ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.0 -Solaris-
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第10章 各種コマンド

本章では、各種コマンドの使用方法を記述しています。

10.1 バックアップ管理のコマン

本章では、バックアップ管理のコマンドによる操作について説明しています。

バックアップ管理のすべてのコマンドはrootユーザーのみが実行可能です。その他のユーザーでコマンド実行した場合は、「swst0601 コマンド実行ユーザがrootでないため、当コマンドは実行できません。」メッセージを出力しエラー終了します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swstbackstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstbackup

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstbkpoldel

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstbkpoldisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstbkpolset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcancelrest

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcancelsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcanceltrk

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstdevdisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstdevinfoset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstexecstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swsthistdel

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsthistdisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstresback

swstresrst

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合は常にStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-xオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstrestore

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstreststat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstsrsemtch

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合は常にStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-xオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swststartsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsvrdisp

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsvrset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsyncstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swsttrkstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。bshの場合、環境変数の設定方法は以下の通りです。

    # SWSTGNODE=論理ノード名<Enter>
    # export SWSTGNODE
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swstsvrset

必要

業務稼動ノード

swstsvrdisp

必要

業務稼動ノード

swstdevinfoset

必要

業務稼動ノード

swstdevdisp

必要

業務稼動ノード

swstbkpolset

必要

業務稼動ノード

swstbkpoldisp

必要

業務稼動ノード

swstbkpoldel

必要

業務稼動ノード

swstbackup

必要

業務稼動ノード

swstbackstat

必要

業務稼動ノード

swstrestore

必要

業務稼動ノード

swstcancelrest

必要

業務稼動ノード

swstreststat

必要

業務稼動ノード

swsthistdisp

必要

業務稼動ノード

swsthistdel

必要

業務稼動ノード

swststartsync

必要

業務稼動ノード

swstcancelsync

必要

業務稼動ノード

swstsyncstat

必要

業務稼動ノード

swstexecstat

必要

業務稼動ノード

swstcanceltrk

必要

業務稼動ノード

swsttrkstat

必要

業務稼動ノード

swstsrsemtch

必要

業務稼動ノード

swstresback

必要

業務稼動ノード

swstresrst

必要

業務稼動ノード

10.1.1 環境定義系コマン

バックアップ管理の環境定義系コマンドについて説明します。

バックアップ管理の環境定義は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

Storageサーバ構成情報設定コマンド

swstsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。

Storageサーバ構成情報表示コマンド

swstsvrdisp

Storageサーバの構成情報を表示します。

デバイス情報設定コマンド

swstdevinfoset

デバイスの用途を設定します。

デバイス使用状況表示コマンド

swstdevdisp

デバイスの情報を表示します。

バックアップポリシー設定コマンド

swstbkpolset

バックアップポリシーを設定します。

バックアップポリシー表示コマンド

swstbkpoldisp

設定されているバックアップポリシーを表示します。

バックアップポリシー削除コマンド

swstbkpoldel

設定されているバックアップポリシーを削除します。

10.1.1.1 Storageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。本コマンドを実施する事で、本Storageサーバはバックアップ運用を行うサーバである旨の宣言を行います。

Symfowareデータベースをバックアップ/リカバリする場合は、バックアップ時に作成されるリカバリ制御ファイルの格納先(リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ)と、リストア時にデータベースのリカバリ作業を行うための作業ディレクトリ(作業ディレクトリ)を登録します。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ、あるいは作業ディレクトリを変更する場合は、変更するディレクトリ名を指定して、再度コマンドを実行してください。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリを変更した場合、変更前のディレクトリ内にあるリカバリ制御ファイルは、新しいディレクトリに移動します。空き容量不足などで移動が失敗した場合は、リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリは変更されません。この場合、変更前のディレクトリに存在していたリカバリ制御ファイルは保証されます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrset [-c RecCtrlFile-Directory] [-w Work-Directory]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrset [-h Server] [-c RecCtrlFile-Directory] [-w Work-Directory]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    バックアップ運用を行うStorageサーバ名を指定します。本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    省略した場合は、コマンドを投入したStorageサーバが処理対象となります。

    -c

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を指定します。

    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    非クラスタ運用の場合 : /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery

    クラスタ運用の場合 : /etc/opt/FJSVswsts/<論理ノード名>/SymfoWARE/Recovery

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

    -w

    作業ディレクトリ名を指定します。

    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    非クラスタ運用の場合 : /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE

    クラスタ運用の場合 : /var/opt/FJSVswsts/<論理ノード名>/SymfoWARE

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバの構成情報を設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrset
    swstsvrset completed
    #

    SymfowareがインストールされているStorageサーバの構成情報を設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrset -c /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery -w
    /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE
    swstsvrset completed
    #

    Storage管理サーバからStorageサーバ(job1)の構成情報を設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrset -h job1
    swstsvrset completed
    #

クラスタ運用時は、-c オプションで指定するリカバリ制御ファイル出力先ディレクトリとして、共有ディスク上のディレクトリを指定する必要があります。

次のような場合、Storageサーバ構成情報を設定することができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

10.1.1.2 Storageサーバ構成情報表示コマンド(swstsvrdisp

Storageサーバ構成情報設定コマンドで設定したStorageサーバ構成情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrdisp

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrdisp [-h Server]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(job1)の構成情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrdisp
    Storage-Server  = job1
    #

    SymfowareがインストールされているStorageサーバ(job2)の構成情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsvrdisp
    Storage-Server  = job2
    RecCtrlFile-Dir = /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery/
    Work-Dir        = /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Storage-Server

    Storageサーバ名を表示します。

    RecCtrlFile-Dir

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を表示します。

    Work-Dir

    作業ディレクトリ名を表示します。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名と作業ディレクトリ名は、Symfowareがインストールされていないときは表示されません。

10.1.1.3 デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset

ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)に割り当てられたボリュームを、業務ボリューム、またはバックアップボリュームとして設定します。

業務ボリュームとは、バックアップ元となる業務データが格納されたボリュームのことを表します。

バックアップボリュームとは、その業務データのバックアップを保管するためのボリュームのことを表します。

通常業務ボリュームのバックアップ運用を行う場合、業務ボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップ対象の決定』を、バックアップボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップボリュームの準備』を参照してください。

また、Symfowareのバックアップ運用を行う場合、業務ボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップ対象の決定』を、バックアップボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップボリュームの準備』を参照してください。

GDSの論理ボリュームを登録することも可能です。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset -t | -b | -o Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset [-h Server] -t | -b | -o Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -t

    指定したデバイスを業務ボリュームとして登録します。

    -b、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -b

    指定したデバイスをバックアップボリュームとして登録します。

    -t、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -o

    指定したデバイスが業務ボリューム、もしくはバックアップボリュームと登録されていた場合、それらを登録から削除します。

    -t、-bオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    デバイス(/dev/dsk/c1t0d0s6)を業務ボリュームとして設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset -t /dev/dsk/c1t0d0s6
    swstdevinfoset completed
    #

    デバイス(/dev/dsk/c1t0d2s6)をバックアップボリュームとして設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset -b /dev/dsk/c1t0d2s6
    swstdevinfoset completed
    #

    業務ボリュームとして設定したデバイス(/dev/dsk/c1t0d0s6)を設定から削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset -o /dev/dsk/c1t0d0s6
    swstdevinfoset completed
    #

次のような場合は、業務ボリュームとして設定することができません。

次のような場合は、バックアップボリュームとして設定することができません。

次の変更を行うには、関連するバックアップ履歴情報を削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、業務ボリュームに設定されているバックアップポリシーを削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連する同期処理(ECセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連するトラッキング処理(OPCセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクトの運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

10.1.1.4 デバイス使用状況表示コマンド(swstdevdisp

デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)で設定した業務ボリューム、バックアップボリュームおよびそれ以外の設定可能なデバイスの情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp [-h Server] [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -t

    業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

    -b

    バックアップボリュームとして設定されているデバイスを表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、全バックアップボリュームのデバイス情報を表示します。

    -u

    Device-Mode欄の表示形式を変更します。

    -o

    業務ボリュームとバックアップボリュームに設定されているデバイス以外を表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、業務ボリュームにもバックアップボリュームにも設定されていない全デバイス情報を表示します。

    t、b、oのすべてのオプションが省略された場合は、業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合、オプションも省略されていれば、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    設定されたデバイスの使用状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp -tb
    Server Device            Size         Device-Mode   Mount-Point (Method)             Backup-Engine
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6    1.0 Gbyte Transaction   /mnt/tran1 (ufs)                 AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t1d0s6    1.0 Gbyte Transaction   ---- (----)                      AdvancedCopy
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s6    2.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS6/LOG01/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s3    2.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS2/LOG02/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t0d2s6    1.0 Gbyte Backup (used) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t0d2s3    1.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t0d7s6    2.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    job2   /dev/dsk/c1t0d7s3    2.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Size

    デバイスに割り当てられたパーティションサイズを表示します。

    Device-Mode

    デバイスの区別する文字列を表示します。

    ”Transaction”:業務ボリュームを表します。

    ”Backup”:バックアップボリュームを表します。

    ”Other”:業務ボリューム、バックアップボリュームに登録可能なデバイスを表します。

    バックアップボリュームの場合、そのバックアップボリュームが使用中の場合は、"Backup (used)" と表示します。未使用の場合は、"Backup (free)" と表示します。サスペンド指定バックアップあるいは差分スナップショット型バックアップを実行した場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中となります。

    -uオプションが指定されている場合、履歴削除されたサスペンド状態のバックアップボリュームは"Backup(used-S)"と表示し、履歴削除されたトラッキング状態のバックアップボリュームは"Backup(used-T)"と表示します。

    Mount-Point (Method)

    デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にそのマウントポイントのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

    Backup-Engine

    運用種別を表示します。

    "AdvancedCopy": AdvancedCopy Managerによるバックアップ運用

    Symfoware用の業務ボリュームの場合、"Mount-Point (Method)"欄には以下の形式で表示します。

    DB-Name  DBS-Name  /  LogGroup  /  RDB-Name  (SymfoWARE)
    1       2           3           4         5
      1 データベース名を表示します。
      2 データベーススペース名を表示します。
      3 ロググループ名を表示します。
      4 RDBシステム名を表示します。RDBシステム名がない時は、"-"と表示します。
      5 Symfowareであることを表します。

10.1.1.5 バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset

保存世代数、間隔日数などのバックアップポリシーを設定します。保存世代数とは、バックアップを行ったデータを何世代残しておくかを意味します。間隔日数とは、バックアップを実行してから次のバックアップを行うまでの日数の目安を意味します。

間隔日数を指定しても、AdvancedCopy Managerは自動的にバックアップを取得することは行いません。

設定の際には、指定されたバックアップポリシーに従って運用するために必要な数のバックアップボリュームが設定されている必要があります。通常業務ボリュームのバックアップ運用を行う場合のバックアップボリュームの数については、本マニュアルの『バックアップボリュームの準備』を参照してください。また、Symfowareのバックアップ運用を行う場合は、本マニュアルの『バックアップボリュームの準備』を、GDSのバックアップ運用を行う場合は、本マニュアルの『論理ボリューム単位の運用』を参照してください。

ロググループを指定して当コマンドを実行した場合は、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対してバックアップポリシーを設定します。ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してバックアップポリシーを設定することはできません。
  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップポリシーの設定を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpolset [-i Interval-Days] [-s Save-Number][Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpolset [-h Server][-i Interval-Days] [-s Save-Number] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップポリシーの設定を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpolset -n [-i Interval-Days] [-s Save-Number] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpolset -n [-h Server][-i Interval-Days][-s Save-Number] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -i

    間隔日数を指定します。設定できる範囲は1〜366までで、初回登録時に省略した場合は30を設定します。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -s

    保存世代数を指定します。設定できる範囲は1〜31までで、初回登録時に省略した場合は2を設定します。更新時に省略した場合は既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -n

    ロググループによる設定を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、「AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。

    デバイス名を省略した場合は、すべての業務ボリュームに対してバックアップポリシーを設定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)の保存世代数を3世代でバックアップポリシーを設定します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpolset -n -s 3 LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 swstbkpolset completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 swstbkpolset completed
        :
    LOG01/RDB1 swstbkpolset completed
    #

業務ボリューム名を省略して当コマンドを実行した場合、すべての業務ボリュームにバックアップポリシーが設定されます。

保存世代数の変更は、「その時点での履歴情報数」≦「設定する保存世代数」であれば実行可能です。

通常業務ボリュームは、通常バックアップボリュームをバックアップ先とします。
業務ボリュームがGDSの論理ボリュームの場合は、GDSの論理ボリュームのバックアップボリュームをバックアップ先とします。

次のような場合、バックアップポリシーを設定することができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』を参照してください。

10.1.1.6 バックアップポリシー表示コマンド(swstbkpoldisp

業務ボリュームごとに設定されているバックアップポリシーを表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップポリシーの表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldisp [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldisp [-h Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップポリシーの表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldisp -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldisp -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    デバイス名が省略された場合は、バックアップポリシーが登録されている業務ボリュームのバックアップポリシーを表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップポリシーを表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldisp -n LOG01/RDB1
    Server Device            Interval-Days  Save-Number Mount-Point (Method)
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s3   30              2        DB1.DBS6/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s4   30              2        DB2.DBS2/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Interval-Days

    間隔日数を表示します。

    Save-Number

    保存世代数を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Deviceのマウントポイント名を表示し、括弧内にそのマウントポイントのファイルシステムタイプを表示します。

    DeviceがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

10.1.1.7 バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel

設定されているバックアップポリシーを削除します。

削除する業務ボリュームにバックアップ履歴情報が存在する場合は、バックアップ履歴情報を削除した後、本コマンドを実行してください。

ロググループを指定してバックアップポリシーを削除する場合は、そのロググループに含まれる業務ボリュームすべてのバックアップポリシーを削除します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップポリシーの削除を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldel Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldel [-h Server] Device-Name

    ロググループ指定によるバックアップポリシーの削除を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldel -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldel -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる削除を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップポリシーを削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbkpoldel -n LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 swstbkpoldel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 swstbkpoldel completed
        :
    LOG01/RDB1 swstbkpoldel completed
    #

次のような場合、バックアップポリシーを削除できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

10.1.2 運用系コマン

バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。

バックアップ管理の運用は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

バックアップ実行コマンド

swstbackup

同期型高速バックアップまたはスナップショット型高速バックアップを行います。

バックアップ実行状況表示コマンド

swstbackstat

バックアップの実行状況を表示します。

リストア実行コマンド

swstrestore

リストアを行います。

リストアキャンセルコマンド

swstcancelrest

リストアの実行をキャンセルします。

リストア実行状況表示コマンド

swstreststat

リストアの実行状況を表示します。

履歴情報表示コマンド

swsthistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

履歴情報削除コマンド

swsthistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

バックアップ同期処理開始コマンド

swststartsync

バックアップ同期処理を開始します。

バックアップ同期処理キャンセルコマンド

swstcancelsync

バックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行状況表示コマンド

swstsyncstat

バックアップ同期処理の実行状況を表示します。

実行状態表示コマンド

swstexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。

トラッキングキャンセルコマンド

swstcanceltrk

トラッキング処理を停止します。

トラッキング実行状況表示コマンド

swsttrkstat

トラッキング処理の実行状況を表示します。


10.1.2.1 バックアップ実行コマンド(swstbackup

このコマンドは、実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

どちらの場合も、バックアップボリュームは本コマンド実行直後よりバックアップとして確立し、アクセス可能となります。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理シェルスクリプト(OpcBackup.pre)を実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理シェルスクリプト(OpcBackup.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細は、本マニュアルの『バックアップ・リストアの前後処理』を参照してください。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup [-h Server] [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    ロググループ指定によるバックアップを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n [-suspend|-T] [-k] Log-Group-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n [-h Server] [-k] [-suspend|-T] Log-Group-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -k

    参照ダンプでバックアップを行います。

    このオプションを省略した場合は、通常ダンプでバックアップを行います。

    参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareの"rdbrtr"コマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書き込み不可状態)する必要があります。

    SynfoWARE以外の業務ボリュームは、このオプションを指定することはできません。

    データベーススペース単位にバックアップする場合は、このオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うすることを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を使用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)をバックアップします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstbackup completed
    #

当コマンドでは、データを保証するために、マウントされている業務ボリュームおよびバックアップボリュームは、アンマウントしてからバックアップを行います。マウントされている業務ボリュームまたはバックアップボリュームがアンマウントできない以下のような場合は、当コマンドはエラーで終了します。

当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてください。都合により業務ボリュームをアンマウントしたくない場合は、以下の手順でバックアップを行ってください。
  1. syncコマンドを実行し、業務ボリュームとファイルシステムとの同期をとります。

  2. 当コマンドを実行します。

  3. バックアップボリュームに対してfsckコマンドを実行し、ファイルシステムのチェックを行います。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

バックアップを実行する前に、既にバックアップポリシー設定コマンドで設定した保存世代数を満たすバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

バックアップ実行時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのバックアップはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、バックアップを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、バックアップが完了した後ファイルシステムをマウントします。

10.1.2.2 バックアップ実行状況表示コマンド(swstbackstat

バックアップ実行コマンドで行っているバックアップの実行状況を表示します。

スナップショット型高速バックアップを実行中にETERNUSmgr、GRmgr、GDS等のOPC停止機能は使用しないでください。ETERNUSmgr、GRmgr、GDS SnapshotなどのOPC停止機能を使用した場合、実際のバックアップの成否にかかわらず、当コマンドではsucceededと表示されます。
  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat [-h Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    コピーの実行状況について表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 succeeded ---- 
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s4 /dev/dsk/c1t0d2s4 executing 70%
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s5 /dev/dsk/c1t0d2s5 executing 30%
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    バックアップされていない場合は、"----"を表示します。

    Status

    バックアップの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。

    "----":バックアップを採取していません。(履歴が存在しません。)

    ”succeeded”:バックアップが完了しています。

    ”executing”:OPCによるコピーを実行しています。

    ”failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    ”halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。

    ”gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

次のような場合、バックアップ実行状況表示処理を実行することはできません。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

10.1.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore

バックアップ履歴情報に存在するデータを、OPCを用いてリストアを実施します。

デバイス間のコピーを行うため、ファイル単位でリストアすることはできません。
AdvancedCopy Managerは、リストア実行コマンドを実行すると、OPCによるデータのコピーを行う前に、リストア前処理シェルスクリプト(OpcRestore.pre)を実行し、 OPCによるデータのコピーを行った後に、リストア後処理シェルスクリプト(OpcRestore.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細は、『バックアップ・リストアの前後処理』を参照してください。

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。この場合、業務ボリュームに登録されているデバイス以外であることと、指定した業務ボリュームと同じ領域サイズを持ったデバイスである必要があります。なお、Symfowareの業務ボリュームの場合、およびGDSの論理ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。

データベーススペースのリカバリ時には、リカバリ対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbinh"コマンドまたは"rdbexspc"コマンドを用いて行います。コマンドの詳細は、『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、リカバリ時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに事前に準備する必要があります。ファイルの記述方法は、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。

『アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル』に指定したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
MTに退避されたアーカイブログを使用してリカバリを行う場合は、以下のいずれかの方法でリカバリを行ってください。
ログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbmrrcv"コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用は『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”もしくは“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。

データベーススペースのリカバリ時に、作業ディレクトリの空き容量不足等でリカバリができない場合、-wオプションで一時的に別のディレクトリを指定して再実行することにより、リカバリを行うことができます。
  1. 指定方法

    通常業務ボリュームのリストアを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    Symfowareのデータベーススペースを、業務ボリューム指定によるリカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    複数の業務ボリュームを指定して一括リカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -bundle [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] DeviceListFile

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -bundle [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] DeviceListFile

    Symfowareのデータベーススペースを、ロググループ指定によるリカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -n [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-Xgds-softcopy] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。

    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。

    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。

    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    GDSの論理ボリュームの場合は指定できません。

    -a

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリすることを指定します。

    -eオプションと同時に指定できません。

    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -e

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリすることを指定します。

    リカバリ終了点は、Symfowareが提供する”rdbsetrp”コマンドで指定した名称を指定します。

    -aオプションと同時に指定できません。

    -nologオプションと同時に指定できません。

    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -l

    Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。

    アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    -nologオプションと同時に指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -w

    一時的な作業ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。

    ディレクトリ名は、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに存在している必要があります。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在しているStorageサーバにディレクトリが存在している必要があります。

    省略した場合は、Storageサーバ構成情報設定コマンドで指定した作業ディレクトリを使用します。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -bundle

    複数のデータベーススペースを一括してリカバリします。

    オペランドには、一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。

    -nolog

    Symfowareのリカバリ時にアーカイブログの適用を行いません。

    ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。

    このオプションを指定してリカバリを行った場合は、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用することはできません。

    -Xgds-softcopy

    GDS Snapshot連携のリストア時に、ソフトコピーによるリストアを行います。このオプションを指定しない場合は、OPCによるリストアを行います。

    注)-gオプションと-vオプションの双方が指定されなかったときは、履歴管理している情報の中から最新の情報をリストアします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    DeviceListFile

    一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    デバイスリストファイルの記述方法については、本マニュアルの『デバイスリストファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -g 2 /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstrestore completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -n -g 2 LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstrestore completed
    #

    Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルはバックアップ同期処理キャンセルコマンドを使用して実行してください。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -all /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstrestore completed
    #

ファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームをマウントします。バックアップボリュームはバックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

  2. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。

  3. バックアップボリュームをアンマウントします。

また、SafeFILEファイルシステムの場合は、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm バックアップボリュームのRAWデバイス名

    # fsck -F sfxfs -o f バックアップボリュームのRAWデバイス名

  2. バックアップボリュームをマウントします。

    # mount -F sfxsfs バックアップボリューム名 マウントポイント名

  3. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。

  4. バックアップボリュームをアンマウントします

    # umount バックアップボリューム名 あるいは、マウントポイント名

当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてから当コマンドを実行してください。

以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

サスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。

同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。
リストア実行時、以下のエラーになった場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンドで業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。
swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。
または
swst0634 OPCが実行できません。(SCSI command busy)

リストア実行時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのリストアはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、リストアを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、リストアが完了した後ファイルシステムをマウントします。

SafeFILEファイルシステムをリストアした場合、リストア先のデバイスがマウントできないことがあります。その場合、以下の手順でマウントします。
  1. リストア先デバイスに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm リストア先デバイスのRAWデバイス名

  2. リストア先デバイスをマウントします。

    # mount -F sfxfs リストア先デバイス名 マウントポイント名

以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

10.1.2.4 リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest

OPCによるリストアの実行をキャンセルします。

また、リストア実行コマンドを実行し、OPCによるコピーを実施している最中に何らかのハードウェアトラブルで異常を検出した場合も、本コマンドを用いてリストアを解除します。その後、ハードウェアトラブルの原因を取り除き、再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。

異常発生の有無については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認することができます。

このコマンドを使用してOPCによるリストアをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームの状態は不完全な状態となり、使用できなくなります。再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。業務ボリュームがGDSの論理ボリュームの場合、リストアをキャンセルすると業務ボリュームの状態がINVALIDになります。その場合は、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書(Solaris(TM) オペレーティングシステム版)』を参照して、論理ボリュームを復旧させてください。
  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるリストアキャンセルを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

    ロググループ指定によるリストアキャンセルを行う場合(Symfoware)

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -n [-g Generation-No | -v Version-No ] [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No ] [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア中のデータの相対世代番号を指定します。

    -vオプションと同時に指定することはできません。

    相対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -v

    リストア中のデータの絶対世代番号を指定します。

    -gオプションと同時に指定することはできません。

    絶対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアした場合、そのデバイス名を指定します。

    デバイス名については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループに対してのリストアをキャンセルします。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新の履歴情報のリストアをキャンセルします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のリストアをキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest  -g  1  /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelrest completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の最新の履歴情報のリストアを緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelrest completed.
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のリストアをキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -n  -g  1 LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstcencelrest completed.
    #

次のような場合、リストアをキャンセルすることができません。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、リストアをキャンセルすることができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
  1. 削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してください(アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止するか、あるいは、b)の対処を行ってください)。

  2. 論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

10.1.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat

リストアの実行状況を表示します。

OPCによるリストアを実行中に、ETERNUSmgr、GRmgr、GDS等のOPC停止機能は使用しないでください。GRmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のリストアの成否にかかわらず、当コマンドではsucceededと表示されます。
  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるリストア実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat [-g Generation-No | -v Version-No] [-Xgds-softcopy] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat [-h Server ] [-g Generation-No | -v Version-No] [-Xgds-softcopy] [Device-Name]

    ロググループ指定によるリストア実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat -n [-g Generation-No | -v Version-No] [-Xgds-softcopy] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-Xgds-softcopy] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア実行状況を表示するデータの相対世代番号を指定します。

    -v

    リストア実行状況を表示するデータの絶対世代番号を指定します。

    -n

    ロググループに対するリストアの実行状況表示を指定します。

    -Xgds-softcopy

    GDSの論理ボリュームのリストア実行状況を表示します。

    本オプションは、GDSのソフトコピー機能を使用したリストアが実行中のとき、コピー状況を把握するために使用します。

    本オプションが指定された場合、コピー完了後の”Status"欄はコピー開始前と同じ"----"となります。

    注)-g、-vオプションが省略された場合は、全履歴に対するリストア実行状況を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのリストア実行状況について表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームのリストア実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat 
    Server Transaction-Disk  Generation Version Backup-Disk       Restore-Device    Status    Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s3    1         10    /dev/dsk/c1t0d2s3 /dev/dsk/c1t0d1s3 executing 75%
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s4 ----       ----    ----              ----              ----      ----
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s5    2         12    /dev/dsk/c1t0d2s5 ----              succeeded ----
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6    3         13    /dev/dsk/c1t0d2s6 /dev/dsk/c1t0d1s6 executing 75%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Generation

    リストアしたバックアップのデータの相対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、"----"を表示します。

    Version

    リストアしたバックアップのデータの絶対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、"----"を表示します。

    Backup-Disk

    リストアのコピー元であるバックアップボリューム名を表示します。

    リストア中でないときは、"----"を表示します。

    Restore-Device

    リストアのコピー先が業務ボリュームでない場合、リストア先のデバイス名を表示します。

    リストア中でないとき、あるいはリストア先が業務ボリュームであるときは"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----":OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーは実施されていません。

    "executing":OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーを実行しています。

    "succeeded":OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーが完了しています。

    "failed":OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    "halt":OPCによるコピーがhalt状態です。

    “gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

-v、-gオプションで世代番号を指定しない場合、全履歴のリストア実行状況を表示しますが、全履歴においてリストアが実行中でない場合、“Server”、“Transaction-Disk”欄以外のすべての表示情報が“----”で表示されます。

次のような場合、リストア実行状況表示処理を実行することはできません。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

10.1.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ履歴情報表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp [-h Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ履歴情報表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp
    Server=job1 Device=/dev/dsk/c1t0d0s6 Mount-Point=/mnt/Tran1 (ufs)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device     Status    Execute 
       1         10    2000/11/12 22:00 /dev/dsk/c1t0d2s6 succeeded ----
       2          9    2000/11/11 22:00 /dev/dsk/c1t0d4s6 succeeded ----
    Server=job1 Device=/dev/dsk/c1t0d5s6 Mount-Point=DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device     Status    Execute ArcSerial
       1         13    2000/11/12 23:00 /dev/dsk/c1t0d6s6 succeeded ----    reference
       2         12    2000/11/11 23:00 /dev/dsk/C1t0d8s6 succeeded ----       8
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Mount-Point

    デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Generation

    相対世代番号を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Version

    絶対世代番号を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Device

    バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Status

    実コピーの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。

    ”succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。

    ”executing”:OPCによるコピーを実行しています。

    ”failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    ”halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。

    ”gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Execute

    Status欄が、"executing"のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。

    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。

    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

次のような場合、履歴情報表示処理を実行することはできません。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

10.1.2.7 履歴情報削除コマンド(swsthistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。

Symfoware用の業務ボリュームの履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。

履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で、"Status"欄に表示される状態が"failed"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、『バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法』を参照して対処してください。

Symfoware用の業務ボリュームのバックアップ履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。
  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ履歴情報の削除を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel [-h Server] -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

    ロググループ指定によるバックアップ履歴情報の削除を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-NAME]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n [-h Server] -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-NAME]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    削除するバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。

    -v、-zオプションと同時に指定することはできません。

    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    削除するバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。

    -g、-zオプションと同時に指定することはできません。

    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド (swsthistdisp)で確認してください。

    -z

    すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。

    -g、-vオプションと同時に指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴削除を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、OPCのセション確認は行われません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -v 10 /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swsthistdel completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の相対世代番号1のバックアップ履歴を緊急操作モードで削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -g 1 -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swsthistdel completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n -v 10 LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 swsthistdel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 swsthistdel completed
       :
    LOG01/RDB1 swsthistdel completed
    #

次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。

VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、履歴情報を削除することができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
  1. 削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してください(アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止してください)。

  2. 論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。
トラッキング状態の履歴情報を削除しても、トラッキング状態(OPCセション)は解除されません。

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。
履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用のときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。
履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

10.1.2.8 バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

ロググループ名を指定して本コマンドを実行した場合、そのロググループに含まれる業務ディスクすべてに対してバックアップ同期処理を実行します。途中でコマンドが異常終了した場合は、それまでに実行されたバックアップ同期処理はキャンセルされます。ただし、コマンド実行前にサスペンド状態だった場合は、異常終了しても同期処理をキャンセルしません。

また本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定して実行することができます。

GDSの業務ボリュームの場合は、ソフトコピーによって同期処理を行うこともできます。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理開始を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync [-h Server] [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    ロググループ指定によるバックアップ同期処理開始を行う場合(Symfoware)

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] -n Log-Group-Name[/RDB-NAME] [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -n [-h Server] [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Log-Group-Name[/RDB-NAME] [-Xdevmap Device-Map-File]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xgds-softcopy

    SDXオブジェクトのバックアップ同期処理をアドバンスト・コピー機能ではなくソフトコピー機能を使用して開始することを指定します。

    アドバンスト・コピー機能使用時に本オプションを指定して差分コピーを開始すると、アドバンスト・コピー処理が停止され、ソフトコピー処理が実施されます。

    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -Xgds-selectcopy

    SDXオブジェクトのコピー処理方式をGDSに選択させることを指定します。

    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -n

    ロググループに対してバックアップ同期処理開始を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swststartsync completed.
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swststartsync completed.
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、ソフトコピーを利用します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -Xgds-softcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 swststartsync completed.
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、GDSに選択させます。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -Xgds-selectcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 swststartsync completed.
    #

バックアップ同期処理中の業務ボリュームまたはロググループに対してバックアップ同期処理開始コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」(ロググループの場合のメッセージIDはswst0302)を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。

同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。

同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

10.1.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync

ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。

ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で確認することができます。

本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理キャンセルを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-h Server] [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    ロググループ指定によるバックアップ同期処理キャンセルを行う場合(Symfoware)

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-emergency] -n Log-Group-Name[/RDB-NAME] [-all]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync [-h Server] [-emergency] -n Log-Group-Name[/RDB-NAME] [-all]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-nオプション、-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    Backup-Device-Name

    コピー先のバックアップボリューム名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync  /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed.
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstcancelsync completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed.
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status  Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ----
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -all
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed.
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    #

緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のような場合、バックアップ同期処理キャンセル処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、バックアップ同期処理をキャンセルすることができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
  1. 削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してください(アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止してください)。

  2. 論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
本マニュアルの『運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)』を参照してください。

10.1.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)

バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべての同期処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat [-h Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ同期処理実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% 
    #

    全業務ボリュームの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status     Execute
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s1 suspend    ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 executing  75%
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d3s3 suspend    ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d1s3 /dev/dsk/c1t0d3s5 equivalent 100%
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 failed     ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d1s4 ----              ----       ----
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat  -n LOG01/RDB1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 executing 75%
    job2   /dev/dsk/c1t0d5s3 /dev/dsk/c1t0d7s3 executing 10%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    バックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----":バックアップ同期処理中ではありません。

    "executing":実行中かつ等価性維持状態前です。

    "equivalent":等価性維持状態です。

    "suspend":ECがサスペンド状態またはGDSのソフトコピーが一時停止状態です。

    "failed":バックアップ同期処理が異常終了しています。

    "nosession":セションが存在しません。(資源情報不一致)

    "halt":バックアップ同期処理がhalt状態です。

    "gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    ECまたはGDSのソフトコピー実行状況のパーセンテージ表示(0〜100%)を表示します。

    サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"nosession"の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

次のような場合、同期処理状況表示処理を実行することはできません。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

10.1.2.11 実行状態表示コマンド(swstexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPC/ECまたはGDSのソフトコピーが実行中の場合は、その実行状況を表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定による実行状態の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat [-j] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat [-h Server] [-j] [Device-Name]

    ロググループ指定による実行状態の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat -n [-j] Log-Group-Name[/RDB-NAME]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat -n [-h Server] [-j] Log-Group-Name[/RDB-NAME]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -j

    別書式による表示を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームのデバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat 
    Server Device            Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method) Execute
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 2000/12/11 12:20 OK       IDLE   /usr1 (ufs)          ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s4 2000/12/10 12:20 DELAY=1  IDLE   /usr2 (ufs)          sync(22%)
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s5 2000/12/09 12:20 DELAY=2  IDLE   /usr3 (ufs)          snapshot(45%)
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。

    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Interval

    最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、"DELAY=経過日数" の形式で表示します。超過していない場合は、"OK" を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は"EXEC"を、そうでない場合は"IDLE"を表示します。

    バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)

    バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel)

    バックアップ実行コマンド(swstbackup)

    リストア実行コマンド(swstrestore)

    履歴情報削除コマンド(swsthistdel)

    バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync)

    バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)

    リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

    Mount-Point (Method)

    業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFStypeを表示します。

    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    "----"

    :コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    "swststartsync"

    :バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    "swstcancelsync"

    :バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbackup"

    :バックアップ実行コマンドを処理している状態

    "swstrestore"

    :リストア実行コマンドを処理している状態

    "swstcancelrest"

    :リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbkpolset"

    :バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    "swstbkpoldel"

    :バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    "swsthistdel"

    :履歴情報削除コマンドを処理している状態

    "swstcanceltrk"

    :トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    "sync(xxx%)"

    :バックアップ同期処理の進捗率

    "sync(failed)"

    :ECが異常終了している状態

    "sync(halt)"

    :ECがhalt状態

    "snapshot(xxx%)"

    :OPCによるバックアップの進捗率

    "snapshot(failed)"

    :OPCによるバックアップが異常終了している状態

    "snapshot(halt)"

    :OPCによるバックアップがhalt状態

    "restore(xxx%)"

    :リストアの進捗率

    "restore(failed)"

    :OPCによるリストアが異常終了している状態

    "restore(halt)"

    :OPCによるリストアがhalt状態

    "gds-error"

    :GDSによるコピーが異常終了している状態

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップのコピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

    "-j"オプションを使用したときの実行例は、以下の通りです。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat -j
    Server Device            Execute-Date     Status Mount-Point (Method) Execute
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 2000/12/11 12:20 IDLE   /usr1 (ufs)          ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s4 2000/12/10 12:20 IDLE   /usr2 (ufs)          sync(22%)
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s5 2000/12/09 12:20 IDLE   /usr3 (ufs)          snapshot(45%)
      :
    #

    表示される内容は以下の通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    デバイス名を指定します。

    Execute-Date

    コマンドの実行時刻を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は"EXEC"を、そうでない場合は"IDLE"を表示します。

    バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)

    バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel)

    バックアップ実行コマンド(swstbackup)

    リストア実行コマンド(swstrestore)

    履歴情報削除コマンド(swsthistdel)

    バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync)

    バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)

    リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

    Mount-Point(Method)

    業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFstypeを表示します。

    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    "----"

    :コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    "swststartsync"

    :バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    "swstcancelsync"

    :バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbackup"

    :バックアップ実行コマンドを処理している状態

    "swstrestore"

    :リストア実行コマンドを処理している状態

    "swstcancelrest"

    :リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbkpolset"

    :バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    "swstbkpoldel"

    :バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    "swsthistdel"

    :履歴情報削除コマンドを処理している状態

    "swstcanceltrk"

    :トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    "sync(xxx%)"

    :バックアップ同期処理の進捗率

    "sync(failed)"

    :ECが異常終了している状態

    "sync(halt)"

    :ECがhalt状態

    "snapshot(xxx%)"

    :OPCによるバックアップの進捗率

    "snapshot(failed)"

    :OPCによるバックアップが異常終了している状態

    "snapshot(halt)"

    :OPCによるバックアップがhalt状態

    "restore(xxx%)"

    :リストアの進捗率

    "restore(failed)"

    :OPCによるリストアが異常終了している状態

    "restore(halt)"

    :OPCによるリストアがhalt状態

    "gds-error"

    :GDSによるコピーが異常終了している状態

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、Execute欄には何も動作していない状態("----")が表示されます

"Execute"欄に表示される状態が、"sync(failed)"、"snapshot(failed)"、"restore(failed)"、"sync(halt)"、"snapshot(halt)"、"restore(halt)"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。

次のような場合、実行状態表示処理を実行することはできません。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

10.1.2.12 トラッキングキャンセルコマンド(swstcanceltrk

トラッキング処理を停止します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk -h Server-Name [-copy | -emgergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -copy

    物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。

    バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に履歴削除コマンド(swsthistdel)によって履歴情報を削除してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションの停止は行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理の停止を行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべてのトラッキング処理の停止を行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているトラッキング処理を停止します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcanceltrk completed.
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているトラッキング処理および物理コピーを停止します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/dsk/c1t0d1s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    job2   /dev/dsk/c1t0d1s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 33%     -----
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk -copy /dev/dsk/c1t0d1s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcanceltrk completed.
    #

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセションキャンセルは行われません。トラッキング状態だった場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

10.1.2.13 トラッキング実行状況表示コマンド(swsttrkstat

トラッキング処理の実行状況を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat [-h Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループに対するトラッキング処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のトラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 tracking  ----    12%
    #

    全業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 nosession ----    ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s4 /dev/dsk/c1t0d2s4 executing 75%     ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s5 /dev/dsk/c1t0d2s5 failed    ----    ----
    job1   /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 tracking  ----    12%
    job1   /dev/dsk/c1t0d1s4 ----              ----      ----    ----
      :
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のトラッキング処理の実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat  -n LOG01/RDB1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    job2   /dev/dsk/c1t0d1s5 /dev/dsk/c1t0d7s5 tracking  ----    12%
    job2   /dev/dsk/c1t0d1s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 tracking  ----    15%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    トラッキング状態でないときは、"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----":トラッキング状態ではありません。

    "executing":物理コピー中かつトラッキング状態です。

    "tracking":トラッキング状態です。

    "failed":物理コピーまたはトラッキング処理が異常終了しています。

    "nosession":セションが存在しません。(資源情報不一致)

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"tracking"のときは、"----"で表示します。

    Update

    Status欄が"tracking"のときに、論理コピー後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。"executing"のときは、"----"で表示します。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"failed"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"nosession"の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

次のような場合、トラッキング処理の実行状況を表示することはできません。

10.1.3 保守系コマン

バックアップ管理の保守系コマンドについて説明します。

バックアップ管理には、以下の保守系コマンドがあります。

機能

コマンド名

説明

資源整合コマンド

swstsrsemtch

バックアップ管理簿内の情報の整合性を復旧します。

資源バックアップコマンド

swstresback

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをバックアップします。

資源リストアコマンド

swstresrst

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをリストアします。


10.1.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch

システムダウンなどでバックアップ管理簿内の情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch [-x]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch [-x] [-h Server]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを使用することはできません。

    -x

    リポジトリとの整合をとります。

    Storage管理サーバのバックアップ管理簿の復旧が、何らかの原因により行えなかった場合、このオプションを指定してください。

  3. 実行例

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch
    swstsrsemtch completed
    #

次のコマンドが実行しているときは、資源整合コマンドを実行することができません。

次のような場合、資源整合処理をすることはできません。

10.1.3.2 資源バックアップコマンド(swstresback

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを指定されたディレクトリにバックアップします。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresback Backup-Directory


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを退避するディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを/home/backupにバックアップします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresback /home/backup
    swstresback completed
    #

次のような場合は、バックアップされません。

次のコマンドが実行しているときは、資源バックアップコマンドを実行することができません。

10.1.3.3 資源リストアコマンド(swstresrst

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを、指定されたディレクトリからリストアします。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresrst Backup-Directory


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    Backup−Directory 資源バックアップコマンドで指示した、退避先ディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを/home/backupからリストアします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresrst /home/backup
    swstresrst completed
    #

本コマンドにより、バックアップ管理簿およびリカバリ制御ファイルのリストアを実行する際には、事前にStorageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset)を実行する必要があります。
リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名は、資源バックアップを行った時点で設定されていたディレクトリを指定してください。

次のような場合は、リストアされません。

次のコマンドが実行しているときは、資源リストアコマンドを実行することができません。

10.2 構成管理のコマン 

本章では、バックアップ運用やレプリケーション運用を行うサーバや運用対象となるデバイスの情報を管理する構成管理のコマンドによる操作について説明しています。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

stgcmmodnode

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)で実行する場合、Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stguserset

クラスタ運用の場合、Storage管理サーバ業務が動作していなければならない。

stgguiipset

クラスタ運用の場合、Storage管理サーバ業務が動作していなければならない。

stgxfwcmaddsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmmodsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdelsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmsetdev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdeldev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdispsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdispdev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdisppat

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgenvdisp

Storage管理サーバ(Sotorage管理サーバ業務)、Storageサーバ(Storageサーバ業務)共に動作していなくても実行可能。
ただし、クラスタ運用の場合、クラスタサービス(クラスタシステムにより名称が異なる)が動作していない場合は一部の情報が表示されない。

stgmgrinfoset

管理情報一括バックアップ実行サーバが動作していなければならない。

stgmgrinfobkup

Storage管理サーバ(Sotorage管理サーバ業務)、管理情報一括バックアップ実行サーバ、管理情報一括バックアップ対象サーバが動作していなければならない。

stgmgrinfodisp

管理情報一括バックアップ実行サーバが動作していなければならない。

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。bshの場合、環境変数の設定方法は以下の通りです。

    # SWSTGNODE=論理ノード名<Enter>
    # export SWSTGNODE
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

stgcmmodnode

必要

業務稼動ノード

stgguiipset

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stguserset

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmaddsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmmodsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdelsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmsetdev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdeldev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdispsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdispdev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdisppat

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgenvdisp

不要

業務稼動ノード

stgmgrinfobkup

必要

業務稼動ノード

stgmgrinfodisp

必要

業務稼動ノード

stgmgrinfoset

必要

業務稼動ノード

10.2.1 管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode

Storage管理サーバのサーバ情報を変更する場合に使用します。

本コマンドは、以下の2つ機能があります。

本コマンドを使用した変更手順については、以下を参照してください。

Storage管理サーバのIPアドレスの変更

Storage管理サーバのポート番号の変更

Storage管理サーバのサーバ名の変更

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgcmmodnode [-i IPアドレス] [-p PORT番号] [-n サーバ名]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    現在管理しているサーバ情報を表示します。

    -i

    Storage管理サーバのIPアドレスを変更する場合、Storage管理サーバのIPアドレスを指定します。

    -p

    Storage管理サーバのPORT番号を変更する場合、Storage管理サーバのPORT番号を指定します。

    -n

    Storage管理サーバのサーバ名を変更する場合、Storage管理サーバのサーバ名を指定します。Storage管理サーバで実行する場合は指定できません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgcmmodnode
    swstf2413 IP Address = 10.10.10.10
    swstf2413 PORT Number = 1226
    swstf2413 Storage Management Server's Name = Manager

    Storage管理サーバのIPアドレスを10.12.13.14 に変更します.

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgcmmodnode -i 10.12.13.14
    swstf2401 Storage管理サーバのサーバ情報の更新が正常に終了しました。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.2 リポジトリアクセスユーザー変更コマンド(stguserset

リポジトリへアクセスするために使用するユーザー名およびパスワードを変更する場合に使用します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

セキュリティの観点によりパスワード変更の頻度の高いrootユーザーではなく、一般ユーザーを使用することをおすすめします。

ユーザー名およびパスワードの変更は、以下の手順で実施します。

  1. AdvancedCopy ManagerのWebブラウザを閉じます。

  2. リポジトリアクセスユーザー変更コマンド(stguserset)を実施します。

  3. RMIデーモンを停止します。

  4. RMIデーモンを起動します。

  1. 指定方法

    # /opt/swstorage/bin/stguserset ユーザー名 パスワード

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    ユーザー名

    リポジトリアクセスに使用するユーザー名を指定します。

    パスワード

    リポジトリアクセスに使用するユーザーのパスワードを指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    リポジトリアクセスに使用するユーザー名をa1234に、パスワードをYfd1fz3に変更します。

    # /opt/swstorage/bin/stguserset a1234 Yfd1fz3
    
    リポジトリアクセスパスワードを登録しました。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.3 GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset

Storage管理サーバに複数のネットワークカードが装着されており、Storageサーバとの通信するIPアドレス(Storage管理サーバ導入時のデータベース作成の際に指定したIPアドレス)とWeb画面を使用する際に指定するIPアドレスを分けて運用する場合に使用します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

本コマンドは、以下の2つ機能があります。

Storage管理サーバのGUI接続用IPアドレスの変更は、以下の手順で実施します。

  1. AdvancedCopy ManagerのWebブラウザを閉じます。

  2. GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset)を実施します。

  3. RMIデーモンを停止します。

  4. RMIデーモンを起動します。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgguiipset [-i IPアドレス]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    現在管理しているGUI接続用IPアドレスを表示します。

    -i

    変更するGUI接続用IPアドレスを指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    現在のGUI接続用のIPアドレスを表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgguiipset
    IP Address = 10.10.10.10

    Storage管理サーバのGUI接続用のIPアドレスを10.12.13.14に変更します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgguiipset -i 10.12.13.14
    swstf2401 Storage管理サーバのサーバ情報の更新が正常に終了しました。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.4 サーバ情報追加コマンド(stgxfwcmaddsrv

AdvancedCopy Managerで新しく管理するStorageサーバの情報を追加します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmaddsrv [-n サーバ名] -i IPアドレス -p PORT番号


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    AdvancedCopy Managerでサーバを管理するための独自のサーバ名称として、追加するStorageサーバの名前を255バイト以内(*2)で指定します。

    本オプションを省略した場合、運用方法によって以下の値が設定されます。

    • 非クラスタ運用時:OSが認識しているホスト名

    • クラスタ運用時:クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

    -i

    追加するStorageサーバのIPアドレスをIPv4のフォーマットで指定します。

    Storageサーバを物理的なサーバとして管理する場合は物理IPアドレスを、クラスタ運用などIPアドレスを冗長化して(論理的なサーバとして)管理する場合は論理IPアドレスを指定します。

    -p

    追加するStorageサーバと通信を行うためにStorageサーバ側で設定したポート番号を指定します。(1024〜65535の値)

    クラスタ運用時は、サービス名stgxfws_?(*1)に割り当てたポート番号を指定します。

    (*1)クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

    (*2)使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.で、先頭は半角英数字である必要があります。(全角文字はエラーとなります。)

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    ホスト名を使用して、サーバを追加します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmaddsrv -i 10.10.10.10 -p 1226
    stgxfwcmaddsrv completed
    #

    サーバ名を指定して、クラスタセットアップを行った論理サーバを追加します。
    (論理IPアドレス:10.10.10.20、stgxfws_論理ノード名に割り当てたポート番号:1227)

    # /opt/FJSVswstf/bin/ stgxfwcmaddsrv -n Server1 -i 10.10.10.20 -p 1227
    stgxfwcmaddsrv completed
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

10.2.5 サーバ情報変更コマンド(stgxfwcmmodsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの以下の情報を変更します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

対象サーバに後からテープサーバ機能を導入する場合にも使用します。

以下のサーバ情報は、管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode)を使用して行うため、本コマンドでは変更できません。

本コマンドを使用してサーバ情報の変更を行う際には、事前にマシンの定義情報を変更しておく等の事前作業が必要となります。『運用環境の変更』にある手順を参照し、処理を行ってください。
  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n サーバ名 [-s 変更サーバ名] [-i 変更IPアドレス] [-p 変更ポート番号]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    現在管理しているサーバ名を指定します。

    -s

    変更後のサーバ名を255バイト以内で指定します。

    使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.で、先頭は半角英数字である必要があります。(全角文字はエラーとなります。)

    -i

    変更後のIPアドレスをIPv4のフォーマットで指定します。

    Storageサーバを物理的なサーバとして管理する場合は物理IPアドレスを、クラスタ運用などIPアドレスを冗長化して(論理的なサーバとして)管理する場合は論理IPアドレスを指定します。

    -p

    変更後の通信で必要なポート番号を指定します。(1024〜65535の値)

    クラスタ運用時は、サービス名stgxfws_?(*1)に割り当てたポート番号を指定します。

    (*1)クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のIPアドレスを10.20.30.40に変更します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n Server1 -i 10.20.30.40
    stgxfwcmmodsrv completed
    #

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のサーバ名をAgent5に変更します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n Server1 -s Agent5
    stgxfwcmmodsrv completed
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

10.2.6 サーバ情報削除コマンド(stgxfwcmdelsrv

AdvancedCopy Managerで現在管理しているStorageサーバの情報を削除します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdelsrv -n サーバ名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    削除するStorageサーバ名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)の情報を削除します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdelsrv -n Server1
    stgxfwcmdelsrv completed
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

10.2.7 デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev

サーバで検出された最新のデバイス情報を取得し、AdvancedCopy Mangerで管理している情報との差異と表示します。その後、指示された差異のデバイス情報をAdvancedCopy Managerの管理情報に反映します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

現在管理しているデバイス情報と検出したデバイス情報とを比較して登録、削除、更新を行うため、以下の場合に使用します。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetdev -n サーバ名 [-d デバイス名] [-f ファイル名 | -y ]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    デバイス情報の取得/反映を行うサーバ名を指定します。

    -d

    デバイス情報の取得/反映を行う、すでにAdvancedCopy Managerで管理中のデバイス名を指定します。

    省略した場合は、指定したサーバの全デバイスを対象にします。

    -f

    現在管理しているデバイス情報と取得したデバイス情報の差異を出力するファイル名を絶対パスで指定します。差異のデバイス情報をファイルに出力するのみで、その後の管理情報への反映処理は行いません。

    本オプションは、-yオプションと同時に指定することはできません。

    -y

    AdvancedCopy Managerで管理しているデバイス情報と検出した最新のデバイス情報の差異を、問い合わせることなく、無条件で管理情報に反映します。

    本オプションは、-dオプションと同時に指定することはできません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(サーバ名:Server1)の全デバイスの情報取得/反映を行います。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetdev -n Server1
    >検出デバイス
      1:/dev/rdsk/c4t0d54s0
      2:/dev/rdsk/c4t0d54s1
      3:/dev/rdsk/c4t0d54s2
      4:/dev/rdsk/c4t0d54s6 (/storage-2)
    >検出されなかったデバイス
      1:/dev/rdsk/c4t0d11s0 (/aaa)
      2:/dev/rdsk/c4t0d11s1
    >追加指示デバイスを指定してください。[* or ?-? or ?,? or q]
    2,4
    >削除指示デバイスを指定してください。[* or ?-? or ?,? or q]
    *
    >処理を続行しますか?[y or n] y
    stgxfwcmsetdev completed
    #

    サーバ名(サーバ名:Server1)が管理している特定のデバイス(デバイス名:/dev/rdsk/c4t0d10s0)の情報取得/反映を行います。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetdev -n Server1 -d /dev/rdsk/c4t0d10s0
    >以下のデバイスの情報が変更されています。情報を更新します。
      1:/dev/rdsk/c4t0d10s0 (/zzz)
    >処理を続行しますか?[y or n] y
    stgxfwcmsetdev completed
    #

追加、削除指示は以下の方法で行います。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

追加指示デバイスの指定時に以下のメッセージが出力されることがあります。これは、GR筐体で設定不備の可能性があるデバイスを登録しようとしていることを表しています。運用上問題がないかを確認した上で処理を続けてください。(-yオプションを指定している場合も、表示されます。)
>以下のデバイスを構成するパーティションが存在する筐体で、ライセンスまたはテーブルサイズが設定されていないか、サイズが不足しています。
>処理を続行しますか?[y or n] 

追加指示デバイスの指定時に以下のメッセージが出力されることがあります。その際は、同一物理サーバ上で動作する複数の論理サーバを管理している場合に、誤ってデバイスを二重登録しようとしていないかを確認した上で処理を続けてください。(-yオプションを指定している場合も、表示されます。)
>以下のデバイスを構成するパーティションはすでに管理されています。
>処理を続行しますか?[y or n] 

本コマンドにおいて、デバイス情報の取得時には指定したサーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。
目安として、負荷のない状態で、1デバイス(パーティション)あたり約0.5秒かかりますので、参考として下さい。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

10.2.8 デバイス情報削除コマンド(stgxfwcmdeldev

AdvancedCopy Managerで現在管理しているデバイスの情報を削除します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

デバイス情報取得/反映コマンド (stxfwcmsetdev)が現在管理しているデバイス情報と検出したデバイス情報を比較して処理を行うのに対し、本コマンドでは、現在管理しているデバイス情報が検出されるか否かにかかわらず、デバイス情報の削除を行います。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdeldev -n サーバ名 -d デバイス名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    削除するデバイスを管理しているサーバ名を指定します。

    -d

    削除するデバイス名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のデバイス(/dev/rdsk/c4t0d12s7)の情報を削除します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdeldev -n Server1 -d /dev/rdsk/c4t0d12s7
    stgxfwcmdeldev completed
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

10.2.9 サーバ情報表示コマンド(stgxfwcmdispsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの情報を表示します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispsrv [-n サーバ名 ]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するサーバ名を指定します。

    省略した場合、AdvancedCopy Managerで管理している全サーバの情報を表示します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    全サーバの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispsrv
    Server  Server-Type       Tape OS-Type OS-Version Version IP-Address  Port-Number
    Manager Management-Server --   Solaris 9          V10.5   10.10.10.10 1226
    Server1 Server            --   Solaris 7          V10.5   10.10.10.20 1226
    #

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)の情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispsrv -n Server1
    Server  Server-Type Tape OS-Type OS-Version Version IP-Address  Port-Number
    Server1 Server      --   Solaris 7          V10.5   10.10.10.20 1226
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    サーバ名を表示します。

    Server-Type

    サーバ種別を表示します。
    “Management-server":Storage管理サーバ
    “Server":Storageサーバ

    Tape

    テープサーバの場合、“Y"を表示します。

    OS-Type

    OSの種別を表示します。

    OS-Version

    OSのバージョンを表示します。

    Version

    本製品のバージョンを表示します。

    IP-Address

    サーバと通信するためのIPアドレスを表示します。

    Port-Number

    サーバと通信するためのポート番号を表示します。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.10 デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスの情報を表示します。また、指定したデバイスと同一コピー領域を使用しているデバイスや指定したデバイスと同一論理グループ内に存在するデバイスの一覧を表示することもできます。

本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

AdvancedCopy Managerに登録されている情報を元に表示します。そのため、論理グループ内に登録されていないデバイスがある場合や、登録後に構成を変更している場合には、正しい情報が表示されません。このような場合は、登録されていないデバイスの登録や、構成変更したデバイスのデバイス情報取得/反映処理を再実行してください。
  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispdev -n サーバ名 [-d デバイス名 [-sm|-grp]]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するデバイスを管理するサーバ名を指定します。

    -d

    情報を表示するデバイス名を指定します。

    省略した場合、指定したサーバが管理している全デバイスの情報を表示します。

    -sm

    −dオプションと同時に指定することで、指定デバイスと同じコピー領域を使用しているデバイスの一覧を表示します。

    -grp

    -dオプションと同時に指定することで、指定デバイスと同じ論理グループ内に存在しているデバイスの一覧を表示します。このオプションは-dオプションに指定したデバイスのデバイス種別がLVM/VxVMの場合のみ指定可能です。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/rdsk/c1t0d010s0)の情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispdev −n Server1 −d /dev/rdsk/c1t0d0s0
    S Device             Block-Device      Mount-Point  File-System Device-Type Size(MB) RDB-Name Log-Group-Name DB-Space-Name
      /dev/rdsk/c1t0d0s0 /dev/dsk/c1t0d0s0 /storagedata ufs         Normal      5200     ---      ---            ---
    #

    サーバ(Server1)の全デバイスの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispdev −n Server1
    S Device                     Block-Device              Mount-Point  File-System Device-Type Size(MB)  RDB-Name Log-Group-Name DB-Space-Name
      /dev/sfdsk/class/rdsk/vol1 /dev/sfdsk/class/dsk/vol1 ---          ---         SDX(Volume) 25000     RDB01    LOG01          DB1.DBSP1
    * /dev/sfdsk/class/rdsk/vol2 /dev/sfdsk/class/dsk/vol2 /work        ufs         SDX(Volume)  1250     ---      ---            ---
    U /dev/rdsk/c1t0d0s0         /dev/dsk/c1t0d0s0         /storagedata ufs         Normal       5200     ---      ---            ---
    D /dev/rdsk/c1t0d0s1         /dev/dsk/c1t0d0s1         ---          ---         Normal1      5400     ---      ---            ---
    #

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/vx/rdsk/dg1/vol1)を同じコピー領域を使用するデバイス情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispdev −n Server1 −d /dev/vx/rdsk/dg1/vol1 −sm
    Device                 Mount-Point
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol1  /storagedata
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol3  /zzz
    #

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/vx/rdsk/dg1/vol1)と同じ論理グループに存在するデバイス情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdispdev -n Server1 -d /dev/vx/rdsk/dg1/vol1 -grp
    Device                 Mount-Point
    /dev/vx/rdmp/c1t0d0s2  ---
    /dev/vx/rdmp/c1t0d1s2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol1  /storagedata
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol3  /zzz
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol4  ---
    #

    表示される内容を以下に示します。なお、表中の“SDX”または“SDXオブジェクト”は、SafeDISKまたはPRIMECLUSTER GDS(以下、GDS)の用語です。

    タイトル

    説明

    S

    デバイスの状態を表示します。デバイスの状態に応じて、以下の値を表示します。
    * : 未設定デバイス(デバイスが存在する筐体で、アドバンスト・コピーライセンス未設定、キャッシュテーブルサイズ未設定、キャッシュテーブルサイズ不足等の設定不備がある可能性があります。)
    D : デバイス削除エラー
    U : デバイス更新エラー

    Device

    (Solarisサーバの場合)
    RAWデバイス名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    AdvancedCopy Managerが内部的に管理しているデバイス名を表示します。
    g?d?p?の形式で表示します。
    g?:ディスクアレイ装置番号(ETERNUS ディスクアレイ上にない場合は0)
    d?:ディスク番号(*1)
    p?:論理ディスク番号(*2)
    SDXオブジェクトの場合は、ディスククラス名/ミラーボリューム名:g?d?p?の形式で表示します。
    ディスククラス名:SDXオブジェクトのディスククラス名
    ミラーボリューム名:SDXオブジェクトのミラーボリューム名

    (HP-UXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    RAWデバイスを作成している場合はRAWデバイス名、作成していない場合はブロックデバイス名を表示します。

    (AIXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Block-Device

    (Solarisサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    disk?p?の形式で表示します。
    disk?:ディスクアドミニストレータで表示されるディスク番号
    p?:論理ディスク番号(*2)

    (HP-UXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)

    ブロックデバイス名を表示します。

    (AIXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Mount-Point

    (Solarisサーバ、HP-UXサーバ、AIXサーバ、Linuxサーバの場合)
    マウントポイント名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    ドライブ文字を表示します。

    File-System

    ファイルシステム名を表示します。

    Device-Type

    デバイスの種別を表示します。
    (Normal/SDX(Slice)/LVM/VxVM/SDX(Volume))

    Size(MB)

    デバイスに割り当てられた容量(MB)を表示します。

    RDB-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)
    SymfowareのRDBシステム名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)
    常に、“---”を表示します。

    Log-Group-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)
    Symfowareのロググループ名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)
    常に、“---”を表示します。

    DB-Space-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)
    Symfowareのデータベーススペース名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)
    常に、“---”を表示します。

    (*1)ディスクアレイ装置内で一意に与えられた番号です。ディスクアドミニストレータ上のディスク番号とは異なります。

RDB-Name, Log-Group-Name, DB-Space-Nameは、以下の条件の場合に表示されます。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.11 パーティション情報表示コマンド(stgxfwcmdisppat

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスを構成するパーティションの情報を表示します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdisppat -n サーバ名 -d デバイス名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するデバイスを管理するサーバ名を指定します。

    -d

    情報を表示するデバイス名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/rdsk/c4t0d10s0)のパーティション情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmdisppat -n Server1 -d /dev/rdsk/c4t0d10s0
    Partition           Identifier         Physical-Disk Disk-Type LU-Number
    /dev/rdsk/c4t0d10s0 /dev/dsk/c4t0d10s0 ---           GR        10
    #

    表示される内容を以下に示します。なお、表中の“SDX”または“SDXオブジェクト”は、SafeDISKまたはPRIMECLUSTER Global Disk Services(以下、GDS)の用語です。

    タイトル

    説明

    Partition

    (Solarisサーバの場合)
    RAWデバイス名を表示します。
    SDXオブジェクトのスライス単位の場合は、RAWデバイス名:c?t?d?の形式で表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のDeviceと同じ内容を表示します。
    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、S?p?の形式で表示します。
    S?:シグネチャ(8桁の16進数)
    p?:論理ディスク番号(*1)

    (HP-UXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    RAWデバイスを作成している場合はRAWデバイス名、作成していない場合はブロックデバイス名を表示します。

    スライス単位のSDXオブジェクトの場合は、RAWデバイス名:sd?の形式で表示します。

    (AIXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Identifier

    (Solarisサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。
    SDXオブジェクトのスライス単位の場合は、ブロックデバイス名:c?t?d?の形式で表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    AdvancedCopy Managerが内部的に管理しているデバイス名を表示します。
    デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のDeviceと同じ内容を表示します。

    (HP-UXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。

    スライス単位のSDXオブジェクトの場合は、ブロックデバイス名:sd?の形式で表示します。

    (AIXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Physical-Disk

    (Solarisサーバ、HP-UXサーバ、Linuxサーバ、AIXサーバの場合)
    常に、“---”を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    物理ディスク名を表示します。
    デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のBlock-Deviceと同じ内容を表示します。

    Disk-Type

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、“GR”を表示します。

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、“---”を表示します。

    LU-Number

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、論理ユニット番号を表示します。

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、“---”を表示します。

    (*1)ディスク内の論理ディスクの順序番号です。論理ディスクとは、ディスクアドミニストレータにおける以下の内容を指します。また、番号はディスクアドミニストレータ上の左から右に向かって数えた時の番号です。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.12 環境情報表示コマンド(stgenvdisp)

AdvancedCopy Managerに設定されている環境の各値を表示します。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp [-n 業務の論理ノード名]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    業務の論理ノード名(クラスタセットアップコマンドで指定した論理ノード名)を指定します。クラスタ環境の場合

    本オプションが指定された場合、指定された業務の情報のみ出力します。

    本オプションが指定されていない場合、全業務の情報を出力します。

    非クラスタ環境の場合

    本オプションは指定できません。指定された場合は、swstf6001のメッセージを出力して処理を終了します。

    本オプションが指定されていない場合、情報を出力します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    非クラスタ環境において情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB file                : /dev/dsk/c0t0d0s4
      RDB dictionary         : /dev/rdsk/c0t0d0s5
      RDB log file           : /dev/rdsk/c0t0d0s6
      Database space         : /dev/rdsk/c0t0d0s7
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    #

    [Storageサーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Server
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    #

    クラスタ環境(SafeCLUSTER/PRIMECLUSTER)において全業務の情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Cluster system         : SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER
      Node type              : Primary
      Node name              : nodemgr
      Service name           : manager_service
      Mount point            : /acmmgrdisk
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB file                : /dev/sfdsk/Service1Cls1/dsk/Service1Vol2
      RDB dictionary         : /dev/sfdsk/Service1Cls1/rdsk/Service1Vol3
      RDB log file           : /dev/sfdsk/Service1Cls1/rdsk/Service1Vol4
      Database space         : /dev/sfdsk/Service1Cls1/rdsk/Service1Vol5
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    #

    [Storageサーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Server
      Cluster system         : SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER
      Node type              : Primary
      Node name              : nodeagt1
      Service name           : agent_service1
      Mount point            : /acmagt1disk
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Cluster system         : SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER
      Node type              : Secondary
      Node name              : nodeagt2
      Service name           : agent_service2
      Mount point            : /acmagt2disk
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 12000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    #

    クラスタ環境(VERITAS Cluster Server)において全業務の情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Cluster system         : VERITAS Cluster Server
      Node type              : Primary
      Node name              : nodemgr
      Service name           : manager_service
      Mount point            : /acmmgrdisk
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB file                : /dev/dsk/c2t0d0s4
      RDB dictionary         : /dev/rdsk/c2t0d0s5
      RDB log file           : /dev/rdsk/c2t0d0s6
      Database space         : /dev/rdsk/c2t0d0s7
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    #

    [Storageサーバの場合]

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgenvdisp
      Server type            : Server
      Cluster system         : VERITAS Cluster Server
      Node type              : Primary
      Node name              : nodeagt1
      Service name           : agent_service1
      Mount point            : /acmagt1disk
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Cluster system         : VERITAS Cluster Server
      Node type              : Secondary
      Node name              : nodeagt2
      Service name           : agent_service2
      Mount point            : /acmagt2disk
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 12000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server type

    サーバ種別を表示します。
    Management server:Storage管理サーバまたはStorage管理サーバ業務
    Server: StorageサーバまたはStorageサーバ業務

    Cluster system

    クラスタシステムの種類を表示します。
    SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER:SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTER
    VERITAS Cluster Server:VERITAS Cluster Server
    SafeCLUSTER:SafeCLUSTER
    PRIMECLUSTER:PRIMECLUSTER
    MC/ServiceGuard:MC/ServiceGuard
    MSCS:MSCS

    HACMP:High Availability Cluster Multi-Processing

    Node type

    ノード種別を表示します。
    Primary:プライマリノード
    Secondary:セカンダリノード

    Node name

    論理ノード名を表示します。
    Local-Serviceの場合、ローカル業務であることを示します。

    Service name

    業務名を表示します。

    Cluster name

    クラスタ名を表示します。

    Mount point

    AdvancedCopy Manager共有データ用のマウントポイントを表示します。

    Disk resource

    AdvancedCopy Manager共有データ用に使用した共有ディスクのリソース名を表示します。

    Drive

    AdvancedCopy Manager共有データ用に使用したドライブレターを表示します。

    Volume group

    ボリュームグループ名を表示します。

    Network name

    AdvancedCopy Managerで使用したネットワーク名を表示します。

    External connection

    外部接続用ネットワーク名を表示します。

    Subnet mask

    サブネットマスクを表示します。

    IP address resource

    IPアドレスリソースを表示します。

    IP by cluster setup

    クラスタセットアップコマンドで指定した論理IPアドレスを表示します。
    ただし、運用において、「Storage管理サーバ業務のIPアドレスの変更」または「Storageサーバ業務のIPアドレスの変更」操作を実施している場合は、運用中の論理IPアドレスではありませんので注意が必要です。

    Manager IP address

    Storage管理サーバのIPアドレスを表示します。
    ただし、「サーバの追加」操作を実施していない場合は、値に"????"が表示されます。

    Repository user

    リポジトリアクセスユーザーを表示します。

    DB log file

    [Windows版のみ]
    DBログファイル格納先フォルダ名を表示します。

    DB dictionary file

    [Windows版のみ]
    DBディクショナリファイル格納先フォルダ名を表示します。

    Repository database

    [Windows版のみ]
    リポジトリデータベーススペース格納先フォルダ名を表示します。

    DB file

    [Solaris版の場合]
    DBファイルシステム用デバイス名またはディレクトリ名を表示します。

    [Linux版の場合]
    DBファイル用ディレクトリ名を表示します。

    RDB dictionary

    [Solaris版の場合]
    RDBディクショナリ用ローデバイス名を表示します。

    [Linux版の場合]
    RDBディクショナリ用ディレクトリ名を表示します。

    RDB log file

    [Solaris版の場合]
    RDBログファイル用ローデバイス名またはディレクトリ名を表示します。

    [Linux OE版の場合]
    RDBログファイル用ディレクトリ名を表示します。

    Database space

    [Solaris版の場合]
    リポジトリデータ格納DBスペース用ローデバイス名を表示します。

    [Linux版の場合]
    リポジトリデータ格納DBスペース用ディレクトリ名を表示します。

    Database size

    [Windows版、Linux版のみ]
    データベースサイズを表示します。

    IP address for GUI

    GUI接続用IPアドレスを表示します。

    Communication

    通信サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:stgxfws)を表示します。
    クラスタ運用の場合は、業務用通信サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:stgxfws_論理ノード名)を表示します。

    Remote access

    リモートアクセスサービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:rmiswstf)を表示します。

    Exclusive control

    排他制御サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:semswstf)を表示します。

    Authentication feature

    認証機構サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:smaclmgr)を表示します。

    Repository

    リポジトリサービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:rdaswstf)を表示します。

10.2.13 管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド(stgmgrinfoset)

管理情報一括バックアップ実行サーバ(管理情報一括バックアップコマンドを実行するサーバ)を登録します。

管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

  1. 指定方法

    /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfoset [-del | -d ディレクトリ名 -c Storage管理サーバのコード]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

    -del

    管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

    -d

    バックアップデータを格納するディレクトリのフルパスを指定します。

    ディレクトリ名には、英数字、(アンダースコアー)のみ使用可能です。

    -c

    Storage管理サーバをインストールしたときに指定したcodeを指定します。指定できる値は以下の通りです。

    EUC:EUC

    SJIS:SJIS

    UTF8:UTF-8(UNICODE)

    Storage管理サーバがWindows版の場合、SJISを指定してください。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    管理情報一括バックアップ実行サーバ(バックアップデータを保管するディレクトリパス:/stgbkupdata、Storage管理サーバのcode:EUC)を登録します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfoset -d /stgbkupdata -c EUC
    swstf3000 AdvancedCopy Managerの管理情報の一括バックアップを実行するサー
    バを登録しました。
    #

    管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfoset -del
    swstf3001 AdvancedCopy Managerの管理情報の一括バックアップを実行するサー
    バを削除しました。ディレクトリを削除してください。ディレクトリ=/stgbkupdata
    #

    管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfoset
    Directory    : /stgbkupdata
    Manager code : EUC
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.14 管理情報一括バックアップコマンド(stgmgrinfobkup)

Storageサーバ、Storage管理サーバの管理情報をバックアップします。

  1. 指定方法

    /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfobkup [-n サーバ名] [-t バックアップ種別]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    指定されたサーバのバックアップを実施します。

    指定がない場合、全Storageサーバ(Storage管理サーバも含む)のバックアップを実施します。

    -t

    バックアップするデータの種別を指定します。指定できる値は以下の通りです。一度に複数の値を指定することはできません。

    DBData:データベースのバックアップ

    RegiData:レジストリのバックアップ

    MgrInfoData:管理情報一括バックアップのポリシーファイルのバックアップ

    AuthData:認証管理簿のバックアップ

    BkupData:バックアップ管理のバックアップ

    ReplData:レプリケーション管理のバックアップ

    TapeData:テープバックアップ管理のバックアップ

    指定がない場合、ポリシーファイルの設定に従ってバックアップを実施します。

    ポリシーファイルの詳細は、本マニュアルの『事前準備』を参照してください。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    ポリシーファイルの設定に従って全てのStorageサーバのバックアップを実施します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfobkup
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm02
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:05:00, サーバ名=acm02
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    #

    ポリシーファイルの設定に従ってStorageサーバ(acm01)のバックアップを実施します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfobkup -n acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    #

    全Storageサーバのレジストリのバックアップを実施します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfobkup -t RegiData
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm02
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:05:00, サーバ名=acm02
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    #

    Storageサーバ(acm01)のバックアップ管理のバックアップを実施します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfobkup -n acm01 -t BkupData
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.15 管理情報一括バックアップ状況表示コマンド(stgmgrinfodisp) 

管理情報一括バックアップコマンドの実施状況を表示します。

  1. 指定方法

    /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfodisp [-n サーバ名]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    バックアップの実施状況を出力するサーバ名を指定します。

    指定がない場合、管理情報一括バックアップコマンドを実施したStorageサーバのバックアップの実施状況を出力します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 出力情報

    以下の情報を出力します。管理情報一括バックアップコマンドによるバックアップを実施していない場合、管理情報一括バックアップコマンドがエラー終了した場合は、データは出力されません。

    タイトル

    説明

    Server

    サーバ名

    RegiData

    レジストリを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    DBData

    データベースを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    AuthData

    認証管理簿を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    BkupData

    バックアップ管理を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    ReplData

    レプリケーション管理を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    MgrInfoData

    管理情報一括バックアップのポリシーファイルを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    TapeData

    テープバックアップ管理?を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

  5. 実行例

    全Storageサーバの情報を出力します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfodisp
    Server:         acm01
       DBData:      04/08/02 16:11:26
       AuthData:    04/08/02 16:32:00
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       ReplData:    04/08/02 16:32:22
    Server:         acm02
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       BkupData:    04/08/03 16:00:00
    Server:         tape
       RegiData:    05/08/01 09:00:00
       TapeData:    05/08/03 16:00:00
    #

    Storageサーバ(acm01)の情報を出力します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgmgrinfodisp -n acm01
    Server:         acm01
       DBData:      04/08/02 16:11:26
       AuthData:    04/08/02 16:32:00
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       ReplData:    04/08/02 16:32:22
    #

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.2.16 SDXオブジェクト運用単位設定コマンド(stgxfwcmsetsdx

AdvancedCopy Managerで扱うSDXオブジェクトの運用単位(本マニュアルの『SDXオブジェクト運用単位』を参照)を設定します。

また、現在のSDXオブジェクトの運用単位を表示します。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetsdx [-slice | -volume ]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    現在のSDXオブジェクト管理単位を表示します。

    -slice

    AdvancedCopy Managerで扱うSDXオブジェクトの管理単位を、スライス単位に設定します。

    -volume

    AdvancedCopy Managerで扱うSDXオブジェクトの管理単位を、論理ボリューム単位に設定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    非クラスタ環境での現在のSDXオブジェクト管理単位を表示します。

    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetsdx
    Volume (SWSTGNODE=null)

    表示形式は、『管理単位 (SWSTGNODE=設定値)』になります。

    管理単位 − スライス単位の場合は、Slice

    論理ボリューム単位の場合は、Volume

    設定値 − 環境変数SWSTGNODEが設定されている場合には、その設定値

    環境変数SWSTGNODEが設定されていない場合には、null

    Storage管理サーバ業務(論理ノード名:aserv)のSDXオブジェクト単位をスライス単位に設定します。

    # SWSTGNODE=aserv; export SWSTGNODE
    # /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmsetsdx -slice
    stgxfwcmsetsdx completed (SWSTGNODE=aserv)

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.3 レプリケーション管理のコマン

本章では、レプリケーション管理のコマンドによる操作について説明しています。

レプリケーション管理のすべてのコマンドはrootユーザーのみが実行可能です。その他のユーザーでコマンド実行した場合は、「swsrp0601 コマンド実行ユーザがrootでないため、当コマンドは実行できません。」メッセージを出力しエラー終了します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swsrpcancel

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合は複写先Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない(-mオプション、-tオプションを指定する場合を除く)。
EC等価状態のサーバ間レプリケーションの場合は相手サーバが動作していなければならない(-mオプションを指定する場合を除く)。

swsrpchsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpdelvol

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのサービス・デーモンが動作していなければならない(-dオプションを指定する場合を除く)。

swsrprecbuffstat

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrprecbuffset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpmake

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつサーバ内レプリケーションかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない(-mオプション、-tオプションを指定する場合を除く)。

swsrprecoverres

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-rオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrprevsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpsetvol

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのサービス・デーモンが動作していなければならない。

swsrpstartsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は相手サーバが動作していなければならない(-mオプションを指定する場合を除く)。

swsrpstat

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpvolinfo

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。bshの場合、環境変数の設定方法は以下の通りです。

    # SWSTGNODE=論理ノード名<Enter>
    # export SWSTGNODE
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swsrpsetvol

必要

業務稼動ノード

swsrpvolinfo

必要

業務稼動ノード

swsrpdelvol

必要

業務稼動ノード

swsrprecbuffstat

必要

業務稼動ノード

swsrprecbuffset

必要

業務稼動ノード

swsrpstartsync

必要

業務稼動ノード

swsrpmake

必要

業務稼動ノード

swsrpstat

必要

業務稼動ノード

swsrpcancel

必要

業務稼動ノード

swsrpchsync

必要

業務稼動ノード

swsrprevsync

必要

業務稼動ノード

swsrprecoverres

必要

業務稼動ノード

10.3.1 環境定義系コマン

レプリケーション管理の環境定義系コマンドについて説明します。レプリケーション管理の環境定義は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

複製ボリューム情報設定コマンド

swsrpsetvol

複製ボリューム情報を設定します。

複製ボリューム情報表示コマンド

swsrpvolinfo

複製ボリューム情報を表示します。

複製ボリューム情報削除コマンド

swsrpdelvol

複製ボリューム情報の設定削除します。

REC転送バッファ情報表示コマンド

swsrprecbuffstat

REC転送バッファの情報を表示します。

REC転送バッファ設定変更コマンド

swsrprecbuffset

REC転送バッファの設定を変更します。

10.3.1.1 複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol

レプリケーション運用で使用する複製元/複製先ボリュームを設定します。本コマンドを実行することで指定した複製ボリュームを使ってレプリケーション運用を行うことを宣言します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    サーバ内レプリケーションの場合
    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol [-n] [-u] [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    サーバ間レプリケーションの場合
    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol [-n] [-u] -o (ORG|REP|BOTH) [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    サーバ内レプリケーションの場合
    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -h Server-Name [-n] [-u] [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    サーバ間レプリケーションの場合
    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -h Server-Name [-n] [-u] -o (ORG|REP|BOTH) [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    レプリケーション運用を行うStorageサーバ名を指定します。本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    省略した場合は、コマンドを投入したStorageサーバが処理対象となります。

    -u

    コピー方向を指定します。

    本オプションを指定すると、複製元ボリュームから複製先ボリュームへの一方向コピーのみを行い、複製先ボリュームから複製元ボリュームへのコピーは禁止されます。

    本オプションを指定しない場合は、複製元/複製先ボリューム間の双方向のコピーが実施可能です。

    -o

    操作サーバを指定します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    ORG:複製元サーバを操作サーバに設定します。

    REP:複製先サーバを操作サーバに設定します。

    BOTH:複製元サーバと複製先サーバの両方を操作サーバに設定します。

    操作サーバに指定されなかったサーバでは、複製ボリュームに対して以下のコマンドのみが実行可能です。

    • 複製ボリューム情報表示コマンド

    • 運用状況表示コマンド

    • 複製解除コマンド(強制停止オプションが必要)

    オペランドにBOTHを指定した場合は、複製元サーバおよび複製先サーバのどちらでも全てのコマンドを実行できます。なお、BOTHオプションは両サーバのバージョンが11.0/V11.0L10以降の場合に使用することができます。

    本オプションは、サーバ間レプリケーションの場合のみ有効です。

    -n

    本オプションを指定しない場合、複製元/複製先ボリュームのサイズが異なる場合は、複製ボリューム情報の設定はできません。

    本オプションを指定することで、複製元/複製先ボリュームのボリュームサイズのチェックをしないことを指定します。異種OS間のレプリケーションなど、ボリュームサイズが一致しない場合に使用してください。

    複製元/複製先ボリュームのボリュームサイズが異なる場合のコピーは以下のように実施されます。

    コピー開始アドレスは、複製先ボリュームの先頭セクタです。

    コピーデータサイズは、小さい方のボリュームサイズです。

    また、本オプションは、SDXオブジェクトの論理ボリュームの場合(GDS Snapshot連携機能)には、使用できません。

    -Xgroup

    グループに登録することを指定します。

    指定したグループが存在しない場合、新規にグループが作成されます。それ以外の場合は既存のグループに指定した複製元/複製先ボリュームを追加します。

    グループ名に使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.(ピリオド)です。また、先頭は半角英数字である必要があります。文字数は、64文字までです。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    Replica-Volume-Name

    複製先ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:SRC-SVの論理ボリューム/dev/dsk/c1t2d0s3を複製元ボリューム、Storageサーバ:TARG-SVの論理ボリューム:/dev/dsk/c1t2d0s3を複製先ボリュームとして複製ボリューム情報を設定します。また、コピー方向を一方向コピー、操作サーバを複製元サーバ(SRC-SV)とします。以下の例は、SRC-SVから実行した場合の例です。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -u -o ORG /dev/dsk/c1t2d0s3 /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV
    swsrpsetvol completed 
    #

    同じ設定をTARG-SVから行う場合は、以下のようになります(ボリューム名の指定に注意してください)。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -u -o ORG /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3
    swsrpsetvol completed 
    #

次のような場合は、複製ボリューム情報の設定ができません。

複製元ボリューム/複製先ボリュームを作成する際は、以下に注意してください。

ボリュームの物理情報(パーティションサイズ、ドライブ文字、ディスクアレイ装置の筐体情報)をOS管理ツール(formatコマンド等)やディスクアレイ装置が提供するGRmgr、ETERNUSmgr、GDSなどの機能を用いて変更した場合、変更したボリュームに関連する設定済みの複製ボリューム情報を以下の手順で再設定する必要があります。
  1. 複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol)で複製ボリューム情報を削除します。

  2. 初期画面において、「全デバイスの情報取得/反映」を行います。または、Storage管理サーバにて、デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)を実行します。

  3. 複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol)で複製ボリューム情報を再設定します。

複製作成後、複製先ボリュームをマウントして使用する場合は、複製先ボリュームのサイズは複製元ボリュームのサイズとバイト単位まで一致している必要があります。複製先ボリュームを使用しない場合(複製データが必要な際は、複製元ボリュームにいったんリストアした後、使用する場合など)は、複製先ボリュームのサイズは、複製元ボリュームのサイズより大きくても構いません。

次のような場合、グループの設定を行うことができません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)』を参照してください。

10.3.1.2 複製情報表示コマンド(swsrpvolinfo

複製ボリューム設定コマンドで登録した複製ボリューム情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpvolinfo [-L] [Original-Volumue-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpvolinfo -h Server-Name [-L] [Original-Volume-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -L

    拡張形式で表示することを指定します。

    本オプション指定時に表示される項目については実行例の表を参照してください。

    なお、将来のバージョンで提供される新機能に対応して、本オプション指定時に表示される項目が追加される可能性があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    指定された複製元ボリュームに関する全ての複製ボリューム情報を表示します。本オペランドを省略した場合は、本コマンドを実行したStorageサーバに関する全ての複製ボリューム情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して全複製ボリューム情報を表示するよう指示します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpvolinfo -h SRC-SV
    Server Original-Volume          Size        Replica-Volume            Size        Copy          Op-Server
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV    4.0Gbyte /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV    4.0Gbyte uni-direction original
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d1s3@SRC-SV    4.0Gbyte /dev/dsk/c1t2d1s3@TARG-SV    5.0Gbyte bi-direction  original
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s3@SRC-SV    9.1Gbyte /dev/dsk/c1t2d2s3@TARG-SV    9.1Gbyte bi-direction  replica
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s4@SRC-SV    7.5Gbyte /dev/dsk/c1t2d2s4@TARG-SV    7.5Gbyte bi-direction  both
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。

    Size

    ボリュームサイズを表示します。

    VxVMの論理ボリュームの場合は、ボリュームサイズでなく、そのボリュームを構成する共有領域(スライス)のサイズが表示されます。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。

    Copy

    コピー方向を表示します。

    uni-direction:複製元から複製先への一方向コピーのみ可能です。

    bi-direction:双方向コピーが可能です。

    Op-Server

    複製ボリューム(ペア)の操作サーバを表示します。

    original:複製元サーバが操作サーバです。

    replica:複製先サーバが操作サーバです。

    both:複製元サーバおよび複製先サーバが操作サーバです。

    Group

    [-Lオプション指定時のみ]

    グループ名を表示します。

    グループに登録されていない場合は、“----”を表示します。

次のような場合は、複製ボリューム情報を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

10.3.1.3 複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol

設定されている複製ボリューム情報を削除します。

削除する複製ボリュームでコピー処理が実行されている場合は、コピー処理を停止した後、本コマンドを実行してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpdelvol [-e] [-d] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpdelvol -h Server-Name [-e] [-d] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -e

    緊急操作モードで動作します。

    アドバンスト・コピーの実行状態確認を行わずに複製ボリューム情報を削除することを指定します。このオプションは、アドバンスト・コピーが実行されていないことが明らかな場合のみ使用してください。

    GDS Snapshot連携機能を使用している場合、SDXオブジェクトのマスタ・プロキシ関係が解除されていることを確認せずに複製ボリューム情報を削除します。

    -d

    サーバ間レプリケーションで、相手サーバとの通信を行わないことを指定します。

    本オプションを指定した場合、相手サーバと通信を行わず複製ボリューム情報の削除を行います。

    相手サーバの復旧が見込めない場合のみ使用してください。

    本オプションはサーバ間レプリケーションの場合のみ有効です。

    本オプションは非操作サーバでも使用できます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    Replica-Volume-Name

    複製先ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:SRC-SV上で複製ボリューム情報を削除します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpdelvol /dev/dsk/c1t2d0s3 /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV
    swsrpdelvol completed
    #

次のような場合は、複製ボリューム情報を削除できません。

VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、複製ボリューム情報を削除することができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
  1. 削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-eオプションを指定して本コマンドを実行してください(アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止してください)。

  2. 論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)』を参照してください。

10.3.1.4 REC転送バッファ情報表示コマンド(swsrprecbuffstat

RECをConsistencyモードで行う際にETERNUSが使用する転送バッファの情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    swsrprecbuffstat [-Xaltpath] Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    swsrprecbuffstat -h Server [-Xaltpath] Volume-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -Xaltpath

    複製ボリュームがSDXオブジェクトで、論理ボリューム単位に運用している場合は、オペランドに次の形式で代替パスを指定します。

    /dev/sfdsk/(クラス名)/dsk/(ボリューム名):(sdxinfoのDEVNAMの値)

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    複製ボリュームとして登録しているボリューム名を指定します。

    コマンドを実行するStorageサーバに接続されているボリュームのみが指定できます。

    複製ボリュームがSDXオブジェクトで、論理ボリューム単位に運用している場合は、-Xaltpathオプションを使用して、代替パスを指定する必要があります。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:Server1でサーバ内レプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1、複製先ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1のRECで利用されるの転送バッファの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    #

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1、複製先ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2148s3@Server2のRECで利用されるの転送バッファの情報を表示します。

    Storageサーバ:Server1で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1
     BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    #
    [Storageサーバ:Server2で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2148s3@Server2
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    2  SEND 5%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    #

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1が存在する筐体が複数の筐体とリモートコピーの設定が行われている場合。

    Storageサーバ:Server1で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1
     BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    3  SEND 4%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    4  RECV 0%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    5  SEND 10%  DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    6  RECV 0%   EEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
    7  SEND 3%   FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
    8  SEND 5%   GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGG
    #

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1@Server1、複製先ボリューム: /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2のRECで利用されるの転送バッファの情報を表示します。
    (SDXオブジェクトは2筐体でのミラー構成)

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb2048
     BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb3048
    BoxID = CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 11%  DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    2  RECV 0%   DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    #
    
    [Storageサーバ:Server2で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb2148
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    2  SEND 4%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb3148
    BoxID = DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    2  SEND 5%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    BoxID

    コマンドを実行したサーバに接続されている筐体の筐体識別子を表示します。

    ID

    転送バッファのIDを表示します。

    Use

    転送バッファの属性(用途)を表示します。

    SEND : 送信用

    RECV : 受信用

    Rate

    転送バッファの使用率をパーセントで表示します。

    用途が送信用の場合 : 転送バッファの使用率をパーセントで表示します。非同期ConsistencyモードのRECを行っていない場合でも、"0%"になることはありません。
    用途が受信用の場合 : 常に"0%"を表示します。

    転送バッファが使用できない状態のときは、"----"を表示します。

    RemoteBoxID

    リモートコピーを行う筐体の筐体識別子を表示します。

-Xaltpathには、情報を表示したい筐体上にあるデバイス名が指定できます。

表示される情報は、コマンドを実行したサーバの複製ボリュームが存在する筐体の情報のみです。
筐体間のレプリケーションをサーバ間で行っている場合、両筐体の転送バッファの情報を確認するためには、レプリケーションを行っている両サーバでコマンドを実行する必要があります。

REC転送バッファ設定変更には数十秒かかるため、変更直後はバッファが使用できない状態("Rate"欄が"----")となる場合があります。この場合は、1分程度経過してから再度実行してください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

資源整合コマンド(swsrprecoverres)

10.3.1.5 REC転送バッファ設定変更コマンド(swsrprecbuffset

RECをConsistencyモードで行う際にETERNUSが使用する転送バッファの設定を変更します。

REC転送バッファの設定方法については『ETERNUSmgr ユーザガイド 設定/保守編』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    swsrprecbuffset -Xbuffid buffer-id -Xbuffuse {SEND|RECV} [-Xaltpath] Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    swsrprecbuffset -h Server -Xbuffid buffer-id -Xbuffuse {SEND|RECV} [-Xaltpath] Volume-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -Xbuffid

    転送バッファのIDを指定します。

    -Xbuffuse

    転送バッファの用途を指定します。

    SEND : 送信用

    RECV : 受信用

    -Xaltpath

    複製ボリュームがSDXオブジェクトで、論理ボリューム単位に運用している場合は、オペランドに次の形式で代替パスを指定します。

    /dev/sfdsk/(クラス名)/dsk/(ボリューム名):(sdxinfoのDEVNAMの値)

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    複製ボリュームとして登録しているボリューム名を指定します。

    コマンドを実行するStorageサーバに接続されているボリュームのみが指定できます。

    複製ボリュームがSDXオブジェクトで、論理ボリューム単位に運用している場合は、-Xaltpathオプションを使用して、代替パスを指定する必要があります。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:Server1でサーバ内レプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1、複製先ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1のRECで利用される転送バッファの属性を変更します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse RECV /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 3%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    #

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1の転送バッファの属性を変更します。

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s3@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 2 -Xbuffuse RECV /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat /dev/FJSVmplb/dsk/mplb3048s3@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 4%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    #

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1@Server1、複製先ボリューム: /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2のRECで利用される転送バッファの属性を変更します。
    (SDXオブジェクトは2筐体でのミラー構成)

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb2048
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb3048
    BoxID = CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 11%  DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse RECV -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb2048
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse RECV -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb3048
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb2048 /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1:mplb3048 /dev/sfdsk/class1/dsk/volume1@Server1
    BoxID = CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    
    [Storageサーバ:Server2で実行]
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb2148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb3148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    BoxID = DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb2148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb3148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    swsrpbuffset completed
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb2148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 1%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecbuffstat -Xaltpath /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1:mplb3148 /dev/sfdsk/class2/dsk/volume1@Server2
    BoxID = DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 1%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    #

-Xaltpathには、情報を変更したい筐体上にあるデバイス名が指定できます。

事前にREC専用バッファの設定が行われている必要があります。
ACTIVE、または ERROR SUSPEND 状態の非同期Consistencyモードのセションが存在しない状態で実施してください。
バッファの設定変更には数十秒かかります。設定変更中は転送バッファが使用できない状態となるため、RECの操作は行わないでください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

10.3.2 運用系コマン

レプリケーション管理の運用系コマンドについて説明します。

レプリケーション管理の運用は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

複製開始コマンド

swsrpstartsync

同期型レプリケーションの複製を開始します。

複製作成コマンド

swsrpmake

スナップショット型および同期型レプリケーションの複製を作成します。

運用状況表示コマンド

swsrpstat

レプリケーション運用の状況を表示します。

複製解除コマンド

swsrpcancel

スナップショット型および同期型レプリケーションの複製処理をキャンセルします。


10.3.2.1 複製開始コマンド(swsrpstartsync

同期型レプリケーション処理(EC/RECによるディスク間のコピー)を開始します。

指定された複写先/複写元ボリュームの全面コピー(同期処理の開始)、または更新(差分)コピー(同期処理の再開)をします。運用の開始時、または、複製確立状態からの更新(差分)データの反映を行う場合に使用します。GDSのボリュームの場合は、ソフトコピーによって同期処理を行うこともできます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync [ [ -y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] | -Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy ] [-t] [-Xgds-slice-skipchk] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -h Server-Name [ [ -y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] | -Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy ] [-t] [-Xgds-slice-skipchk] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync [-y [-a | -v] | -k | -i] [-g] [-m] [-Xskip | -Xremain] [-t] [-Xgds-slice-skipchk] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -h Server-Name [-y [-a | -v] | -k | -i] [-g] [-m] [-Xskip | -Xremain] [-t] [-Xgds-slice-skipchk] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -y

    同期処理を同期Writeモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    筐体内レプリケーションの同期処理は、常に同期Writeモードで実施されます。
    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合で、同期処理の再開の場合は、本オプションを使用することはできません。

    -a

    筐体間同期処理のSplitモードをAutomatic Splitモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y オプションと同時に指定します。-yオプションのみを指定して、-a、-vのいずれのオプションも指定しない場合は、Automatic Splitモードになります。

    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合は、本オプションを使用することはできません。

    -v

    筐体間同期処理のSplitモードをManual Splitモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y オプションと同時に指定します。-yオプションのみを指定して、-a、-vのいずれのオプションも指定しない場合は、Automatic Splitモードになります。

    Automatic Splitモードがサポートされていない筐体で、同期モード(-yオプション)を指定する場合、本オプションの指定が必須です。

    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合は、本オプションを使用することはできません。

    -k

    筐体間同期処理の転送モードをStackモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合は、本オプションを使用することはできません。

    -i

    筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合は、本オプションを使用することはできません。

    -g

    筐体間同期処理のリカバリモードをManual Recoveryモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    本オプションを指定しない場合は、Automatic Recoveryモードになります。

    SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で操作する場合は、本オプションを使用することはできません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのコピー先ボリュームに対するボリューム状態確認処理、前処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時だけ有効です。

    -t

    コピー先ボリュームへの前処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -Xgds-softcopy

    SDXオブジェクトの同期処理をアドバンスト・コピー機能ではなくソフトコピー機能を使用して開始することを指定します。

    アドバンスト・コピー機能使用時に、本オプションを指定して差分コピーを開始すると、アドバンスト・コピー処理が停止され、ソフトコピー処理が実施されます。

    本オプションはGDS Snapshot 連携機能を使用している場合に指定します。

    本オプションは、SDXオブジェクトに対してのみ有効です。

    -y, -Xgds-selectcopyと同時に指定することはできません。

    -Xgds-selectcopy

    ディスクアレイ装置によるコピー(OPC/EC)やソフトコピーといったコピー種別を指定せずに同期処理を開始することを指定します。起動されるコピー種別の選択は、GDSが行います。

    本オプションは、GDS Snapshot 連携機能を使用している場合に指定します。

    本オプションは、SDXオブジェクトに対してのみ有効です。

    -Xgds-softcopyと同時に指定することはできません。

    -Xgroup

    グループ単位で同期処理を開始することを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)にグループ単位の同期処理を開始することを指定します。

    -Xskip

    初期コピースキップ機能を使用して同期処理をサスペンド状態にすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時だけ有効です。

    本オプションは、GDS Snapshot連携の場合にはサポートされません。

    -Xremain

    同期処理の再開時に、複製確立状態中にコピー先に対して行った更新データを有効にします。

    本オプションは、筐体間のレプリケーションの再開時だけ有効です。

    本オプションは、-Xskipオプション指定で同期処理を開始し、テープ媒体上のバックアップデータを複写先ボリュームにコピーした後に、複写元ボリュームの更新部分だけを複写先ボリュームに反映したい場合に使用します。

    本オプションは、GDS Snapshot連携の場合にはサポートされません。

    -Xgds-slice-skipchk

    SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、複写先前処理で実施される、SDXオブジェクトの状態確認処理を省略します。

    停止状態のボリュームに対して本オプションを指定する場合は、別途-tオプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、/dev/dsk/c1t2d0s3から/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SVへの複製開始をします。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -h SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3 /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV
    FROM=/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV,TO=/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV swsrpstartsync completed 
    #

    グループGRP1の複製開始をします。

    # swsrpstartsync -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpstartsync completed
    #

次のような場合は複製開始を実行する事ができません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

実行するレプリケーションが以下の条件のいずれかに該当する場合は、コマンドを実行する前に複写先ボリュームをアンマウントして下さい。
上記の場合において、アンマウントを実行しない場合は、複製作成時の複写先ボリュームの後処理がエラーとなります。

同期処理再開時に同期処理のモードを変更することはできません。
同期処理再開時は、-y,-a,-v,-k,-i,-gオプションは次のどちらかにする必要があります。

指定した複写元/複写先ボリュームの同期処理の状態により、本コマンドの処理内容が異なります。

同期処理の状態

処理

未実施状態

全面コピー開始

全面/差分コピー中状態

通報メッセージ(swsrp2401)を出力して正常終了

等価性維持状態

通報メッセージ(swsrp2401)を出力して正常終了

複製確立状態(一時停止状態)

差分コピー開始

複製開始を実行する前に、複写先ボリュームに対してレプリケーション前処理スクリプトを実行します。このスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。また、-tオプションを使用することにより、前処理スクリプトを実施しないようにすることも可能です。

本コマンドでは、複写先ボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、複写先ボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製開始を実行します。そのために、複写先ボリュームのアンマウントを実行します。複写先ボリュームのアンマウントができない以下のような場合は、当コマンドはエラーで終了します。

複製開始時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

複製先ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのレプリケーションはできません。
複製先のボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、複製開始を行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、複製作成後にファイルシステムをマウントします。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)』を参照してください。

10.3.2.2 複製作成コマンド(swsrpmake

同期処理が行われていない場合は、スナップショット処理(OPC)を起動して複製ボリュームを作成します。

同期処理が行われている場合は、等価性維持状態かどうかを確認し、等価性維持状態の場合は同期処理をサスペンドすることによって、複製ボリュームを作成します。同期処理がサスペンドされている状態を複製確立状態と呼びます。本コマンドを実行後、複製ボリューム(複写先ボリューム)へのアクセスが可能となります。

このコマンドは、実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

どちらの場合も本コマンドを実行後、複写先ボリュームへのアクセスが可能となります。

本コマンドでは、複製作成を行なう前にレプリケーション前後処理スクリプトを実行します。これらのスクリプトの詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake [-m][-f][-t][-j|-T|-Xconcur|-C] [-Xgds-slice-skipchk]From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -h Server-Name [-m][-f][-t][-j|-T|-Xconcur|-C] [-Xgds-slice-slipchk] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake [-m] [-f] [-t] [-j|-T|-Xconcur|-C] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -h Server-Name [-m] [-f] [-t] [-j|-T|-Xconcur|-C] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのボリュームに対するボリューム状態確認処理および前後処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時だけ有効です。

    -f

    複写元ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写元ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写元前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -t

    複写先ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -j

    筐体間の同期型レプリケーションにおいて、コピーの実行状態が「sync:全面コピー、または差分コピー中」もしくは「halt:ハードサスペンド状態」であってもコピー処理を強制的に一時停止(サスペンド)します。本オプションは、筐体間レプリケーションの場合のみ使用可能です。筐体間でない場合はエラーとなります。

    本オプションを指定した場合、複写先ボリュームのデータは保証されません。

    また、本オプションを指定した場合、複写元ボリュームへの前後処理および、複写先ボリュームへの前後処理は実行されません。

    -T

    差分スナップショット処理を起動することを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内レプリケーション、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型レプリケーションの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を利用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したレプリケーション運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

    -Xgroup

    グループ単位で複製の作成を行うことを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)にグループ単位の複製の作成を行うことを指定します。

    -Xconcur

    コンカレントサスペンド機能を使用して複製の作成を行うことを指定します。

    本オプションはGDS Snapshot連携の場合にはサポートされません。

    -C

    SnapOPCを起動することを指定します。

    本オプションは筐体内レプリケーション、かつ、ディスクアレイ装置がSnapOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    SnapOPCを実行するためには、複写先ボリュームがSnap Data Volumeである必要があります。

    -Xgds-slice-skipchk

    SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、複写元/複写先前処理で実施される、SDXオブジェクトの状態確認処理を省略します。

    停止状態のボリュームに対して本オプションを指定する場合は、別途-fオプション、-tオプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、/dev/dsk/c1t2d0s3の複製を/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SVに作成することを指示します。

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -h SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3 /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV
    FROM=/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV,TO=/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV swsrpmake completed
    #

    グループGRP1の複製を作成します。

    # swsrpmake -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpmake completed
    #

次のような場合は複製を作成できません。

-Xgroupオプションを使用している場合、処理対象の複製ボリュームの運用状態にスナップショット型レプリケーションと同期型レプリケーションが混在しているときは、複製作成を行わずに処理を中断します。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

実行するレプリケーションが以下の条件のいずれかに該当する場合は、コマンドを実行する前に複写先ボリュームをアンマウントして下さい。
上記の場合において、アンマウントを実行しない場合は、複製作成時の複写先ボリュームの後処理がエラーとなります。

複製を作成する前に、複写元ボリュームに対してレプリケーション前後処理スクリプトを実行し(ただし、同期型レプリケーションの場合は後処理スクリプトのみを実行)、複製を作成した後に、複写元/複写先ボリュームに対してレプリケーション後処理スクリプトを実行します。このスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。また、-fや-tオプションを使用することにより、前後処理スクリプトを実施しないようにすることも可能です。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、実行中のコピーを停止し、新たにスナップショット処理を起動します。

本コマンドでは、データを保証するために、複写元ボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製を作成します。そのために、複写元ボリュームのアンマウントを実行します。複写元ボリュームのアンマウントができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

複写元ボリュームが SafeFILEファイルシステムが構築されたボリュームの場合、複写先ボリュームのマウントは以下の手順で行ってください。
# sfxadm SafeFILEを構成するRAWデバイス名のリスト
# fsck -F sfxfs [-y] SafeFILEの代表RAWデバイス名
# mount -F sfxfs SafeFILEの代表RAWデバイス名

Snap Data Volumeに対して実行可能なものはSnapOPCだけです。OPC、QuickOPCを実行することはできません。
また、Snap Data Volumeからデータをリストアする際は、複製元ボリュームと複製先ボリューム(Snap Data Volume)との間にSnapOPCセッションが存在している必要があります。

複製作成時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

複製元/複製先ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのレプリケーションはできません。
複製元/先のボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、複製作成を行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、複製作成後にファイルシステムをマウントします。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)』を参照してください。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、新たにスナップショット処理を起動します。コピー動作の詳細については、以下の表を参照してください。

運用状態
(swsrpstat -Lの表示内容)

-Tオプションの指定

コピー動作

コピー未実施
(Statusが"----"かつTrkが"----")

なし

通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

コピー未実施
(Statusが"----"かつTrkが"----")

あり

差分スナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

なし

実行中のコピーを停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

あり

実行中のコピーを停止し、新たに差分スナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング処理実行中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

なし

実行中のコピーを停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング処理実行中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

あり

差分スナップショット処理を起動(再開)します。

トラッキング処理実行中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

なし

トラッキング処理を停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

トラッキング処理実行中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

あり

差分スナップショット処理を起動(再開)します。

10.3.2.3 運用状況表示コマンド(swsrpstat

指定ボリュームの運用状況を表示します。ボリューム指定が省略された場合は全ての複製ボリュームについて運用状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat [-L] [-E] [-H] [Original-Volume-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h Server-Name [-L] [-E] [-H] [Original-Volume-Name]

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat [-L] [-E] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h Server-Name [-L] [-E] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -L

    拡張形式で表示することを指定します。

    本オプション指定時に表示される項目については実行例の表を参照してください。

    なお、本オプション指定時に表示される項目は、今後のリリースで変更される可能性があります。

    -E

    逆方向(複製先から複製元)の運用状況のみを表示することを指定します。

    本オプションを指定しない場合、双方向のOPC物理コピーが動作しているときは常に順方向(複製元から複製先)の運用状況が表示されます。

    本オプションを指定した場合、順方向の運用状況を表示せず、逆方向の運用状況のみを表示します。

    本オプションは、順方向のQuickOPCセッションが存在している状態で逆方向のOPCを行う場合の運用状況の確認に使用することができます。

    -Xgroup

    グループ名を指定します。本オプションを指定した場合指定されたグループに関するすべての運用状況を表示します。

    -H

    RECがハードサスペンド(HALT)状態になった場合のStatus欄の表示方法を変更します。

    本オプションを指定した場合、全面コピー中または差分コピー中にハードサスペンドが発生した場合は“halt(sync)"、等価性維持状態中にハードサスペンドが発生した場合は“halt(equivalent)"と表示されます。

    なお、ROPCやGDS Snapshot連携の場合は本オプションを指定してもハードサスペンド状態は従来のとおり“halt"と表示されます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    指定された複製元ボリュームに関する全ての運用状況を表示します。本オペランドを省略した場合は、本コマンドを実行したStorageサーバに関する全ての運用状況を表示します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVへ全レプリケーション運用状況を表示するよう指示します。

    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h SRC-SV 
    Server Original-Volume          Replica-Volume            Direction  Status     Execute
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV regular    replicated ----
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d1s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d1s3@TARG-SV ----       ----       ----
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s3@TARG-SV reverse    snap       45%
    #

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVへ全レプリケーション運用状況を表示するよう指示します(-Lオプションを指定した場合)。

    #swsrpstat -h SRC-SV -L
    Server Original-Volume          Replica-Volume            Direction Status     Execute Trk  Update Rcv  Split Xfer
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV regular   replicated ----    ---- ----   auto ----  async
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d1s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d1s3@TARG-SV ----      ----       ----    on   6%     ---- ----  ----
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d2s3@TARG-SV reverse   snap       45%     off  ----   ---- ----  ----
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。

    Direction

    コピー方向を表示します。

    regular: 複製元から複製先へのコピー中です。

    reverse: 複製先から複製元へのコピー中です。

    ----:複製未実施です。

    Status

    実行状態を表示します。

    ---- : 複製未実施です。

    sync : 全面コピー、または差分コピー中です。

    equivalent : 等価性維持状態です。

    replicated : 複製確立状態です。

    copy-on-write: SnapOPC処理中です。

    failed : エラーサスペンド状態です。

    halt : ハードサスペンド状態です。

    halt(sync):ハードサスペンド状態です(RECの全面コピー/差分コピー中にハードサスペンド状態になりました)。

    halt(equivalent):ハードサスペンド状態です(RECの等価性維持状態中にハードサスペンド状態になりました)。

    snap : スナップショット処理中です。

    ????? :コピー状況取得に失敗しました。

    gds-error: GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    複製進行率をパーセントで表示します。複製未実施またはSnapOPC中の場合は“----"を表示します。

    Trk

    トラッキング処理の有無を表示します。

    on :トラッキング処理中です。

    off :トラッキング処理中ではありません。

    ----:スナップショット処理を行っていません。

    GDS Snapshot連携の場合は常に“----"となります。

    Update

    以下のいずれかに該当する場合、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表示します。

    • Status欄が“----"かつTrk欄が“on"のとき(すなわち、トラッキング中かつ物理コピーが実施されていないとき)

    • Status欄が“copy-on-write"のとき(すなわち、SnapOPCが実施されているとき)

    上記以外の場合は、“----"で表示します。

    GDS Snapshot連携の場合は常に“----"となります。

    Rcv

    筐体間同期処理のRecoveryモードを表示します。

    auto : Automatic Recoveryモードです。

    manual : Manual Recoveryモードです。

    ---- : 筐体間で同期型の複製(REC)を行っていません。

    Split

    筐体間同期処理のSplitモードを表示します。

    auto : Automatic Splitモードです。

    manual : Manual Splitモードです。

    ---- : 筐体間で同期形の複製(REC)を同期モードで行っていません。

    Xfer

    筐体間同期処理の転送モードを表示します。

    sync : 同期モードです。

    async : 非同期モードです。

    stack : Stackモードです。

    consist : Consistencyモードです。

    ---- : 筐体間で同期型の複製(REC)を行っていません。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が以下の場合は必要に応じて対処を行って下さい。

Status表示

対処方法

failed

ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて運用を停止してください。

halt

筐体間レプリケーション運用中のハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて複写運用を停止してください。

?????

コピー状況が取得できませんでした。再実行しても同様の結果になる場合はハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、コマンドを再実行して下さい。

gds-error

GDSのトラブルが考えられます。GDSのトラブル原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて複写運用を停止してください。

次のような場合は、運用状況を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

10.3.2.4 複製解除コマンド(swsrpcancel

指定された複製ボリュームのスナップショット処理(OPC)、同期処理(EC)を停止します。レプリケーション運用中に何らかの異常を検出した場合や、複製処理を停止したい場合に使用します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b] | [-T]) [-Xgds-slice-skipchk] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel -h Server-Name [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b] | [-T]) [-Xgds-slice-skipchk] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel -h Server-Name [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b] | [-T]) [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel -h Server-Name [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b] | [-T]) [-Xreverse] -Xgroup Group-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -c

    システムダウンなど操作サーバが使用不可能な場合、操作サーバでないサーバからコピー処理の強制停止を行うことを指定します。本オプションを使用した場合、前後処理を実施せずコピー処理を停止させます。

    本オプションは、操作サーバでは指定できません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのボリュームに対するボリューム状態確認処理および、前後処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時だけ有効です。

    -f

    等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写元ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写元ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写元前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -t

    等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写先ボリュームへの後処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -b

    HALT状態の筐体間コピー処理を停止することを指定します。

    サーバ内レプリケーションの場合、両筐体に対して筐体間コピー停止処理を行います。

    サーバ間レプリケーションの場合、本コマンドを実行したサーバに接続されている筐体にのみ、コピー停止処理を行います。

    コピー処理がHALT状態で、その復旧が見込めない場合にのみ使用してください。

    本オプションはコピー処理がHALT状態の時のみ使用できます。

    本オプションは非操作サーバでも使用できます。

    本オプションは、SDXオブジェクトの論理ボリュームの場合には使用できません。

    -Xgroupオプションと同時に指定した場合、グループ内のHALT状態のセッションだけコピー処理を停止します。

    -T

    差分スナップショットのトラッキング処理を停止することを指定します。

    本オプションを指定した場合、トラッキング処理のみが停止され、実行中のスナップショット処理(OPC物理コピー)は停止されません。スナップショット処理(OPC物理コピー)が完了している場合はOPCセッションが解除されます。

    本オプションは差分スナップショットのトラッキング処理中でない場合は使用できません。

    本オプションはSDXオブジェクトの論理ボリュームの場合は使用できません。

    -Xgroupオプションと同時に指定した場合、グループ内のトラッキング処理だけ停止します。

    -Xgroup

    グループ単位でコピー処理を停止することを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されているコピー処理を停止することを指定します。

    -Xgds-slice-skipchk

    SDXオブジェクトのスライス単位運用において等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写元/複写先前処理で実施される、SDXオブジェクトの状態確認処理を省略します。

    停止状態のボリュームに対して本オプションを指定する場合は、別途-fオプション、-tオプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、/dev/dsk/c1t2d0s3から/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SVへのコピー処理を停止することを指示します。

    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel -h SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3 /dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV
    FROM=/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV,TO=/dev/dsk/c1t2d0s3@TARG-SV swsrpcancel completed
    #

    グループGRP1のコピー処理を停止します。

    # swsrpcancel -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpcancel completed
    #

サーバ内レプリケーションでbオプションを指定し実行した場合、どちらか一方の筐体のコピー停止処理に成功すれば本コマンドは正常終了します。

次のような場合はコピー処理を停止する事ができません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、運用中の複製ボリュームだけ処理を行いますが、以下の場合は複製解除を行わずに処理を中断します。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

指定したボリュームのボリューム情報はチェックしません(管理簿のボリューム情報と実際の物理情報との一致確認)。管理簿のボリューム情報を使用して無条件で運用を解除します。

指定した複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用

処理を中断します。

全面/差分コピー中

同期処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

等価性維持状態

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

複製確立状態

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理中

スナップショット処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。


複写元/複写先ボリュームへの前後処理は、同期処理が等価性維持状態のときのみ実施されます。

次のような場合は、等価性維持状態の同期処理を停止できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
運用できないSDXオブジェクトの構成や条件』、『SDXオブジェクト運用の注意(レプリケーション管理)』を参照してください。

-Tオプションを指定しない場合、複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態
(swsrpstat -Lの内容表示)

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用
(Statusが"----"かつTrkが"----")

処理を中断します。

全面/差分コピー中
(Statusが"sync")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

等価性維持状態
(Statusが"equivalent")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

複製確立状態
(Statusが"replicated")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理中
(Statusが"snap")

スナップショット処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

トラッキング処理中の場合はトラッキング処理も停止します。

スナップショット処理完了状態
かつトラッキング処理中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

トラッキング処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。


-Tオプションを指定した場合、複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態
(swsrpstat -Lの内容表示)

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用
(Statusが"----"かつTrkが"----")

処理を中断します。

全面/差分コピー中
(Statusが"sync")

処理を中断します。

等価性維持状態
(Statusが"equivalent")

処理を中断します。

複製確立状態
(Statusが"replicated")

処理を中断します。

スナップショット処理中
かつトラッキング処理未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

処理を中断します。

スナップショット処理中
かつトラッキング処理中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

トラッキング処理のみを停止します。スナップショット処理(物理コピー)は継続されます。

複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理完了状態
かつトラッキング処理中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

トラッキング処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

10.3.2.5 同期処理モード変更コマンド(swsrpchsync

筐体間同期処理の動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)を変更します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpchsync [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpchsync -h Server-Name [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpchsync [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name[Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpchsync -h Server-Name [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -F

    転送モードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Sync : 同期モードに変更します。

    Async : 非同期(逐次転送)モードに変更します。

    Stack : Stackモードに変更します。

    Consist: Consistencyモードに変更します。

    本オプションを省略した場合は転送モードは変更されません。

    -Sオプションと同時に指定できるのは-F Syncオプションのみです。

    -F Syncオプションを指定して同期モード以外の転送モードから同期モードへ変更する際に、-Sオプションが指定されなかった場合のSplitモードは、Automatic Splitモードとなります。

    -R

    Recoveryモードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Auto : Automatic Recoveryモードに変更します。

    Manual : Manual Recoveryモードに変更します。

    本オプションを省略した場合はRecoveryモードは変更されません。

    -S

    Splitモードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Auto : Automatic Splitモードに変更します。

    Manual : Manual Splitモードに変更します。

    本オプションを省略した場合はSplitモードは変更されません。

    -F Syncを指定しない、かつ、現在の同期処理の転送モードが同期モードでない場合は、本オプションを指定することはできません。

    -Xgroup

    グループ単位の筐体間同期処理の動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)を変更します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されている同期処理の動作モードを変更することを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了

    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SVと/dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV間の筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードから非同期モードに変更することを指示します。

    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h SRC-SV -L /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV
    Server Original-Volume          Replica-Volume             Direction Status Execute Trk  Rcv  Split Xfer
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV regular   sync   99%     ---- auto ----  consist
    :
    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpchsync -h SRC-SV -F Async /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV
    FROM=/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV, TO=/dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV swsrpchsync completed
    :
    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h SRC-SV -L /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV
    Server Original-Volume          Replica-Volume             Direction Status     Execute Trk  Rcv  Split Xfer
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV regular   equivalent 100%    ---- auto ----  async
    #

    グループGRP1の筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードから非同期モードに変更することを指示します。

    # swsrpchsync -F Async -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpchsync completed
    #

次のような場合、筐体間同期処理の動作モードを変更することができません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームの同期処理をすべて同じ動作モードに変更しますが、上記の条件にあてはまる複製ボリュームが1つでも存在する場合は、同期処理の動作モードを変更することはできません。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

10.3.2.6 同期処理反転コマンド(swsrprevsync

サスペンド状態の筐体間同期処理(REC)のコピー方向を反転します。

本コマンドは、筐体内同期処理やSDXオブジェクトの論理ボリュームを操作する場合には使用することはできません。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprevsync From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprevsync -h Server-Name From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]/opt/FJSVswsrp/bin/swsrprevsync [-Xreverse] -Xgroup Group-Name[Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprevsync -h Server-Name [-Xreverse] -Xgroup Group-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xgroup

    グループ単位の筐体間同期処理を反転します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されている同期処理を反転することを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名(反転後の複写先となるボリューム名)を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名(反転後の複写元となるボリューム名)を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了

    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SVと/dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV間の筐体間同期処理のコピー方向を反転することを指示します。

    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat -h SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV
    Server Original-Volume          Replica-Volume             Direction  Status     Execute
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV reverse    replicated ----
    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrprevsync /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV 
    FROM=/dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV,TO=/dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV swsrprevsync completed
    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV
    Server Original-Volume          Replica-Volume             Direction  Status     Execute
    SRC-SV /dev/dsk/c1t2d0s3@SRC-SV /dev/dsk/c1t2d10s3@TARG-SV regular    replicated ----
    #

    グループGRP1の筐体間同期処理を反転します。

    # swsrprevsync -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrprevsync completed
    #

次のような場合は同期処理を反転できません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームの同期処理をすべて反転しますが、上記の条件にあてはまる複製ボリュームが1つでも存在する場合は、同期処理を反転することはできません。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

-Xgroupオプションを使用している場合、グループ内のすでに反転済みのセッションに対しては処理を行いません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

10.3.3 保守系コマン

レプリケーション管理の保守系コマンドについて説明します。

レプリケーション管理には、以下の保守系コマンドがあります。

機能

コマンド名

説明

資源整合コマンド

swsrprecoverres

レプリケーション管理簿内の情報の整合性を復旧します。


10.3.3.1 資源整合コマンド(swsrprecoverres

システムダウンなどでレプリケーション管理情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecoverres [-r] [-p]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecoverres -h Server-Name [-r] [-p]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを使用することはできません。

    -r

    レプリケーション管理簿の更新操作を行う複製ボリューム情報設定コマンド、複製ボリューム情報削除コマンドが強制終了やシステムダウンなどにより不意に終了した場合や、レプリケーション管理簿が誤って削除されてしまった場合のような、レプリケーション管理簿の不正状態が発生した場合に指定します。

    本オプションが指定された場合、以下のようなレプリケーション管理簿の再作成処理が実施されます。

    Storage管理サーバのリポジトリ内にあるレプリケーション管理情報がStorageサーバにダウンロードされ、複製ボリューム情報が復元されます。

    ディスクアレイ装置に問い合わせ処理を行なうことによって、同期処理の実行情報が復元されます。

    -p

    未実施の後処理を実行しないことを指定します。複製作成コマンドのプロセスが強制終了、システムダウンなどにより不意に終了した場合に使用できます。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    資源整合を行います。

    #/opt/FJSVswsrp/bin/swsrprecoverres
    swsrprecoverres completed
    #

次のような場合は資源整合処理ができません。

資源情報の整合性復旧は本コマンドを実施したStorageサーバに対してのみ行われます。サーバ間レプリケーションに関する処理の実行中に資源不整合が発生した場合は、処理を実行したStorageサーバおよび通信先となるStorageサーバの双方で本コマンドを実施する必要があります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

10.4 デーモンの起動/停止コマン

AdvancedCopy Managerのデーモンの起動方法は以下のとおりです。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

10.4.1 通信デーモン起動と停止

通信デーモンが処理中に通信デーモンの停止を実施した場合、コマンドが終了するまで最大10秒かかることがあります。

10.4.2 RMIデーモン起動と停止

10.4.3 RDBデーモン起動と停止

10.4.4 認証デーモン起動と停止

10.4.5 AdvancedCopy Managerデーモンの起動と停止

以下に示すデーモンを一括して起動または停止します。

サーバ種別

Storageサーバ

Storage管理サーバ

デーモン名

通信デーモン

通信デーモン
RMIデーモン
RDBデーモン
認証デーモン

10.5 SnapOPCサポートコマン 

SnapOPCを実施するコマンドについて説明します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swstbackstat

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。bshの場合、環境変数の設定方法は以下の通りです。

    # SWSTGNODE=論理ノード名<Enter>
    # export SWSTGNODE
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swstsvrset

不要

業務稼動ノード

10.5.1 更新量測定コマンド(swstestupdate) 

擬似SnapOPCセッション設定機能を使って、Snap Data Diskの物理容量を測定します。

  1. 指定方法

    [更新量の測定を開始する場合(擬似SnapOPCセッションを設定)]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swstestupdate start Volume-Name

    [更新量を参照する場合(擬似SnapOPCセッションの状態を表示)]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swstestupdate status Volume-Name

    [更新量の測定を終了する場合(擬似SnapOPCセッションを解除)]

    /opt/FJSVswsrp/bin/swstestupdate stop Volume-Name

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    ボリューム名を指定します。

    SnapOPC運用で使用する複製元ボリュームを指定します。

    GDS論理ボリュームを指定することはできません。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    /dev/dsk/c1t0d0s1の更新量を測定する。

    (擬似SnapOPCを開始して測定を開始する)
    #/opt/FJSVswsts/bin/swstestupdate start /dev/dsk/c1t0d0s1
    /dev/dsk/c1t0d0s1 swstestupdate completed
    
    (測定1回目)
    #/opt/FJSVswsts/bin/swstestupdate status /dev/dsk/c1t0d0s1
    Volume-Name      Update
    /dev/dsk/c1t0d0s1 644333
    
    (測定2回目)
    #/opt/FJSVswsts/bin/swstestupdate status /dev/dsk/c1t0d0s1
    Volume-Name       Update
    /dev/dsk/c1t0d0s1 1045000
    
    (擬似SnapOPCを解除して測定を終了する)
    # /opt/FJSVswsts/bin/swstestupdate stop /dev/dsk/c1t0d0s1
    /dev/dsk/c1t0d0s1 swstestupdate completed
    
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Volume-Name

    ボリューム名を表示します。

    Update

    測定開始後の更新済みデータ量をブロック数で表します(1ブロック=512バイト)。

    擬似SnapOPCセッションが存在しない場合は“----"を表示します。

    擬似SnapOPCセッションがエラーサスペンド状態になった場合は“failed"を表示します。

次のような場合は更新量の測定ができません。

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