Dynamic Reconfiguration ユーザーズガイド 2.6
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第3章 DRユーザインタフェース> 3.5 DRサービスコマンド

3.5.3 dr_info

dr_infoコマンドは、現在追加または削除の対象になっているシステムボード情報を標準出力へ出力します。

dr_info cage
    カーネルケージメモリ機能が有効であるかをチェック
dr_info sysmem
    システムボードにカーネルメモリが含まれているかをチェック
dr_info cpu
    対象となるシステムボード上のCPU IDを表示
dr_info memory
    対象となるシステムボード上のメモリサイズを表示
dr_info devices [-p path_name] [-d driver_name] [-n name]
    対象となるシステムボード上のデバイスの情報を表示
dr_info board
    対象となるシステムボードの番号を表示

dr_info cpu, dr_info memory, dr_info devicesの3つのコマンドに関しては、DRの追加または削除処理の進行状況によって、コンポーネント(CPU、メモリ、I/O)がシステムによって認識できないタイミングがあるため、出力される情報がタイミングによって違います。以下は、各連携スクリプトの実行タイミング(“3.4.1 連携スクリプト実行タイミング”を参照)で出力される情報です。

実行タイミング

出力の有無

checkadd

何も出力されません。

preadd

何も出力されません。

postadd

ボード上のデバイスが表示されます。

canceladd

システムボード追加処理の異常が発生したタイミングによっては、実際に接続されているコンポーネントの一部分、または何も出力されない場合もあります。

checkremove

ボード上のデバイスが表示されます。

ただし、直前にシステムボード削除処理が異常終了した後、再度削除処理を行う場合、直前の処理で異常が発生したタイミングによって、接続されているコンポーネントの一部分、または何も出力されない場合もあります。

preremove

ボード上のデバイスが表示されます。

ただし、直前にシステムボード削除処理が異常終了した後、再度削除処理を行う場合、直前の処理で異常が発生したタイミングによって、接続されているコンポーネントの一部分、または何も出力されない場合もあります。

postremove

何も出力されません。

cancelremove

システムボード削除処理の異常が発生したタイミングによっては、実際に接続されているコンポーネントの一部分、または何も出力されない場合もあります。

【各オプション説明と実行例】

dr_info cage

kernel cage is enabled

kernel cage is disabled

カーネルケージメモリ機能が有効になっていれば、"kernel cage is enabled"が出力され、そうでなければ "kernel cage is disabled"が出力されます。

カーネルケージメモリ機能については、“2.3.1 DRの有効化とカーネルケージメモリ”を参照してください。

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了(kernel cage is enable.)
1: 正常終了(kernel cage is disable.)
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

dr_info sysmem

suspend is required.

suspend is not required.

現在追加または削除の対象のシステムボードにカーネルメモリが含まれている場合、"suspend is required."が出力され、そうでなければ、"suspend is not required."が出力されます。

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了(suspend is required.)
1: 正常終了(suspend is not required.)
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

dr_info cpu

0:1:2:3

現在追加または削除の対象のシステムボード上に搭載されているCPU IDを出力します。各IDは:で区切られています。

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

dr_info memory

512M

現在追加または削除の対象のシステムボード上に搭載されているメモリのサイズ(MB単位)を出力します。

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

dr_info devices -p /pci@1f,0/pci@1/scsi@1

"/pci@1f,0/pci@1/scsi@1" 0 "glm"

dr_info devices -d sd

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@e,0" 13 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@d,0" 12 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@f,0" 14 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@a,0" 9 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@c,0" 11 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@b,0" 10 "sd"

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,isptwo@4/sd@9,0" 8 "sd"

dr_info devices -d hme

"/pci@9d,4000/pci@2/SUNW,hme@0,1" 2 "hme"

"/pci@83,4000/network@1,1" 1 "hme"

"/pci@9f,4000/network@1,1" 3 "hme"

dr_info devices -n network

"/pci@83,4000/network@1,1" 1 "hme"

"/pci@9f,4000/network@1,1" 3 "hme"

devicesオプションは、連携スクリプトがデバイス情報を取得するために使用され、現在追加または削除の対象のシステムボードに接続されているデバイスの情報を出力します。出力されるフォーマットは、/etc/path_to_inst(4)に記述されている内容と同じものです。

-p <device>オプションは、物理デバイス名で文字列<device>を指定し、その指定された文字列と一致するデバイス情報を出力します。

-d <device>オプションは、ドライバ名で文字列<device>を指定し、その指定された文字列と一致するデバイス情報を出力します。

-n <device>オプションは、物理デバイス名で文字列<device>を指定し、/と@で囲まれた範囲で一致するデバイス情報を出力します。

-p, -d, -nのいずれのオプションも指定しない場合、対象のシステムボード上のすべてのデバイス情報が出力されます。

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

dr_info board

17

現在DRが行われているシステムボード番号に対応する値を表示します。

出力値とシステムボード番号の対応表

出力値

PRIMEPOWER900/1500(XPAR環境)

PRIMEPOWER2500(XPAR環境)

XPAR環境以外

00

01

02

03

04

05

06

07

10

11

12

13

14

15

16

17

sb00-0

sb01-0

sb02-0

sb03-0

sb00-1

sb01-1

sb02-1

sb03-1

sb00-2

sb01-2

sb02-2

sb03-2

sb00-3

sb01-3

sb02-3

sb03-3

sb00-0

sb01-0

sb02-0

sb03-0

sb04-0

sb05-0

sb06-0

sb07-0

sb00-1

sb01-1

sb02-1

sb03-1

sb04-1

sb05-1

sb06-1

sb07-1

sb00

sb01

sb02

sb03

sb04

sb05

sb06

sb07

sb10

sb11

sb12

sb13

sb14

sb15

sb16

sb17

【終了ステータス】

以下の終了ステータスを返します。

0: 正常終了
2: 異常終了
エラーが発生(エラーの内容は、コンソールメッセージ、またはコマンドのエラーメッセージを参照してください)。

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