示されます。
このまま処理を終了する場合は、「はい」ボタンをクリックします。処理を終了せずに「実行結果画面」を再表示する場合は、「いいえ」ボタンをクリックします。
DBチェック実行中に発生する代表的なエラーの対処について説明します。
以下の画面が表示された場合は、リスナーが起動されていないことが考えられます。「ターゲットデータベース接続用リスナーの起動確認」を行い、リスナーを起動後、DBチェックを再実行してください。
以下の画面が表示された場合は、データベースが起動されていない、もしくは、データベースが破損していることが考えられます。
データベースが起動していない場合は、データベースを起動した後、DBチェックを再実行してください。
データベースが破損している場合は、リカバリーを実行してください。
データベースリカバリーについて説明します。
データベースリカバリーの実行手順を以下に説明します。
「リカバリーメインメニュー画面の起動」の手順に従ってリカバリーメインメニュー画面を起動します。
「DBチェック」の「ターゲットデータベース接続用リスナーの起動確認」の手順と同様の確認を行います。
リカバリーメインメニュー画面のデータベース一覧より、リカバリーする「データベース名」および「リカバリ」を選択し、「処理開始」ボタンをクリックします。
以下のリカバリー画面が表示されます。
[リカバリ種別]
オート(オートリカバリ) |
データベースの破損状況に応じたリストアおよびリカバリーを実行します。 |
全体(全体リカバリ) |
制御ファイルおよびすべてのデータファイルをリストアし、リカバリーを実行します。 |
カスタム(カスタムリカバリ) |
ファイルを選択し、リカバリーを実行します。 |
[ボタン]
復元ポイント指定 |
復元ポイント指定の画面を表示します。 |
処理開始 |
リカバリー処理を実行します。 |
終了 |
アプリケーションを終了します。 |
詳細表示 |
DBチェック結果の詳細情報を表示します。 |
データベースの破損状況を判断し、その状況に応じたリストアおよびリカバリーを実行します。
以下の場合、正常にリカバリーできないことがあります。
リカバリー画面より、リカバリ種別「オート」を選択し、「処理開始」ボタンをクリックします。
リカバリーを続行してよいか、確認画面が表示されます。
リカバリーを実行する場合は、「続行」ボタンを、リカバリーを取り消す場合は「キャンセル」ボタンをクリックします。
カレントのオンラインREDOログファイル破損や、バックアップ以降に生成されたアーカイブログファイルが欠落している場合は、データベース破損直前までのデータを復旧することはできません。
リカバリー処理実行中画面が表示されます。
リカバリー処理が完了するまで、このままお待ちください。
リカバリー処理が完了すると、以下の画面が表示されます。
データベースの破損状況によっては、REDOログがリセット(resetlogs)される場合があります。REDOログがリセットされた場合はこれまでのバックアップが無効となりますので、速やかにバックアップを取得してください。
制御ファイルおよびすべてのデータファイルをリストアし、リカバリーを実行します。
リカバリー画面より、リカバリ種別「全体」を選択し、「処理開始」ボタンをクリックします。
リカバリーを続行してよいか、確認画面が表示されます。
リカバリーを実行する場合は、「続行」ボタンをクリックします。リカバリーを取り消す場合は、「キャンセル」ボタンをクリックします。
カレントのオンラインREDOログファイル破損や、バックアップ以降に生成されたアーカイブログファイルが欠落している場合は、データベース破損直前までのデータを復旧することはできません。
リカバリー処理実行中画面が表示されます。
リカバリー処理が完了するまで、このままお待ちください。
リカバリー処理が完了すると、以下の画面が表示されます。
全体リカバリでは、必ずREDOログがリセット(resetlogs)されます。これまでのバックアップが無効となりますので、速やかにバックアップを取得してください。
リカバリーファイルやリカバリー方法を選択し、リカバリーを実行します。
カスタムリカバリは、データベースのバックアップ/リカバリー上級者向け機能です。
リカバリーするファイルやリカバリー方法を正しく指定しないと、リカバリーが正常に行われません。
データベースのバックアップ/リカバリー機能に精通していない方は、「オートリカバリ」もしくは「全体リカバリ」を選択してください。
リカバリー画面より、リカバリ種別「カスタム」を選択します。
「制御ファイル」、「REDOログファイル」、「表領域」のタブをクリックし、リカバリーするファイルを選択します。
[機能]
復元しない |
制御ファイルのリカバリーを行いません。 |
復元する |
制御ファイルのリカバリーを行います。 |
[ボタン]
選択解除 |
機能の選択を解除します。 |
制御ファイルをリカバリーした場合は、必ずREDOログがリセット(resetlogs)されます。これまでのバックアップが無効となりますので、速やかにバックアップを取得してください。
[機能]
復元しない |
オンラインREDOログファイルのリカバリーを行いません。 |
復元する |
オンラインREDOログファイルのリカバリーを行います。 |
[ボタン]
選択解除 |
機能の選択を解除します。 |
全表領域、表領域指定、ボリューム文字指定の何れかが選択できます。
[機能]
全表領域のリカバリーを行います。 |
|
選択された表領域のリカバリーを行います。 |
[ボタン]
選択解除 |
機能の選択を解除します。 |
表領域名指定のリカバリー選択時、SYSTEM表領域、UNDO表領域および一時表領域(TEMPFILE)以外の表領域の場合は以下の問合せがあります。
データベースを停止せずにオンラインでリカバリーを実行したい場合は、「オンラインリカバリ」を選択して、「実行」ボタンをクリックします。データベースを停止してリカバリーを実行したい場合は、「オフラインリカバリ」を選択して、「実行」ボタンをクリックします。
リカバリーを続行してよいか、確認画面が表示されます。
リカバリーを実行する場合は、「続行」ボタンをクリックします。リカバリーを取り消す場合は「キャンセル」ボタンをクリックします。
リカバリー処理実行中画面が表示されます。
リカバリー処理が完了するまで、このままお待ちください。
リカバリー処理が完了すると、以下の画面が表示されます。
リカバリー画面より「復元ポイント指定」ボタンをクリックした場合に以下の画面が表示されます。
[機能]
世代指定 |
指定した世代のバックアップ時点(「最新世代」、「前世代」、「前々世代」)にリカバリーします。 注1) |
ログ順序番号指定 |
指定したログ順序番号(Thread 注2)/Sequence)の時点にリカバリーします。 注3) |
時間指定 |
指定した時間の時点にリカバリーします。 |
注1)バックアップ管理世代数の設定値により、選択できる範囲が異なります。
1の場合は「最新世代」のみ
2の場合は「最新世代」と「前世代」
3の場合はすべて選択可能
選択範囲を超えたものを指定してはいけません。
注2)Threadには必ず"1"を指定してください。
注3)指定したログ順序番号−1のログまでを適用します。
[ボタン]
設定 |
指定した復元ポイントを設定し、リカバリー画面に戻ります。 |
キャンセル |
復元ポイントを設定せずに、リカバリー画面に戻ります。 |
選択解除 |
選択した復元ポイントを解除します。 |
アラートログ表示 |
アラートログを表示します。 注1), 注2) |
注1)アラートログの最終行から100行の内容を表示します。
注2)データベースインスタンスが停止している場合は、表示することはできません。また、シングルサーバ運用の場合、「ノード001」以外のタブページには何も表示されません。
リカバリー完了画面およびリカバリー実行ログファイルより、リカバリーが正常終了したことを確認してください。
リカバリー処理が正常終了すると、以下の画面が表示されます。
リカバリー処理が異常終了した場合は、以下の画面が表示されます。
実行ログを参照し、エラーとなっている原因を取り除いた後、リカバリーを再実行してください。
リカバリー実行時に詳細情報がログファイルに出力されます。
ログファイルは、"<インストールディレクトリ>\log\recovery\DB_NAME" ディレクトリ配下に生成されます。
ログファイル名は以下の通りです。
recf_YYYYMMDDHHMISS.log |
リカバリー画面操作ログ |
rec_YYYYMMDDHHMISS.log |
リカバリー実行ログ |
YYYYMMDDHHMISS : 実行した時間(年月日時分秒)
リカバリーが異常終了した場合は、ログファイルを参照し、エラーとなっている原因を取り除いた後、リカバリーを再実行してください。
(例)リカバリーが正常でDBチェックが異常の実行ログ例
《省略》 |
リカバリーが正常終了しましたら、業務データの確認を行ってください。
速やかにバックアップを取得してください。
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