ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.0 -Solaris- |
目次
索引
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本章では、AdvancedCopy Managerの運用における注意事項について説明します。
バックアップ運用/レプリケーション運用の注意事項について説明します。
バックアップ運用/レプリケーション運用における全般的な注意事項について説明します。
すべてのStorageサーバには、AdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(Storage管理サーバへAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。
Storage管理サーバとStorageサーバの間で、言語環境(LANG)が異なる場合に対処が必要となります。以下にその組み合わせと対処方法を示します。
Storage管理サーバ |
Storageサーバ |
対処方法 |
---|---|---|
Windows (SJIS) |
Windows (SJIS) |
必要なし |
Windows (SJIS) |
Solaris (EUC) |
StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある |
Windows (SJIS) |
HP-UX (EUC) |
StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある |
Windows (SJIS) |
Linux (EUC) |
必要なし |
Windows (SJIS) |
Linux (UTF8) |
必要なし |
Windows (SJIS) |
AIX (SJIS) |
必要なし |
Windows (SJIS) |
AIX (EUC) |
StorageサーバにSJISの言語環境を追加する必要がある |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
Windows (SJIS) |
必要なし(Storage管理サーバがEUCの場合、Storageサーバが問題なく処理する) |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
Solaris (EUC) |
必要なし(同じコードの場合) 管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
HP-UX (EUC) |
必要なし(同じLANGの場合) 管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
Linux (EUC) |
必要なし |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
Linux (UTF8) |
必要なし |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
AIX (SJIS) |
必要なし(同じLANGの場合) 管理サーバがEUCの場合、StorageサーバにEUCの言語環境を追加する必要がある |
Solaris ロケールの設定による(標準 EUC) |
AIX (EUC) |
必要なし(同じLANGの場合) 管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISの言語環境を追加する必要がある |
Linux (EUC) |
Windows (SJIS) |
必要なし(Storage管理サーバがEUCの場合、Storageサーバが問題なく処理する) |
Linux (EUC) |
Solaris (EUC) |
必要なし |
Linux (EUC) |
HP-UX (EUC) |
必要なし |
Linux (EUC) |
Linux (EUC) |
必要なし |
Linux (EUC) |
Linux (UTF8) |
必要なし |
Linux (EUC) |
AIX (SJIS) |
StorageサーバにEUCの言語環境を追加する必要がある |
Linux (EUC) |
AIX (EUC) |
必要なし |
Linux (UTF8) |
Windows (SJIS) |
必要なし |
Linux (UTF8) |
Solaris (EUC) |
StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある |
Linux (UTF8) |
HP-UX (EUC) |
StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある |
Linux (UTF8) |
Linux (EUC) |
必要なし |
Linux (UTF8) |
Linux (UTF8) |
必要なし |
Linux (UTF8) |
AIX (SJIS) |
StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある |
Linux (UTF8) |
AIX (EUC) |
StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある |
対処方法の必要に応じて、SJISパッケージであるSUNWjpckをインストールします。該当パッケージをインストール後、再度Webクライアントから「全デバイスの情報取得/反映」操作を実施してください。
以下のデバイスは、バックアップ対象、レプリケーション対象としないで下さい。
システムが格納されているデバイス
AdvancedCopy Managerがインストールされているデバイス
AdvancedCopy Managerの管理簿が存在するデバイス
ボリューム全体を定義したデバイス
業務ボリューム上のデータ |
データの整合性確保 |
運用方法 |
---|---|---|
運用中のOracleのデータベーススペース |
Oracleと連携する必要があります。 |
Oracle連携用のサンプルスクリプトを使用します。 詳細は、本マニュアルの『バックアップ運用におけるサンプルシェルスクリプト』を参照してください。 |
運用中のSymfowareのデータベーススペース |
AdvancedCopy ManagerのコマンドがSymfowareと連携して整合性を確保します。 |
本マニュアルの『バックアップ運用(Symfoware)』を参照してください。 |
ファイルシステム |
AdvancedCopy Managerのコマンドがファイルシステムをアンマウントして整合性を確保します。 |
本マニュアルの『バックアップ/リストアの前後処理』および『レプリケーションの前後処理』を参照してください |
上記以外 |
運用でデータの整合性を確保する必要があります。 |
バックアップ、レプリケーションの実行時に業務を停止するなどの対処を行ってください |
バックアップ運用/レプリケーション運用を開始する前に、AdvancedCopy ManagerのWeb画面にて、全Storageサーバが管理するデバイス情報の取り込みを行います。この操作は、選択したStorageサーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。
目安として、負荷のない状態で、1デバイス(パーティション)あたり約0.5秒かかりますので、参考として下さい。
VTOC(シリンダ0)を含むスライスについては、業務ボリューム、バックアップボリュームともに登録できません。
VxVMのディスクグループを構成する物理ディスク単位の運用の場合は、この制限を受けません。
複数スライスから構成されているSafeFILEのファイルシステムは処理できません。
複数スライスから構成されているSafeFILEのファイルシステムをバックアップ・リストアする場合は、アンマウント状態で複数のスライスを同時に処理して下さい。
SafeFILE/GlobalファイルシステムおよびGlobal File Serveces 共用ファイルシステムのバックアップ/リストアまたはレプリケーションを実施する場合は、以下の点に注意してください。
事前に対象となるファイルシステムをアンマウントする。
対象となるファイルシステムを構成する全てのパーティションに対して実施する。
なお、ファイルシステムのアンマウントは以下の操作になります。
SafeFILE/Globalファイルシステムの場合:サービスの停止
Global File Services 共用ファイルシステムの場合:全ノードでアンマウント
複数のサーバからマウントできる状態のボリュームに対してバックアップ/リストア、レプリケーションを行う場合は、他サーバからのマウントを事前に解除してください。
また、他サーバからのマウントが必要ないディスクには、ETERNUS ディスクアレイやファイバーチャネルスイッチ等のハードウェアの設定により、複数のサーバから同じ論理ディスクを検出したり、アクセスしたりできないように設定してください。
ファイルシステムを対象とする場合、データへのアクセス抑止とデータの整合性を保証するためにボリュームのアンマウントを行います。
そのため、ボリュームが使用中の場合はアンマウントができないため、バックアップ/リストアおよびレプリケーション処理の実行はエラーとなります。
以下の点などに注意して、アンマウントができる状態で処理を実行するようにしてください。
他のアプリケーションがボリュームを使用していないこと。使用している場合は、一時的にアプリケーションを停止してください。
ユーザーがボリュームを使用していないこと。利用している場合は、一時的に利用をやめてください。
ボリュームの中に別のボリュームをマウントしていないこと。別のボリュームをマウントしている場合は、一時的にマウントを解除してください。
NFS共有でshareされていないこと(Solaris/HP-UX/Linuxの場合)。Shareされている場合は、一時的にunshareしてください。
アンマウントが必要な時間はコマンドの実行中のみです。コマンドの終了後は運用を再開することができます。
スナップショット型高速バックアップの注意事項について説明します。
スナップショット型高速バックアップでは、指定世代本数のバックアップボリュームが必要となります。この為、以下の場合は、バックアップする事ができません。
指定世代本数全てがバックアップされている。かつ
バックアップボリュームとして利用できる新規ボリュームが1本もない。
同一の業務ボリュームを指定して、連続してスナップショット型高速バックアップを実施すると、平行してバックアップ処理が行われます。
また、保存世代数以上のスナップショット型高速バックアップを連続して実施すると、一番古いバックアップ処理から順にキャンセルされます。すなわち、指定世代本数以上のバックアップ処理は同時に実施できません。
同期型高速バックアップの注意事項について説明します。
業務ボリュームとバックアップボリュームが等価状態になる前にバックアップ実行コマンドを実行する事は出来ません。
同期型高速バックアップ運用のバックアップポリシー設定時に、必要な数のバックアップボリュームが登録されていなくても、スナップショット型高速バックアップ運用に必要な数のバックアップボリュームが登録されていれば、バックアップポリシーは、設定出来ます。この場合、同期型高速バックアップは実行出来ない事があります。
リストアの注意事項について説明します。
最新のバックアップボリューム採取時点からリストア操作を行うまでに、業務ボリュームの内容を書き換えたとしても、書き換えられたデータについては保証されません。
SDXオブジェクトのバックアップ運用では以下の注意点があります。
業務ボリュームが属しているディスクグループ内のボリュームは、バックアップボリュームとして登録できません。
業務ボリュームが属しているシングルディスク内のボリュームは、バックアップボリュームとして登録できません。
バックアップボリュームが属しているディスクグループ内のボリュームは、業務ボリュームとして登録できません。
バックアップボリュームが属しているシングルディスク内のボリュームは、業務ボリュームとして登録できません。
次のような場合、GDSの業務ボリュームのバックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
業務ボリュームのボリューム構成が変更されているとき。
業務ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
バックアップボリュームが停止できないとき。
業務ボリュームを構成するスライスの中に、一時切り離し中あるいはコピー状態のスライスが存在するとき。
次のような場合、ECによるバックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、GDSのソフトコピーのみ使用可能です。GDSのソフトコピーを使用するには、-Xgds-softcopyオプションを使用してください。
EC機能がサポートされていないSDXオブジェクトを指定したとき。
ミラーリング構成になっている空きバックアップボリュームしか存在しないとき。
業務ボリュームが、下位グループが接続されているミラーグループに属しているとき。
ルートクラスのSDXオブジェクトのとき。
バックアップボリュームが以下の場合、業務ボリュームのプロキシオブジェクトとして使用できないため、バックアップ先として選択されません。また、バックアップ先として指定した場合も、使用できません。
バックアップボリュームが業務ボリュームと同一クラスでないとき。
バックアップボリュームを構成するスライスの中に、一時切り離し中あるいはコピー状態のスライスが存在するとき。
バックアップボリュームがGDSの他のプロキシに関連付けられているマスタオブジェクトのとき。
バックアップボリュームがマウントされているとき。
バックアップボリュームが、業務ボリュームと異なるサイズの論理ボリュームのとき。
バックアップボリュームがミラーリング構成のとき(-Xgds-softcopyまたは-Xgds-selectcopy指定時を除く)。
バックアップボリュームに直接接続されたディスクが1つもないとき(-Xgds-softcopyまたは-Xgds-selectcopy指定時を除く)。
SDXオブジェクトのバックアップ運用時、以下のタイミングで同期処理キャンセルを行うと、バックアップボリュームがデータ不当状態(INVALID)になります。
同期処理が等価性維持状態や複製確立状態になっていないとき。
ボリュームのデータ不当状態は、同期処理やスナップショット処理を再度行えば、停止状態(STOP)になり自動的に解消されます。
それ以外の方法で復旧したい場合は、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版))の「F.1.3 ボリューム状態に関する異常」を参照して対処を行ってください。
次のような場合、GDSの業務ボリュームのバックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
業務ボリュームのボリューム構成が変更されているとき。
業務ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
バックアップボリュームが停止できないとき。
業務ボリュームを構成するスライスの中に、一時切り離し中あるいはコピー状態のスライスが存在するとき。
OPC機能がサポートされていないSDXオブジェクトを指定したとき。
ミラーリング構成になっている空きバックアップボリュームしか存在しないとき。
業務ボリュームが、下位グループが接続されているミラーグループに属しているとき。
ルートクラスのSDXオブジェクトのとき。
バックアップボリュームが以下の場合、業務ボリュームのプロキシオブジェクトとして使用できないため、バックアップ先として選択されません。また、バックアップ先として指定した場合も、使用できません。
バックアップボリュームが業務ボリュームと同一クラスでないとき。
バックアップボリュームを構成するスライスの中に、一時切り離し中あるいはコピー状態のスライスが存在するとき。
バックアップボリュームがGDSの他のプロキシに関連付けられているマスタオブジェクトのとき。
バックアップボリュームがマウントされているとき。
バックアップボリュームが、業務ボリュームと異なるサイズの論理ボリュームのとき。
バックアップボリュームがミラーリング構成のとき。
バックアップボリュームに直接接続されたディスクが1つもないとき。
次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。
業務ボリュームに通常ボリューム、バックアップボリュームにGDSの論理ボリュームを指定したとき。
業務ボリュームにGDSの論理ボリューム、バックアップボリュームに通常ボリュームを指定したとき。
次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
SDXオブジェクトが以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE
SDXディスクがENABLE
ミラースライスがACTIVEまたはTEMP
次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。
SDXオブジェクトのスライスの状態がTEMPである。
次のような場合、GDSの業務ボリュームのリストアを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
業務ボリュームへのリストア時、バックアップボリュームが業務ボリュームのプロキシオブジェクトでないとき。
業務ボリュームへのリストア時、業務ボリュームが停止できないとき。
業務ボリュームへのリストア時、リストア対象のバックアップボリュームが停止できないとき。
GDSの業務ボリュームでは、次のような場合、OPCによるリストアを実行することはできません。このような場合は、ソフトコピーのみ使用可能です。GDSのソフトコピーを使用するには、-Xgds-softcopyオプションを使用してください。
OPC機能がサポートされていないGDS論理ボリュームを指定したとき。
バックアップボリュームが、下位グループが接続されているミラーグループに属しているとき。
ルートクラスのSDXオブジェクトのとき。
GDSのソフトコピーを使用したリストア実行コマンド(swstrestore)が、強制終了などにより中断された場合、開始したソフトコピーは継続して実行されます。 この場合、ソフトコピーの完了を待ってから『資源整合コマンド(swstsrsemtch)』を実行してください。
業務ボリュームがSDXオブジェクトのスライスで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるリストアはできません。これは、ミラー状態のボリュームに対してアドバンスト・コピーができない為です。
SDXオブジェクトの業務ボリュームへの復旧は以下の手順でして下さい。
バックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンドで、バックアップボリュームを確認します。
ddコマンドでリストアしたいボリュームにコピーします。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用では、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製ボリューム情報の設定ができません。
SDXオブジェクトとスライス、または、SDXオブジェクトと他OSボリュームを指定したとき。
論理ボリュームを指定した場合に、nオプションを指定したとき。
複製元/複製先ボリュームが異なるクラスに属しているとき。
複製元/複製先ボリュームが同じグループに属しているとき。または、シングルボリュームの場合は、複製元/複製先ボリュームが同じシングルディスクに属しているとき。
複製元/複製先ボリュームが結合状態、もしくは、分離状態でコピーセッションが存在しているときは、複製ボリューム情報を削除できません。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製開始コマンドを実行することができません。
同期処理の開始時、複写元ボリュームと複写先ボリュームにマスタ、プロキシの関係があるとき。
同期処理の再開時、複写元ボリュームと複写先ボリュームのマスタ、プロキシの関係が分離状態でないとき。
同期処理の開始時、複写元ボリュームと複写先ボリュームが異なるクラスに属するとき。
複製元ボリュームと複製先ボリュームが同じディスクグループまたはシングルディスクに属するとき。
複写元ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
同期処理の開始時、複写元ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
複写先ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
同期処理開始時、ボリュームがミラーリング構成かつ、Xgds-softcopyオプションまたはXgds-selectcopyオプションを指定しなかったとき。ボリュームの停止に失敗したとき。
同期処理開始時、マスタボリュームになっているとき。
ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
他のマスタのプロキシとなっているとき。
ハードウェアコピー機能が利用できない状態だったとき(-Xgds-softcopyまたは-Xgds-selectcopy指定時を除く)。典型的な原因を以下に示します。
ディスクアレイ装置のEC/REC設定が適切に行われていない。
下位グループが接続されているミラーグループに複写元ボリュームが属しているとき。
複写先ボリュームがミラーリング構成のとき。
ルートクラスのとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、sdxproxyコマンドを直接使用してレプリケーション機能に登録されているSDXオブジェクトの状態変更操作を行わないでください。レプリケーション機能の管理情報と実際のオブジェクト状態が不整合な状態になる可能性があります。sdxproxyコマンドを直接使用して不整合な状態になった場合は、複製解除コマンド(swsrpcancel)を使用して複製運用の解除を行ってください。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の点に注意してください。
複写先ボリュームがSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるレプリケーションはできません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、SDXオブジェクトから非SDXオブジェクトへのレプリケーションのみが利用可能です。
SDXオブジェクトで、シングルボリュームでないボリュームへデータをコピーする際は、ddコマンドを使用してください。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製作成を実行することができません。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームと複写先ボリュームにマスタ、プロキシの関係があるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームと複写先ボリュームが異なるクラスに属するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複製元ボリュームと複製先ボリュームが同じディスクグループ、またはシングルディスクに属するとき。
複写元ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
複写先ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリュームがミラーリング構成になっていたとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリュームの停止に失敗したとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、マスタボリュームになっているとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、他のマスタのプロキシとなっているとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、OPC/ROPC機能が利用できない状態だったとき。典型的な原因を以下に示します。
ディスクアレイ装置のOPC/ROPC設定が適切に行われていない。
指定した複写元ボリュームと他のプロキシとの間に等価性維持状態または中断状態のEC/RECが存在するとき。ただし、アドバンスト・コピーはミラースライス単位に設定できます。このため、複写元ボリュームのミラースライスの個数に等しい複写先ボリュームに対してアドバンスト・コピーを同時に設定できます。よって、本エラーは複写元ボリュームのミラースライス数を超えたアドバンスト・コピーを設定しようとした場合に発生します。
下位グループのみが接続されていて、ディスクが直接接続されていないミラーグループに、複写元ボリュームが属しているとき。
複写先ボリュームがミラーリング構成のとき。
―ルートクラスのとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、sdxproxyコマンドを直接使用してレプリケーション機能に登録されているSDXオブジェクトの状態変更操作を行わないでください。レプリケーション機能の管理情報と実際のオブジェクト状態が不整合な状態になる可能性があります。万一、不整合な状態に陥ってしまった場合は、複製解除コマンド(swsrpcancel)を使って複製運用の解除を行ってください。
次のような場合は複製を作成できません。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、複写元ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、TEMPのいずれか。
SDXディスクの状態がENABLEである。
複写元ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、STOPのいずれか。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、複写先ボリュームがSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるレプリケーションはできません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、SDXオブジェクトから非SDXオブジェクトへのレプリケーションのみが利用可能です。
SDXオブジェクトで、シングルボリュームでないボリュームへデータをコピーする際は、ddコマンドを使用してください。
次のような場合、複写元ボリュームの前処理は行われません。
SDXオブジェクトのスライスの状態がTEMPである。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製解除を実行することができません。
解除しようとする複製ボリュームのペアが等価性維持状態で、その複写元ボリュームと、他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用時、以下のタイミングで複製解除を行うと複写先ボリュームがデータ不当状態(INVALID)になります。
同期処理が等価性維持状態や複製確立状態になっていないとき。
スナップショット処理のデータコピー処理が行われているとき。
ボリュームのデータ不当状態は、同期処理やスナップショット処理を再度行えば停止状態(STOP)になり自動的に解消されます。
それ以外の方法で復旧したい場合は、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)』の「F.1.3 ボリューム状態に関する異常」を参照して対処を行ってください。
次のような場合は、等価性維持状態の同期処理を停止できません。
複写元ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、TEMPのいずれか。
SDXディスクの状態がENABLEである。
※ミラースライスがTEMPの状態の場合、複製元ボリュームの前処理は行われません。
複写元ボリュームまたは複写先ボリュームがマルチボリューム構成のSafeFILEを構成している場合、ファイルシステムがマウントされていたとき。この場合、アンマウントを実行してSafeFILEを構成する全てのボリュームを処理して下さい。
クラスタ運用での一般的な注意事項として以下の項目があります。
システム全体に環境変数が設定されるようなSWSTGNODEの登録は実施しないでください。
AdvancedCopy Managerでは、業務を構成するデーモンの監視を実施していません。業務のデーモンが何らかの原因で停止した場合、自動で再起動を実施しないため、手動にて再起動する必要があります。また、AdvancedCopy Managerの業務用のデーモンが停止したことにより、userApplicationがフェールオーバすることもありません。
AdvancedCopy Managerの業務を構成するデーモンとその起動方法については、本マニュアルの『デーモンの起動と停止』を参照してください。
スケーラブル運用の業務と複合運用をするStorageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)については、通常運用や他のクラスタ運用と異なる以下の注意事項があります。
Storage管理サーバ業務の場合、クラスタセットアップコマンドにて指定する論理IPアドレスは、Storage管理サーバ業務の論理IPアドレスであることに注意してください。物理IPアドレスやスケーラブル運用の業務の論理IPを指定した場合、正常に設定されません。
Storageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)のuserApplicationのクラスタリソースとして、スケーラブル運用の業務のuserApplicationのリソースは登録しないでください。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 認証関連ファイルの設定』の手順2において、編集するIPアドレスはStorage管理サーバ業務の論理IPアドレスであることに注意してください。物理IPアドレスやスケーラブル運用の業務の論理IPとして編集した場合、正常に設定されません。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 サーバの登録方法』の[サーバの追加]入力画面において、IPアドレス欄にはStorageサーバ業務の論理IPを入力してください。物理IPやスケーラブル運用の業務の論理IPを入力した場合、正常に設定されません。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 サーバの登録方法』の[サーバの追加]入力画面において、ポート番号欄には、Storageサーバ業務のカスタマイズ時に登録した、業務用通信デーモン(stgxfws_論理ノード名)に対するポート番号を入力してください。該当するサーバ業務用通信デーモンに対するポート番号以外を入力した場合は、正常に設定されません。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 デバイス情報の登録方法』の[デバイス情報の確認]画面では、バックアップ、レプリケーション運用するスケーラブル運用の業務の業務ボリュームとバックアップ用ボリュームを追加してください。
バックアップ、レプリケーションを実行できるノードは、Storageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)の運用ノードのみです。Storageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)の待機ノードでは実行できません。
Storageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)の運用ノードで動作しているスケーラブル運用の業務が何らかの原因により停止した場合、手動にてStorageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)をスケーラブル運用の業務が動作しているノードにフェールオーバさせなければなりません。Storageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)とスケーラブル運用の業務は連動していないため、スケーラブル運用の業務が停止したことによりStorageサーバ業務(Storage管理サーバ業務)がフェールオーバすることはありません。
クラスタシステムにおけるバックアップ運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
バックアップコマンド実行中にフェールオーバが発生した場合、資源整合コマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリ対処が必要です。
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy Managerはクラスタサービス(userApplication)に組み込まれており、クラスタサービス(userApplication)の一部として動作するため、バックアップ運用はクラスタサービス(userApplication)の運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のクラスタサービス(userApplication)からバックアップを行うことはできません。
業務ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の注意事項があります。
バックアップの前処理を変更して、業務ボリュームをアンマウントしないバックアップ運用に変更する必要があります。バックアップの前処理の変更は、本マニュアルの『バックアップ実行時の前処理』を参照してください。
業務の運用中にリストア実行コマンドを使用してリストアすることはできません。ボリュームのデータを復旧する場合は、ddコマンドを使用してコピーするか、バックアップボリュームをマウントして必要なデータをコピーしてください。
または、『クラスタサービス停止時のバックアップとリストア』を実施してください。
業務ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の手順でバックアップ/リストアを行います。
スナップショット型バックアップ/リストアの実行は、以下の手順で行います。
userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。
# hvutil -m on userApplication # |
バックアップ/リストアを実行します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup Device-Name Device-Name swstbackup completed # |
userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。
# hvutil -m off userApplication # |
同期型バックアップの実行は、以下の手順で行います。
同期処理を開始します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync Device-Name Device-Name swststartsync completed # |
等価性維持状態を確認します。
userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。
# hvutil -m on userApplication # |
バックアップを実行します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup Device-Name Device-Name swstbackup completed # |
userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。
# hvutil -m off userApplication # |
クラスタシステムにおけるバックアップ運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
バックアップコマンド実行中にフェールオーバが発生した場合、資源整合コマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリ対処が必要です。
同期型高速バックアップを使用する場合は,バックアップをクラスタ業務に登録しないでください。
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy Managerはサービスグループに組み込まれており、サービスグループの一部として動作するため、バックアップ運用はサービスグループの運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のサービスグループからバックアップを行うことはできません。
AdvancedCopy Managerでのバックアップ/リストアでは,基本的に処理の前後で業務ボリュームのアンマウント/マウント処理が必要となります。
業務ボリュームのマウントポイントがクラスタ業務に登録されている場合はマウント/アンマウントの代替としてクラスタ業務からマウントポイントリソースのオフライン/オンラインを実施してください。またはバックアップ/リストア前後処理スクリプトで行うアンマウント/マウント処理をオフライン/オンライン処理に変更してください。
また、マウントポイントリソースのオフライン/オンラインを行ってから、実際にボリュームがアンマウント/マウントされるまでに時間差があります。そのため実際にアンマウント/マウントされるまで待ち合わせる処理(sleepやdfコマンドの結果を監視するなど)をオフライン/オンラインの成否を判定する箇所の後に追加してください。
前後処理スクリプトについての詳細とカスタマイズ例は、本マニュアルの『バックアップ/リストアの前後処理』を参照してください。リソースのオフライン/オンラインに使用するコマンドの詳細については クラスタシステムのマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerが属するクラスタサービス(userApplication)が稼動している場合、稼動ノードでのみバックアップ運用が可能です。待機ノードではバックアップ運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、バックアップ運用を行うことはできません。同様に、クラスタサービス(userApplication)が停止している場合も、環境が整っていないためにバックアップ運用を行うことはできません。
ただしクラスタサービス(userApplication)が停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、バックアップ運用を行うことができます。
スケーラブル運用の業務との複合運用を行っている場合は、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)のみを停止し、Storage(管理)サーバ業務のクラスタサービス(userApplication)は停止しないでください。
バックアップ運用ディスク(運用したい業務ボリューム/バックアップボリューム)を有効にすることで、通常時と同じバックアップ運用を行うことができます。
バックアップ運用ディスクを有効にできない場合、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)を停止してのバックアップ運用はできません。
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、バックアップ運用を行うことはできません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
バックアップ運用ディスク(運用したい業務ボリューム/バックアップボリューム)
バックアップ運用での以下の操作はできません。
GUI操作によるバックアップ/リストア
Storage管理サーバからのバックアップ運用の操作 (-h オプション指定によるホストの指示)
業務ボリューム/バックアップボリュームの追加削除やポリシーの変更
Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてバックアップ管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。バックアップ管理の表示系コマンドについては、本マニュアルの『バックアップ管理のコマンド』を参照してください。
以下の手順にて、クラスタサービス(userApplication)停止中のバックアップ運用を行います。
両ノードでクラスタサービス(userApplication)が停止していることを確認します。
クラスタサービス(userApplication)を停止する方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
バックアップしたいノードにtelnet等でログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
業務ボリュームがファイルシステムの場合、マウントします。
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
バックアップ運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、バックアップ運用を行うことができます。
リストア実行コマンドを使用してリストアすることもできます。
手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
クラスタサービス(userApplication)を起動(オンライン)します。
必要に応じて、クラスタサービス(userApplication)を起動します。
クラスタサービス(userApplication)の起動方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerが属するサービスグループが稼動している場合、稼動ノードでのみバックアップ運用が可能です。待機ノードではバックアップ運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、バックアップ運用を行うことはできません。同様に、サービスグループが停止している場合も、環境が整っていないためにバックアップ運用を行うことはできません。
ただしサービスグループが停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、バックアップ運用を行うことができます。
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、バックアップ運用を行うことはできません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
バックアップ運用ディスク(運用したい業務ボリューム/バックアップボリューム)
バックアップ運用での以下の操作はできません。
GUI操作によるバックアップ/リストア
Storage管理サーバからのバックアップ運用の操作 (-h オプション指定によるホストの指示)
業務ボリューム/バックアップボリュームの追加削除やポリシーの変更
Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてバックアップ管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。バックアップ管理の表示系コマンドについては、『バックアップ管理のコマンド』を参照してください。
以下の手順にて、サービスグループ停止中のバックアップ運用を行います。
両ノードでサービスグループが停止していることを確認します。
サービスグループを停止する方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。
バックアップしたいノードにtelnet等でログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
業務ボリュームがファイルシステムの場合、マウントします。
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
バックアップ運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、バックアップ運用を行うことができます。
リストア実行コマンドを使用してリストアすることもできます。
手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
サービスグループを起動(オンライン)します。
必要に応じて、サービスグループを起動します。
サービスグループの起動方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。
クラスタシステムにおけるレプリケーション運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
レプリケーションコマンド実行中にフェールオーバが発生した場合、資源整合コマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリ対処が必要です。
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy ManagerはuserApplicationに組み込まれており、クラスタサービス(userApplication)の一部として動作するため、レプリケーション運用はクラスタサービス(userApplication)の運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のクラスタサービス(userApplication)からレプリケーションを行うことはできません。
複製元ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の注意事項があります。
レプリケーションの前後処理を変更して、複製元ボリュームをアンマウントしないレプリケーション運用に変更する必要があります。
複製先ボリュームにはRAWパーティションを設定してください。
業務の運用中に複製作成コマンドを使用して、複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることはできません。ボリュームのデータを復旧する場合は、ddコマンドを使用してコピーするか、複製先ボリュームをマウントして必要なデータをコピーしてください。
または、『クラスタサービス停止時のレプリケーション』を実施してください。
複製元ボリューム上にファイルシステムを構築し、そのファイルシステムをクラスタのリソースに登録している場合は、以下の注意事項があります。
複製先ボリュームにはRAWパーティションを設定してください。
スナップショット型レプリケーションの実行は、以下の手順で行います。
userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。
# hvutil -m on userApplication # |
レプリケーションを実行します。
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake From-Volume-Name To-Volume-Name FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpmake completed # |
userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。
# hvutil -m off userApplication # |
同期型レプリケーションの実行は、以下の手順で行います。
同期処理を開始します。
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync From-Volume-Name To-Volume-Name FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpstartsync completed # |
等価性維持状態を確認します。
userApplicationをMaintenance(保守)モードに移行します。
# hvutil -m on userApplication # |
レプリケーションを実行します。
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake From-Volume-Name To-Volume-Name FROM=From-Volume-Name TO=To-Volume-Name swsrpmake completed # |
userApplicationのMaintenance(保守)モードを停止します。
# hvutil -m off userApplication # |
クラスタシステムにおけるレプリケーション運用については、通常運用と異なる以下の注意事項があります。
レプリケーションコマンド実行中にフェールオーバが発生した場合、資源整合コマンドを使用して整合性がとれるようにリカバリ対処が必要です。
同期型レプリケーションを使用する場合は,複写先ボリュームをクラスタ業務に登録しないでください。
クラスタ運用を行う場合、AdvancedCopy Managerはサービスグループに組み込まれており、サービスグループの一部として動作するため、レプリケーション運用はサービスグループの運用系で実施する必要があります。
待機状態となっているノードや、別のサービスグループからレプリケーションを行うことはできません。
レプリケーションでは,コマンドによって処理の前後で複写先,複写元ボリュームに対してアンマウント/マウント処理が必要となります。
複写先,複写元ボリュームのマウントポイントがクラスタ業務に登録されている場合はアンマウント/マウントの代替としてクラスタ業務からマウントポイントリソースのオフライン/オンラインを実施してください。またはレプリケーション前後処理スクリプトのアンマウント/マウント処理をオフライン/オンライン処理に変更してください。
また、マウントポイントリソースのオフライン/オンラインを行ってから、実際にボリュームがアンマウント/マウントされるまでに時間差があります。そのため実際にアンマウント/マウントされるまで待ち合わせる処理(sleepやdfコマンドの結果を監視するなど)をオフライン/オンラインの成否を判定する箇所の後に追加してください。
前後処理スクリプトについての詳細とカスタマイズ例は、本マニュアルの 『レプリケーションの前後処理』を参照してください。リソースのオフライン/オンラインに使用するコマンドの詳細については クラスタシステムのマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerが属するクラスタサービス(userApplication)が稼動している場合、稼動ノードでのみレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用を行うことはできません。同様に、クラスタサービス(userApplication)が停止している場合も、環境が整っていないためにレプリケーション運用を行うことはできません。
ただしクラスタサービス(userApplication)が停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、レプリケーション運用を行うことができます。
スケーラブル運用の業務との複合運用を行っている場合は、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)のみを停止し、Storage(管理)サーバ業務のクラスタサービス(userApplication)は停止しないでください。
レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)を有効にすることで、通常時と同じレプリケーション運用を行うことができます。
レプリケーション運用ディスクを有効にできない場合、スケーラブル運用のクラスタサービス(userApplication)を停止してのレプリケーション運用はできません。
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、レプリケーション運用を行うことはできません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)
レプリケーション運用での以下の操作はできません。
Storage管理サーバからのレプリケーション運用の操作 (-h オプション指定によるホストの指示)
複製元/複製先ボリュームの追加削除
-mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション
Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてレプリケーション管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。レプリケーション管理の表示系コマンドについては、本マニュアルの『レプリケーション管理のコマンド』を参照してください。
以下の手順にて、クラスタサービス(userApplication)停止中のレプリケーション運用を行います。
両ノードでクラスタサービス(userApplication)が停止していることを確認します。
クラスタサービス(userApplication)を停止する方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
レプリケーション運用したいノードにtelnet等でログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
レプリケーション運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用を行うことができます。
複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることもできます。
手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
クラスタサービス(userApplication)を起動(オンライン)します。
必要に応じて、クラスタサービス(userApplication)を起動します。
クラスタサービス(userApplication)の起動方法については、SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerが属するサービスグループが稼動している場合、稼動ノードでのみレプリケーション運用が可能です。待機ノードではレプリケーション運用を行うための環境が整っていない(必要なリソースが使用できない)ため、レプリケーション運用を行うことはできません。同様に、サービスグループが停止している場合も、環境が整っていないためにレプリケーション運用を行うことはできません。
ただしサービスグループが停止している場合に限り、一時的に必要最低限の環境を整えることで、レプリケーション運用を行うことができます。
以下の共有ディスクを有効(オンラインやファイルシステムの場合はマウント)にできない場合、レプリケーション運用を行うことはできません。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
レプリケーション運用ディスク(運用したい複写元ボリューム/複写先ボリューム)
レプリケーション運用での以下の操作はできません。
Storage管理サーバからのレプリケーション運用の操作 (-h オプション指定によるホストの指示)
複製元/複製先ボリュームの追加削除
-mオプションを指定しないサーバ間レプリケーション
Storage管理サーバ業務兼Storageサーバ業務にてレプリケーション管理の表示系コマンドを実行する場合、コマンドにオプションを指定する必要があります。レプリケーション管理の表示系コマンドについては、本マニュアルの『レプリケーション管理のコマンド』を参照してください。
以下の手順にて、サービスグループ停止中のレプリケーション運用を行います。
両ノードでサービスグループが停止していることを確認します。
サービスグループを停止する方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。
レプリケーション運用したいノードにtelnet等でログインします。
論理IPアドレスは使用できません。物理IPアドレスを使用して運用するノードを直接ご利用ください。
共有ディスクを有効にします。
共有ディスクを起動(オンライン)します。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクをマウントします。
複製元/複製先ボリュームをファイルシステムとしてマウントして運用していた場合はマウントします。
共有ディスクの有効化は必ずどちらか一方のノードで行ってください。両ノードで同じ共有ディスクを有効にしないでください。
レプリケーション運用を実施します。
クラスタ運用の通常時と同様、レプリケーション運用を行うことができます。
複製先ボリュームから複製元ボリュームにリストアすることもできます。
手順3で有効にした共有ディスクを全て解除します。
マウントしたファイルシステムは、アンマウントします。
共有ディスクを停止(オフライン)します。
サービスグループを起動(オンライン)します。
必要に応じて、サービスグループを起動します。
サービスグループの起動方法については、VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。
ETERNUS VS900で作成した仮想ディスクのコピーは、レプリケーション管理の機能を利用して行います。バックアップ管理の機能を利用することはできません。
仮想ディスクのレプリケーション運用は、ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のEC/REC機能を用いたレプリケーション運用で、差分コピー(ECのSuspend/Resume機能、QuickOPC/SnapOPC機能)を利用しない場合と同様の運用方法になります。
レプリケーションは、以下の手順で行います。
複製開始コマンド(swsrpstartsync)を実行してコピー処理を開始します。
#/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync /dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3 FROM=/dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3@Server1, TO=/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3@Server1 swsrpstartsync completed # |
運用状況表示コマンド(swsrpstat)を使用してコピーの状況を確認し、等価性維持状態になったことを確認します。
#/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute Server1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3@Server1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3@Server1 regular sync 45% # |
#/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstat Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute Server1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3@Server1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3@Server1 regular equivalent 100% # |
複製解除コマンド(swsrpcancel)を実行してコピーを終了します。
#/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpcancel /dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3 FROM=/dev/FJSVmplb/dsk/mplb4s3@Server1, TO=/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3@Server1 swsrpcancel completed # |
仮想ディスクのレプリケーション運用では、以下の運用はサポートされません。
スナップショット型レプリケーション(OPCを利用したレプリケーション)
差分コピー(ECのsuspend/resume)を利用した同期型レプリケーション
筐体間同期型レプリケーション(REC)の非同期転送モード
筐体間同期型レプリケーション(REC)のRecoveryモード
筐体間同期型レプリケーション(REC)のSplitモード
筐体間同期型レプリケーション(REC)のコピー方向の反転
QuickOPC/SnapOPC型レプリケーション(OPC)
コンカレントサスペンド機能を利用した同期型レプリケーション
同一ディスク(仮想ディスク)内の領域間でのレプリケーション
複写元が同一ボリュームとなるレプリケーションの同時実行
Web画面環境についての注意事項は、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager使用手引書『クライアントの設定』を参照してください。
目次
索引
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