ファイアウォール機能 リファレンスマニュアル |
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第1章 証明書の運用(Solaris版/Windows版) | > 1.2 証明書の環境設定 |
ここでは、証明書運用を行う場合の運用手順と、運用形態ごとに必要な作業について説明します。
証明書申請を作成して証明書を登録する方法と、PKCS#12 を使用して証明書を登録する方法について説明します。 PKCS#12 は、暗号化されたデータ形式ファイルで、CA 証明書、SDFW証明書/ユーザ証明書、および秘密鍵を含むものです。PKCS#12 の作成方法は、"SystemWalker/PkiMGR 使用手引書"を参照してください。
証明書運用環境の設定で使用するコマンドは、システム管理者権限で行ってください。
コマンドの詳細についてはコマンドを参照してください。
作業内容 |
証明書利用システム |
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SDFW |
SgCL |
SgCO |
|
1. 証明書運用ポリシーの決定 |
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1-1. 証明書運用ポリシーの決定 |
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証明書利用範囲の決定 |
○ |
○ |
○ |
証明書形式の決定 (ユーザ名、証明書識別名など) |
○ |
○ |
○ |
2. 証明書運用環境の設定 |
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2-1. 秘密鍵/証明書/CRL管理環境の作成 |
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格納ディレクトリの作成 |
○ |
○ |
○ |
秘密鍵管理環境の作成 (mkslt/mktkn) or (makeslot/maketoken) |
○ |
○ |
○ |
証明書/CRL管理環境の作成及び設定(cmmkenv/cmsetenv) |
○ |
○ |
○ |
2-2. 秘密鍵/公開鍵の生成 |
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秘密鍵/公開鍵/証明書取得申請の作成(cmmakecsr) |
○ |
○ |
○ |
2-3. 証明書発行申請 |
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証明書申請(CSR)の操作 |
○ |
○ |
○ |
2-4. 証明書取得 |
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発行局証明書の取得 |
○ |
○ |
○ |
SDFW 証明書の取得 |
○ |
− |
− |
ユーザ証明書の取得 |
− |
○ |
○ |
2-5. 証明書の登録 |
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発行局証明書の登録 (cmentcert) |
○ |
○ |
○ |
SDFW 証明書の登録 (cmentcert) |
○ |
− |
− |
ユーザ証明書の登録 (cmentcert) |
− |
○ |
○ |
2-6. SDFW 証明書環境設定ファイルの編集 |
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環境設定ファイルの編集 |
○ |
○ |
○ |
ユーザPINの登録 (certpin) |
○ |
− |
− |
3-1. CRLの取得 |
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CRLの取得 |
△ |
△ |
△ |
3-2. CRLの登録 |
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CRLの登録 (cmentcrl) |
△ |
△ |
△ |
3-3. 証明書の更新 |
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証明書の再登録 |
○ |
○ |
○ |
3-4. 証明書・鍵の退避 |
|||
PKCS#12の作成 |
△ |
△ |
△ |
○:必須
△:運用に応じて
−:対象外
表中のSDFW、SgCL、SgCOは、それぞれ、Interstage Security Director、Safegate client、Safegate 集中管理を意味します。
作業内容 |
証明書利用システム |
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SDFW |
SgCL |
SgCO |
|
1. 証明書運用ポリシーの決定 |
|||
1-1. 証明書運用ポリシーの決定 |
|||
証明書利用範囲の決定 |
○ |
○ |
○ |
証明書の形式の決定 (ユーザ名、証明書識別名など) |
○ |
○ |
○ |
2. SystemWalker/PkiMGR側の設定 |
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2-1. PKCS#12データの作成 |
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PKCS#12データの作成 |
○ |
○ |
○ |
3. 証明書運用環境の設定 |
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3-1. 秘密鍵/証明書/CRL管理環境の作成 |
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格納ディレクトリの作成 |
○ |
○ |
○ |
秘密鍵管理環境の作成 (mkslt/mktkn/certpin) or (makeslot/maketoken/certpin) |
○ |
○ |
○ |
証明書/CRL管理環境の作成及び設定 (cmmkenv/cmsetenv) |
○ |
○ |
○ |
3-2. SDFW証明書環境設定ファイルの編集 |
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環境設定ファイルの編集 証明書環境の設定コマンド |
○ |
○ |
○ |
ユーザPINの登録 証明書環境の設定コマンド (certpin) |
○ |
− |
− |
3-3. PKCS#12データの取得 |
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SDFW証明書 PKCS#12データの移入 |
○ |
− |
− |
ユーザ証明書 PKCS#12データの移入 |
− |
○ |
○ |
3-4. PKCS#12データの登録 |
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PKCS#12データの登録 証明書環境の設定コマンド (setpkcs12) |
○ |
○ |
○ |
4-1. CRLの取得 |
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CRLの取得 |
△ |
△ |
△ |
4-2. CRLの登録 |
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CRLの登録 (cmentcrl) |
△ |
△ |
△ |
4-3. 証明書の更新 |
|||
証明書の再登録 |
○ |
○ |
○ |
4-4. 証明書・鍵の退避 |
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PKCS#12の作成 |
△ |
△ |
△ |
○:必須
△:運用に応じて
−:対象外
表中のSDFW、SgCL、SgCOは、それぞれ、Interstage Security Director、Safegate client、Safegate 集中管理を意味します。
セキュリティ責任者は、どのような運用形態で証明書を利用するかを決定します。ユーザ認証機能で証明書を利用する場合、該当するユーザ情報として以下の情報を事前に決めておきます。
ユーザ名(アカウント名)
Interstage Security Director のユーザ認証機能を使用する際にアクセスユーザを識別するための名前(アカウント名)です。
注Safegate client で証明書運用を構築する場合、ここで設定したユーザ名を証明書および秘密鍵を格納するトークンラベル、ニックネームに設定する必要があります。
証明書識別名
発行する証明書の CommonName に設定するデータです。
Interstage Security Director では、証明書の所有者を識別するための情報としてCommonName を使用します。
注証明書発行申請時には、CommonName がユニークな値となるように設定してください。
証明書を使用するホスト上に、秘密鍵/証明書/CRL を格納するための環境を作成します。
管理ディレクトリの作成
Interstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate client のパッケージをインストールすると、自動的に管理ディレクトリが作成されます。したがって、管理ディレクトリを変更する場合、必要に応じて新たにディレクトリを作成する必要があります。
秘密鍵管理環境の作成
SMEEおよび Interstage Security Director ファイアウォール機能のコマンドを使用し、秘密鍵の管理環境を作成します。
mksltコマンド(秘密鍵を管理するスロットの作成)
[必要な情報]: スロット情報ディレクトリ名
スロットパスワード
mktknコマンド(トークンの生成およびスロットへの組み込み)
[必要な情報]: スロット情報ディレクトリ名
スロットID
トークンラベル
スロットパスワード
SO-PIN
User-PIN
証明書環境の設定コマンド(User-PIN の登録)
[必要な情報]:User-PIN
注User-PIN を事前に登録する必要があるのは、Interstage Security Director で証明書を使用する場合のみです。Safegate 集中管理および Safegate client では事前登録は行いません。
証明書/CRL 管理環境の作成および設定
SMEE のコマンドを使用して、証明書/CRL の管理環境を作成します。
cmmkenvコマンド(証明書/CRL 管理環境の作成)
[必要な情報]: 運用管理ディレクトリ名
証明書管理ディレクトリ名
CRL 管理ディレクトリ名
cmsetenvコマンド(証明書/CRL 管理環境の設定)
[必要な情報]: 運用管理ディレクトリ名
スロット情報ディレクトリ名
日本語コード系
証明書を使用するホスト上で、秘密鍵、公開鍵および証明書取得申請書(CSR)を作成します。
cmmakecsrコマンド(申請書作成)
[必要な情報]:
運用管理ディレクトリ名
スロット情報ディレクトリ名
出力フォーマット
証明書発行者の情報(Country、CommonName、Organization、OrganizationUnit、EMailAddress など)
トークンラベル
鍵の長さ
申請書の出力ファイル名
証明書発行局に対して証明書発行申請書(CSR)を送り、証明書の発行を依頼します。
InfoCA に対して証明書の発行依頼をする場合、以下の情報が必要となります。
[必要な情報]:
証明書取得申請書
証明書の有効期間
証明書バージョン
署名アルゴリズム
証明書発行局から、署名済みの発行局証明書、および、SDFW証明書/ユーザ証明書を取得します。
取得方法は、証明書発行局の指示に従います。
取得した発行局証明書、および SDFW証明書/ユーザ証明書を、証明書/CRL管理環境に登録します。
InfoCA からダウンロードした証明書を、以下の方法でInterstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate clientがインストールされている PC へ移入します。
Webブラウザを使用して、InfoCA からローカルディスクにダウンロードする
他のホストにダウンロードした後、ネットワーク経由でファイル転送する
他のホストにダウンロードした後、フロッピーディスクなどの外部媒体を使用する
発行局証明書が未登録である場合は、最初に発行局証明書を登録します。F3FSSMEEのコマンドを使用して登録してください。
cmentcertコマンド(証明書の登録)
[必要な情報]:
証明書のファイル名
運用管理ディレクトリ名
ニックネーム
発行局証明書を登録した後で、SDFW証明書およびユーザ証明書を登録します。SDFW証明書は、IKE ゲートウェイと認証ゲートウェイで共用できます。
cmentcertコマンド(証明書の登録)
[必要な情報]:
証明書のファイル名
運用管理ディレクトリ名
ニックネーム
登録した証明書および秘密鍵を Interstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate client のサービスが使用できるように、環境定義ファイルに定義します。以下のコマンドを使用して定義してください。
証明書環境定義ファイル(FWCert)
[必要な情報]:
スロット情報ディレクトリ
運用管理ディレクトリ
証明書管理ディレクトリ
CRL 管理ディレクトリ
トークンラベル
SDFW証明書のニックネーム
certpinコマンド
ユーザ PIN (Interstage Security Director のみ)
SystemWalker/PkiMGR を利用して Interstage Security Director /Safegate 集中管理/Safegate client の証明書環境を構築する場合、あらかじめ PKCS#12 データを作成しておく必要があります。PKCS#12 の作成方法は、“SystemWalker/PkiMGR 説明書”を参照してください。
Interstage Security Director 運用マシン以外の他の PC 上において、PKCS#12 データをダウンロードします。ダウンロードしたPKCS#12 データを、以下の方法でInterstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate client 運用マシンに移入します。
ネットワーク経由でファイル転送する(ftp)
フロッピーディスクなどの外部媒体を使用する
注Interstage Security Director がインストールされた PC 上からPKCS#12 データをダウンロードするには、Interstage Security Director から CA局 に対するhttps サービスの通過条件を設定する必要があります。
デフォルトのPKCS#12 移入先は以下の通りです。
「Interstage Security Director (Solaris版)」の場合:($PATH)/data/pkcs12 (“pkcs12”は、ファイル名。)
「Interstage Security Director (Windows版)」の場合:($PATH)\data\pkcs12 (“pkcs12”は、ファイル名。)
ここで、PATHは、Interstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate client インストールディレクトリを表します。
PKCS#12 形式のデータを証明書運用システムの証明書/鍵管理環境に登録します。
証明書及び秘密鍵の登録には、以下コマンドを使用してください。
setpkcs12コマンド(PKCS#12 登録)
[必要な情報]: データアクセスパスワード
証明書発行局から広報される無効証明書リスト(CRL)を証明書運用を行うシステムに移入し、不当な証明書を利用した証明書運用が行われないようにします。
証明書発行局から CRL を取得します。取得方法は、証明書発行局の指示に従います。
取得した CRL を証明書/CRL 管理環境に登録します。
InfoCA からダウンロードした CRL を、以下の方法でInterstage Security Director/Safegate 集中管理/Safegate client がインストールされている PC へ移入します。
Web ブラウザを使用して、InfoCA からローカルディスクにダウンロードする
他のホストにダウンロードした後、ネットワーク経由でファイル転送する
他のホストにダウンロードした後、フロッピーディスクなどの外部媒体を使用する
F3FSSMEEのコマンドを使用して、CRLを登録します。
cmentcrl コマンド
[必要な情報]:
CRL のファイル名
運用管理ディレクトリ名
発行局証明書、および、SDFW証明書/ユーザ証明書が失効する前に証明書の更新を行う必要があります。
本製品の以前のバージョンで構築された環境を利用してUTF-8証明書を使用した運用を行う場合は、証明書や秘密鍵などの資源を移行する必要があります。
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